MCU版ドクター・ドゥームのデビュー作はアベンジャーズ映画に?

昨今とこれからのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)について特集した海外メディア Variety の記事の中で、征服者カーンを演じるジョナサン・メジャースさんが降板に至った際にはそれに伴ってカーンの役割を縮小させる計画があると報じています。

※これより先は「ロキ」シーズン2最終話のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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記事によると、2023年9月にパームスプリングスで行われた集会で、マーベル・スタジオの幹部らは征服者カーン役をリキャストする事になった際はカーンの後ろに黒幕としてドクター・ドゥームを投入するプランを話し合ったと報告しています。

ただし、これにはカーンの名を冠した「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」をどうするかという問題が存在しています。もちろんタイトル変更してしまうのもひとつの手法ですが、この映画は代役俳優を使ってでもカーンをメインに据える可能性は高いようです。

というのも記事は「ロキ」シーズン2の最終回に触れ、結末では想像どおりマルチバース・ウォーの中心人物としての征服者カーンの存在が強調されると言います。

「ロキ」シーズン2は脚本家および俳優のストライキによって脚本の書き直しも再撮影もできず、この最終回を変更してリリースする事は出来なかったと指摘しています。そのため、黒幕変更を描いていく余裕が「ザ・カーン・ダイナスティ」までにあまりなく、このプランが採用された場合は「ザ・カーン・ダイナスティ」が急にカーン中心からドゥーム中心になるのではなく、映画内で徐々にシフトしていく可能性が高いようです。

そしてその後の「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」でドゥームの黒幕ぶりが本格的になると言う事でしょうか。コミックの「シークレット・ウォーズ」ではドクター・ドゥームがメインのキャラクターであり、コミック版の首謀者ビヨンダーの力を取り込んで世界を我が物にしようとしていました。そのため、ドクター・ドゥームが「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」の中心に置かれるとすれば、図らずも原作再現となるようです。

当初はフェーズ7以降のメインヴィランになるのではと考えられていたドクター・ドゥームですが、場合によっては予想より早く登場するのかもしれません。

映画「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」は 2026年5月1日 米国にて劇場公開予定です。

ソース:Crisis at Marvel: Jonathan Majors Back-Up Plans, ‘The Marvels’ Reshoots, Reviving Original Avengers and More Issues Revealed

【噂話】映画「デッドプール3」、ウルヴァリンとTVAの関係が判明か─タイトル変更の可能性も

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール3」にウルヴァリンが登場する理由について、海外スクーパーが報じています。基本的には以前からの噂の繰り返しになっていますが、詳細な部分も追加された事であらためての報告となります。

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以前から言われていたように、カーンとの戦争に備えてTVAは様々な分岐時間軸からヒーローのプライム(最高、最良の)バージョンを集めているようです。これはアニメ「ホワット・イフ」で見たようなガーディアンズ・オブ・ザ・マルチバースの実写バージョンやアベンジャーズ・プライムともいうべきチームを結成する事を目的にしており、「デッドプール3」でTVAはヒュー・ジャックマンさんのウルヴァリンをウルヴァリン・プライムとして勧誘する事になるようです。

しかし今回の報告によると、ヒュー・ジャックマンさんのウルヴァリンはこの誘いに対してあまり乗り気ではないとの事。

この事はヒュー・ジャックマンさんが「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」までの間出演し、その後MCUには別のウルヴァリンが残るという噂とかなりの部分で繋がるようにも見えます。また、マーベル・スタジオのケヴィン・ライトプロデュサーが「ロキ」のプロモーション中に「TVAはマルチバース版のS.H.I.E.L.D.」とコメントしていた事も、映画「アベンジャーズ」でS.H.I.E.L.D.がチームを結成させたように、「デッドプール3」の中でTVAがアベンジャーズ・プライムを結成させようとするという噂と合致する部分があるようです。

なお、本作のタイトルについて、ショーン・レヴィ監督はこれが最終的なタイトルではない事を予告。海外メディア The Wrap とのインタビューの中で「いえ、まだ正式なタイトルはありません。私は時々この作品を『デッドプール vs ウルヴァリン』、『デッドプール & ウルヴァリン』、『デッドプール 3 ウィズ ウルヴィー』と呼んでいます。これまで熱心に検討してきたタイトルがいくつかありますが、まあ、これは難しいものです。」とコメント。

ヒュー・ジャックマンさんが気に入ったという「ウルヴァリン10」というタイトルにはならないようですが、すべての仮題にウルヴァリンが含まれているように、彼のこの作品における重要度はかなり高く設定されているようです。

「デッドプール3」の再登場キャラとして報じられている一覧(2023年8月時点)はこちら。(ネタバレ注意)

映画「デッドプール3」は 2024年5月3日 米国で劇場公開予定ですが、最新の報告ではスケジュールから削除されているとも言います。

映画「マーベルズ」、10日前ティザーでキャプテン・マーベルたちのピンチを予告

マーベル・スタジオが制作するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」の新たな映像が公開されました。劇場公開の10日前を知らせるこの予告動画ですが、15秒という短い時間の中で気になるポイントがいくつか含まれています。

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予告の冒頭ではキャプテン・マーベル、モニカ・ランボー、ミズ・マーベルの三人の記憶が調査されているシーンが挿入されています。このテクノロジーは「キャプテン・マーベル」や「シークレット・インベージョン」でスクラル人が使っていたものに似ていますが、本作の目下の敵対勢力であるクリーに捕らえられて記憶を調べられているのか、味方であるフューリーによる何らかの健康チェックのようなものなのか、状況によってかなり意味合いが変わってくるシーンとなるようです。

©MARVEL,Disney

その直後には本作のメインヴィランとされているクリーのダー・ベンらしき女性が大きなエネルギーをまとうシーンが挿入されています。両腕には赤い光を放つバングルが確認する事ができ、カマラのバングルが奪われてしまう事を予告しています。

「ミズ・マーベル」では、自らをジンと名乗るクラン・デスティンたちが2つのバングルを揃える事で故郷に帰れると信じていたアーティファクトですが、「マーベルズ」ではこれによってマルチバースに大きな影響を与えてしまうのでしょうか。

©MARVEL,Disney

動画の中盤を過ぎたあたりで表示される「COMES NEXT」の文字。これがフェードアウトする際、Xの文字だけがコンマ数秒遅れているのも気になるポイントです。

「マーベルズ」のニア・ダコスタ監督はかねてより「X-MEN」の映画を撮りたいと話している他、本作にはX-MENに関する噂も存在しています。この予告の「X」は単なる演出上の偶然の一致なのか、それとも実際にX-MENをほのめかしているのか、劇場にて確認する必要があるようです。

©MARVEL,Disney

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 に劇場公開予定です。

「ロキ」S2、脚本家が「アベンジャーズ/エンドゲーム」と矛盾しているタイムトラベル論について語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」シーズン2のヘッドライターを務めるエリック・マーティンさんが、海外メディア The Hollywood Reporter とのインタビューに応じ、本作のロキには「アベンジャーズ/エンドゲーム」で説明されたタイムトラベルとは異なる現象が起こっている事について語りました。

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マーティンさんは「そもそも不可能な事なんです。O.B.も『こんな事は起こり得ない』と考えています。TVA自体には現実と異なるルールがありますが、それが何を意味するかは完全には理解していません。」と、矛盾ではなく、不可能だと考えられていた事が起こり始めるという変化を描いていると指摘しました。

「ロキ」ではメビウスが説明したように「TVAでは時間の概念がない」というルールがベースにあるとした上で、ロキの過去の行動が現在に反映されたタイムスリップ現象はあくまで例外の事例であるようです。

マーティンさんは「私たちが決めたルールの範囲内で仕事をしないようにしていたわけではありません。私はただそれらを成長させ続けようとしていただけです。思い浮かんだシーンがすぐに頭に残ってしまったのですが、あるシーンがパラダイムを壊すようなものには絶対にしたくありませんでした。それが私たちが部屋で話したまさにその場面です。」と続けます。

そして「過去作のルールの範囲内に留まるだけでなく、それを拡大し、成長させ、TVA全体の世界を成長させようとしていたのです。」と語りました。

マーティンさんが言う「変化」のきっかけになっているのがシーズン1の最後に描かれた在り続ける者の死であり、彼が警告していたように彼の死によって神聖時間軸に変化が生じ、ロキたちがシーズン2で未知の現象を体験することになったようです。

今回のインタビューでは触れられませんでしたが、シルヴィの復讐の結果は神聖時間軸のいつから影響が現れているのかが気になる所。というのも「ミズ・マーベル」でもカマラ・カーンが過去の行動を現在に反映させるタイムトラベルを経験しており、彼女もまた「例外」となってしまったと言えるのでしょうか。

マーティンさんはあくまで「ロキ」のヘッドライターですから、この話はもっと上の立場の人間でないと知り得ない事なのかもしれません。

ドラマ「ロキ」シーズン2はディズニープラスで配信中です。

ソース:‘Loki’ Head Writer Eric Martin Talks Episode Four’s Explosive Ending: “There’s Meaning in All of It”

映画「マーベルズ」にサノスは登場する?

マーベル・スタジオが制作するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」の劇場公開が近づく中、本作にサノスが登場するのかしないのかといった疑問が話題となっています。きっかけとなったのは先日公開された公式の予告映像です。

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映像の冒頭、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のワンシーンから始まる「マーベルズ」の予告ですが、その後、サノスの「エンドゲーム」での映像も挿入されています。

過去の映画のシーンをフラッシュバック映像として本編内で使う事は十分に予想できる事ですが、海外メディア The Direct では、サノスを演じるジョシュ・ブローリンさんがこの「マーベルズ」の予告内で「エンドゲーム」にはなかった「There will always be more to finish my work.」というセリフを口にしていると言います。

セリフ自体も「エンドゲーム」時に収録され、使用されなかったものである可能性はありますが、このサノスのセリフが本作のヴィランであるダー・ベンのシーンに重ねられているのも気になるポイントになっています。

MCUでのサノスの再登場自体は予想されていたものです。「エターナルズ」で弟のエロスが紹介された事から「エターナルズ2」では回想シーンなどで再登場する事が期待されていました。また、「デッドプール」や「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」、「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」でサノスの変異体が登場する可能性も十分にあると見られていました。

「マーベルズ」にサノスが登場するとしたら中々予想外であり、実際に登場するとしたらどのような役割になるのか、その答えを知るまでにそう長くの時間はかかりません。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 に劇場公開予定です。

ドラマ「ロキ」S2、ミッドシーズントレーラー公開、新規映像が5話、6話を予告

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」シーズン2のミッドシーズントレーラーが公開されました。約90秒の動画には4話までにはなかった残されている予告映像や、今回初公開となる映像も含まれています。

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4話では時間織り機のオーバーロードが臨界に達し、ロキたちが愕然と立ち尽くす中で光に包まれて終了しました。ウロボロスはTVAの終わりを予告していましたが、実際にTVAが機能しなくなっているのか、今後の見所となっています。

冒頭の部分は4話での時間織り機修復の作戦会議シーンに似ていますが異なっており、これが削除映像の再利用でないのなら5話及び6話ではタイムループも描かれる可能性がありそうです。

また、過去の予告映像でもあったロキのタイムスリップ再発の続きが紹介されています。

スポーツ店の前にタイムスリップしたロキでしたが、店内には神聖時間軸あるいは分岐時間軸のメビウスが店員として働いています。このメビウスは当然のようにTVAに関する知識や記憶がないようで、ロキが「TVAはなくなった」と説明しても「ATVの事かな?新車が2台、先週入荷したよ」と返しています。

さらに防護服を着た誰か(ヴィクター・タイムリー?)が織り機にたどりついてボタンを押すシーン、それでもやっぱりスパゲティになるシーンなど、何度かループしているような印象をもたせる映像になっています。

また、TVAとは雰囲気の違う部屋に、ロキを筆頭に店員のメビウスやB-15やウロボロスの別の変異体あるいはオリジナルらしき人物が集うシーンは、ロキがTVAを再び立ち上げているように見えなくありません。

気になるレンスレイヤーのその後に関しても何かしらが描かれるようで、今回の予告にもわずかな映像が含まれています。シーズン1での出来事を思い返す限り、レンスレイヤーはヴォイドに送られていると考えられそうです。

本作のプロデューサーを務めるケヴィン・ライトさんはマーベル公式とのインタビューの中で、「4話を気に入ったのなら、5話、6話はおそらくこのシリーズの最高の 2 つのエピソードだと心から思います。それらは美しく、そして奥深いものです。」とコメントしています。

ドラマ「ロキ」シーズン2はディズニープラスで配信中です。

ドラマ「ロキ」シーズン2、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2023年10月27日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」シーズン2エピソード4「Heart of the TVA(邦題:TVAの心臓)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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明かされたラヴォーナ・レンスレイヤーの過去

シタデルにて明かされたレンスレイヤーの過去。それは1話でロキが耳にした録音のロングバージョンでした。

レンスレイヤーはマルチバースウォーが起こった際に軍を率いて敵を制圧する殊勲を上げていたことが判明。敵とはすなわち、在り続ける者の変異体とその軍勢であり、ようするにカーンと同等の能力を持つ敵を蹴散らしたのだと考えられます。コミックでもカーンとは戦い合う運命にあったレンスレイヤーですが、MCU版でも戦闘力が高い事は間違いないようです。

在り続ける者はレンスレイヤーに対する敬意と賞賛の言葉を並べていましたが、結局のところ、このすぐ後には裏切りが待ち構えていました。

プロトコル42

レンスレイヤーが先にTVAに戻った後、在り続ける者はミス・ミニッツを呼び出しプロトコル42の実行を指示。敵に勝利した際にレンスレイヤーの記憶を消去する事は最初からの計画のひとつだったようです。

そもそもTVAの職員は連れてこられた変異体が記憶を消去されて仕事をさせられている、という事でしたから、神聖時間軸のオハイオ州フリーモントのルーズヴェルト高校で教師をしているレベッカ・トーミットを基本として、分岐時間軸から連れてこられた変異体のレンスレイヤーが記憶を消されてハンターとして職務にあたり、マルチバースウォーを制した後にこのプロトコルで再度記憶を消されている事に。

少し気になるのはTVAがどのような経緯で設立されたかという事ですが、シーズン1の1話で見たオリエンテーションビデオでは、タイムキーパーが戦争を終わらせた後に再度戦争が起きないようにTVAが仕事をするようになったと説明されています。

一方で今回の記録装置では戦争終結前までには既にTVAが稼働済みであり、少なくとも敵と戦っていました。この時点ではシーズン1でメビウスたちがこなしていたような業務は並行して行われていたのでしょうか?それとも単なる軍隊として、カーンの変異体と戦っていただけなのでしょうか?

プロトコル42はレンスレイヤーだけでなく、この時TVAに所属していたすべての人間の記憶を消去し、シーズン1のオリエンテーションと同様の内容の記憶を上書きしていると考えるのが妥当なところと考えられそうです。

このタイミングで在り続ける者は自分の存在をTVAから消し、タイムキーパーを統治者として仕立て上げてシタデルに引きこもっています。これ以降、ロキが在り続ける者の存在を皆に知らせる時点までTVA職員は在り続ける者の存在すら認識していなかったと考えられますが、シーズン2の1話では在り続ける者の像があった過去のTVAを視聴者は目撃しました。あの過去はレンスレイヤーが軍を指揮し、カーンの変異体たちと戦っていた時期なのかもしれません。

ちなみに、42という数字はマーベルではよく見かける数字のひとつであり、今回のエピソード4シーズン2という部分にもかかっていると考えられます。

コミックの「シビルウォー」ではアイアンマンやミスター・ファンタスティックがプリズン42という刑務所を作ったり、映画「アイアンマン3」の大半で着用されていたのはマーク42であり、「スパイダーマン:スパイダーバース」でマイルズを噛んだクモの検体番号は42で、続編の「アクロス・ザ・スパイダーバース」ではEarth-42が最後に訪れた場所でした。

反乱の始まり

レンスレイヤーは裏切りに対して怒りをあらわにしますが、意外な事にミス・ミニッツは「(在り続ける者は)はじめから必要なかったのかもしれない」とこちらも反旗を翻します。

3話ではレンスレイヤーを切り捨て、ヴィクター・タイムリーを在り続ける者の計画に乗せようと躍起になっていたミス・ミニッツでしたが、AIの自分に芽生えた愛が主人へ届かない事を認めてしまったのか、突然態度を変えることになりました。

ウロボロス

ウロボロスの元に連行されたヴィクター・タイムリーはウロボロスの書いたTVAハンドブックを見て思いついた理論だとし、ウロボロスはタイムリーの研究を見て書いたというタイムパラドックスに。

ウロボロスはこれを「自分の尾を噛む蛇だね」と神話に登場する無限と再生を象徴する蛇ウロボロスに例えます。3話でも指摘しましたが、ヴィクターはウロボロスにとっての自分の尾、同一人物、つまり変異体に当たるという事なのでしょうか?

オートマットルーム

2話で訪れたキーライムパイのオートマットルームでロキは再び過去を振り返る事に。ロキがソーの事を振り返ったことは興味深い展開でしたが、残念な事にシルヴィはあまりリアクションをしませんでした。彼女に姉や兄はいるのでしょうか。

相変わらず意見が一致しないロキとシルヴィ。彼女が「ここを燃やしてやり直す方が簡単」と発言するのはシーズン1でロキが連れてこられた当初に「ここを焼き払ってやる」と言っていた事の繰り返しになっています。

しかしロキは当時と心境が変化しており、作り直すことは難しいと説明しますが、二人のロキはまだまだ衝突を繰り返す事になりそうです。

X-5 ブラッド・ウルフ

ドックス将軍らの囚人部屋に現れたレンスレイヤーは、TVAを取り返すための仲間を募りました。しかしレンスレイヤーには人望がなかったのか、神聖時間軸での人生に未練があるX-5を除いて、誰もついていこうとはしませんでした。

ここは映像こそなかったものの、以前に登場した拷問の箱ギズモによってMCU屈指の凶悪な処刑シーンとなりました。

気になるのはX-5は所詮変異体であり、神聖時間軸にはX-5のベースとなる人物が存在しているはずです。同時期に人生を歩んでいるとしたら、ベースの彼はなかなか大変な人生となることでしょう。

ホットココア

パイの件でシルヴィに猛烈に怒られたあと、オートマットにメビウスの姿はありませんでしたが、結局はココアでブレイクしていたマイペースなメビウス。

ホットココアマシンに興味を示したヴィクター・タイムリーは、ミス・ミニッツによってシステムダウンしている間にマシンを観察。ハンターD-90にココアを勧める優しい一面を見せるなど、それほど邪悪な人物ではない事を示唆します。

1話への回帰

ロキたちがココアマシンの場所に向かうとタイムリーの姿がなく、床にはカップとこぼれたココア、そしてタイムスティックが残されていました。3話でレンスレイヤーをシタデル送りにしたシルヴィもそうでしたが、タイムパッドを取り上げずに転送した事や、ここでブラッドがタイムスティックを放置していった事など、脚本のためのやや強引な展開が続きます。

ロキはそのスティックを拾い上げたあと、各自散開してタイムリーを探す中で過去の自分(背広を着ていないロキ)を目撃し、自身(背広を着ているロキ)がスティックを手にしている事ですべてを理解して過去の自分を剪定し、タイムスリップを解決させました。

システム再起動

1話で意味深だった電話の受話器を警戒しながら取り上げたロキでしたが、それほど意味深でもなく、ウロボロスからの連絡でした。

ミス・ミニッツをシステムから追い出すために再起動するかどうか悩むウロボロスですが、再起動することによってセキュリティもオフになって魔法が使えるようになってしまうリスクがあるとの事。

それを聞いたロキとシルヴィは自身の魔法が有効になるためはやく再起動するように言います。この事によってケイシーが大量に集めていたインフィニティ・ストーンもアクティベートされるのでしょうか?

この疑問については触れられることがなく話は進行し、ミス・ミニッツはシャットダウン。停止間際に「あなたは彼になれない」と気になる言葉を残して消えてしまいました。

3話でのミス・ミニッツの説明では在り続ける者の計画としてタイムリーにTVAハンドブックを渡し、やがてTVAを作り上げるという流れでしたが、ミス・ミニッツの本当の狙いが今後明らかになってくるのでしょうか。

臨界

タイムリーを奪還し、時間織り機の前に集まる一同。防護服を着ようとするロキを制止し、自分が行くというタイムリー。時間オーラが一致したという事実は自分がTVAを作った事の証明であり、自分がこの先にTVAを作るという運命があるのなら無事に戻れるという確証もあったのかもしれません。

しかしながら防護服を着て外に出たタイムリーはあっさりとスパゲティ化してしまいました。「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のリード・リチャーズはワンダにスパゲティ状にされましたが、コミックのカーンはリードの先祖であり、カーンの関係者がスパゲティになるのは2回目とも言えます。

まさかの結末にあっけにとられる一同、視聴者と同じく何が起きたか分からないロキたちが混乱し、光に包まれるショットで4話は終了を迎えます。


「ロキ」シーズン2は神聖時間軸を守るためにロキが奔走していますが、正直な所、映画「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」のためにはマルチバースウォーが再び起こる必要があり、時間軸を守れないという結末に向かう必要があります。そうでなければ別作品で再び時間分岐を描く事になるでしょう。

あと2つのエピソードが残されているためロキたちがこのまま消えて終わりというわけがなく、これまでに公開されてきた予告動画にもまだ見ぬシーンがいくつか存在しています。

©MARVEL,Disney

1話で見たタイムスリップ現象が再び起こっているのが分かりますし、これによってスパゲティになる前にどこかの時間に飛んでいる可能性は大いにあるでしょう。

また、疑問として残されているインフィニティ・ストーン、とりわけロキと縁のあるスペース・ストーンでの脱出もわずかな可能性としてあるかもしれません。

©MARVEL,Disney

シルヴィが宙に浮かぶ青い光を見つめるシーンや、シーズン1でよく見た囚人服を着ているロキも気になる所です。

さらにフィーチャレットでは今回の冒頭で登場したシタデルでトム・ヒドルストンさんが何らかの撮影をしていた事が分かっています。

シーズン1の最終話に戻ってシルヴィの在り続ける者の処刑を止め、いったんこの混乱をおさめるという流れも考えられそうですが果たして。

ドラマ「ロキ」シーズン2はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年11月3日10時 より配信予定です。

ドラマ「ロキ」シーズン2、3話までの無料サントラ公開

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」シーズン2より、3話までに使用されたナタリー・ホルトさん作曲のサウンドトラック全25曲が Spotify にて無料公開されました。Youtube のマーベル公式音楽チャンネルでもそのうちの数曲が公開されています。

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2023年の春にはエミー賞にノミネートされたナタリー・ホルトさんによる「ロキ」シーズン1の48の楽曲全てを収録した3枚組のレコードが米国そのた地域で発売されるほどの人気で、今シーズンでも続投となりました。

シーズン1のサントラに関しては過去の記事をご参照ください。

ドラマ「ロキ」シーズン2はディズニープラスで配信中です。

ドラマ「ロキ」シーズン2エピソード4を経て公式Instagramに異変が発生

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」の公式Instagramに異常事態が発生していると話題になっています。シーズン1の頃から様々なプロモーションに参加してきた同アカウントですが、シーズン2のエピソード4終了後に変化が現れたと言います。

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実際にInstagramを覗いてみると、ミス・ミニッツが「アクセスできません」と伝えてくるのみで、過去の投稿はすべて削除されています。

「ロキ」で起きた事はこの世界へも影響を及ぼしているようで、過去の投稿が戻ってくることがあるのかどうかは現時点でわかっていません。

なお、ミス・ミニッツのこのシーンは「ジュラシックパーク」のデニス・ネドリーのワンシーンのオマージュになっています。

「ロキ」シーズン2は残す所あと2話。気になる結末ですが、MCUの今後の作品ラインナップ的に「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」や「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」のためのマルチバース・ウォーの開幕へと繋がるはずで、そのために今現在「ロキ」で描かれている問題は完全に収拾される事はなく、応急処置に終わるか、あるいはさらなる悪化が予想されます。

ドラマ「ロキ」シーズン2は4話までディズニープラスで配信中です。

ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」MCU史上初のショーランナーを獲得─新監督も決定

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」の新たな監督が決定した事に加えて、MCU史上初となるショーランナーが起用されたと、海外メディア The Hollywood Reporter が報じました。

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THR によると、「ムーンナイト」で2つのエピソード、「ロキ」シーズン2で2つのエピソードを制作した、ジャスティン・ベンソンさんとアーロン・ムーアヘッドさんのコンビ監督が「ボーン・アゲイン」のいくつかのエピソードを制作するとの事。解雇されたと報じられたヘッドライターのクリス・オードさんとマット・コーマンさんは製作総指揮に入っていると言います。

さらに記事は、本作が「パニッシャー」シーズン2の製作総指揮を務めていたダリオ・スカーダペインさんをMCUドラマシリーズ初のショーランナーとして抜擢したと伝えています。

「シークレット・インベージョン」までのドラマシリーズの質の低下が各方面から指摘されていた中、「エージェント・オブ・シールド」のクリエイターはマーベル・スタジオの制作スタイルの問題として、映画制作のプロがたくさん集まっているがドラマ制作のプロがいない事をやんわりと指摘していました。

ショーランナーとはドラマの全体、1話から最終話までを総合的に見ていく総指揮、統括者のひとりで、エピソードごとに監督が変わる事があるドラマシリーズのまとめ役となる人物。特にドラマ制作の現場では、監督よりも上に置かれる事が多く、重要視されています。

幸いなことに「ロキ」シーズン2は昨今の質の低迷状態から脱しているようですが、この先もドラマシリーズを長く安定させていくためにマーベル・スタジオは独自のやり方ではなく、先人たちのやり方にならってショーランナーを起用するという決定に至ったようです。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」を機にMCUのドラマシリーズがタイトルどおり生まれ変わっていけるのか注目となります。

ソース:‘Daredevil’ TV Series Lands New Showrunner, Directors (Exclusive)