ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」4話のイースターエッグをピックアップ

2021年4月9日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード4「世界注視の中で」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

バッキーのデプログラミング

6年前、時系列でいうと西暦2017年から2018年ごろ、ワカンダでバッキーのウィンター・ソルジャー・プログラムのデプログラミングが成功した様子が描かれました。インフィニティ・ウォーの約1年前にあたります。

映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」や映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」での記憶がフラッシュバックしながらも、洗脳される事なく自我を保てる状態になったバッキーは開放感と罪の意識から涙を流し、複雑な表情を見せます。

デプログラミングの具体的なプロセスは明かされませんでしたが、少し後のシーンからシュリとアヨが主体となって行われたことが判明します。

バッキーから洗脳の恐怖が取り払われ、あとは罪の意識と贖罪をするのみとなりました。

バッキーのワカンダ語

バッキーがワカンダ語を習得している事が明らかになりました。コミックのバッキーはヒドラのスパイ、暗殺者の時代に複数の言語を習得しており、MCU版ではこれまで特に描写がありませんでしたがおそらく同様である事が伺えます。

ドラマ「エージェント・オブ・シールド」でも外国語はスパイの基本であると言及されていました。

猶予は8時間

アヨはジモの引き渡しを要求し、バッキーに8時間の猶予を与えました。アヨがどうするつもりかは明かされていませんが、あらためてワカンダの牢獄にでも入れるように国から指示されているかもしれません。

ティ・チャラはジモに生きて償うことを望んだので処刑はないはずだと考えられます。

ジモのアパート

ジモのアパートの番地は23番でイースターエッグになっています。

©2021 MARVEL,Disney

キャプテン・アメリカ Vol.5の23号はシビル・ウォーでウィンター・ソルジャーが戻ってくるエピソードでした。

ステンドグラス

ジモの部屋のステンドグラスはとても興味深いデザインです。

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星型をあしらい、赤と青と白でデザインされたステンドグラスはどう考えてもキャプテン・アメリカを象徴しています。

超人兵士を嫌っているジモですが、この後のシーンでスティーブ・ロジャースだけは違ったと認めているため、その心境を表している可能性があります。

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ターキッシュデライト

ターキッシュデライトはトルコの魅惑のお菓子とも呼ばれ、「ナルニア国物語」では禁断のお菓子として登場します。この中毒性の高さと超人血清を重ね合わせている演出になっています。

GRC爆破テロ

フラッグスマッシャーズ、というよりカーリ個人が起こしたGRCの施設爆破事件により、彼らの理想とは反対に国境警備はより強化されてしまいます。

ちなみにカーリたちが目指すフラッグ(国旗)のない世界は、レッドスカルの考える未来でもありました。

©MARVEL,Disney

フラッグスマッシャーズのロゴ

リガの再定住キャンプにはフラッグスマッシャーズのロゴが至るところに掲げられています。

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こんなにマークを掲げていてはGRCの本部からテロ関与を疑われそうですが、「教師と物資を送ると言われて半年経つ」と説明されたことから、それ以降本部の人間が一切来ていない事を暗喩しているのかもしれません。

それにしても窓一面の手は少し狂気じみています。

ジモの息子

ジモは亡くなった息子の話をします。息子は映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の一件で亡くなった事が「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の中で明かされています。

息子の大好物だったというターキッシュデライトをキャンプの子どもたちに分け与え、情報を得ることに成功します。子どもたちが一斉に手に取るシーンがありましたが、その後争いまで発展したかどうかは不明です。

シャロン

シャロンの行動の詳細は一向に明らかになりません。今回サムからの電話を受けた時もロータウンで何かをしている最中のようでした。ハイタウンに居を構えているにも関わらず、初登場もロータウンの酒場だったシャロンですが、ここで何をしているのでしょうか。

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ちなみにこのシーンのシャロンには怪我のあとが見られません。

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このエピソードの後半では3話のラストで戦った際の傷が残っているため、特殊メイクのミスの可能性があります。

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Lukasz Kovaczsik

フラッグスマッシャーズの一員、ニコの祖父ルーカスの墓参りのシーンです。

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ニコは昔キャプテン・アメリカのファンだった事を明かし、ルーカスはナチスと戦っていた事が判明します。残念ながら映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」のキャストの中にルーカスという役名は見当たりませんでした。

墓には小さなバッグが隠してあり、そこに超人血清が入っていました。

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バッグの形状的には10本分しか収納出来ないように見え、ここで確認出来るのは7本です。フラッグスマッシャーズが8人組とされている点を考慮すると、5本足りない計算になります。

血清が20本作られた事は3話でネイゲル博士が明かした事で、おそらくカーリたちは知る由がありませんでした。ドラマ後半でのカーリたちの反応から察するに、別の場所に残り5本を隠し持っているような感じではありませんでしたが、カーリたちの前に何者かが5本持っていったのでしょうか?

カウンセラーのサム

サムがMCUに初登場した時はカウンセラーの役割でした。「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の冒頭のランニングで出会ったサムとスティーブ・ロジャースは、その後カウンセリングの場で再会しました。

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ジョンは「話し合いの段階は過ぎている」と反対しますが、レマーが賛成してくれた事でカーリの説得へと向かいます。レマーはジョンの良心を担ってくれています。

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葬儀へ

カーリと会話をかわしたサムは彼女への理解を示しました。

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このドラマ全体で描かれている、アメリカに住む黒人の無力感とカーリの現状を重ね合わせているシーンです。

話し合いはいい具合に進みそうでしたが、功を焦ったジョンの乱入により破綻してしまいました。

超人血清

逃亡するカーリと対峙したジモは超人血清を奪うことに成功します。

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画面で確認出来るアンプルは8本。あとでジョンが拾う物陰の1本を入れると9本。お墓のシーンでの数とも違います。

未使用のはずの12本すべてが確認されない限り、今後もMCUで超人兵士が増える懸念が残ります。

NombleとYama

アヨの配下として二人のドーラミラージュが参戦しました。ふたりとも映画「ブラックパンサー」や「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にも登場していましたが、キャラクターに名前はありませんでした。

本作からNombleとYamaという名が与えられています。セリフがあったにも関わらず、吹替版クレジットに役名が記載されていなかったので正式なカナ表記は不明ですが、ノンブルとヤマでいいのでしょうか。

↑左がアヨ、右がYama ↓Nomble

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どちらもコミックのドーラミラージュにはない名前のようです。

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ワカンダ製アーム

ジョンとドーラミラージュでジモの奪い合いが始まると、バッキーが仲裁に入ります。しかしアヨによっていとも簡単にワカンダ製の義手は無力化されてしまいました。

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吹替では「あんなに強かったのか」とサムがいいますが、原語ではアームのフェールセーフ機能の事を指しています。ワカンダと敵対した時のために機能を搭載しておくのは当然の処置です。

敗北するジョン

軍隊では数々の功績をあげていたジョンですが、ドーラミラージュには手も足も出ませんでした。普通の人間に負けてしまった事実が、この後のジョンの運命の方向を決めてしまったようにも思えます。

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さらに盾を回収しなかったアヨの優しさが今後の悲劇の一因となってしまいました。

血清の効果

一騒動のあと、レマーは血清と製造元が無くなったことを結果として悪くないと感じていました。ジョンが「血清が打てるなら打つか?」と聞くとレマーは「もちろん」と即答します。コミックではふたりともパワーブローカーの人体改造手術を受けました。

ジョンが変わることへの恐怖についてたずねると、レマーは変わるのではなく本質が出るだけだと言います。これは「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でアースキン博士が言及していた副作用の事です。

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超人血清によってスティーブ・ロジャースになるかカーリになるかはその人次第だというレマーに「俺は?」と問いかけると、勲章を3つも貰ってるんだぞ、とレマーは言ってしまいます。さらにアフガニスタンでの出来事を思い返す二人でしたが、レマーは「あの日血清があれば多くの生命を救えた」と口にします。これがジョンの心を更に後押ししてしまいました。

アフガニスタンで何があったのか、残りの2話で描かれるのでしょうか。

最後の話し合い

カーリはサムの姉サラを通じて再び話をする場を設けました。一人で来いと言われたにも関わらず堂々とバッキーと一緒に行ったり、それを大して咎めないカーリだったりとやや謎の展開でしたがひとまず話が始まります。しかしこれもまたジョンによって中断されてしまいました。

突入

ジョンの突入シーンは「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」の1シーンをオマージュしています。

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ナイフ

バッキーのナイフさばきはフラッグスマッシャーズと比べるまでもありません。「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」では達人技を見せてくれていました。

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ホスキンスの最期

カーリに投げ飛ばされたレマーは当たりどころが悪かったのか命を落としてしまいました。カーリの手もどんどん血に塗れて行きます。本エピソードの冒頭でキモヨビーズを返していなければ、エヴェレット・ロス捜査官のように救けられたかもしれません。

ジョンの良心の代弁者だったレマーの最期を機に、ジョンは怒りに飲み込まれてしまいました。このシーンは「ザ・ファースト・アベンジャー」でバッキーが死んだ際のスティーブとは対称的な反応になっています。

フラッグスマッシャーズを追うために窓ガラスを破り飛び出すシーンは「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のシーンをオマージュしています。

アフガニスタンの悲劇を繰り返さないため、誰も死なせないために血清をつかったはずのジョンですが、一番の親友を失うことになってしまいました。

実は気絶しているだけと考えたいところですが、そうするとこの後の展開に無理が生じてきます。コミックでは死んでは生き返る事が多い中、レマーは死んだことがありませんでしたが、MCUではそうは行きませんでした。

血塗られた盾

タイトルどおり「世界注視の中で」ジョンは報復殺人をしてしまいます。映画「ブラックパンサー」でもティ・チャラが衆人環視の前でユリシーズ・クロウを処刑しかけましたが踏みとどまりました。マウントをとり盾を振り下ろすシーンは「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」をオマージュしています。

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スティーブはバッキーを守るためにトニーのアークリアクターを破壊しましたが、ジョンは違いました。それはレマーを殺した張本人のカーリではなく、皮肉なことにキャプテン・アメリカのファンだったと言ったニコでした。

エンディング

エンディングはいつもと違う、トーンの低い音楽が流れます。やり場のない気持ちを抱えつつ、第5話へと続きます。


ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第5話は 2021年4月16日(金)16時より ディズニープラスで配信です。

ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」3話のイースターエッグをピックアップ

2021年4月2日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード3「パワー・ブローカー」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

GRCのCM

冒頭からとつぜんのCMが流れました。GRC(Global Repatriation Council:世界再定住評議会)のCMです。前回の記事で紹介した2話のポスターに掲げられている「RESET. RESTORE. REBUILD.」についてもCMで言及されました。

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映画などの冒頭でこういったCMが流れる組織や企業はたいてい悪者のイメージですが果たして・・・。

ジョン・ウォーカー

ジョンは突入の際に「息もさせるな」と荒々しい発言をします。この後ひと悶着があり血が流れるかとヒヤッとしましたが踏みとどまってくれました。コミックのジョンと比べるとほんの少し優しさを感じる所でした。しかしレマーに対して結果を重んじ、手段を問わないと発言している所からみても、基本的にはコミックのジョンを踏襲しています。

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一人でジモに会いに行くバッキー

刑務所まで来たサムとバッキーですが、バッキーはサムに一人でジモに会ってくると伝えます。この時、日本語では「奴(ジモ)はヒドラに心酔していた」というセリフになっていますが、これはMCUの流れを汲み取っていない誤った翻訳になっています。心酔という言葉には尊敬の念が入っているため、適切ではありません。原語のobsessedを2字の熟語にするなら没頭や傾注あたりが適切でしょうか。

ジモにとってヒドラは復讐のための道具にすぎず、ヒドラであろうがアベンジャーズであろうが、スーパーパワーを持つものが敵です。このシーンの数分後にはジモが血清づくりに関わったヒドラの関係者を消して回っていた事もわかります。

ただしコミックのジモはもう少しシンプルなヴィランで欲や権力のために戦いますし、スーパーパワーを持つ人間を集めて自分のチームを作ったりしますし、ヒドラのリーダーになった事もありました。

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ヒドラの洗脳

ジモはバッキーと顔をあわせるや否や、ヒドラの洗脳ワードを口にします。この時のBGMは映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の時のもので、ここでの単語は本作のクレジットの中にも表示されています。

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ワカンダでの治療ですっかり洗脳がとけていることを示すシーンでした。

バロン・ジモ

ジモはソコヴィアの王族であった事が明かされました。コミックのジモはドイツの貴族であり、このシーンでもドイツ語で会話をしていました。ソコヴィアが王政だったという説明は過去の作品にはなかったように思いますが、今の所はさほど重要そうでもありません。

スティーブのノート

1話で登場した「償いリスト」ですが、スティーブ・ロジャースと同世代のバッキーは同じ用に手書きのメモをするんだなと思っていましたが、ノート自体がスティーブのものだった事が判明しました。

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GRC再定住キャンプ

ラトビアのリガにあるGRC再定住キャンプにてカーリの姿が表示されました。ここにはハルクによってサノスの指ぱっちんから復帰した人々、しかし生命は戻ったものの元の生活に戻れずに難民となった人たちが多く過ごしていると見られます。消えていなかった人もこの社会の混乱で難民になったケースがあるのでしょうか。サムの姉たちもその一歩手前だったのかもしれません。

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映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」でもメイおばさんが「5年経って家に戻ったら別の家族が住んでいた」と発言し、ホームレス基金を設立していました。

2話ではGRCは「(指パッチンで)残されたものより復帰者を優遇している」という話でしたが、ここの難民は優遇されているようには見えません。冒頭のGRCのCMのような風景もここにはありません。難民はサノスに消されていた人と残された人に分けられ、ここのキャンプは残されていた人たちが集められているという事でしょうか。カーリはここでママ・ドンニャ(ドンニャ・マダーニ)を看取ることになりました。

「ワンダヴィジョン」のヘイワードならフラッグスマッシャーズに同調するのでしょうか。

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マドリプール

マドリプールはマーベルの世界にある架空の国。インドネシア諸島の近くにある島国で、もともと海賊の巣窟で今も無法地帯、というのはコミックの設定に準じています。ハイタウンとロータウンに別れているのもコミック通りでした。

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プリンセスバー

一瞬だけうつるプリンセスバーはコミックにも登場するバーです。ウルヴァリンの恋人のひとりタイガータイガーが所有する店で、もちろんウルヴァリンがたびたび訪れています。

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ブラスモンキーサルーン

サムたち三人が入った酒場はブラスモンキーサルーン。こちらもコミックに登場するロケーションで、シアンストリート322に位置するとされています。

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ここの酒場で聞かされたジモの話からすると、パワーブローカーはコミックのような会社や組織というより個人を指している印象です。

スマイリングタイガー/コンラッド・マック

スマイリングタイガーはコミックに登場するアメリカでもマイナーなヴィランとの事。おもにニューウォリアーズのヴィランであり、クインジェットを盗み、マドリプールで撃墜した経歴があるようです。

コミックのスマイリングタイガーはサムと似ているわけではありません。

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セルビー

ジモいわく二流の故買屋で、原作に登場するミュータントのセルビーとは関係なさそうなキャラクターです。

セルビーの話からウィルフレッド・ネイゲル博士がマドリプールで超人血清を作ったことが明らかになりました。

シャロン・カーター

セルビーの店からの逃亡を助けてくれたのはシャロン・カーターでした。シャロンはやはりシビル・ウォーの時にキャップたちを援助した罪で追われていることが明かされました。

元S.H.I.E.L.D.のエージェントであるシャロンの戦闘力は高く、メリンダ・メイやボビー・モースのような圧巻な戦いを見せてくれました。

サムはシャロンに「協力の見返りに恩赦を取り付ける」事を約束しましたが、現在フリーランスのサムにどんな力があるのかはちょっと謎です。銀行融資の二の舞にならないことを願っています。

そしてシャロンは片腕らしき人物の運転により現場を後にしました。シャロンを演じるエミリー・ヴァンキャンプさんは4つのエピソードにキャスティングされているということで、残りの全てのエピソードにも登場すると考えられます。

シャロンは刺客を始末しておきながら、ネイゲルが撃たれた際は「なんてことを」を言ったり、「まずいことになった」という言葉を発していたことから、ネイゲルはシャロンにとってそれなりに価値のある人物であり、ネイゲルの死はシャロンの計画のうちにはなかったようです。

悪党に変わっていたシャロンですが、シャロン=パワーブローカーというのはあまり考えたくありません。

ウィルフレッド・ネイゲル博士

博士の言葉からイザイア・ブラッドレイの血液から血清が作られたことがわかりました。ネイゲル博士は原作ではイザイアに実験を施した人物で、同じような役割であることがわかります。

本作のネイゲルはヒドラ崩壊の後にCIAに所属し研究していたとの事。シャロンもシビル・ウォー当時はCIAの職員でしたが二人の関係にはまだ触れられていません。

博士の言葉から「20本の血清を作成し、全てカーリに盗まれた」事が判明しました。フラッグスマッシャーズはカーリを含めて8人が超人になっていることがわかっています。残る12本が保管されているか、あるいはすでに数本が使われているかもしれません。

ジモのマスク

コミックを彷彿とさせる紫のマスクをかぶるジモが登場しました。

コミックのように事故でマスクが顔に張り付いているわけではなく、単なる覆面のようです。残る3つのエピソードでそうなってしまう可能性は否定できません。

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座席シート

シートのくだりはシビル・ウォーでもありました。今回はバッキーが仕返しする形となりました。

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サムは盾を博物館に渡さずに壊すべきだったと意見を変える事になりました。

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残念ながらファルコンのパワーや装備でヴィブラニウムの盾を壊せるとは思えませんが、サノスの剣は地球に残っているのでしょうか。

フラッグスマッシャーズ

レノックスと呼ばれる人物がいました。コミックのヘクター・レノックスはBold Urban Commandos、通称BUCkies(バッキーズ)の一員でレマー・ホスキンスとはチームメイトでした。両者ともにパワーブローカーで手術を受けています。キャストリストによると役者さんはRenes Riveraという方で、2話では素顔で登場していました。ヘクター・レノックスかどうかは不明です。

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カーリは先生になりたかった夢を語り、ドヴィッチはこの仕事が終わったら先生になれと、事もあろうにフラグを立ててしまいました。なんとか自分たちのフラグはスマッシュせずに進んでほしいものです。

その後、リトアニアのビリニュスにあるGRCの物資供給基地が爆破された際には、カーリは「人間にはこの言葉しか通じない」と主張します。

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これはコミックのフラッグスマッシャーの主張に準じており、wikiの説明では

He would spread the message using the only language he felt the world would respond to, the language of violence.

とされています。つまり、世界に通じる唯一の言語は暴力だということです。MCUのカーリも弱きを助けたい精神は立派ですが、やはり過激すぎます。

この時ドヴィッチが中の人々の事を心配していました。フラッグスマッシャーズの良心を担っているのかもしれません。

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ソコヴィアの最後

ソコヴィアが地図から消えた事が判明しました。海外のメディアやファンは、ソコヴィアを侵略したのはラトベリアではないかとの意見が多く出ています。

ラトベリアは東欧に位置する架空の国で、多くのマーベルヒーローの敵であり、とりわけファンタスティック・フォーの宿敵であるドクター・ドゥームが支配している国です。映画「ファンタスティック・フォー」の制作が公式に発表された今、ラトベリアの種が蒔かれる事はまったく不思議ではありません。

ドーラミラージュのアヨ

ショーのラストではバッキーがキモヨビーズを見つけ、それを追っていった先でアヨと出会いました。

アヨはワカンダの国王親衛隊ドーラミラージュの戦士で、隊長のオコエの右腕のような人物。シビル・ウォーの際はティ・チャラのボディガードを務め、ナターシャ・ロマノフにもきつい当たりをしていました。

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アヨはジモを引き渡すように言います。ジモは先代の国王ティ・チャカを殺害した人物ですから、脱獄したとなればワカンダも黙ってはいないという事です。

パワーブローカー

今回のエピソードタイトルでもあったパワーブローカーですが、血清の出どころとまでは判明したものの、明確な人物としては登場していません。

コミックのパワーブローカー社にいるカール・マルス博士はウィルフレッド・ネイゲル博士に置き換えられたと考えて良さそうで、コミックのカーティス・ジャクソン社長にあたる人物が誰になっているのかはまだ不明です。

しかしMCU的に重要なのは超人血清であり、博士もいなくなってしまった現状では社長がいたとしてあまり重要ではない可能性も考えられ、博士のように即退場するケースもあるかもしれません。

また、パワーブローカーの上にさらなる黒幕がいる事も考えられます。たとえばMCUでも超人血清を渇望していたサディアス・ロス国務長官(本作時点での役職は不明)がパワーブローカーを利用して血清の開発をさせていた可能性です。

ロスも映画「インクレディブル・ハルク」の時点で超人血清の再生プロジェクトに携わっており、同一のプロジェクトかどうかはわかりませんが、ネイゲル博士と同じものを目指していました。「インクレディブル・ハルク」のラストでは国のスーパーソルジャーリバースプロジェクトが凍結され自暴自棄になっているシーンがあり、その後は嫌味な上司的にMCUに登場していましたが、裏で独自に再開発を目指していたとしても不思議ではありません。

パワーブローカーに関する事は今後のエピソードで注目のポイントです。


当初はサムとバッキー、そしてフラッグスマッシャーズとのシンプルなドラマかと思っていましたが、ここにアメリカ政府、ジョンとレマー、ジモ、GRC、パワーブローカー、シャロン、ワカンダとそれぞれの思惑が複雑に絡んできています。

ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第4話は 2021年4月9日(金)16時より ディズニープラスで配信です。

ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」2話のイースターエッグをピックアップ

2021年3月26日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード2「星条旗を背負う者」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

ジョン・ウォーカー

新たなキャプテン・アメリカとしてアメリカ政府が国民に向けて紹介したのはジョン・ウォーカー。

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劇中でカスターズグローブ高校の出身である事が分かりましたが、原作コミックと同じ設定です。カスターズグローブとはマーベル世界の架空の街でジョージアのどこかという設定になっています。

ちなみにロッカールームの名札には制作スタッフの名前が記されています。

ジョンとスティーブ・ロジャースとの共通点は以下のとおりです。

  • 最初の仕事は政府の広告塔
  • スティーブの上官チェスター・フィリップス大佐(演:トミー・リー・ジョーンズ)はスーパーソルジャーに必要なのはGuts(吹替では度胸)と言い、ジョンは「僕が持っているのはGuts(吹替では勇気)」とインタビューシーンで回答しました。
  • ふたりとも手榴弾に覆いかぶさった事がある

オリヴィア・ウォーカー

ジョンの妻、オリヴィアは2話では名前が登場しませんでしたが、クレジットより判明しました。コミックのジョンに妻はおらず、オリヴィアの今後はかなり未知数です。第2のペギー・カーターになれるのでしょうか?

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レマー・ホスキンス

レマー・ホスキンスは原作同様、ジョンの友人として登場しました。コミックでは軍を抜けた後にパワーブローカーの手術を受け、ジョン同様に超人パワーを獲得することになります。

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Bold Urban Commandos、通称BUCkies(バッキーズ)の一員としてスーパーパトリオット/ジョン・ウォーカーをサポートしていましたが、後に新たなバッキーとして政府に採用されました。その後バトルスターを名乗るようになりました。

コミックのジョンとレマーは共にパワーブローカー社の手術を受けた超人ですが、MCUでは今の所優秀な人間の域にとどまっているようです。ドラマでは手術ではなく薬品になったようなので、今後力不足を感じた二人が薬に手を出したり、あるいは捕らえられて強制的に投与される可能性もあるかもしれません。

Star Spangled Man With A Plan

マーベル・スタジオのロゴからジョンのセレモニー登場シーンにかけて流れる音楽は、映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」で使用されていた楽曲「Star Spangled Man With A Plan」のアレンジバージョンです。

スティーブ・ロジャースも最初は政府の広告塔だった事と明確に被るシーンと楽曲になっています。

Good Morning America

グッドモーニングアメリカは1975年11月3日から米ABC局で放送されている実在する朝の報道番組です。ジョンにインタビューをしている女性リポーター、サラ・ヘインズさんも実際にこの番組に出演されている方です。

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ABCではドラマ「エージェント・オブ・シールド」などが放送されていましたが、放送終了後もコラボするぐらい、スタジオとの関係は良好のようです。

ビッグスリー

トレーラーにもあったシーンですが、サムは敵(フラッグスマッシャーズ)がビッグスリーのどれかかもしれない、と懸念しています。サムの言うビッグスリーとは「アンドロイド、エイリアン、ウィザード」です。バッキーが「ウィザードなんかいない」と言うと、サムは「ドクター・ストレンジがいる」と返し、バッキーがさらに「彼はソーサラーだ」と返します。最終的にはサムが「ソーサラーは帽子のないウィザードだ」という独自理論によって押し切ってしまいました。

ウィザードやソーサラー、その他魔法使いを表すメイジやウォーロックなど様々なワードがありますが、どれも明確な定義があるわけではないというのがアメリカでも一般的なようです。小説や映画、ゲームなど様々な作品がそれぞれ独自の区別を設けているのが現状ですが、おおむねウィザードは魔導書から学んで魔法を扱う人物というイメージがあるようです。対してソーサラーは自然と魔法を扱ったり、あるいは師匠から弟子へと継承していくイメージがあるようです。

このシーンを、ストレンジ本人や、ワンダやアグネスがどうリアクションするのか見てみたいものです。

なお、ガンダルフが登場するトールキンの「ホビットの冒険」はバッキーの言う通り1937年が初版ですが、イギリスで出版された本であり、アメリカで出版されたのは1938年のようです。

ホワイトウルフ

映画「ブラックパンサー」から映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にかけてバッキーがワカンダで治療と静養をしていた際、ティ・チャラやワカンダの子供たちにそう呼ばれていました。

コミックのホワイトウルフはバッキーとは関係がなく、ハンターという名前の人物でした。ハンターは幼い頃に飛行機事故にあいワカンダに保護されました。その後当時のティ・チャカ国王が保護し養子にむかえた事で、ティ・チャラの義兄弟にあたる人物です。成長したハンターはワカンダの秘密警察のトップを務め、国王のブラックパンサーになぞらえてホワイトウルフと呼ばれるようになりました。

©2021 MARVEL,Disney

なお、コミックにはホワイトタイガーというヒーローもいて、サムは冗談でホワイトパンサーと口にしましたが、割とややこしい部分です。

Global Repatriation Council

GRC(Global Repatriation Council:世界再定住評議会)は、市民権、社会保障、保健医療の復活を目的とし、世界のスムーズな活性化を目指している、とジョンが説明します。GRCは突然戻った30億人近い難民のためにリソースの管理などを行っているようです。

今回フラッグスマッシャーズが強奪したと見られているワクチンのコンテナにもGRCのロゴが確認できるようになっています。

本エピソード後半の警察署に貼られているポスターでは、「RESET RESTORE REBUILD」の3つを謳っています。

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カーリの主張によると、GRCは差別的な団体のようです。

カーリ・モーゲンソウ

フラッグスマッシャーズのリーダー的存在、カーリ・モーゲンソウ。ドイツ語発音に近いモルゲンタウ表記のほうが馴染みがあるのですが、こちらのカナ表記でいくようです。

コミックのフラッグスマッシャーはチームではなく一人で、男性のカール・モルゲンタウでした。

GRCは戻ってきた権力者を優遇しているとカーリは主張しました。フラッグスマッシャーズは義賊活動をしているという認識のようです。今回は支援者が隠れ家を用意してくれていたことから、フラッグスマッシャーズに賛同する市民も多いことが判明しました。

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前回盾を盗んだ時

盾を取り返して自分たちで問題解決しようと言うバッキーに対して、サムは前回盾を盗んだときは大変なことになったと説明します。これはもちろん映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のワンシーンを指しており、今作にも登場するシャロン・カーターが大きく関与していました。

ブラックファルコン

ボルティモアに向かったサムとバッキーは、黒人の子供から「ブラックファルコンじゃん!」と声をかけられました。「ただのファルコンだよ」と説明するサムに、子供は「父さんからそう教えられた」と言いました。そこでサムは「じゃあ君はブラックキッドなのか?」と返すと子供は言葉につまります。

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アメリカでは黒人のすることにブラックというワードをつけることが多い事を風刺したワンシーンでした。

映画「アントマン&ワスプ」ではビル・フォスター博士が原作のブラックゴライアスではなく、単にゴライアスと名乗っていました。

イザイア・ブラッドリー

1951年、朝鮮戦争の際にバッキーと出会い、戦ったというイザイア。バッキーと同じく超人血清を摂取している事が明かされます。

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2003年発売のコミック「Truth:Red, White and Black」に登場する Isaiah Bradley は超人血清を無理やり打たれ、ブラック・キャプテン・アメリカと呼ばれてアメリカ政府のために過酷な任務を強要されていました。しかしイザイアの手柄は全て本物のキャプテン・アメリカのものとされ報道されており、スティーブ・ロジャースはこの事を知りませんでした。そして戦争が終わると、キャップのコスチュームを無断で着用した罪に問われ投獄されるという悲しいキャラクターでした。この事からスティーブ・ロジャースを一方的に憎く思っていましたが、後に和解しています。

戦争後に投獄されていたというのも同じ設定のようで、ドラマの今後の鍵を握っている人物だと考えられます。

エリ・ブラッドリー

イザイアの家で出迎えてくれた少年は作中に名前が登場しませんでしたが、クレジットには Eli Bradley と表記されています。コミックにはイザイアの孫、Elijah “Eli” Bradley(イライジャ・”エリ”・ブラッドリー)が存在し、当人だと考えられます。

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コミックのエリはヤングアベンジャーズのキャプテン・アメリカ的ポジションでリーダーをつとめるキャラクター。エリは祖父から力を受け継いだと主張していましたが、実は違法に取引されるMGH(ミュータント因子成長促進ホルモン)を使って必要なときだけパワーを獲得している普通の人間でした。

後にキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースを庇って大けがをし、本当に祖父から輸血を受け、超人兵士の能力を得ました。

今作ではパワーブローカーがコミックのような手術ではなく薬で超人を生み出しているため、今後エリがMGHではなくパワーブローカーの薬を摂取してしまう可能性があるかもしれません。

サムとバッキーの口論

このシーンもアメリカ社会を風刺していました。サムとバッキーが口論をしていると、二人の警官が寄ってくるのですが、一方的にサムが悪者として話が展開していきます。ここではサムがアベンジャーズであるため事なきを得ましたが、実社会ではもっとひどい目にあっている可能性が高いという事です。

パワーブローカー

パワーブローカーの追手がフラッグスマッシャーズから薬の奪還を試みます。フラッグスマッシャーズは常人より強化されているようですが、銃で倒せるレベルである事も分かりました。パワーブローカーのチームリーダーのような男が一人だけ軍服を着ていませんでした。

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コミックのパワーブローカー社で主な人物は二人、カーティス・ジャクソン社長とカール・マルス博士です。このシーンの男は「逃げられた」と誰かに連絡している事から社長ではなさそうです。

クレジットでは Nervous Employee 役としてキャスティングされているジョナサン・ホーン(Jonathan Horne)という俳優さんであることがわかります。

ちなみにコミックのパワーブローカーはヒドラとは特に関係ありませんが、「ヒドラに詳しい」ジモに情報を求めに行く辺り、MCU版はヒドラ関係の会社なのでしょうか。

部屋番号 2187

ジモが2187番の独房に入れられている事が分かりましたが、映画界ではわりと有名な番号の独房です。

マーベルと同じくディズニーの子会社となっているルーカスフィルムの映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」ではレイア姫が囚われている独房でした。

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クレジット映像

クレジットで流れる映像は1話とほんの少し違いました。具体的にはワイアット・ラッセルさん演じるジョン・ウォーカーの場面で、1話では赤い目線で隠されていましたが、2話ではあらわになっています。

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今回も「ワンダヴィジョン」の時のように毎回少しずつ変わる可能性が出てきました。


ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第3話は 2021年4月2日(金)16時より ディズニープラスで配信です。

ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」1話のイースターエッグをピックアップ

2021年3月19日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード1「新たなる世界秩序」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。

※この先は1話のネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

声変わり

日本語吹替版のサムの声が変更されました。サムが初登場した映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014年)から「映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)までサムの声を担当した俳優の溝端淳平さんから、声優の濱野大輝さんへと変わっており少し低めのトーンになりました。

盾用のバッグ

冒頭、サムが盾をしまうバッグはエンドゲームでスティーブ・ロジャースが持参したものと同一のように見えます。

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犯罪集団LAFとバトロック

ドラマが始まってすぐに犯罪集団LAFなるものが登場し、サムとのバトルシーケンスに入ります。LAFはコミックにオリジンとなる集団が見つからず、何の略称かも不明ですが、世界の混乱から利益を得て喜んでいる犯罪組織のようです。

また、リーダーとしてジョルジュ・バトロックが再登場しました。LAFのリーダーか単なるチームリーダーかは不明です。バトロックは映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」にて冒頭のレムリア・スター救出作戦のシーンでキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースと対決しました。

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原作のバトロックスタイル

バトロックがヘリから脱出する際に他のメンバーとは違う色のヘルメットをかぶります。これにより、原作のバトロックにより近いスタイルを再現しています。

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ホアキン・トレス中尉

サムのバディとしてホアキン・トレス中尉が情報をナビゲートしていました。コミックのホアキン・トーレスはマッドサイエンティストのカール・マルス博士の手でサムの相棒レッドウィング(ハヤブサの事。コミックではドローンではなく本物の鳥)と吸血鬼のDNAと混ぜ合わせる人体実験を受け、文字通り半分ファルコンへとなってしまいました。そしてサム・ウィルソンがキャプテン・アメリカとして活動している期間にファルコンスーツを託され、2代目ファルコンとなった人物です。その後ヒーローチーム「チャンピオンズ」の一員として活動し、アイアンハートやワスプと交際したこともありました。

本作の脚本家マルコム・スペルマンさんがホアキンは重要な役どころだとインタビューで話しました。今後も要注目の人物です。

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ウィングの修理

救出ミッションのあと、チュニジアのカフェらしきお店でトレス中尉と食事を取りながらスーツの修理をしていました。サムとトレスは「(空軍に)いじられる度に誤作動する」、「スタークのハイテクがレベルが高すぎて軍の技術者がついていけないからだ」とやりとりをした所からみて、今回のニュースーツはトニーがサムのために残しておいたものと思われます。

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でファルコンが初登場したときのスーツは空軍所属時に軍から支給されたもの(スターク・インダストリーズ製)で、設定本「ワカンダファイル」によると、インサイト計画を阻止した後にトニー・スタークにスーツのアップグレードを依頼していたようです。なお、コミックのファルコンスーツはブラックパンサーによって提供されました。

感謝されるアベンジャーズ

チュニジアの通行人から「妻を助けてくれてありがとう」と声をかけられます。MCUはヒーロー作品であるにも関わらず、市民の感謝の声を描くのは久々です。2014年公開の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」で起きたインサイト計画以降、「エイジ・オブ・ウルトロン」のソコヴィアからドラマ「ワンダヴィジョン」のマキシモフ事変に至るまで、アベンジャーズは非難される描写のほうが中心となっていたため、少し報われるシーンとなりました。

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フラッグ・スマッシャーズ

劇中でこの集団について「国境のない統一世界を目指している」と紹介されます。コミックではフラッグスマッシャー(単数形)というヴィランがいてカール・モルゲンタウ(Karl Morgenthau)というスイス人男性でした。カールは国があるから平和にならないという信念の元、フラッグ(国旗=政府)を潰していこうと画策します。

ドラマでは女優のエリン・ケリーマンさんがカーリ・モルゲンタウ(Karli Morgenthau)という役でキャスティングされていますが、1話の段階では詳細は不明です。

月の秘密基地

スティーブ・ロジャースが月の秘密基地にいるという噂があるようです。コミックでは月面にはインヒューマンズの都市アティランが存在し、ブラックボルトを王として生活しています。ドラマ「インヒューマンズ」はディズニープラスで視聴可能です。

スティーブ・ロジャースの行方

キャプテン・アメリカの盾をスミソニアン博物館に寄贈するシーンがあり、スティーブ・ロジャースについてサムがスピーチをしました。エンドゲームでのラストシーン以降、スティーブがどうなったかについては語られませんでした。

「左失礼(On your left.)」のセリフはさすがに出番がありませんでした。

サムはネクタイまで真っ黒という喪服のような出で立ちをしているため、スティーブは老衰でなくなっている可能性を示唆しているのかもしれません。

スミソニアン博物館には以前と同様にキャプテン・アメリカの展示コーナーが設けられており、キャップに関連してS.H.I.E.L.D.やヒドラについても紹介されている事がわかります。また、サノスによって消された人たちの名前を確認出来たりもするようです。その他、スティーブの入隊不合格書なども展示されています。

ローディーの登場

ローディーは盾を寄贈することにあまり納得していない様子です。しかしサムはあの盾はスティーブにこそふさわしいと考えているようです。お互いに今の混乱した世界をよくしたいと考えているのは同じで、キャプテン・アメリカとアイアンマンのバディ同士が語り合う姿はこみあげるものがあります。

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ヒドラのウィンター・ソルジャー

バッキーが洗脳されていた頃の夢を見ました。最後にターゲットとは関係のない目撃者を始末する寸前で目覚めますが、これは現実にしたことを回想している夢のようです。

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」冒頭でスティーブとサムが「ベッドがやわらかすぎて眠れない」という内容のやりとりをしていましたが、バッキーも地べたで寝ている事から元軍人あるあるなのかもしれません。

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カウンセリング

カウンセラーはクレジットによるとレイナー博士です。コミックにはレイナーと言う名の博士は見つかりませんでした。

償いリスト

「法律に触れない事」「血を流さない事」「過去との決別」が3大ルールだという償いリスト。バッキーはこのリストを作り、これをもとに償いをしてまわっているようです。しかしレイナー博士によると、バッキーは法的には赦免されているようで、自由を与えられているとの事です。

バッキーが許されているのに、トレーラーでシャロン・カーターが指名手配となっている理由はまだわかりません。ソコヴィア協定違反以外に何らかの罪状があるのでしょうか、2話以降の展開に期待です。

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見えるリストのうち、いくつかはコミック由来のものになっています

  • 1番目 A.Rostov:ロストフ、別名レッドバーバリアン。ソ連の元将軍で、バッキーが投獄された場所で一時的に殴り合いをした関係。その後暗殺されました。
  • 5番目 H.Zemo:ヘルムート・ジモは本ドラマの重要人物。シビル・ウォーの黒幕でした。
  • 9番目 L.Kamisinski:マーベルのエディター兼ライター。サム・ウィルソンとジョン・ウォーカーをフィーチャーしたストーリーを制作しています。

この画像ではわかりにくいですが、右側には キャプテン・アメリカの物語をいくつも描いたマーベルの重要人物 S.Whitaker の記載もありました。

とはいえジモとヨリ以外はドラマ的な重要度は高く無さそうです。

ヨリの登場

ヨリ・ナカジマとランチに行くバッキー。ヨリは店で大福を見かけ、殺された息子の事を思い出します。かなり重要なシーンですが、字幕で見ていると日本語のセリフがかなりカタコトで気を取られがちな部分です。ヨリを演じるケン・タケモトさんは日系アメリカ人ですが、日本語はあまり堪能ではない様子。

そしてバッキーは夢で見た人物がヨリの息子ではないかと考え始めます。

ルイジアナ州デラクロワ

コミックのサムはニューヨークのハーレム出身ですが、MCU版はルイジアナ出身という事のようです。ルイジアナはサムを演じるアンソニー・マッキーさんの出身地でもあります。家族構成はおおむねコミックを踏襲しており、姉のサラが登場。両親の名前がつけられた船「ポール&ダーリーン」も登場しました。しかし父親は牧師ではなく、漁師に変更されているようです。

寿司屋のリー

言われた時間に寿司屋に向かい、バッキーとリーはデートを始めます。「消えた女の子たちが戻ってきてからデートした?」と尋ねるリーですが、実は英語では「have you dated much since half the fish in the sea came back?」(魚が戻ってきてから~)と聞いています。これは寿司ジョークとも言えますし、サノスの「生命を半分に」というのは人型だけでなく、動物にまで及んでいた事を示すわりと大事な発言でした。植物の生命も半分になっていたのでしょうか?

また、会話の中で、バッキーはかつてのスティーブ・ロジャース同様に現代社会に適応しきれない様子が伺えました。マッチングアプリで虎との自撮り写真を見て、何が言いたいのか分からないと非難しましました。実際にアメリカの出会い系では虎との自撮りが一昔前からよく使われているようで、力強さを誇示したいなどの深層心理があるようです。単に流行っているからという理由も多いようです。

そんなバッキーにリーは「うちのパパに似てる。あなたいくつ?」とたずね、正直に「106歳」と答えるバッキーでしたが笑って流されてしまいました。

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招き猫

招き猫の手が気になってバッキーは掴んで止めてしまいます。が、手を離すと再び動き始めてしまいます。かつて映画「アイアンマン2」でトニー・スタークもペッパー・ポッツとのやり取りの最中に似たような事をしていました。

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バッキーの妹

コミックにはレベッカという名の妹が存在しています。両親は死んだ事が明かされましたがレベッカは不明です。生きていても非常に高齢だと考えられます。別世界のレベッカ・”リッキー”・バーンズはヒーローですが妹ではなく孫娘なのでここでは触れずにおきます。

ヨリの息子

デートを中断してヨリの家に向かい、仏壇の写真を見てバッキーは真相を確信しました。バッキーの償いの物語として今後重要なポイントになりそうな部分です。

アベンジャーズの金銭事情

サムは実家の売却を防ごうと銀行へ融資の依頼に向かいます。そこでアベンジャーズが無償で活動している事が分かりました。トニー・スタークが健在だった間はおそらくトニーの資金でチームが動いていたと考えられます。現状ではスターク・インダストリーズやワカンダがスポンサーになっている可能性が考えられますが、劇中で今の所明言されていません。

ヒーローがお金をもらわずに活動している事が判明したわけですが、そうなると以前から気になっていたドラマ「ワンダヴィジョン」の土地権利書の問題が出てきます。いつ買えたのか、シンセゾイドに購入権利があるのかに加えて、当初は目を瞑っていた金銭問題が浮上します。ワンダやヴィジョンが不動産屋をマインド・コントロールして手に入れたとか、ヴィジョンが自分の一部(ヴィブラニウム)を売ってお金を獲得した、というのは考えたくありません。あの権利書がヴィランの手による偽物でワンダをウェストビューにおびきよせる餌であれば良かったのですが、以降「ワンダヴィジョン」では特に触れられていません。

サムは姉サラへの償いとしてアベンジャーズの肩書を利用して融資を得ようとしますが、失敗に終わりました。

WHIH Newsfront

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MCU内に存在するニュース番組 WHIH Newsfront が新たなキャプテン・アメリカの誕生を伝えました。WHIH Newsfront は「アイアンマン」から「ワンダヴィジョン」までMCU内で活動しており、「アントマン」のプロモーションとしてYoutubeやTwitterのアカウントを取得し、報道していたこともありました。Youtubeチャンネルは現在参照出来ないようですが、バックアップしていたユーザーが転載しているものもあります。Twitterアカウントは現在も確認できますが、特に活動はしていないようです。

MCU内で行ってきた報道のリストはwikiを御覧ください。

新キャプテン・アメリカ

ワイアット・ラッセルさん演じるジョン・ウォーカーが新たなキャプテン・アメリカに任命されました。

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ジョンは後述の人体実験を受けており、戦闘能力はスティーブ・ロジャースと同等ですが性格はまるで違います。このドラマの問題のひとつとなりえると考えられています。

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サディアス・”サンダーボルト”・ロス

クレジット映像の中にはロス長官(インフィニティ・ウォー時の役職であり、現在は不明)の名前が隠されています。

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テキストには「According to Thaddeus Ross… All information regarding the Enhanced Humans Act has been… reported to be classified by Major Donavan of Special Unit…」と書かれており、「サディアス・ロスによると強化人間法に関する全ての情報は特殊部隊のドナバン少佐によって機密扱いにされていると報告されています」とのこと。

強化人間法というのがコミックのシビル・ウォーの争点でもあった超人登録法のことなのか、はたまたMCUで新たな法を制定しようと画策しているのかは不明です。新型コロナウイルス以前のスケジュールでは本ドラマよりも先に映画「ブラックウィドウ」が公開されておりそこにロスが登場しているため、ドラマではなく映画と関係のある文章という可能性もありそうです。

パワーブローカー

クレジットではパワーブローカーの名前が確認出来ます。

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コミックのパワーブローカーは企業名であり、社長がヴィラン化したときの名前にもなりました。パワーブローカー社はカーティス・ジャクソンによって設立された会社で、マッドサイエンティストのカール・マルス博士のもと人体実験と薬物投与により一時的な超人を作る会社です。

この会社はこの人造超人で世界征服しようとか国家転覆しようとか企んだりはしておらず、この超人たちを使った超人プロレスによる利益が目的です。ヴィランの目的としては可愛らしいものですが、この処置自体は残酷で成功率も40%ほどと低く、失敗すると肉体の意図しない変異や最悪死亡を招くもので、社長みずからが受けた際も失敗し、自力で動けないほど筋肉が肥大してしまいました。

コミックではU.S.エージェント/ジョン・ウォーカーもこの処置を受けていますが、ドラマのジョンは出てきたばかりでまったく判りません。また、フラッグ・スマッシャーズが怪力を要している描写があったのはこことの関与が考えられます。

マドリプール

クレジットではさらにマドリプールについても言及されています。マドリプールについてはそこそこ長くなるため、別の記事にしました。漢字がところどころ見られるのもマドリプールとの関連性を伺わせています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/falcon-and-winter-soldier-madripoor-info/”]

forces from neighboring Madripoor have… committing human rights violations.」と書かれているようです。

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研究調査書

調査書のページの破れた部分からは俳優のカール・ランブリーさんの顔が見えます。

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カールさんの役どころは公式発表されていませんが、一部報道ではイザヤ・ブラッドレイと伝えられています。コミックのイザヤはスティーブ・ロジャースの超人血清の再生プロジェクトの一環でテスト対象として使用された300人のアフリカ系アメリカ人兵士の中で唯一生き残った1人でした。

カールさんが演じるのがイザヤでなかったり、あるいはイザヤがコミックとは違うキャラクターだったとしても、何らかの研究の被験者にされているのは間違い無さそうで、彼もまたこのドラマの鍵を握る一人となりそうです。


ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第2話は 2021年3月26日(金)16時より ディズニープラスで配信です。

ドラマ「ワンダヴィジョン」9話のイースターエッグをピックアップ

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード9「シリーズ最終回」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

9話

冒頭のバトル

ワンダがアガサに対して車を投げつけますが、怒りすぎてコントロールが悪くなったのか残念ながら当たりませんでした。ワンダが車を投げつけるのはMCUでは二度目で、前回は映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」にてトニー・スタークに対して大量の車を投げつけました。

トニーへの車の数を考えると、アガサに対して1台というのは少し手加減した印象ですが、サイコキネシスの範囲内は自宅の敷地分ぐらいで、よその車まで届かなかっただけなのかもしれません。

オズの魔法使い

マーベル作品とは関係がありませんが、外れた車が家を破壊し、魔女のブーツを下敷きにしていたのは「オズの魔法使い」のワンシーンをオマージュしているかのようでした。

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ワンダとホワイトヴィジョン

コミックでもワンダとホワイトヴィジョンが対面したシーンがありました。ウェストコースト・アベンジャーズ#45 で描かれたシーンでは単に記憶がなく、ハグする事がなかったホワイトヴィジョンですが、ドラマでは最初から殺意を持って近寄って来るという、まったく違った対面シーンとなりました。

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ヴィジョン対ホワイトヴィジョン

ホワイトヴィジョンがヴィジョンのマインド・ストーンを取ろうと手を伸ばすシーンは、かつてサノスがヴィジョンにやったことを想起させます。

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このあとヴィジョンは自身の分子操作によりすり抜けて回避しますが、サノスの時にこれが出来ていれば世界の被害はもっと少なくて済みました。当時はマインド・ストーンの切除処理の途中だったためにこの能力が使えなかったと考える事にします。

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ダークホールドとカオスマジックとChthon

今回のエピソードでアガサがダークホールドを持っていることが判明しました。ドラマ「エージェント・オブ・シールド」やドラマ「ランナウェイズ」に登場したものとデザインは異なります。

「ワンダヴィジョン」ではダークホールドがどういう書物なのかあまり説明がなかったので、コミックの設定をご紹介。

コミックのダークホールドは黒魔術に関する最高の解説書とも言われおり、本の形になるまえは破壊不可能な羊皮紙の巻物として、旧神クートン(原語はChthon カナ表記は翻訳本によってクトーン、クソーン、クトゥンなど多様)によって書き記されました。

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地球誕生と同時期に生まれた旧神たちですが、同族を食らうことでパワーを増す彼らはいつしか悪魔と呼ばれるようになり、地球の母神と伝えられることになる旧神ガイアの子アタムによって、クートンは別の次元へと追いやられてしまいます。その際にクートンが別次元から地球へ干渉するための媒介として巻物を残し、後に「ダークホールダーズ」という暗黒魔術師たちが本にまとめたのが「ダークホールド」になります。

クートンの魔術は「ブラックマジック(暗黒魔術)」と「カオスマジック(混沌魔術)」と呼ばれ、これらは「存在と現実の構造そのものを操作」し、歪め再構築し宇宙に完全な破壊をもたらすこともできるとされています。

そして、西暦500年頃、ダークホールダーズのリーダー「モーガン・ル・フェイ」と「マグナス」という魔術師はクートンを召喚するも制御できず、クートンをワンダゴア山の地下に幽閉し、マグナスはダークホールドを隠しました。時が流れ西暦1900年頃、ハイ・エボリューショナリーという天才遺伝生物学者がワンダゴア山付近の土地を買取り、この土地に自らの研究施設「シタデル・オブ・サイエンス」を建築します。

さらに数十年後、この施設に連れてこられた赤子のワンダの才能に気づいたクートンは、いつか地球で活動するための器としてワンダを選び、自らの力の一部を分け与えることでワンダはカオスマジックを使えるようになりました。

これがざっくりと、ダークホールド、カオスマジック、クートン、そしてワンダの関係となります。「ワンダヴィジョン」では「ひとつの章をまるまる使ってあなたのことが書かれている」というアガサのセリフがありますが、コミックのようにクートンが分け与えているのかは不明です。しかし、本に描かれているスカーレットウィッチの髪は見ようによってはコミックのクートンの触手にも見え、何らかの関係はありそうに思えます。

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ちなみに「エージェント・オブ・シールド」では読んだものに破滅を与える本としても描かれていました。

Mr.インクレディブル

6話でもMr.インクレディブルに関するイースターエッグがありましたが、このシーンもMr.インクレディブルを思い起こさせます。6話の頃と違ってマキシモフ家も一致団結し、敵に立ち向かう姿はインクレディブルと同様になっています。ちなみにディズニープラスで視聴可能です。

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モニカの身体

モニカの能力についてMCU版は不明な点が多いです。コミックでは自身の身体を光、電気、マイクロウェーブ、ラジオ電波、紫外線、ガンマ線、レーザーなど様々なエネルギー体 などに変換でき、結果的にほとんどの物理攻撃を無効化出来ます。ドラマのように銃弾のエネルギーを奪ってぽとりと落ちる描写はその延長とも取れますが、詳細は以降のシリーズ待ちとなりそうです。

ちなみに前半でニセトロが ロックバンド「311(スリー・イレブン)」の「Amber」という曲の“Amber is the color of your energy,”(君の力は琥珀色)という歌詞の部分を弾いているようで、ドラマの前半からモニカのパワーを暗示していました。

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I am Vision

ごくごくありふれた自己紹介のセリフですが、MCU的にはアイアンマンをオマージュしていると思わざるを得ません。

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マインドコントロール

アガサにマインドコントロールをかけるシーンは映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のオマージュになっています。残念ながら魔女であるアガサに対してはかつてアベンジャーズを操ったときのような効果は出ませんでした。

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映画館

映画館には「BIG RED」、「KIDNAPPED」と書かれています。BIG RED は「ワンダヴィジョン」のワーキングタイトル(仮題)として使用されていました。KIDNAPPED という映像作品はいくつか見つかりましたが取り立てて「ワンダヴィジョン」との関連性が見つけられませんでした。KIDNAPPED は誘拐という意味のため、トミーとビリーに関する作品のワーキングタイトル、なんてのは考えすぎかもしれません。

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ヘックス消滅後の本来のウェストビューの劇場に書かれている「TANNHAUSER GATE」と「PUT THE FUN IN DYSFUNCTIONAL」はどちらも作品タイトルではありません。

前者のタンホイザーゲートはSF映画「ブレードランナー」に出てきたワードで、クライマックスで、レプリカント(人造人間)のリーダーであるロイ・バッティが死の直前につぶやくセリフの中に含まれています。

おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦。タンホイザーゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム、そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。死ぬ時が来た。

ヴィジョンの消滅と重ね合わせていると思われます。

「Put the fun in dysfunction」は、dysFUNction(機能不全)にFUN(楽しい)を入れようという言葉遊びの文章。機能不全となってしまったワンダの家族に重ね合わせていると思われます。今後のワンダにFUNがあるよう願うほかありません。

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ミッドクレジット

ミッドクレジットシーンではスクラルの女性が登場し、母マリアの友人の代理としてモニカに会いに来ました。このスクラルがタロスとソレンの娘かは不明ですが、彼女がいうには「モニカを上につれてこい」との事。ここでいう上とは宇宙の事で、映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」のラストでフューリーがいた宇宙基地を指していると考えられます。時系列的にはあのシーンはこのドラマから約8ヶ月後になります。

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マリアの友人と言えばキャプテン・マーベル/キャロル・ダンバースですが、キャロルであれば使いを寄越してモニカが上がってくるのを待つより自分で降りてくるほうが圧倒的に速いため、その次の友人となっているであろうフューリーの代理人だと考えられます。

ポストクレジット

ポストクレジットでは雪山の麓の小屋で過ごすワンダの姿が描かれています。この雪山はコミックでワンダのキーロケーションであるワンダゴア山かもしれません。もしここがワンダゴア山で、ワンダとダークホールドが揃っているとなると、かなりよくない気もします。

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そして家の奥ではスカーレットウィッチがダークホールドを読んでいるシーンが映り、双子の声が聞こえてドラマは終了します。

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このスカーレットウィッチがアストラル体かどうかは不明です。アストラル体については映画「ドクター・ストレンジ」で描かれました。ストレンジ、エンシェント・ワン、ドルマムゥからダークパワーを与えられたゼロッツもアストラル体になって戦う描写がありましたが、いずれも肉体は気絶状態になっています。

9話の中で「スカーレットウィッチの力はソーサラー・スプリームをも上回る」とアガサが言っていたので、スカーレットウィッチともなると肉体が自由に動きつつもアストラル体になれるのか、あるいは単純に別の魔法であると考えられます。

いずれにしてもこれはドクター・ストレンジへのオマージュであり、「ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス」への導入部分です。BGMもストレンジのメインテーマになっています。


以上、9話のイースターエッグでした。他にも何かあれば追記するかもしれません。

ドラマ「ワンダヴィジョン」8話のイースターエッグをピックアップ

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード8「前回までは」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

8話

エピソードタイトル「前回までは」

ワンダの生い立ちにフォーカスし、現状に至る経緯が明かされたエピソードでした。

1693年 マサチューセッツ州セイラム

マーベル・スタジオの伝統的なロゴが赤からアガサ・ハークネスの魔法と同じ紫へと変わり、アガサの過去のシーンから始まります。ここでアガサが17世紀には既に存在していたことが分かりました。この設定はコミックと同様ですが、大きく違うのはやはり外観です。コミックの老婆姿と比べると、ドラマのアガサはかなり若い外見を取っているようです。

アガサは仲間たちから「裏切り者」と呼ばれ何かの罰を与えられるようなシーンになりますが、これは実際に歴史上セイラムで行われたとされる魔女裁判と、コミックの魔女裁判のシーンの両方をオマージュしていると考えられます。

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「年齢も立場もわきまえず知識を盗み、強力な黒魔術を使った」ことが原因で糾弾されるアガサですが、コントロールの方法を教えて欲しいを懇願するも一蹴され、魔法のエネルギーのようなものを照射されます。しかしそれを媒介として仲間の生命を吸収してしまいました。最終的にはリーダー格であり母親であるエヴァノラ・ハークネスの生命までも吸収してしまい、アガサはエヴァノラのブローチを奪って飛び去ります。

このシーンでアガサはいくつかの言い訳をするのですが、否定したり認めたり何が真実なのか不明瞭になっています。こういう所や自身の力をコントロール出来ないというあたりも現状のワンダに似ています。

ちなみにエヴァノラはコミックにおいて該当するキャラクターを発見出来ませんでした。

魔法の基礎

シーンは現在に戻り、アガサの地下室ではワンダが捕らえられ魔法を封じられていました。アガサはルーン魔術による結界によって、この中ではアガサしか魔法を使えなのだと言います。実際の“ルーン魔術”とは北欧にルーツを持つ魔術のことでオーディンが深く関係していますが、MCUでのルーンとオーディンの関係は不明です。

ルーンの講釈を皮切りに、アガサは魔法の基礎をワンダに語ります。このあたりはコミックどおりアガサがワンダの師匠であるようにも見られます。しかしながら、基礎も知らずにアガサが出来ないことをあっさりやってしまうワンダへの嫉妬のようなものも感じ取れます。

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ニセトロ

アガサはピエトロも偽物であった事を明かしました。ニセトロと呼称された偽ピエトロは英語では Fake Pietro 略して Fietro と表記されています。アガサはネクロマンシー(降霊術)が使えない事を明かし、どっちにしろピエトロの遺体はこの大陸にないと告げます。ピエトロがどこに埋葬されたのかはMCUで言及されていません。最後に確認されたのは、映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のラストにてヘリキャリアの救命ボートにクリントが乗せたシーンです。

アガサが言うにはニセトロはウェストビューの住人のようですが、ニセトロが見せたクイックシルバーと同じ高速移動能力もアガサの魔法によるものなのでしょうか。

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髪の毛

アガサはワンダの過去を振り返るためにワンダの髪の毛を使って魔法を使います。これは映画「マイティ・ソー/バトルロイヤル」でドクター・ストレンジがソーの髪を使って転移魔法を実行したことに似ています。MCUの魔術師の基礎のひとつかもしれません。

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幼少期

ソコヴィアで家族と過ごす幼少期に場面が変わります。戦争真っ只中のソコヴィアで、ワンダの父親オレグはDVDを盗んできては売りさばいて生計をたてている様子です。

エピソード5にて両親の死別がワンダが10歳の時、とされていたので1999年の記憶である事が伺えます。家庭用のDVDプレイヤーが発売されたのは1996年、PlayStation2の発売が2000年であること考えると、ソコヴィアの情勢にそぐわない最新の娯楽のようにも思えます。

なお、「マルコム in the Middle」は2000年から放送されたドラマなので、この時点でDVDがあるのは奇妙な事です。単なるミスかもしれませんし、ワンダの記憶が曖昧である事を意味しているのかもしれません。

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ヘックス内でシットコムが繰り広げられていたのは、ワンダが幼少期からシットコムをよく見ていたからであることがここで明かされました。

家族団らんでDVDを見ていると、突如爆撃を受けます。これまでにMCUで描かれていたとおり、スターク・インダストリーズの爆弾によるものでしたが、不発弾ではなく、ワンダのヘックス・パワー(確率操作)によって爆発が防がれていた事が判明しました。

また、このシーンでワンダは幼い頃から能力を持っており、マインド・ストーンのおかげで能力を得たわけでないことが実際に描かれました。この事はマーベル公式のMCU設定本「ワカンダファイル」で示唆されていました。

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ヒドラ時代

幼少期に続いてヒドラへ志願して間もない頃が描かれます。ロキの杖に近づくと青い宝石の中にあるマインド・ストーンが姿を現し、強烈な光の中でスカーレットウィッチの影を垣間見て倒れ込みます。この事はヒドラの職員には何も見えておらず、ロキの杖自体何も起きていませんでした。

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これは自身のうちあるスカーレットウィッチを見たのかもしれませんし、もしかするとコミックのワンダの実母ナタリアの影かもしれません。理由については後述します。

そしてこの施設でもワンダはシットコムに夢中なようで、The BradyBunchのシーズン1「KittyKarry-AllIsMissing」を見ているようです。

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ウルトロン後

次にアベンジャーズ・コンパウンドのおそらくワンダの自室へとシーンが変わります。家具の充実度合いを考えると、これは映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のラゴス事件よりも前、おそらくウルトロンを倒して正式にアベンジャーズに加入した直後ぐらいだと考えられます。

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ヴィジョンも生まれたてで人間の事についてかなり疎い様子が描かれています。ヴィジョンは大切な人や愛を知らないAIとしてヴィジョンなりにワンダを励ましていました。ワンダがヴィジョンに好意をもつきっかけになったと思われるシーンです。

また、ここではワンダが「何度も波に打ち付けられる感じ」と話し、立ち上がってもまた次の波に襲われ、いつか溺れ死ぬと言います。ワンダは同じぐらい強力なヒーロー、キャプテン・マーベルことキャロル・ダンバースに比べるとかなりメンタルが低下していることがわかります。

S.W.O.R.D.本部

S.W.O.R.D.本部へ向かった日の事が判明します。8話まで来てA.I.M.が関与している可能性はかなり低くなりましたがそれでもまだ六角形は登場します。

ヴィジョンの分解された身体の内部に六角形が確認できるようになっています。

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あなたを感じない

ワンダはヴィジョンの額に手を触れ、「あなたを感じない」と言葉を漏らします。映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」ではヴィジョンの額に触れ、「あなたを感じる」と言ったシーンがありました。また、ヴィジョンがワンダの魔法を浴びて「君を感じる」と言ったシーンもありました。

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この時、ワンダは赤いオーラをまとった手でヴィジョンに触れました。ワンダが立ち去った後、これが原因でこのバラバラのヴィジョンが何らか反応を示した可能性があります。そうでなければ、ヘイワードがウェストビューまで来た理由がいまいちわかりません。

本来のウェストビュー

ワンダは車でウェストビューへと向かいました。ハーブやジョーンズ、ハート夫人や配達員の本来の姿も垣間見えました。しかしドッティの姿を確認することは出来ません。最後の1話で判明するのか、マーベル・スタジオの手のひらで踊らされていたのか、もうすぐにわかる事でしょう。

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権利書

ワンダとヴィジョンはウェストビューに土地を買っていた事が判明します。権利書には「二人の終の棲家」と書かれていました。

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しかしちょっと待ってください。アベンジャーズの給与はわかりませんが土地の代金には目を瞑るとして、この土地はいつ買ったのでしょうか。ワンダとヴィジョンがラブラブに見えだしたのは早くても「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でラゴスでの事故があったあと、トニー・スタークにアベンジャズ・コンパウンドに閉じ込められて二人でパプリカシュを作っていた頃です。このタイミングではせいぜい付き合いたてのカップルにしか見えず、終の棲家を買うような関係には見えませんでした。

完全なカップルに見えたのは「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」における逃亡生活中でした。この時二人はソコヴィア協定違反の上、脱獄中の指名手配犯です。権利書には偽名ではなくワンダとヴィジョンのサインがあるのですが、お金があっても家が買えるはずもありません。そして逃亡生活中にブラックオーダーに襲撃され、キャップと合流し、基地へと戻り、ワカンダへ向かいます。その後はヴィジョンはサノスによって、ワンダはストーンによって死を迎えます。ワンダはその後、ストーンによって復活しますが、二人で家を買うようなタイミングは当然ありません。

とすると、この権利書は果たしてホンモノなのでしょうか?

ヴィジョンの再生

二人で住む予定だった場所まで来るとワンダの悲しみが爆発し、ついにこのドラマの原点が明かされました。このドラマで登場していたヴィジョンは新たに無から生み出されたヴィジョンである事も判明しました。しかもマインド・ストーンまで再生してしまっています。これはつまり、ワンダが他のストーンを再生できてしまう可能性も示唆しています。ヴィランにとってこれほど欲しい魔法はありません。

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そして、この無から生み出されたヴィジョンがヘックス外に出ると崩れだして行ったことから察するに、ビリーとトミーもヘックスの外に出ることは出来そうにありません。

カオスマジック

アガサがワンダの魔法をカオスマジックと呼びます。これはコミックのワンダのパワーと同じ呼称で、もともとヘックスパワー(確率操作)だったパワーがカオスマジックへと進化しました。ワンダのカオスマジックは邪神、あるいは古代の悪魔と呼ばれるクートンをパワーソースとして実行されます。

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そしてアガサはカオスマジックを使うワンダに対して、「それはつまりスカーレットウィッチよ」と言います。この言動からアガサは以前にも「スカーレットウィッチ」に遭遇している可能性、もしくは以前にそういう存在がいたことを書物なので知っている可能性が考えられます。

コミックにスカーレットウィッチは二人存在し、ワンダの他もう一人はワンダとピエトロの実の母ナタリア・マキシモフでした。

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アガサのブローチ

アガサのブローチのデザインが今回のシーンとよく似ています。ブローチは真ん中の鎌を持った人物の両脇に二人の人物の姿があり、アガサが両手でビリーとトミーを捕らえている姿を暗示しているようです。とすると鎌の人物にあたるアガサはやはりヴィランに属するのでしょうか?

しかしそれでもまだアガサの目的は判明していません。

ホワイトヴィジョン

ミッドクレジットシーンでは白いヴィジョンが登場します。コミック「West Coast Avengers (1985) #45」で登場したホワイトヴィジョンは、ヴィランによって分解された後に復元されたヴィジョンですが、色だけでなく感情と記憶を失ったまったく別のヴィジョンでした。

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もしもヘックス生まれのヴィジョンの記憶や感情を移せるとすれば、これほどうってつけのボディはありません。もちろんヘックスの外でも活動可能となるでしょう。


以上が気づいたポイントです。他にも何かあれば追記するかもしれません。

ドラマ「ワンダヴィジョン」7話のイースターエッグをピックアップ

謎が増え続けるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード7「第4の壁を破って」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

7話

エピソードタイトル「第4の壁を破って」

トレーラーでワンダがインタビュー形式で語るシーンがありましたが、今回はそのシーンを含むエピソードでした。

Previously on WandaVision

以前に紹介したイントロ部分のナレーションのトーンがさらに下がっています。吹き替えでいう所の「前回までのワンダヴィジョンは」という部分ですが、吹き替え版はどのエピソードも差を感じられません。英語版ではワンダの精神状態のさらなる悪化が表れているかのようです。

新たな六角形

マーベル・スタジオのロゴの直後に新たな六角形が表れます。掛け布団とヴィジョンのものと思われる枕がそうですが、ワンダの枕はそうではありません。

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WNDA

ワンダが朝食を用意するシーンではラジオ放送が流れています。しかしこれは吹き替え版には音声が入っていません。英語版ではラジオ放送のような音が流れており、日本語字幕をオンにすると内容がわかるようになっています。これは日本の吹き替え編集ミスの可能性があります。

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また、能力の制御が効かなくなっているのか、様々なアイテムが姿を変え、時代設定など逆行するケースが見られます。

ビタミンD牛乳

通常、牛乳にビタミンDはほとんど含まれていません。ビタミンDは骨の生成に不可欠な要素で、日本では馴染みが薄いですが、米国ではわりとビタミンD入の牛乳が流通しているようです。

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ただし、ここでいうDはDevilやDemonを表現している可能性もあります。

外界と遮断されているウェストビューではエネルギーから食料に至るまで自給自足が必要になりますが、我々視聴者はヘックス内で牧畜をやっている風景を見たことはありません。

そして牛乳を注ぐシーンでは、牛乳パックの側面が見え、子供が行方不明になっている事がわかります。これはアメリカで1980年代中盤から1990年代中盤にかけて実施されたプログラムで、これ自体はさほど不思議ではありませんが、ラジオからはタイミングよく奇妙なコメントが流れます。

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Snap

朝食は「Sugar Snaps」を摂るようです。Snapと言えばサノスの指パッチンでもあり、ワンダのトラウマがCMだけでなく現実にもにじみ出てきています。

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赤いボウル

本作において赤色は基本的によくない兆候です。本エピソードの結末を暗示しているかのようでした。

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122822 from オープニング

122822というのはスタン・リーの誕生日1922年12月28日を表していると考えられます。

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それとは別にソーシャルゲーム「Marvel Avengers Alliance」にてファンタスティック・フォー関連のイベント「The Pulse」でも使用されていたようです。「ワンダヴィジョン」のファンタスティック・フォーへの言及はとどまる所を知りません。

オープニングクリップはワンダで埋め尽くされており、ラストにヴィジョンが少しだけ入ってくる妙な表現になっています。

お見通し from オープニング

オープニング中に「お見通しだ」といメッセージが挿入されています。オープニングのラストにはワンダが制作したことが記されているにも関わらず、ワンダ宛のメッセージが含まれていることはとても奇妙です。

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そして思い出してください。これまでシットコムのスタッフロールにワンダの名前はありませんでした。この7話で何かが変化しています。

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モキュメンタリーとモダン・ファミリー

本エピソードは全体的にキャストがカメラに向かって話しかけるシーンが挿入されています。これはモキュメンタリーと呼ばれる手法で、フィクションをドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する表現手法です。擬似を意味する「モック」と、「ドキュメンタリー」を合成した用語であり、「モックメンタリー」「モック・ドキュメンタリー」ともいい、日本では和製英語の「フェイクドキュメンタリー」が用いられます。2000年代後半のモキュメンタリー・シットコムとしてモダン・ファミリーが有名でした。

再びWiiへ

冒頭でビリーとトミーがWiiで遊んでいると時代が逆向しテレビゲームですらなくなってUNOまで退化しましたが、無事にWiiまで戻ったようです。

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前回はDDRで遊んでいた二人ですが、今回Wiiでは「スターフォックス ゼロ」(2016年)を遊んでいるようです。

ナダ ニエンテ

ワンダは子どもたちとの会話の中で、「何もかもが無意味に感じる」と話します。「ナダ」「ニエンテ」とはスペイン語で「何もない」「無」表すワードで、2000年代から日常会話に南米経由のスペイン語が入ってきている事を表現していると考えられます。

また、母親だからといって全能ではないことや、子供の意見を尊重する姿勢を見せるのも2010年代の思想的特徴を表しています。

グッドナー少佐

合流地点でモニカを出迎えたのはグッドナー少佐という女性でした。彼女がエンジニアなのか、運送を頼まれただけの人物なのかは不明です。

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もともと母親のマリアの部下だったような事が伺える会話をかわしました。腕にはS.W.O.R.D.のエンブレムがついていますが、胸にはU.S.AIRFORCEと刺繍されておりどういう所属なのかが判りません。ヘイワード臨時長官はこの動きに気づいていないのでしょうか?

ルイス博士の研究

ヴィジョンがマインド・ストーンのパワーを用いてダーシーの意識を回復させ、本名を聞いたときに、「研究を聞いたことがある」と言います。

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この後のシーンではヴィジョンがいつ生まれ、どのように死んだかを教えてもらうわけですが、研究を耳にしたタイミングがわかりません。ヴィジョンはウェストビューに来る以前の記憶がほとんどありません。ダーシーの本がウェストビューの図書館にでもあるのでしょうか。

また、ダーシーと車に乗り込んですぐにヴィジョンは「なぜピエトロは別人に?」と吹替版で尋ねます。ピエトロが別人という質問は「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のピエトロを知っていないと成立しません。そしてこのヴィジョンにはその記憶がありません。英語では「ピエトロは詐欺師?」、日本語字幕では「ピエトロの正体は?」となっており、吹き替えの脚本ミスだと考えられます。

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フラガール

ダーシーとヴィジョンが乗り込んだファンネルケーキのトラックのキーは、フラガールの人形の下にありました。

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フラガールはドラマ「エージェント・オブ・シールド」でも度々登場したアイテムで、スカイとその父親を繋ぐものでした。また、この直後にサーカス団長が追いかけてくる際には、「エージェントがダブルブッキングを」と言い逃れをします。

「ワンダヴィジョン」がMCUで制作発表されている「ファンタスティック・フォー」を匂わせる事は不思議ではありませんが、「エージェント・オブ・シールド」を匂わせるのは何かがあるのかと勘ぐってしまいます。

廃屋

シーンがワンダの自宅に戻り、家の外観が維持できない様子が描写されます。

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時代が逆行してデザインがクラシックになるのとは訳が違い、電気コードは飛び出し、壁の向こうの景色が丸見えになっています。階段には白い雪のようなものが積もっている事から天井もないのかもしれません。ワンダは廃屋を温かい自宅だと勘違いしているのでしょうか?また、以前に登場したコウノトリも姿を現します。

ネクサスのCM

「世界から取り残された気分?」「それとも一人になりたい?」と呼びかけ、抗うつ剤の「ネクサス」のCMが入ります。「あなたを現実につなぎとめる抗うつ剤」と紹介され、「現実を選択可能」としながらも、副作用にも言及されています。実際に挙げられているのは以下の四つの副作用です。

・Feeling your feelings 感覚や感情をはっきり知覚してしまうこと
・Confronting your truth 真実に直面してしまうこと
・Seizing your destiny 運命に直面してしまうこと
・More depression さらなるうつ状態

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本エピソードのワンダを象徴しているかのような副作用で、「ネクサスは、ドクターが人生を次に進められると診断しない限りは服用するべきではない」という注意も伝えられます。

主成分とされる10.3%の「ネクサルプロモサイド」は現実にある成分ではないようです。ラテン語の接尾辞「-cide」は、殺すものを表し、全体として解釈すると、成分の名前は「ネクサスが殺害を促進する」という意味かもしれません。

ちなみにネクサスはMCUにおいて以前に登場したワードで、映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」にて、ノルウェーのオスロに位置するインターネットの世界的な中継地点の名前でした。「NEXUS Internet Hub」で、トニー・スタークは核の発射コードをウルトロンから守っていたのが、ヴィジョンの前身であるジャーヴィスであったという事実を突き止めた場所です。

その他コミックでもマルチバースを繋ぐゲートの名称としてネクサスが使われています。これはマーベル・コミックだけではなく、もともとネクサスという英単語が「つながり、結びつき、結合」を意味しているからで、様々なゲームや漫画、映画といった創作物と使われる言葉でもあります。

これまでCMはインフィニティ・ストーンを表している可能性が言及されていましたが、今回のネクサスはカプセルに入っている事からオーブ、すなわちパワー・ストーンを表しているのかもしれません。かなりこじつけ論ではありますが。

アグネスの夫

今回もアグネスは夫を話題に出してきますが、夫のラルフは1話から一度も登場していません。

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アグネスの”主人”は誰なのでしょうか。

覚醒するモニカ

コミックでは電磁波へと変身する能力を持つヒーローであるモニカ。スペクトラムやフォトンという名で活動するモニカですが、MCUのモニカも電磁波に関係するような能力の片鱗を見せました。

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また、今回の衣装も原作をオマージュしたデザインになっています。

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ダーシーはリケジョ?

ダーシーは自らをリケジョと言いますが、このブログでも度々取り上げている通り、ソーシリーズに登場していたダーシーは政治科学専攻の文系学生でした。

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MCU非公式の小説でダーシーが天文学へ転向する話もあるようですが、今現在どういう理由で天文学へと変わったのかは言及されていません。以前のエピソードで見せた天才的ハッキング技術も腑に落ちず、もしかするとソーに登場していたダーシー・ルイス本人ではない可能性もあるのかもしれません。

配達員

配達員が正面からはっきりと映る瞬間に、帽子にうさぎのマークがあることがわかります。

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アグネスのうさぎ、セニョール・スクラッチーと関係がある可能性があります。

子供向け番組

アグネスの家では「Yo Gabba Gabba」という番組が放送されています。これは実際に2007年から2015年まで放送されていた子供向けテレビ番組のようです。

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セミ

アグネスの家のカーテンにセミが止まっています。

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夜蝉は悪魔の化身と言われる事がありますが、これは昼間なのでどういう意味があるのかは不明です。

なお、噂のメフィストはコミックではハエの姿や少女の姿で登場したことがあります。つまり何にでもなれます。

アグネスの家の地下

子ども達は地下で遊んでいると聞かされ、階段を降りて地下に向かうワンダ。そこは木の根がびっしり張り巡らされており、いかにも悪魔的な山羊頭や頭蓋骨などを発見出来るようになっています。

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そしてクローズアップされる魔導書はオレンジ色のオーラがまとわりついています。インフィニティ・ストーンで言えばソウル・ストーンと同じ色あいです。

本と言えばまたもや「エージェント・オブ・シールド」にも登場した全ての知識が書かれた書物「ダークホールド」がありますが、外観のデザインはまったく異なっています。

アグネスの本名

アグネスがアガサ・ハークネスである事を名乗ります。

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アグネスが魔法をかけると紫色のオーラで表現されました。パワー・ストーンと同じ色合いですが、パワーソースは不明です。今回のネクサスのCMとの関連性もわかりません。

また、前述の魔導書のオーラとは色が違うため、本には別の存在のパワーが宿っている事が考えられます。

その後、音楽が流れ黒幕がアガサ・ハークネスであることが知らされます。

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マジックショーでのトラブルも、ハーブの怪しげな態度も、ピエトロも、ヴィジョンをエリス通りに誘導したのも、スパーキーを殺したのもアガサの仕業だと明かされました。

この直後で7話は終了し、アガサの動機などは次回以降に持ち越されます。この時点でアガサが黒幕であるという断定が出来ません。

念の為、コミックのアガサ・ハークネスは中立的ポジションのキャラクターであり、ワンダの魔術の師匠でもある人物です。暴走したワンダに殺されながらも弟子であるワンダを心配し、たびたびアストラル体の状態で助言など手助けをする情の深いキャラクターでした。またファンタスティック・フォーのリーダー、リード・リチャーズとスーザンとの息子フランクリンの乳母を務めた事もあり、悪役というわけではありませんでした。

しかし子犬を殺してしまったこのアガサは立派な悪役と言えるでしょう。スパーキーは実際の犬ではなく、魔力で生み出された魔法の塊であったことを願うばかりです。

ポストクレジット

MCUとして久しぶりのポストクレジットシーンがありました。

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ワンダの家が2800番地なので2804だと2軒となりの家となるはずです。アグネスの家はすぐ隣の家だと思っていましたが違ったのでしょうか。モニカが地下室への入り口を開けると、地下は紫のオーラを放つ植物の根が張り巡らされていました。アグネスの家なのか、あるいはアグネスの隣の家までも侵食しているという事なのでしょうか。

そしてモニカの背後にピエトロが近寄り、「詮索好きか」と声をかけた所で終了します。英語では「snooper’s gonna snoop」となっており、日本語字幕では「また詮索か」となっています。ピエトロとモニカは初対面のはずなので、「また」という表現はそぐわないものになっています。ここは吹替版のほうが元の英語と物語の流れにあったものになっています。

しかしピエトロの正体がモニカの知り合いである可能性もあるのかもしれません。翻訳作業がこの先の展開も分かった上で行われているのであれば、「また」という表現をうっかり使ってしまった可能性もあるでしょう。


以上が気づいたポイントです。他にも何かあれば追記するかもしれません。

ドラマ「ワンダヴィジョン」6話のイースターエッグをピックアップ

謎が増え続けるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード6「ハロウィーンの不気味な夜に」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

6話

エピソードタイトル「ハロウィーンの不気味な夜に」

今回はトレーラーでも度々登場していたハロウィーンのエピソードです。

今回も新たなオープニング

シットコムは1990年代に突入し、オープニングは「Malcom in the middle」をベースに作られています。曲調などは違いますが、フォントがそっくりです。

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DDR

ビリーとトミーがダンスダンスレボリューションをプレイしています。DDRは1998年に日本で発売されました。

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北米の家庭用ゲーム機でリリースされた最初のDDRは、2001年にPlayStationでリリースされたDance Dance Revolution DisneyMix との事。少しだけ2000年代に突入しているようです。

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コミック通りの衣装

ハロウィーンの仮装ということで、ワンダ、ヴィジョン、ピエトロ、そしてビリーがコミックライクな姿を見せてくれます。。

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© MARVEL

トミーは同じ能力を持つピエトロおじさんと同じ仮装をしているため、コミックとは違う姿になっています。

ハロウィーンの思い出

ワンダとピエトロでハロウィーンに関する思い出が違うようです。ナターシャとフューリーのコスプレにも見えますが、特に意味はないかもしれません。

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にいさん

ピエトロがヴィジョンに「にいさん」と呼びかけます。日本のディズニーではワンダを姉、ピエトロを弟としている可能性があります。

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MOMのタトゥー

ピエトロの腕にMOMのタトゥーが見えます。これは「ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス」や、ピエトロの正体が母親のナタリア・マキシモフだという説もありますが、残念ながらエヴァン・ピーターズさんが入れている本物のタトゥーで10年近く前から確認されていました。撮影用のタトゥーシールやボディメイクではありません。

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悪魔の子

吹替版、日本語字幕では触れられていませんが、ピエトロは双子のことを「悪魔の子」と称しました。

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コミックでワンダの産んだ双子は悪魔メフィストの魂がまじっており、悲しい最期を迎えました。後に双子が転生し、ビリーとトミーとして別々の家庭で生まれ変わり、ヤングアベンジャーズにウィッカンとスピートとしてデビューすることになります。

本作では始めからビリーとトミーの名を与えられていますが、ヘックス内で生まれた二人が外側で生きられるのかはかなり疑問が残っているため、コミック同様一度死んで別の形で再登場する可能性も指摘されています。

キック・アス

こちらも英語版のみですが、キック・アスというワードが登場します。

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2010年に公開された映画「キック・アス」はヒーローに憧れるオタク少年をMCU版ピエトロのアーロン・テイラー・ジョンソンさんが演じ、その友人役をFOX版ピエトロのエヴァン・ピーターズさんが演じるというダブルピエトロ共演映画でもありました。

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CM

今回のCMではこれまでの男女が登場しませんでした。

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彼らは前回のエピソードで明かされた両親イリーナとオレグの可能性が囁かれています。1989年のソコヴィアで生まれ、両親を失ったのはワンダとピエトロが10歳の時との事で、1999年に両親は死んでいる事になり、1990年代が舞台とされる今回のエピソードで登場しなくなったのかもしれません。

また、CMの少年は赤い服を着用し、孤独な島でひとり骸骨へとなっていく姿からレッドスカルを想像させるようになっています。すなわちこれまでのCMがインフィニティ・ストーンをなぞらえていた事を考えると、ヴォーミアにあったソウル・ストーンを表現しているように思えます。

ただしこれまでのCMがワンダのトラウマに基づいていたのと違い、ワンダとレッドスカルに接点はありません。考えられそうなのは「アベンジャーズ/エンドゲーム」のラストシーンにて、クリントから聞いた可能性でしょうか。

もしくは、商品名にあるMAGICが含まれていることから、ワンダの魔法でも死からは救えない事を暗示しているのかもしれません。

劇場コロネット

町にコロネットという劇場が登場しました。古典詩「コロネット」は、アンドリュー・マーヴェルと呼ばれる英国詩人によって書かれています。内容は、人間の罪がキリストの死につながったことを知っている男についてです。彼は贖うためにキリストの頭のために新しい冠を作ろうとしますが、それに悪魔が絡んでくるお話です。

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公開されている映画はそれぞれ原題で、邦題では「Mr.インクレディブル」と「ファミリー・ゲーム/双子の天使」です。

「Mr.インクレディブル」はピクサー映画で、スーパーヒーローの家族を描いた作品です。マキシモフ家もヒーロー一家でありますが、作風としてはかなり異なります。ちなみにディズニープラスで視聴できます。

「ファミリー・ゲーム/双子の天使」は幼少時に両親が離婚し、互いに相手の存在を知らぬまま育った双子が、サマーキャンプで偶然出会って意気投合し、皆で一緒に暮らせるよう、両親の復縁を試みる映画です。こちらもディズニー映画となっています。

ピエトロの記憶

ピエトロはハチの巣にされた事を思い出して口にします。これはMCUのピエトロの死の状況であるため、FOXのピエトロは知らない事です。

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シンプルに考えれば彼はMCUのピエトロのようですが、記憶を操作されていたり、そもそも別の誰かがなりすましている可能性も考えなくてはなりません。

雰囲気が変わった

ワンダがピエトロに対して「昔と雰囲気が違う」と言い放つシーン。実は英語版だと訛りが違うという会話になっていて、海外ファンの反応を見てみると実際に「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のピエトロとは訛りが違うようです。

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さっきの項目とは違って、彼がMCU版ピエトロの可能性を減らしてしまうシーンです。

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動かない

町外れの人がほとんど動かないことにダーシーたちが気づきます。

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これはゲームの手法に似ていて、ゲームではカメラ外のキャラクターを動かしたりはしません。いちいち演算していては無駄な処理が増えるからです。もちろんドラマや映画でも同様です。このシーンは、ヘックス内が作り物の世界であることを強調しています。

アグネス

怪しい候補の一人であるアグネスもまた、町外れでほとんど動かなくなっていました。

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アグネスが嘘をついたり演技をしているのでなければ、彼女もまた被害者の一人と言えそうです。

装置の完成

前回、中に入るための装置を知り合いの航空宇宙技術者に依頼していたモニカですが、完成の報告を受けました。

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英語版だと相手が男性であることがわかりますが、詳細は不明で議論を呼んでいるポイントのひとつです。

モニカの変調

モニカが結界を超えたことで、身体に変化が起きているとダーシーが指摘します。邦訳が微妙に間違っているようで、モニカは入るときと出る時に2度結界に触れましたが、ヘックス内に2度入ったわけではありません。

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養蜂家ことエージェント・フランクリンも身体に変化が出ているのかは不明です。そもそも彼が無事に戻っているという描写がありません。

なお、モニカのファイルを開く前にいくつかのファイルを経由します。

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プロジェクト名はそれぞれアベンジャーズの#113(1963年)#247(1963年)を表しているようです。

#113ではスカーレットウィッチとヴィジョンが表紙で、ヴィジョンの死を世界に償わせると言っているスカーレットウィッチが描かれています。#247ではエターナルズが彼らの起源を明らかにし、スカーレット・ウィッチとヴィジョンがキャプテン・マーベルを助けようとしています。

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Ray Johnson は John Wraith とも言われるキャラクターでケストレルというミュータントです。FOX制作の映画「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」にも登場していたテレポート能力をもつミュータントで、ヘイワードが彼を調べているのは興味深い事です。

スパイダー

ハロウィンにクモがいるのは何も不思議なことではありませんが、クモのオブジェにつづいて特徴的な目をしたおばけのようなものが映ります。

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完全にスパイダーマンを想起させるものですが、ワンダヴィジョンにスパイダーマンが登場することはあるのでしょうか?

ピエトロの質問攻め

ピエトロはこのウェストビューが演技をさせられていることを把握している様子です。しかし「脳に負担がかかる」といった新情報も飛び出してきます。

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悪夢を見せたり赤いビームを出したりは、それぞれ「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」と「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のワンダだと考えられます。

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ただし、ビームに関してはMCU、FOX、どちらのピエトロでも知っているはずのないことです。

最後にウェストビューが陥っている現象について、どうなってると真相を尋ねます。ピエトロが好奇心から聞いているだけなのか、目的があって聞いているのかは不明ですが、この後事件が起こって中断され、ピエトロも視聴者も真相を聞くことは出来ませんでした。

ゾンビピエトロ

ワンダが混乱した際、以前にヴィジョンを見間違えたようにピエトロがゾンビのように見えてしまいます。ヴィジョンの死に顔は視聴者がインフィニティ・ウォーで見たものと同じでしたが、エイジ・オブ・ウルトロンで亡くなったピエトロは白目の顔面蒼白ではありませんでした。

©2021 MARVEL,Disney

単にワンダの精神状態の問題なのか、何者かがワンダを揺さぶっているのかはっきりしないシーンです。

カタラクト

ダーシーがカタラクトと名付けられたプロジェクトを見つけます。

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ヴィジョンの死に顔の白目にかけているのでしょうか。ヘイワードがヴィジョンを追跡していた事も判明しました。

しかし何より気になるのは、ダーシーのハッキング技術です。政治科学専攻の学生が天文学博士になったことも驚きでしたが、天文学者のコンピュータ技術にしては恐ろしく高いように思えます。それともS.W.O.R.D.のセキュリティが極めて低いのでしょうか。S.H.I.E.L.D.のセキュリティは天才ハッカーのエージェント・スカイでも手こずるものでした。

なお、ゲーム「X-MEN vs. Street Fighter」でカタラクトというステージがありましたが、関連性はあまりなさそうです。

この後、ジミー・ウーにメール送信する際に表示される名前は James Gadd がポストプロダクションを担当し、James Alexander は視覚効果のプロデューサーを担当しています。

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一度死んだ

ピエトロがヴィジョンの事を一度死んだ奴だと言い、ワンダを怒らせてしまいます。

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ピエトロはエイジ・オブ・ウルトロンにて生命を落としているため、インフィニティ・ウォーでヴィジョンが死んだ事を知る由もありません。FOX版のピエトロならヴィジョンとは面識すらないので、余計に知り得ないことです。ワンダから聞かされたのか、あるいはやはりどちらのピエトロでもないのかもしれません。

その後、ヴィジョンの死を認めたくないワンダはピエトロを投げ飛ばします。以前にピエトロの死を認めたくなくてモニカを投げ飛ばしたときにも似ています。投げ飛ばされた時の墓石にはワンダヴィジョンの助監督シャネル・サンメルマンの名前が彫られています。

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拡大するヘックス

ワンダがヴィジョンを救うためにヘックスをどんどん拡大させていきます。

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これによって多くのS.W.O.R.D.関係者が飲み込まれてしまいました。モニカの事を考えると、これを期にMCUの世界に大量のミュータントが発生するのでしょうか。ダーシーもミュータントに?

肌荒れの子 ※2021年2月13日 追加

ワンダがピエトロの記憶を探ろうと孤児院時代の肌荒れの子に言及します。

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マーベルで肌荒れのキャラクターといえばデッドプールやドクター・ドゥームなどがいますが、二人は子供時代からではないので違うと考えられます。これは孤児院育ちのミュータント、トードことモーティマー・トインビーを指している可能性があります。トードはFOX版のX-MENに登場していました。とは言え伏線を貼るほどの人気キャラクターとは思えず、脚本上たまたま設定した要素かもしれません。


以上が気づいたポイントです。他にも何かあれば追記するかもしれません。

ドラマ「ワンダヴィジョン」5話のイースターエッグをピックアップ

配信が始まったにも関わらず謎が多いMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード5「問題エピソード」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

5話

エピソードタイトル「問題エピソード」

今回はシットコムとS.W.O.R.D.基地、内外の様子が交互に描かれていきました。

新しい家

毎度のことながら今回も家が新しくなっています。

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しかしワンダもヴィジョンも町の人もそれに触れる事はありません。

1980年代シットコム

ウェストビューは1980年代の風景となっており、この年代に人気だったシットコムの「フルハウス」と「ファミリータイズ」を基調としています。

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オープニングクレジットもこのふたつの人気シットコムをミックスしたような作りになっています。絵を描くように始まる導入部分は「ファミリータイズ」にそっくりです。

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ワンダの少女時代

オープニングクレジットの最中にはワンダの少女時代と思しき写真が挿入されます。

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しかし楽しいはずのシットコムにはワンダのトラウマでもあるソコヴィアを示すような荒廃した町並みが映り込んでしまいます。

ちなみにヴィジョンもワンダと同じく少年時代の写真が入ってきます。しかしヴィジョンに少年時代などあるはずもなく、視聴者はただただ困惑するばかりです。

モニカのレントゲン

ウェストビューから脱出してきた(させられた)モニカはS.W.O.R.D.で検査を受けます。

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しかしレントゲンは真っ白でした。機器の故障でなければ、モニカはこの時点で身体が何らかの変質をしている可能性があります。しかし血液検査を断るシーンもあり、ウェストビューに入る以前から身体は人間ではなくなっているのかもしれません。例えばクリー人やスクラル人、あるいはキャロル・ダンバースから輸血された等が挙げられると思います。コミックのモニカは身体を電磁波へと変える事ができるヒーロー「フォトン」や「パルサー」、「スペクトラム」など複数のヒーローネームで活躍しています。

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イリーナとオレグ

ブリーフィングによるとワンダの両親がイリーナとオレグという名前だと判明します。

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しかしコミックではワンダの生物学的母親はナタリア・マキシモフで、その兄夫婦のジャンゴとマリアによって育てられました。

容疑者ワンダ

容疑者扱いされるワンダ。

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ウェストビューで起こっている事件はたしかにワンダが絡んでいるのは間違いないようです。

しかしヘイワード長官の態度には違和感を覚えずにはいられません。

ヴィジョンの遺体

ヴィジョンがS.W.O.R.D.で解体されていた事が明らかになります。

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このシーンはコミックのウェストコーストアベンジャーズ#43(1989年)にも存在しており、そのオマージュとも言えます。また、以前にケヴィン・ファイギ社長が「エンドゲームのエンドクレジットとして撮影したがカットした」とコメントした「ワンダがヴィジョンの遺体に会いに行くシーン」とも思われます。カットしたものが丸々使用されているのか、ドラマにあわせて撮り直したかは不明ですが、おそらく後者だと考えられます。

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赤と緑

双子の息子達はそれぞれビリーが赤を、トミーが緑を基調とした服装になっています。

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これはコミックでのワンダの息子たち、ウィッカンとスピードのカラーリングに似ています。

スパーキー

スパーキーはコミックにも登場していた犬です。

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ただしその設定は大きく異なり、普通のワンちゃんとして終わりました。コミックではヴィランの武器によって死亡したあとヴィジョンに解体され、シンセゾイドとして再構築されてしまうちょっぴりダークな展開になり、大変な人生(犬生?)を送る羽目になります。

ドラマのスパーキーは普通の犬のようですが、もともとウェストビューに存在したのでしょうか?スパーキーはワンダも気づかなかった外からのドローンの到来にいち早く気付くという特殊能力を発揮した後、アグネスの目の前で死んだとの事。因果関係を疑わずにはいられません。

HOM

2度めのアグネスの訪問の際、これぞイースターエッグと言わんばかりのシーンが訪れます。

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ヴィジョンが右手に持った新聞紙は、折りたたんだおかげで「HOME」のスペルがちょうどいい具合に「HOM」になっています。これは原作の一案になっているコミック「House of M」の頭文字になっています。

事件の調査ボード

4話に引き続き、住人調査のホワイトボードが映っています。

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しかし進展がないのか、前回のものと変わった様子はありません。アグネスは依然として身元不明のままで、ドッティやラルフは調査すら始まっていない様子です。

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ヘックス

ダーシーが現状を踏まえてワンダの世界のことを「ヘックス」と命名しました。

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これはコミックでのワンダのヘックスパワーに言及していると考えられます。4話でジミーが気づいたとおり、六角形は至る所に見受けられます。ここからコミックのワンダに近づいていくのかもしれません。そしてヘイワード長官が尋ねていましたが、ワンダにはコードネームがありません。MCUでは映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」にてマリア・ヒルがワンダのことを魔女と称したのみで、実際にコミックどおりスカーレット・ウィッチと呼ばれた事はまだありません。

キャプテン・マーベルとモニカ・ランボー

モニカが「1対1で戦い続けていたらサノスでも倒せたかも。他にそんなヒーローはいない」と言うとジミーが「キャプテン・マーベルなら行けたかも」と返しました。

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そこへダーシーが「彼女のもインフィニティ・ストーンの力よね」と続けるとモニカは「関係ないでしょ」と早々に話を切り上げてしまいます。モニカはあんなにキャロルの事を慕っていたのに、何かがあったのでしょうか。

インターネット

ネット回線は昔なつかしのモデム音が響き渡ります。受信したメールを開けると、周りの社員が一斉に読み上げだします。

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一連の事件は「マキシモフ事変」と呼称され、S.W.O.R.D.から誰かに助けを要請する内容になっています。

スタークのドローン

ワンダにミサイル攻撃を仕掛け、返り討ちにされたドローンは最終的にワンダによって放り投げられました。

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そこにはMCUではお馴染みのスターク・インダストリーズのロゴが描かれています。

ラゴス

4話にはなかったCMですが、今回は放送されました。

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ラゴスといえばかつて映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の冒頭でワンダが事故を起こしてしまった場所です。それが原因でソコヴィア協定が立ち上げられ、アベンジャーズは二分することになってしまいました。「好きで失敗したんじゃない」というキャッチコピーは心痛いものがあります。

子供がいない

ヴィジョンのセリフから、やはりウェストビューには子供がいない事が判明します。以前は「子どもたちのために」というスローガンのもと、チャリティー活動などをしていたにも関わらず、これまでのエピソードに子供が登場していません。ワンダが町を支配している事と子供がいない事、現状でこの二つの事象に関連性が見出せません。

なお、トレーラーによるとハロウィンのエピソードには多くの子供が登場しています。この謎は今後明らかになるかもしれません。

ピエトロの登場

ラストシーンにはFOX制作のX-MENシリーズのエヴァン・ピーターズさん演じるピエトロ(ピーター・マキシモフ)が登場しました。FOX版にはワンダは登場しておらず、代わりに異母妹のニーナというキャラクターがいました。スカーレット・ウィッチが登場する構想もあったようですが、監督の意向で無くなったとの事。

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ちなみにエヴァン・ピーターズさんは「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014年) 、「X-MEN: アポカリプス」(2016年)、「X-MEN:ダークフェニックス」 (2019年)に登場しています。


以上が気づいたポイントです。他にも何かあれば追記するかもしれません。

ドラマ「ワンダヴィジョン」4話のイースターエッグをピックアップ ─ ミズ・マーベルやファンタスティック・フォーとの関連は?

配信が始まったにも関わらず謎が多いMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ワンダヴィジョン」は、これまでに公開されてきた映画シリーズと同様イースターエッグがたくさんある作品です。この記事ではそれらについて取り上げて行きたいと思います。今回はエピソード4「番組を中断します」に注目。

この記事にはネタバレを多く含んでいますので、未見の方はご注意ください。

4話

エピソードタイトル「番組を中断します」

今回は3話までのようなシットコムではありませんでした。タイトル通りシットコムは中断され、外界からの視点で物語が進行していきます。

指パッチンからの帰還

今回のエピソードでモニカ・ランボーはサノスの指パッチンで消えていたことがわかります。

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エンドゲームでのハルクの指パッチンによって戻ってきた様子が描かれていました。この事は映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」でも少しだけ映像化されていましたが、このエピソードでは混乱の様子など、より具体的に描かれました。

また、モニカが消えている間にモニカの母親でありキャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルの親友だったマリア・ランボーはがんにより亡くなっていた事も判明しました。

S.W.O.R.D.

S.W.O.R.D.がようやくしっかりと紹介されました。

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英語で Sentient Weapon Observation Response Division と表記され、日本語では「知覚兵器観察対応局」と表示されます。これはMCU版のS.W.O.R.D.であり、コミック版では Sentient World Observation and Response Department と少し違っています。世界ではなく兵器を監視するのがMCU版S.W.O.R.D.という事のようです。

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S.W.O.R.D.の長官

S.W.O.R.D.の長官はマリア・ランボーだったようですが、マリアの死後、タイラー・ヘイワードが臨時長官を務めているとの事。モニカとも顔見知りの様子です。コミック版のS.W.O.R.D.長官はアビゲイル・ブランドというミュータントとエイリアンとのハーフの女性ですが、このあたりもコミック版とは異なるようです。タイラーはベースとなったコミックキャラクターが不明です。

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マリア・ランボー

マリア・”フォトン”・ランボーは映画「キャプテン・マーベル」で登場したマリアの戦闘機にも書かれていたコードネームです。コミックではモニカのヒーローネームのひとつがフォトンです。

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ニュージャージー州

ウェストビューがニュージャージー州にあることが4話で判明しました。ニュージャージーにウェストビューという町は実在しないようです。コミックではワンダとヴィジョンはニュージャージー州北東部の実在するレオニアという町に引っ越した事があるようです。

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MARVEL作品でニュージャージーといえば、ミズ・マーベルことカマラ・カーンの出身地。映画「キャプテン・マーベル2」にモニカとカマラが登場すると発表されているだけに、今後のワンダヴィジョンで何か伏線が貼られるかもしれません。

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ジミー・ウー登場

映画「アントマン&ワスプ」に登場したジミー・ウー捜査官が再登場です。名刺を差し出すシーンでは、スコット・ラングに教えてくれと言っていたカードマジックを披露してくれます。

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ウー捜査官はS.W.O.R.D.ではなく以前と同じくFBI所属であり、保護観察中の証人がいなくなったということでウェストビュー郊外まで来ていました。彼の言う人物が誰なのかは今の所不明です。

警察車両の1966

警察車両のお尻の部分に妙に強調されている1966の数字があります。

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マーベル映画に出てくる数字は往々にして関連するキャラクターのデビュー年や号数など表示していることが多いのはコアなファンであればご存知のはず。ワンダ・マキシモフは1964年にデビューし(X-Men#4)、キャプテン・マーベルは1967年にデビューし(マーベルスーパーヒーローズ#12)、キャロル・ダンバースは1968年にデビューし(マーベルスーパーヒーローズ#13)、ヴィジョンは1968年にデビューしました(アベンジャーズ# 57)。アガサ・ハークネスは1970年にデビューし(ファンタスティックフォー#94)、モニカ・ランボーは1982年にデビューし(アメージングスパイダーマンアニュアル#16)、S.W.O.R.D.は2004年にデビューしました(アストニッシングX-メン)#6)。

1966年にデビューしたのは、マッドサイエンティスト組織であるA.I.M.(ストレンジテイルズ#146)です。もとはヒドラの化学兵器部門で独立した組織となりました。A.I.M.は養蜂家のようなコスチューム(化学防護服)でおなじみで、蜂の巣をイメージした正六角形のシンボルマークを使用している組織です。このドラマにもそれらを匂わす映像はいくつかありましたが、関与しているのでしょうか?

S.W.O.R.D.のドローン

偵察のためにモニカがドローンを飛ばしますが、突如見えなくなってしまいます。このドローンは2話の前半でワンダが庭先で見つけたヘリの模型へと姿を変えたようです。

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障壁を超えてウェストビューに入ると姿が変わることが裏付けされたシーンでした。

吸い込まれるモニカ

モニカがウェストビューに近づくと、エネルギーフィールドの障壁があることに気づきます。手を触れても害はありませんでしたが、手首まで入れた段階で強制的に吸い込まれてしまいました。

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しかし4話後半でモニカの捜索に向かったエージェント・フランクリンやドローンなどの物体はこの障壁を通過しただけで、吸い込まれるような描写はありませんでした。モニカのみこのように吸い込まれた理由は今の所不明です。また、4話までの段階で内側から外へ自分の意志で出られるのかも不明です。

ただし、3話のイースターエッグ記事でも書きましたが、外から中への侵入を防ぐ役割は果たしていません。ワンダが外の人間を拒んでいる様子が4話のラストで描かれていましたが、この壁にはまだそういう力が備わっていないようです。もしくはワンダが作った壁でない可能性も少なからずあるかもしれません。

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ダーシー登場

「マイティ・ソー」シリーズよりダーシー・ルイスが再登場しました。ダーシーはカルバー大学の政治科学専攻の大学生でしたが、天文物理学の博士号を修得したようです。今の所その経緯は不明です。

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ほかにS.W.O.R.D.のトラックに同乗していたのは核生物学者、人工知能のエキスパート、化学技術者でした。

CMBRとMCUの関係

S.W.O.R.D.の臨時基地に到着したダーシーはさっそくCMBR(宇宙マイクロ波背景放射)の量がおかしい事に気づきます。これは実在する学術用語で、ビッグバン直後に発生したと考えられており、そのため「宇宙最古の光」とも呼ばれているものです。

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MCUにおいて、ビッグバンと同時にインフィニティ・ストーンが誕生しています。ウェストビューの中でヴィジョンの核でもあるマインド・ストーンが再生していることを示唆しているのかもしれません。

また、CMBRはファンタスティック・フォーのメンバーたちの力の源でもあります。MCUではファンタスティック・フォーの映画の制作が正式に発表されたため、こちらの伏線のひとつになる可能性もありそうです。

シット・コム

今回のエピソードで視聴者が見てきたシットコムはS.W.O.R.D.が作成したものではない事が判明します。

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この事実はシットコムのスタッフロールに登場していた人物たちがS.W.O.R.D.の人間ではないことの裏付けにもなります。

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1話と3話では制作スタッフの名前も違うようです。1話は架空の人物で、4話で見られた3話のスタッフロール(ややこしい)は実際のディズニープラス作品である「ワンダヴィジョン」の制作スタッフの名前を使用しているようですが表記の役職と実際の役職は異なるようです。

ホワイトボード

S.W.O.R.D.とウーが開始した捜査で、ウーはホワイトボードに情報を書き出していきます。

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左上:ウェストビューに三角測量 / アムネシア─半径5マイル、場所不明

左下:背後にあるものは? / エイリアン(スクラル?)、脅威

右上:わからないこと / なぜ六角形なのか、なぜシットコムなのか、同じ時間と空間?、ヴィジョンは生きているのか

右下:連絡失敗事項 / 電話回線、デジタル、ドローン

画像は書いている最中のものですが、最終的には以上のような内容になります。わからないことの部分は我々視聴者とほぼ同じで、作中のS.W.O.R.D.も把握できていない様子です。スクラルに関してウーがどこで知り得たのかは不明で、この場所でS.W.O.R.D.から聞かされたのか、もっと広く知れ渡っているのかはわかりません。

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前夜に公開されたトレーラーに登場していた調査ボードも4話で出ました。元の住民の誰が何を演じさせられているかをウーたちがチェックしていっています。この段階ではまだドッティが登場していない状態で、アグネスについては元の住民が誰かが分かっていない様子。しかしハーブについてはわかったようで、アグネスとハーブは以前からの知り合いで、モニカ(ジェラルディン)が新顔と言われた事の理由がわかりません。

ウーがもともと探していた人物がアグネスになっているのでしょうか?

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検閲

ダーシーとウーがチェックしているシットコムはところどころ不自然に映像が飛びます。

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誰がシットコムを検閲しているのかは不明ですし、ホワイトボードにも書かれたようになぜシットコムなのかも分かっていません。裏で誰かが糸を引いている可能性もありますし、SOSのシグナルとして放送しているワンダがいて、理想的なウェストビューで過ごしたいワンダがこの電波を邪魔しているのかもしれません。

自覚がない

ワンダ自身、たびたび無意識な行動をしているように見えます。1話からところどころそう感じさせますが、モニカを吹き飛ばした後もそうでした。

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ワンダのトラウマが精神を二分してしまったのか、ワンダのトラウマをついて誰かが操っているのかもしれません。

ヴィジョンは死んでいる?

いつものカラフルなヴィジョンではなく、サノスにストーンを取られた後の灰色のヴィジョンが登場しました。

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もしかするとヴィジョンは遺体(正確にはスクラップ?)に魔法で外見を与えられ動かされているのでしょうか。ワンダが遺体とキスしたりダンスしたりしていたのかと思うとかなりのホラーです。

何もかも

外に放り出されたモニカが「何もかもワンダ」とつぶやきます。

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真意はまだ分かりませんが、おそらく中での体験は覚えているようで、町の異変の元凶がワンダだと言っていると考えられます。

エンディング曲

4話のエンディングにはジミ・ヘンドリックスの「Voodoo Child 」が採用されています。

Voodooと言えば死者蘇生が有名なエピソードですが、ヴィジョンと重ねているのでしょうか。


以上が気づいたポイントです。他にも何かあれば追記するかもしれません。