映画「ザ・マーベルズ」、ゾウイ・アシュトンさん出演の決め手は婚約者トム・ヒドルストンさんのアドバイス

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ザ・マーベルズ」でヴィランのクリー将軍、ダー=ベンを演じるゾウイ・アシュトンさんが、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューの中で、トム・ヒドルストンさんからのアドバイスが出演の決め手になっていた事を明かしました。

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以前のインタビューでも出演が決まった当時の事を語っていたアシュトンさんですが、そこに至るまでにはMCUでロキを演じるトム・ヒドルストンさんの支えがあったようです。

アシュトンさんは「10年以上このフランチャイズに参加してきた彼の経験から、『衣装を着たままトイレに行くのに十分なジッパーがある』とのとても良いアドバイスがありました」と冗談の前置きをしつつ、トム・ヒドルストンさんの言葉には本当に力づけられたと言います。

「私たちの会話から得られた主な教訓の 1 つは、『マーベルに注ぎ込んだものは返ってくる』ということでした。彼は、『もし君が寛容な心と素晴らしい労働倫理を持ってこれに取り組み、ファンに素晴らしい経験を提供したいと思っているのであれば、それらのセットで素晴らしい経験ができるよ』と言いました。彼はそうやって、本当に私に力を与えてくれました。」

そうやって「ザ・マーベルズ」への参加を決めたアシュトンさんは、役作りにあたって監督と次のようなやり取りがあったと明かしています。

「ワークアウトして体を強くするのがどれだけ好きか話していたら、『何をするにしても、初日に鉛筆みたいな格好で来ないでね!』って言われたんです。このような映画でカメラに映るには、ある種の美的な見せ方をするしかないと思っていたパフォーマーとして、それはすごく自由なことでした。ニア(監督)のエンパワーメント、そしてスタント・チームのエンパワーメントによって、精神的な姿勢、敏捷性、そして強さが重要なのだと知ることができ、人生が変わりました。」

ゾウイ・アシュトンさんとトム・ヒドルストンさんの間には子供が生まれたばかりで、MCUが今後また10年、20年と続いた際には親子共演も期待される所ですが、しかし、その前に夫婦の共演があるかどうかについてはあまり期待出来ないかもしれません。

ゾウイ・アシュトンさんが演じるダー=ベンは長いコミックの歴史の中で僅か3回しか登場していないマイナーなキャラクターで、1991年のコミック「Silver Surfer (Vol. 3) #53」で登場し、1992年の「Avengers #345」で死亡、その短い出番を終えています。

しかしマイナーなキャラクターというのは逆に都合の良いことでもあり、コミックとMCUでは既に性別が変えられているなどの大きな変更が加えられている事から、キャラクターの背景や結末が原作とは異なる可能性も高いのではないかと見られています。

二人がスクリーンを共有するシーンは今後どこかで訪れるのか、注目となっています。

映画「ザ・マーベルズ」は 2023年11月10日 に劇場公開予定です。

ソース:Power trio: Get an exclusive behind-the-scenes look at The Marvels

ドラマ「シークレット・インベージョン」、リットソン大統領が「キャプテン・アメリカ4」の次期大統領について言及

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」でアメリカ大統領のリットソンを演じているダーモット・マルロニーさんが、海外メディア ComicBookMovie とのインタビューで、「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」でハリソン・フォードさん演じる次期大統領について言及しました。

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マルロニーさんは大統領の人気が終わってしまう事について「それは悪いニュースだ!」と笑いを交えながら「誰の意向かは分かりませんが、これ以上は望めません。『シークレット・インベージョン』に出演できて、とても充実しているし、感激しています。リットソンが生き残るのか、生き続けるのか、ストーリーが続くのか、そんなことは全く考えていません。」と先のことについては知らないと明かしました。

そして「もし次の選挙で負けなければならなくて、それがハリソン・フォードでなければならないのなら、それはそれで公平だと思います。それでいい(笑)。二期目はないみたいだけど・・・副大統領になってもいいよ!ハリソン・フォード大統領のもとで副大統領を務めることができると思います。」と将来の可能性について言及しました。

リットソン大統領は4話のラストでグラヴィク達スクラル人レジスタンスからの襲撃を受け、タロスとフューリーによってなんとか車へと運び込まれた所で終わっています。過去のエピソードで強い衝撃や痛みを受けた際にスクラルの擬態が解けていた事を考えると、気絶していた大統領は地球人である可能性が高いようです。

残り2話でリットソン大統領はどのような結末を迎え、「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」でハリソン・フォードさん演じるサディアス・ロスへと繋がっていくのか注目となっています。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ソース:SECRET INVASION Star Dermot Mulroney On Being Replaced As MCU’s President By Harrison Ford (Exclusive)

映画「ガーディアンズ3」、ジェームズ・ガン監督は削除されたエンディングは”正史”だと考えている

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」の削除されたエンディングシーンの一部が先日公開されましたが、本作のジェームズ・ガン監督はこの部分の脚本を「正史」であると考えている事を明らかにしました。

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Blu-rayの特典映像にもなっているこのシーンについて、ジェームズ・ガン監督は自身の Threads にて、「正史だと考えています。動物たちを救うときにドラックスが彼を救うのを見ることができるのは間違いなく正史です。」と投稿。

 
Post by @jamesgunn
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マーベル・スタジオや次の監督がハイ・エボリューショナリーの身柄をどう扱うかは分からないとしつつも、以前にVFXアーティストが明かしていたように、爆発する船に置き去りにされたわけではなく救助されている事は間違いなく正史であると指摘しました。

通常、削除されたシーンが正史と見なされるケースはありません。これはMCUに限らず映画一般的な事ですが、劇場で公開されたものだけが全てであり、その後、デジタルディスクの特典やオンラインで公開された映像は単なるオマケとするのが一般的です。

そうしなければ余計な混乱を来しますし、何よりすべての削除シーンについて正史か正史でないのかを監督にコメントしてもらう必要性さえ出てきてしまいます。

今回監督も指摘しているように、本編映像にこっそり仕込まれていた救出シーンは間違いなく正史であり、ハイ・エボリューショナリーが生き延びていた事は間違いないと言えるでしょう。

しかしハイ・エボリューショナリーが今後登場するとした時、その物語がノーウェアから再開される保証はなく、時間があいてキルンのような刑務所惑星に移送されたり、脱獄している可能性も十分に考えられます。

ハイ・エボリューショナリーはコミックとは違って地球人ではなくなっているため、ワンダ・マキシモフと中心としたミュータントとの関係もMCU版にはないと考えられており、そもそも再登場する機会自体がさほど多いわけでもなさそうです。

彼の今後については今のところマーベル・スタジオとケヴィン・ファイギ社長に委ねられており、新ガーディアンズの前に立ちはだかるのか、改心して協力体制となるのか、再登場自体がまったく計画されていないか、無限の可能性が広がっています。

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」は 2023年7月7日 よりデジタル配信中、Blu-ray、4k UHD、DVDが 2023年8月1日 に米国発売、日本語版は 2023年8月18日。米国でのディズニープラス配信日は 2023年8月2日、日本での配信日は不明です。

ドラマ「シークレット・インベージョン」、これまでのネタバレと未配信映像を含む新トレーラーが公開

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」より、エピソード4までの多くのネタバレと、残るエピソードの気になる新たな映像を含むトレーラーが「Prepare」が公開されました。

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83秒の動画のうち、前半部分はこれまでのエピソードや公開済みの予告でも見られた映像が中心となり、後半部分では新たに公開された映像やグラヴィク、そしてローディとの対決に向けての映像が盛り込まれています。

新カットで気になるのはやはり、ハルクのようなたくましい腕を持つスクラル。「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」でブルース・バナーとの対決もあったカル・オブシディアンのパワーをコピーしたグラヴィクなのでしょうか?

©MARVEL,Disney

そして発射シークエンスに入っているミサイルの映像。米露間の緊張を高めてきたグラヴィクですが、フューリーはこの発射を阻止できるのか、それとも発射後に誰かがなんとかしてくれるのか、注目となりそうです。

©MARVEL,Disney

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」、米配信日が予想通り8月2日に決定!

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」の米国ディズニープラスでの配信日が、2023年8月2日となる事がマーベルの各種SNSを通じて発表されました。なお、記事執筆時点で日本でのスケジュールは不明です。

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アナウンストレーラーは以下のとおりです。

配信日は以前からの予想どおり、アメリカでのBlu-rayやDVDの発売日の翌日に設定されており、これはMCUとしての前作にあたる映画「アントマン&ワスプ:クアントマニア」と同じスケジュール間隔に設定されている事になります。

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」は 2023年7月7日 よりデジタル配信中、Blu-ray、4k UHD、DVDが 2023年8月1日 に米国発売、日本語版は 2023年8月18日。米国でのディズニープラス配信日は 2023年8月2日、日本での配信日は不明です。

【噂話】アニメ「アイ・アム・グルート」シーズン2が今秋配信されると言う

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のアニメ「アイ・アム・グルート」シーズン2が、2023年9月に配信されると、海外メディア The Cosmic Circus が報じています。グルートの声は引き続きヴィン・ディーゼルさんが担当していると言います。

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記事によると、ようやくこの情報を共有できる日が来たと前置きしつつ、「アイ・アム・グルート」シーズン2は「ロキ」シーズン2が始まる前にディズニープラスで公開されると言い、信頼できる情報筋からそれが9月になる事がわかったと報告しています。

「アイ・アム・グルート」のシーズン1は、昨年 8月10日 にディズニープラスで配信スタートし、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に登場したベイビー・グルートの短い冒険譚を描いていました。

TCCは「アイ・アム・グルート」シーズン2にはウォッチャーも登場すると指摘し、「ホワット・イフ」より引き続きジェフリー・ライトさんが演じていると言います。また、その「ホワット・イフ」シーズン2に関しても今年の後半に登場すると伝えています。

「アイ・アム・グルート」の新シーズンについては以前に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのジェームズ・ガン監督が「もっとあると思います。でも私は関わっていません」と予告していました。

「アイ・アム・グルート」シーズン2はファンの予想よりも早く、噂通りに公開されることになるのでしょうか?今後の情報には注目です。

ソース:Exclusive: When ‘I Am Groot’ Season 2 Will Release, Vin Diesel Returns, and The Watcher News

【噂話】アニメ「ホワット・イフ・・・?」S2でスティーブ・ロジャースはウィンター・ソルジャーになる?

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のアニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン2は当初2023年初頭の配信とされていましたが、3月の時点で「近日公開」にサイレント変更されている事が確認、スクーパーは2024年、遅ければ2025年まで延期されるとさえ報告しています。

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しかし延期の話題とは裏腹に制作は進んでいるようで、2023年初頭配信という当初の計画に即しているのか、以前にはおもちゃの発売情報のリークから新キャラクターの存在などが明らかになっていました。

そして今回もまた「ホワット・イフ」に関する公式の動きが鈍化している中で、新たなフィギュア情報が報じれています。

2 Different Molds. What do you guys think of the Upcoming What If? Season 2 B.A.F?
by u/Matt_TheStormTrooper in MarvelLegends

新作フィギュアは前作にも登場したヒドラストンパーのバージョンアップ版のようですが、そのカラーリングは黒を基調としており、ウィンター・ソルジャーを思わせるデザインになっています。

神聖時間軸のスティーブ・ロジャースとは違って超人血清を射つ事がなかったこのスティーブ・ロジャースは、ヒドラストンパーというアーマーを得た事でキャプテン・カーターのバディを務めていました。

キャップのバディという事は本家キャプテン・アメリカのバディであるウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズのストーリーラインを継承する部分があると予想され、二人の衝突があるのではないかと海外ファンは考えています。

「ホワット・イフ」は当初シーズン3までの制作が明らかになっていましたが、最近になってディズニープラスのMCU(及びスターウォーズ)の規模縮小を進めていく事をディズニーCEOが発表しており、シーズン2はともかくとしてシーズン3の計画が維持されているかどうかは今のところ不明です。

ドラマ「シークレット・インベージョン」の莫大な制作費が明らかに

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」の驚くべき莫大な制作費が明らかになりました。海外メディア Forbes によると、それは2億1160万ドル(執筆時レートで約294億円)に達すると言います。

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MCUのドラマシリーズが発表された際、ケヴィン・ファイギ社長は「6時間のドラマは2時間の映画と同等の予算で制作される予定」とコメントしていましたが実際にそのとおりになっているようです。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」の制作費は最終的に2億5000万ドルで、「アントマン&ワスプ:クアントマニア」の開発費は2億ドルと過去に報じられています。

映画はこの制作費を主にチケット代にて回収する事になりますが、もちろん「シークレット・インベージョン」にはその手立てがありません。

「シークレット・インベージョン」の正式な視聴者数の公式発表はありませんが、米メディアアナリストによると米国における初週5日間の視聴者数は100万人にわずかに満たないとの事で、制作費回収には遠く及ばないのは明らかなようです。

フォーブスは「シークレット・インベージョン」の制作費が明るみに出た理由として、イギリスの償還プログラムを利用して制作されているからだと言います。

本作は主にロンドン郊外のパインウッド・スタジオで撮影され、イギリスでは国内で撮影されたプロジェクトに対して税金の還付があるといいます。この償還プログラムでは、プロジェクトが制作にどれだけ費やしたかを開示することが求められており、フォーブスが「シークレット・インベージョン」の予算を発見したのはこのためだと説明しています。

そしてこれほどの予算になっている理由について、4ヶ月に渡る再撮影が発生したためだろうとも指摘しています。

このプログラムによって英国内での制作費の最大25%が還付されるとの事ですが、それでもかなりのコスト負担になっていると考えられます。

ディズニーはマーベル・スタジオのドラマ予算を段階的に削減していく事を発表していますが、そもそもゴーサインを出したのもディズニーであり、当初どのように回収する見込みだったかについては明らかにされていません。

記事はこのプロジェクトによって現地では多くの雇用と消費といった経済効果が生み出され、「シークレット・インベージョン」が視聴者の興味を惹くかどうかは関係なく、イギリスはハッピーエンドを迎えたと皮肉で締めています。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ソース:Disney Shells Out $212 Million On Marvel’s ‘Secret Invasion’

ドラマ「シークレット・インベージョン」、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2023年7月12日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1エピソード4「Beloved(邦題:愛された者)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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ガイアのスーパースクラル化

予想通りの展開で、ガイアはエクストリミスの力によって息を吹き返しました。

力を獲得した回想シーンは少し興味深いもので、映されたコンピュータの画面の右のウィンドウによると、「回復能力」に加えてオリジナルのエクストリミスと同じく「発火能力」を100%再現している事がわかります。今回までのエピソードでガイアもグラヴィクもこの発火については見せておらず、気になるポイントとなっています。

©MARVEL,Disney

以前にマーベル公式はエミリア・クラークさんのキャラクターを「アビゲイル・ブランド」と表記した事がありますが、コミックのアビゲイル・ブランドと同じ発火能力を手にしたと思われるガイアはMCU版の新たなS.W.O.R.D.長官になっていくのでしょうか?

そして画面左側にはカル・オブシディアンとフロストビーストのファイルもありますが、ガイアはこれらも手に入れているのか、そしてどのような能力であるのか、今後のエピソードに注目です。

2012年

2012年のフランス、パリ。アベンジャーズとロキ、チタウリとの戦いの後、フューリーとプリシラ/ヴァーラがレストランで会話をしています。

フューリーは2012年公開の映画「アベンジャーズ」と同じ若さに見えるCG処理が施されていますが、当時とは異なる部分もあります。

©MARVEL,Disney

フューリーは「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」までは目の傷が蜘蛛の巣のように縦横両方に広がっているのですが、映画「キャプテン・マーベル」でこの傷はグースによる引っかき傷であると再設定され、それにあわせて縦3本を強調する傷に変更されました。同時期に撮影されて先に劇場公開された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」から適応されています。

今回のエピソードのフューリーはこの後付設定を反映したバージョンのフューリーですが、これらは単なる後付ではなく、本物と偽物のフューリーの違いとして再利用される可能性もあるかもしれないため、頭の片隅に留めておく必要はあるかもしれません。

二人の会話の中に登場する詩は劇中の創作物ではなく、実在するもの。

レイモンド・カーヴァーの「Late Fragment.(おしまいの断片)」と題された詩で、内容も同じです。ドラマではラストが「この土の上で」と訳されているところは原文では「on the earth」であり、異星から来て地球に住んでいるスクラルにとってかなりフィットした内容と言えそうです。

ローディとプリシラ

3話の電話の指示通り、プリシラが教会で待っているとそこに現れたのはやはりローディ。フューリーをクビにしたのは大統領命令ではなく自分である事、そしてフューリー殺害を指示するなど、視聴者がこれまでに見てきたトニー・スタークの親友ではない事が明確に示されます。

しかし一流のスパイ組織を束ねていたフューリーは彼らよりも上手で、偽ローディの会話はしっかりと盗聴されていました。

この偽ローディはグラヴィクと繋がっているスクラルであり、ケヴィン・ファイギ社長は「シークレット・インベージョン」以前から既に本物ではなかった事を最近のインタビューで示唆しています。

なお、教会で歌われている「ディープ・リバー(深い河)」は黒人霊歌の一つ。ヨルダン川を渡った向こう岸の故郷に平和が待っていると言う内容で、2話の冒頭の電車内でのフューリーとタロスの会話と同様に黒人社会の問題とスクラルの現状を重ね合わせている部分があります。

父と娘

「アベンジャーズ/エンドゲーム」の老スティーブとサム・ウィルソンのショットと似たような絵で、タロスとガイアの再会シーンが描かれています。

しかし、正確な場所については不明です。ガイアは前回ニュー・スクラロスから脱出。ニュー・スクラロスはモスクワ南西312キロ地点にあることが1話で説明されています。一方タロスはポーツマスにあるロバート・フェアバンクス准将の自宅で3話を終えており、地図上での中間地点はポーランドあたりになっています。

父タロスの計画を聞いて納得が行かないガイアは、グラヴィクともタロスとも違う別の道を求めて歩き出すことになります。

プリシラ・デイヴィス

自宅に戻ったプリシラ/ヴァーラはフューリーと鉢合わせ、その会話の中でヴァーラが擬態している人物について明かされます。

ヴァーラが擬態していたプリシラことプリシラ・デイヴィスは医師である事。そして二人が銃を撃ち合った後に映る壁に飾られた本から、プリシラは遺伝子学に精通する人物で、「超人遺伝子」の研究に携わっていた事がわかります。

©MARVEL,Disney

額縁に入れられたブックカバーによると本のタイトルは「Decoding the Superhuman Gene(超人遺伝子の解読)」で、この本を書いたのが生前のプリシラであるのか、その後の人生を引き継いだヴァーラであるのは不明ですが、既にこの世界にミュータント、あるいはインヒューマンのような遺伝的に誕生する先天性の超人が存在し、プリシラあるいはヴァーラが既に接触している可能性をほのめかしています。

自宅にこの本があるという事はフューリーがこの超人遺伝子について見識を深めている可能性は充分高く、ミュータントとして紹介されたカマラ・カーンをマークするきっかけになっているかもしれません。

ちなみにこのシーンでプリシラ/ヴァーラは「ニック」と呼んでおり、「誰も俺のことをニックと呼ばない」設定を活かしたいのか忘れているのか、相変わらず謎となっています。

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偽ローディ

偽ローディのシャワーシーンになり、スクラル態が女性である事がわかります。クレジットによるとスクラル名はラーヴァ(Raava)で、ニシャ・アーリヤさんが演じられています。

©MARVEL,Disney

コミックのラーヴァはスクラルの囚人で、ブラックボルトと共闘して脱獄していますが、MCU版でどのような要素を引き継いでいるかは不明です。

フューリーと偽ローディ

ラーヴァとヴァーラがややこしくなりそうなのでとりあえず偽ローディという表記で。

偽ローディがシャワーから上がるとそこにはフューリーが待ち受けていました。「フューリー、驚いたな」とブレにブレた名前設定で話をややこしくする偽ローディ。

フューリーが酒を勧めると2話の時とは逆に毒の心配をする偽ローディ。フューリーは「ナノテクだ」と返すも警戒を解かずに口をつけない偽ローディでしたが、フューリーが何度も飲むのを見て油断したのか、液体型ナノテク追跡装置を飲んでしまうのでした。

フューリーは「シークレット・インベージョン」においていくつかの強力なスパイ道具を使っていますが、トニー・スターク亡き今、これらは誰が設計、制作しているのか気になる所。

ハンク・ピムなどは候補に入りそうですが、なんというか性格的には協力している絵がまったく浮かびません。シュリも才能的には充分ですが、ワカンダのスタンスから言ってありえなさそうです。S.A.B.E.R.に信頼出来るスクラルの技術者がいるのか、あるいは元S.H.I.E.L.D.の天才エンジニアやメカニックがバックにいるのか。いずれにしても画面外に協力者がいる可能性があるのはこのような状況で心強いものです。

キューバ危機

サミットを見送っていたリットソン大統領がイギリスに到着、史実であるキューバ危機に触れていますが、マーベル映画ファンにとっては重大なイベントのひとつです。

2011年の映画「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」でのキューバ危機はセバスチャン・ショウ達がアメリカとソ連を戦争に持ち込もうと裏で暗躍しており、最終的にそれは若きチャールズ・エグゼビアとX-MEN達によって阻止されました。

「シークレット・インベージョン」でグラヴィクは同じ様なことを目論んでいますが、チャールズ・エグゼビアにX-MENがいた事と違って、フューリーの味方はあまりに少ない所が大きく異なっています。

今回のエピソードの中でミュータントに関するイースターエッグは2つ目となりますが、「デッドプール3」でのミュータントの本格的な導入に向けての布石となっているのでしょうか?

襲撃

空港からの移動中、偽ローディの手引によって大統領が乗った車両が攻撃され、銃撃戦が開始。グラヴィクが事前に指示していたように、スクラル側はロシア語で叫ぶことでなりすましによる作戦を実行しています。

激しい銃撃の中で偽ローディがのんびり鑑賞しているのはなかなか不思議な光景で、まわりのSPは彼がウォーマシンとして前に出ない事に疑問を持たないのでしょうか?予算という大人の事情でウォーマシンを使えない可能性は大いにありますが、アーマーを使用出来ない脚本的な理由が今後のエピソードで明かされるかもしれません。

大統領を救うべく、車の窓ガラスを割ろうと奮闘するタロスとそれを護衛するフューリー。グラヴィクは予告動画にもあったグルートの能力を見せながら近づく中、パゴンの放った銃弾がタロスの左肩に命中し重傷を負わせました。

これまでのエピソードにもあったように痛みによってシェイプシフトが解除されながらも、なんとか窓ガラスを割り、大統領を引き釣り出す事に成功。しかしフューリーが大統領を車に運び込んでいる間に、グラヴィクが擬態し、タロスに接近していました。

そして1話の悪夢の再来といわんばかりにフューリーの眼の前でタロスは左胸を刺されました。1話では逃げ惑う民衆の往来もあり何も出来なかったフューリーですが、今度は引き金を引き反撃。銃弾の一発は顔に命中するも、エクストリミスの力によりすぐに回復されてしまうのでした。

米軍の援軍到着を頃合いと判断し、パゴンとグラヴィクはバイクで離脱。しっかりと戦争開始のお膳立てをして、グラヴィクの作戦は成功をおさめたと言えそうです。

「アイアンマン3」のエクストリミスはとても強力であり、アルドリッチ・キリアンはアイアンマンのどんな攻撃を食らっても立ち上がってきました。映画ではエクストリミスを獲得したペッパー・ポッツがキリアンに止めをさしましたが、グラヴィクを止めるのはフューリーかそれともガイアになるのでしょうか。


果たしてタロスは本当に死んだのでしょうか?

生き残る可能性について考えた場合、タロスもスーパースクラルの処理を行っていた、まだS.H.I.E.L.D.が存続していた頃にエクストリミスのコピーなどを含む何らかの強化措置を施していた、とっさに内臓をシェイプシフトして別の生物に変化させ重要な臓器の場所を変えた、等色々と考えられると思います。

また、現場近くにガイアがいる事は予告動画からも予想され、応急手当ぐらいは間に合うかもしれません。二重仮定の話で言えば、ガイアがフロストビーストのパワーも獲得していて、なおかつ、その能力次第ではタロスを冷凍保存等しておく事も可能かもしれません。

©MARVEL,Disney

とは言え、「死んでいませんでした」の連続使用は難しく、視聴者が冷めてしまう危険性が極めて高いものです。多くの視聴者を納得させるだけの説得力のある展開があるのかどうか、それともこのまま退場になってしまうのかは注目です。

そしてタロスの退場の可能性が高い一方で、今回のエピソードではあらためてプリシラ/ヴァーラという協力者を獲得。彼女の今後やガイアの行動、他の協力者が現れるかどうかにも注目となりそうです。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ドラマ「シークレット・インベージョン」、マーティン・フリーマンさんはずっとロスを演じていたと信じている

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」に出演したマーティン・フリーマンさんが、海外メディア Collider とのインタビューの中で、これまでに演じてきたエヴェレット・ロスはロス本人であると信じていると語りました。

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「シークレット・インベージョン」の1話冒頭で登場したロスはスクラル人だったことがすぐに判明し、その脅威はタロスによって排除されました。しかし、ファンの間ではロスがいつからスクラルに替わられていたかの議論が交わされ、その答えはまだ作中で示されていません。

ロスを演じたマーティン・フリーマンさんは「私は『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』でスクラルとして演じていたわけではありません。『自分はスクラルだ』とか『シークレット・インベージョン』とか考えていませんでした。『ワカンダ・フォーエバー』は時系列的には間違いなく重なっていますが、『これが今の福音の真実である』という完全な決定的な方針は一度も与えられていません。」 と、スクラルのスパイとしてのロスを演じたつもりはない事を明かしました。

また、「ロスをスクラルとして演じたくはありません。彼がずっとスクラルだったと信じたくないんです。それは僕が演じてきたことじゃない。僕はずっとロスの誠実さを信じて来ました。スクラルであろうとなかろうと、ロスを演じるのは本当に楽しい事です。有機的な人間として彼を演じることを楽しんできたから、彼をスクラルに奪われたくありません。だから、僕にとってロスはスクラルではないんです。」と語りました。

そして「シークレット・インベージョン」の1話について知らされた時の事を振り返り、「台本を見る前に予告されて、”え、何これ!?”って感じでした。なぜなら、そうなると、自分がしてきたこと、観客が考えることすべてを改修しなければならないからです。デューク・エリントンが亡くなったときに誰かが言ったように、『信じたくないなら、信じないだけだ』という感じでした。私が信じなければ、それは真実ではありません。だから、私は私なりのことをやるだけです。それで私はロスを人間として演じました。」と本作のロスもあくまでロス本人として全く同じように演じたと説明しました。

キャラクターが「本人ではなく、異星人に入れ替わられている」という設定は俳優さんが役作りするにあたって非常に大きい要素である事は疑いようがありません。「ワカンダ・フォーエバー」の制作段階ではあくまでCIA捜査官としてのロスの人生を演じていたとの事で、さらに「シークレット・インベージョン」でもフリーマンさんはあくまでロス本人のつもりで演じていた、というのが彼にとっての真実であるようです。

エヴェレット・ロスがいつからロス本人でなくなったのか、本人が現在無事でいるのかという事について、今のところ作品内で明確な答えは描かれていません。答えによっては過去作の見え方にも大きく影響してくる事になりますが、ファンはまだしばらくの間これについて議論する時間が与えられているようです。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ソース:‘Secret Invasion’: Martin Freeman Refuses to Believe He Has Always Been a Skrull