映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、脚本家がデッドプール登場について話し合いがあった事を認める

現在劇場公開中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」には様々な噂が飛び交っていましたが、その中の一つ、20世紀FOXでも実写映画になった人気のキャラクター「デッドプール」が登場するのではないかという話題がありました。この噂について、今作の脚本を担当したマイケル・ウォルドロンさんは、海外メディア Comicbook.com とのインタビューの中で、実際に話し合いが行われていた事を認めました。

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噂の真相について質問されたウォルドロンさんは「ええ、話し合いましたよ。この映画では、あらゆることを話し合いました。でも、最終的にそれは…。彼の登場には適切な場所とは思えませんでした。でも、もちろん話し合いがありましたよ。」と実際に考慮されていた事を認めました。

「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のポスターの中にはデッドプールが描かれているのではないかと話題になった事もあり、期待されていた噂のカメオのひとつでしたが、公開された映画の中にはデッドプールが含まれている事はありませんでした。

デッドプールを演じているライアン・レイノルズさん自身も出演に関して否定のコメントを出していましたが、そのインタビューの口ぶりからは嘘か真か判断が難しいとも話題になりました。

2018年に「デッドプール2」が公開されてから4年、2022年3月には3作目にショーン・レヴィ監督の起用が発表され、新作の開発がようやくスタートしています。「デッドプール3」はFOXがディズニーに買収された事もあり、他スタジオの続編が初めてMCU作品として制作される異例の作品であることが話題にもなっています。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は劇場公開中です。

ソース:Doctor Strange 2 Writer Confirms They Talked About a Deadpool Cameo (Exclusive)

ドキュメンタリ「Marvel Studios Assembled:The Making of Moon Knight」の米配信が2週間延期に

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」の撮影の裏側を収録したドキュメンタリ番組「Marvel Studios Assembled:The Making of Moon Knight」の米配信日が 2022年5月11日から5月25日へと延期になっていると、海外メディア What’s on Disney Plus が報じました。

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もともと「ムーンナイト」最終話の翌週である11日の水曜日の配信が設定されていましたが、2週間遅れて25日に変更になったとの事。

現在のところ、日本での配信に関して発表されていません。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:“MARVEL STUDIOS: ASSEMBLED – THE MAKING OF MOON KNIGHT” DISNEY+ RELEASE DELAYED

ブレイドやブラックナイトも登場予定だった?ドラマ「ムーンナイト」の脚本家が明かす

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のヘッドライターを務めたジェレミー・スレーターさんが、海外メディア Comicbook.com とのインタビューの中で、本作の開発中に話し合われたクロスオーバーの計画の一部を明かしました。

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スレーターさんは「私たちは事前にどのキャラクターが少し禁止されているかを聞かされています」と前置きし、「そして、私たちがムーンナイトを描いていたとき、マーベルはブレイドの物語を描き、それが何であるかを理解しようとしていたように思います。それで、彼らはそれらを別々に維持したかったと思います。」と最初からブレイドが使えない状態であった事を明かしました。

そして、「私たちは、デイン・ウィットマンについて少し話しました。彼は自然史博物館で働いていて、それは自然な相互作用になるかもしれないからです。でも個人的には『もしキット・ハリントンを登場させ、彼がブラックナイトのスーツも着ないなら、ファンとして腹が立つ』と思いました。もし彼が登場したら、ブラックナイトになりきってほしい。彼が通り過ぎるときに、『やあ、スティーブン』と言って、『やあ、ホイットマン教授!』と答えるようなやり取りを見るだけ。そう考えるとあそこでキット・ハリントンを出すのはもったいない気がしたんです。」と明かしました。

©MARVEL,Disney

デインを登場させる事について「そして、最初の2つのエピソードでは、彼にスーツを着せ、ブラックナイトをストーリーに参加させるスペースがありませんでした。だから、最終的にはこの関連付けは意味がないと言ったんだ。しかし、それは間違いなく私たちが部屋で数日かけて話したことでした。」と補足しました。

登場させるならこのタイミングでヒーローとしてのデビューを描くことが必須だと考えた一方で、デインに割り当てられるスクリーンタイムを確保する事は出来ずに、最終的にこの計画は廃案に終わったとの事。

映画「エターナルズ」に登場したデイン・ウィットマンはコミックではブラックナイトという名のヒーローですが、劇中でヒーローデビューする事はありませんでした。今回、「ムーンナイト」でもデビューの機会を逃したという事で、次のチャンスは映画「ブレイド」あたりになるかもしれません。

「ムーンナイト」はMCUの他作品との繋がりがほとんどない作品でしたが、開発中には様々なクロスオーバーが想定されており、「ソー:ラブ&サンダー」「エターナルズ」についての計画があった事もあかされています。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:Moon Knight: Blade Was Never Considered for Series

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、ワンダのラストや批判について脚本家がコメント

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」で物議を醸しているワンダのラストシーンについて、脚本を担当したマイケル・ウォルドロンさんが海外メディア Variety のインタビューに応じ、自身の考えを明らかにしました。

※これより先は「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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ウォルドロンさんはワンダのラストについて、「それは観客の解釈次第だと思います。彼女はある種の犠牲的行為をして、あらゆるユニバースのダークホールドを破壊し、それはあらゆるユニバースのワンダがダークホールドに誘惑されないように守る事でした。彼女が死んだかどうかはまだわかりません。キャラクターを愛し、いなくなってほしくない、ヴィランになったら嫌だという気持ちはよくわかりますし、これは嫌われないようにするためのものでもあります。でも、それがものを見て、それに振り回される楽しみの一部なんです。」と語りました。

また、ウォルドロンさんは本作が「ワンダヴィジョン」を台無しにしたと批判されている件について、「いいえ、私は『ワンダヴィジョン』と何か違うことをしたとは思っていません。彼らがやったことは何一つ変えていませんよ。私の解釈では、彼女は自分の悲しみに立ち向かい、自分の支配下にある人々を手放しますが、あの番組で必ずしも悲しみを解決したとは思いませんし、怒りを解決したとも思えません。ヴィジョンに別れを告げることはできたかもしれませんが、あの子たちのことを本当に好きになってしまったんだと思います。そういうぶら下がった糸はすべて、彼女がアガサからダークホールドを手に入れたときに、ダークホールドの餌食になるものだと思うんです。『ワンダヴィジョン』のラストシーンでは、ワンダがダークホールドを開いてしまうという失敗を犯しています。彼女は読み始めて、今度は本当に子供を産みたいという欲望にかられたんだと思うんです。そう、そうやって私はそこにたどり着いたんです。私にとっても意味があるし、私たちのチームにとっても意味があることなんです。」と持論を展開しました。しかしこれは視聴者も分かっている事であり、原因と結果だけではなく、ダークホールドがどのようにしてワンダを変えてしまったのか、その途中を知りたいと考えています。

結局のところ、ワンダの生死に関してウォルドロンさんは肯定も否定もしませんでした。次のクリエイター、あるいはケヴィン・ファイギ社長の計画にそって、再びワンダが登場する事は十分にありえる展開として、これが良い落とし所となったとも言えるでしょう。

また、仮に死んだとしても、ドラマ「ムーンナイト」では死後の世界も描かれ、同作では死亡からの復活も果たしている事で、ワンダについてもあらゆる可能性が考えられます。発表済みの作品の中で言えばドラマ「アガサ:ハウス・オブ・ハークネス」がワンダと関連が深い作品となりそうで、仮にワンダが死んでいてもアガサがアストラル体を喚び出し、肉体を再構築していくことも出来るかもしれません。次に誰がワンダの物語を引き継ぐかは発表されていませんが、今後のストーリー展開に期待です。

ドラマ「ワンダヴィジョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は劇場公開中です。

ソース:‘Doctor Strange 2’ Screenwriter Defends Wanda’s Evolution, Talks Cameos and His ‘Star Wars’ Script

ドラマ「ムーンナイト」プロデューサーがインフィニティ・ストーンがマークにどう影響したかを解説

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のエグゼクティブプロデューサーを務めるジェレミー・スレーターさんが、海外メディア The Direct とのインタビューの中で、マーク・スペクターがサノスの指パッチンの後、何をしていたかを解説しました。

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インタビューの中でスレーターさんは「ライターズルームでは、彼がブリップを生き延びた、ブリップされなかったと、みんなで考えていました。というのも、もし彼がブリップして戻ってきたとしたら、どう対処しなければならないか分からないからです。特に、自分の居場所を見つけようとしていて、自分の過去について多くの疑問を抱いているキャラクターとして、対処しなければならないことでしょう。その ブリップに触れないというのは、ちょっと変な感じがしました。だから、私たちは皆、彼が生き残った50%のうちの1人だと考えていました。」とマークは影響を受けずに生き延びていた事を明かしました。

そして、その間にマークは何をしていたか質問されると、「その間に実際に何が起こっていたかというと、スティーヴンは2年ほど前に目覚めたと番組で説明しました。それが初めて別々の生活を始めたきっかけで、マークの母親の死後の話です。その前の3年間のマークは、ブリップ時代には犯罪の裏社会が蔓延していたから、ホークアイがローニンとして手一杯だったように、ムーンナイトはとても忙しかったと思うんです。しかし、それはすべて影で行われていたようなもので、彼は表面化しない、あるいは日の目を見ない多くの脅威をやっつけていたんです。」と説明しました。

ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」でも説明があったように、映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」でのサノスの指パッチンによって地球からも半分の人間が消えてしまい、政府などもうまく機能しなくなったために裏社会の人間がはびこるようになっていました。スレーターさんによるとクリント・バートンがローニンとして犯罪者と戦っていたように、ムーンナイトも制裁の拳として戦っていたと明かしました。

マークは自分自身の問題を多く抱えていた事もあり、上記のような設定がスクリーンに反映される事はなく、MCUの歴史について触れられる時間はありませんでした。今後の作品などで詳しく描かれる事があるのでしょうか。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:Moon Knight Producer Reveals What Marc Did During Avengers: Endgame (Exclusive)

ドラマ「ムーンナイト」、プロデューサーが彼の持つ回復能力について説明

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のエグゼクティブプロデューサーを務めたグラント・カーティスさんがYoutube番組 Phase Zero に出演し、ムーンナイトが劇中で見せたヒーリングファクターについて補足説明しました。

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番組の中でカーティスさんは「彼はヒーリングファクターを持っています。撃たれても、刺されても、立ち直るんです。でもすぐに治るわけではありませんし、不死身というわけでもありません。不死身じゃないんです。正攻法で倒れるけど、ありがたいことに、この番組では立ち直ってくれました。彼は滑空することができ、人一倍強く、速いです。スパイディ1作目のグリーンゴブリンのようなスーパーソルジャーです。ちょっと違うけど…ちょっと強くて、ちょっと速くて、治って、滑空して、ケツを蹴って・・・いつものことです。」と説明しました。

ムーンナイトはエピソード3でその驚異的な回復力を見せており、何本もの槍を突き立てられても立ち上がってくる様子が描かれました。しかし次のエピソード以降では実際に銃撃によって死亡しており、冥府ドゥアトでの物語も描かれました。

劇中でも描かれたようにムーンナイトに変身している間は人間よりも回復力が高いですが、ウルヴァリンのようなまったくの不死というわけではありません。今回のドラマのようにコミックでもわりと死にますが、その度にコンスの力で蘇ってきます。

また、カーティスさんは原作のムーンナイトと比較してガジェットがかなり少なかった事について、「クレセントダーツやトランクなど、まだ表面部分しか見せられませんでしたが、ムーンナイトは僕らが手を付けていないトリッキーなガジェットをいっぱい持っています。彼が次にいつ、どこで活躍するかは分かりませんが、その時は新しい道具箱を手に入れる事になるでしょう」と語りました。

次回作以降ではさらなる武具の登場を考えているようですが、現在、ムーンナイトの次の登場予定は公開されていません。一部では「キャプテン・アメリカ4」への登場も囁かれていますが公式には確認されておらず、しばらくはシーズン1を見返したり他の作品を楽しみながら待つ必要があるようです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、なぜワンダはあんな事になってしまったか

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」が公開され約一週間、今回の記事ではワンダのこれまでを振り返りながら、本作でのワンダについて追求していきます。

※これより先は「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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なぜ闇落ちしたのか

ワンダが闇落ちした理由について、「子どもたちを失ったから」と考えるのは早計です。もちろんそれは要因の一つではあるのですが、ドラマ「ワンダヴィジョン」を見た方ならわかる通り、実際は失ったのではなく自ら手放したのです。「ワンダヴィジョン」の流れについて振り返ってみましょう。

「ワンダヴィジョン」においてワンダはヴィジョンを失った喪失感から二人で暮らす予定だった家のあるウェストビューをヘックスで取り囲み、住人と作り出したヴィジョンに自らの理想の生活を強いていました。その偽りの生活の中で、ワンダはビリーとトミーの二人の息子を出産。しかしワンダの力を狙う魔女アガサ・ハークネスの介入により、その幻の生活は瓦解したのです。スカーレットウィッチとして覚醒したワンダはカオスマジックでアガサを圧倒し、最終的には家族が消える事を理解しながら自らの意思で街をヘックスから解放し、双子の息子たちと「何より愛する存在」だったヴィジョンとの別れを告げたのでした。

しかし、「ワンダヴィジョン」のポストクレジットシーンではアガサの持っていた魔導書ダークホールドを開いて、トミーとビリーの「ママ、助けて!」と呼ぶ声を聞いて終わります。「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」では何に対して助けを呼んでいたのかは示されませんでした。アース838のビリーとトミーではなかったのかもしれませんし、映画のラストで自分が838のワンダと対面したシーンを予見していた上で今回の事をしでかしたという狂った伏線だったのかもしれません。

つまり、「ワンダヴィジョン」のエンディングのあと、ポストクレジットシーンの時点ですでに闇落ちが始まっていました。この2つのシーンの間でどの程度の時間が経っているかは不明ですが、その引き金はやはりダークホールドだと考えられます。

ダークホールドとは

コミックのダークホールドは邪神クトーンの書き遺した魔道書で、読んだ人間を堕落させる力がある危険なもの。邪神がその力を地上に遺し使えるようにするため、自ら書き記した書、もしくはその書の断片を可能な限り集め、再編集した書の事を指しています。ひとつのユニバースに一冊というわけではなく写本も存在しています。
人が知るべきでない禁断の知識や呪文が書いてあるとされ、この本を読んだ人間は、特別な人を除き、堕落したり、魔物になってしまう事すらある恐ろしい書物です。
現状ではダークホールドを使ったドクター・ドゥームに対抗するため、やむを得ずアイアンマン、スパイダーマン、ブラックボルト、ワスプ、ブレイドがダークホールドを読んで対抗しましたが、各人にとって地獄のような世界に堕落してしまいました。最後にスカーレットウィッチがダークホールドと一体化し、邪神クトーンを吸収。現在はスカーレットウィッチ自身が真のダークホールドになっています。

MCUのダークホールドも起源は同じで邪神クトーンによるものである事が劇中で説明されました。禁断の魔術が載っていることや、読んだものが闇に堕ちるという説明もありました。しかしダークホールドはまだ2度目の登場であり、「読んだものが闇に堕ちる」というのがどういう事なのか全く描かれていません。MCUでダークホールドを読んだ人間はアガサ・ハークネス、ワンダ・マキシモフ、シニスター・ストレンジそして最後にドクター・ストレンジです。

それではアガサは闇落ちしていたのでしょうか?彼女は「ワンダヴィジョン」において比較的に論理に基づいて行動しており、劇中では犬のスパーキー以外の殺生はありませんでした。アガサはコミックでいう所の「特別な人間」で影響を受けていないのかもしれません。

©MARVEL,Disney

シニスター・ストレンジはかなり堕落しています。クリスティーンを求めて、何人ものドクター・ストレンジを殺してきたとも明かしました。しかしダークホールドにどのくらいの期間関与してきたかは分かりません。更に言うのであれば、「ロキ」では様々な異なる変異体が描かれており、ドクター・ストレンジとシニスター・ストレンジの違いがダークホールドによるものか、変異体としてもともと性格が異なっていたのか、スクリーン上の情報だけでは判断出来ません。

©MARVEL,Disney

ワンダは言わずもがな堕ちていますが、期間的には2023年後半の時系列の「ワンダヴィジョン」から2024年クリスマスの「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のあとの話である事を考えると1年余りといった所でしょうか。この間に「ヴィジョンと息子たちを手放しても街を救う」と決意したワンダから、「誰を傷つけようとも息子たちを手に入れる」と気持ちを変えてしまっています。

©MARVEL,Disney

ドクター・ストレンジはダークホールドに触れた期間が4人の中でもっとも短く、その変化は今の所計り知れません。すでに魔物化が進行しているかもしれませんし、アガサのように特に影響がないのかもしれません。第3の目は二人のストレンジだけに見られるもので女性陣には見られず、ダークホールドの影響かどうかは不明です。コミックのストレンジにも第3の目がありますが、それはダークホールドのせいではなくアガモットの眼のせいです。ちなみに、女性陣の共通点として指が黒く変色しているというものがありますが、二人のストレンジには指の変色がなく、これらもダークホールドの影響かどうか分かりません。

なお、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」でダークホールドは処分された事になっていますが、今後クトーンが出てくるような事があればまたいくつでも生み出される事はありえます。焼けてしまったヴィシャンティの書(なぜか全マルチバースで一冊のようでしたが)も、ヴィシャンティがいれば量産出来うるもので、コミックではアストラル体として出てくる事もあるのでこちらも復元可能だと考えられます。ヴィシャンティとはエルダーゴッドのオシュトゥール、エンシェント・エイリアンのホゴス、そしてオシュトゥールの涙から生まれたアガモットの3人からなるチーム名です。

堕ちすぎて思い出もおかしくなったワンダ

「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の中には理解が難しいシーンがひとつ有りました。それはワンダとアース838のミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズとの会話です。

ワンダが子供の事で暴走しているとわかったリードは「私にも子どもたちがいるから気持ちは分かる」と話しかけます。それに対してワンダは「奥さんはいるの?」と返し、リードがいると答えると、「母親がいるなら父親を殺しても安心」といって殺害してしまいました。

これではビリーとトミーの父親であるヴィジョンが居なくても良いと言っているようなもので、作中随一の信じ難いシーンとなっています。MCUにおいては2015年公開の「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」から「シビルウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(2018年)、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)にわたってワンダとヴィジョンのカップルについて描いてきました。このシーンは「ワンダヴィジョン」だけでなく、それら以前の思い出までもぶん投げてしまう衝撃でした。結婚して子供が出来ると女性は変わるとはよく言いますが、「ワンダヴィジョン」のエンディングで「また会おう」といって消えていったヴィジョンが不憫でなりません。

©MARVEL,Disney

ヴィジョンの事もろくに覚えておらず、ニューヨークにガルガントスをけしかけて被害をだし、別アースのヒーローを惨殺しまくるぐらいなら、ウェストビューを犠牲にして家族4人幸せな生活をしておいたほうが良かったのではと、ドクター・ストレンジ的な犠牲論的思考に陥ってしまいます。

ワンダが殺害したリードの息子、フランクリン・リチャーズはコミックでは奇しくもワンダと同じ現実改変能力を持ち、乳母アガサ・ハークネスに育てられた少年。妹のヴァレリア・リチャーズはトニー・スタークを超える天才少女として兄をサポートするでしょう。アース838から616へと復讐に来ない事を願うばかりです。

無数のマルチバースがあるならば、ワンダが死んで子供たちが残されたユニバースを探せば平和的に解決した可能性もあったのでしょうか。子供を失ったワンダと母を失った子どもたちの利害が一致する世界を探すために、アメリカチャベスのメンターになるのがヒーローとしての正当な手段でした。しかし、ダークホールドの影響か、はたまた映画として成立しないというメタ的な理由でそうはなりませんでした。

とはいえMCUのマルチバース論ではどのドクター・ストレンジもクリスティーンを失い、ロキは裏切り、敗者であり、どのピーター・パーカーも保護者を失ってきました。「ホワットイフ」では絶対点とも説明された変えられない事象として、案外そのようなユニバースはどこにもなく、838のワンダもいずれ子供を失ってしまうのかもしれません。

総括

ワンダは子供たちを手放した心の痛みをダークホールドに付け入られ、今回のような事態を招きました。しかしその経緯の詳細は描かれておらず、今の所は観客に委ねられています。

なお、海外では「監督の無知がワンダヴィジョンを傷つけた」というような記事も書かれたりしています。(その他参考記事:Forbes)サム・ライミ監督は海外メディア Rolling Stone とのインタビューで「ワンダヴィジョンを全ては見ていません。重要だと言われたシーンをいくつか見ただけです。」と答えている他、MCU映画も4、5本しか見たことがない事を明かしています。

今作は自他共に認めるコミックオタクであるサム・ライミ監督によるコミックオマージュがふんだんに取り入れられている事でコアなコミックファンから評判がよく、無理に説明しない事でMCU初心者にも「なんとなく納得」させてしまう監督の腕による映画としての完成度などが評価されています。反面、MCUシリーズとしての展開は批判されがちで、特にワンダとヴィジョンのファンには厳しい作品となったようです。

MCUとして足りなかった部分があったとスタジオが判断すれば、今後「ドクター・ストレンジ3」や関連作になると予想される「アガサ:ハウス・オブ・ハークネス」などでフォローされていくことでしょう。

なお、ダークホールドについてコミックまでは手が出ないけどという方は、ディズニープラスで配信中の「エージェント・オブ・シールド」や「ランナウェイズ」を見てみるのもいいかもしれません。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は劇場公開中です。

映画「ドクター・ストレンジ2」、脚本家がトム・クルーズさん出演の噂の真相を明かす

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の脚本を担当したマイケル・ウォルドロンさんが海外メディア Rolling Stone とのインタビューに応じ、本作にトム・クルーズさんのアイアンマンが登場すると噂されていた事について言及しました。

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本作にトム・クルーズさんが出演し、撮影を済ませたがカットされているという噂に対してウォルドロンさんは「ああ、あれは完全に作り話ですよ。つまり、トム・クルーズのカット映像はありません!でも、僕はトム・クルーズが大好きで、あるとき(マーベル・スタジオの社長の)ケヴィンに、トム・クルーズのアイアンマンを登場させる事は出来ませんか、と言ったことがあるのは事実です。昔、Ain’t It Cool Newsでトム・クルーズがアイアンマンになるという記事を読んだのを覚えているんです。」と要望を出していた事は事実としながらも、撮影は行われていないと明かしました。

インタビューの中では実際にトム・クルーズさんの参加について検討されていたものの、最終的には彼が「ミッション・インポッシブル」の7作目と8作目を撮影していた事もあり、オファーまでは到達しなかった事も明かしました。

トム・クルーズさんはもともと2008年の「アイアンマン」の主役候補のひとりで、今回マルチバースを通じて当時幻に終わったトム・クルーズ版アイアンマンが登場するのではないかと噂されていました。結局のところ噂は噂で終わってしまいましたが、単純なガセネタというわけでもなく、カメオは実際に検討されていたとの事で、クルーズさんのスケジュール次第では成立していた可能性もあったようです。

マルチバースに関する物語はこれで終わりではないため、今後また登場する機会はあるかもしれませんが、サプライズとなるためにはファンがすっかり忘れてしまう頃まで時間を空けなくてはならないと言えそうです。

本作の公式概要は以下のとおりです。

元天才外科医にしてアベンジャーズ最強の魔術師ドクター・ストレンジは、禁断の魔術によって今とは異なる世界へ通じる扉を開けてしまった。 そこは無限の可能性が存在する“マルチバース”と呼ばれる無数のパラレルワールド。 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」での激戦の後、この謎に満ちたマルチバースの世界からの新たな脅威が人類に迫る中、ストレンジの前に立ちはだかるのは最凶の魔術を操る邪悪な“もう一人の自分”だった…。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は 2022年5月4日 より劇場公開中です。

ソース:‘Multiverse of Madness’ Screenwriter Wanted Tom Cruise to Play An Alternate Iron Man

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」の新たな撮影現場写真、コミックのとある場所が登場か

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」の新たな撮影現場写真がリークされ、徐々に物語が見え始めてきていると話題になっています。atlanta film が公開した新たな写真からは、コミックに登場するとある場所が映画にも登場する事を示唆している可能性がありそうです。

※これより先は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」のネタバレを含んでいる可能性があります。ご覧の際はご注意ください。

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動物型の異星人の姿は以前のリーク写真でも確認されていましたが、今回あらたにパトカーやウォールアートの中の文字について注目され、ここがコミックのカウンターアースであると話題になっています。The Cosmic Circus では文字の解読表も用意され、パトカーにはアルファベットで「COUNTER EARTH」と書かれていると指摘しています。

コミックにおいてカウンターアースは2種類あり、ひとつはミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズの息子フランクリンが作ったバージョン、もうひとつはこれらの写真が示していると考えられるハイエボリューショナリーが生み出したバージョンです。

このカウンターアースとは太陽を挟んでちょうど地球の反対側に位置し、同じ公転軌道を描くもう一つの地球の事で、スーパーヒーローたちがいないことを除けば本来の地球とほぼ同じとなっています。
ワンダゴアで研究を続けることが自分自身と研究の成果物にとって安全でないと考えたハイエボリューショナリーによって作られた人工の地球ですが、自身がかつて作り上げた半人半獣種族マンビーストと彼に従う者達によって結局人々が争い合う惑星になってしまい、事態を収拾する救世主としてアダム・ウォーロックが送り込まれることになりました。

アダム・ウォーロックはvol.3でデビューするヒーローで、Vol.2のラストにもその繭が登場しており、ウィル・ポールターさんが演じる事も発表されています。

ハイエボリューショナリーはコミックでは地球人のマッドサイエンティストでX-MEN関係のキャラクター。ニューメンやマンビーストと呼ばれる獣人生物を研究している事と、ロケット・ラクーンを結びつけてMCUでアレンジされるのではないかと見られています。

先日は監督が撮影の完了を報告し、あとは公開に向けての編集作業の時期。このメンバーでの最後の作品だというVol.3はどのような物語になるのでしょうか。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ホリデー・スペシャル」は2022年ディズニープラスで配信予定、映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」は2023年5月5日 米国公開予定。日本公開は4月予定です。

ドラマ「ムーンナイト」、メイ・キャラマウィさんがスカーレットスカラベの今後のクロスオーバーの可能性ついて語る

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」で新たなヒーロー、スカーレットスカラベとしてのデビューを果たしたメイ・キャラマウィさんが、今後のレイラと他作品とのクロスオーバーの可能性について、海外メディア Inverse とのインタビューの中で語りました。

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キャラマウィさんは「スカーレットスカラベに何が起こるのか、私が知っている限りではまだ何もないんです。でも、私はドクター・ストレンジが大好きだから、クロスオーバー出来ればクールな作品になるでしょうね。マハーシャラ・アリとは一緒に仕事をしたことがあるし、彼はとても素晴らしいと思うから、『ブレイド』もクールかも。」と二人のヒーローの名前を挙げました。

また、「それから、私はマーベルのすべての女性を愛しています。アガサが大好きです。最初の頃は、ネビュラのような悪役を愛していたような気がします。彼女たちはとても複雑なんです。でも、正直なところ、ストーリー次第ですね。どのキャラクターとも一緒にいたいと思います。」と意外な組み合わせになりそうな女性キャラクターの名前も登場しました。

キャラマウィさんは、自身のエジプト文化をスーパーヒーローとしてスクリーンに表現することにどのような意味があるのか、次のように語っています。

「スーパーヒーローになることは、自分自身の中に入り込み、ありのままの自分を輝かせることだと思います。俳優として、これを追求し、同年代の社会の人々がすでに適合しているような特定の規範に従わないようにするために、私は多くの仕事をしなければなりませんでした。他の人がどうするかではなく、自分がどう生きたいかを見極める必要がありました。」

そして、「自分にとって何が真実なのかに踏み込むことは、とても勇気のいることでした。誰もがレイラを見て、あの女性に共感するわけではありませんが、私が望むのは、彼女が自分自身に忠実であることの証になることです。なぜなら、それは常にすべての人のスーパーパワーになるからです。」と締めくくりました。

ムーンナイトの次の舞台は明かされていませんが、シーズン1の終わり方を見るとまだまだ語るべき物語は残されているようです。シーズン2や映画化の話も出てきていますが、再会まではしばらく待つ必要がありそうです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:MOON KNIGHT STAR TALKS BECOMING SCARLET SCARAB AND HER DREAM MARVEL TEAM-UP