映画「ヴェノム」シリーズのここが気に入らなかった、生みの親トッド・マクファーレン氏が語る

マーベル・コミックに登場するヴェノムの共同制作者であるトッド・マクファーレンさんが、海外メディア CBR とのインタビューで、SSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「ヴェノム」、「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」、「ヴェノム:ザ・ラストダンス」で気に入らなかった点があった事を明かしました。

ヴェノム三部作が期待通りの出来だったかと聞かれると、マクファーレンさんは「そうですね、私は作品に何の意見も出していません。繰り返しますが、それは私を悩ませませんよね?ルールが何であるかは理解していますから。だから彼らは映画を作りました。彼らは成功した、そうでしょう?」とソニー・ピクチャーズの映画を称賛しました。

「トム・ハーディは、ある意味クールなことをしたんです。僕が初めて彼に会ったのは、1か月くらい前だったかな。すごくクールなことでした。」としつつ、「もし基本的な質問をするなら、僕が彼らとまったく同じように脚本を書き、監督しただろうか?もちろん、そんなことはないよね?」と自身の持つヴェノムとは異なるものになっていると指摘しました。

そして、「ヴェノムの共同制作者として、特に私にとっては、ヴェノムは善人ではありません。私がマーベルを去った後、彼らはヴェノムを善人に変えた、そうでしょう? 私の心の中では、彼は悪役なんです。悪役として作り、そして私が去った。だから、やめた後、突然、『何を言っているんだ? ヴェノムが善人になっている』と思ったのです。私はいつも暗くてシリアスな方向に進みたがる傾向があると思います。」と、映画だけでなく、最近のコミックのヴェノムについても最初の意図と違うと語りました。

もしも、『トッド、君に任せる』と言われたなら、R指定の映画になっていたでしょうね。でも、誰もそんなことは言いませんでした。だから、それでいいんです。ええ、彼らはとても共感できるキャラクターにしようとしています。繰り返しますが、誰もがビジネスを持っていて、そのビジネスでベストを尽くそうとしています。そして、できるだけ幅広い観客を獲得したいのです、そうでしょう?」と、ソニーの手法は間違いではないとフォローしました。

「ヴェノム:ザ・ラストダンス」は制作費が1.1億ドルほどで4億7450万ドルを稼ぎ、2024年の興行収入で第10位の映画となったにもかかわらず、SSUを盛り上げ切れずに失敗作という扱いに。続く「クレイヴン・ザ・ハンター」はさらに低迷し、SSUは事実上の打ち切りが報じられました。

しかし、先週は新しいSSUの計画に関する噂が報じられ、ソニー・ピクチャーズが不屈の精神で次のユニバースに挑むようだと注目されています。

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ソース:‘It Doesn’t Bug Me’: Todd McFarlane Shares His Thoughts on Venom Trilogy (Exclusive)

SSU制作に関与したソニーの幹部の退社が報じられる

海外メディア The Hollywood Reporter がコロンビア・ピクチャーズ所属でSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画の制作に携わったパラク・パテル氏がスタジオを去ることを明らかにしました。 SSUの興行不振との直接的な関係があるかは分かっていません。

パラク・パテル氏は、視覚効果会社 DNEG の財務および制作部門であるプライム・フォーカス・スタジオの最高コンテンツ責任者に任命されていました。

パテル氏は10年近くソニーとコロンビアで働き、「ヴェノム」 、「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」、「ヴェノム:ザ・ラストダンス」、「モービウス」、「マダム・ウェブ」、「クレイヴン・ザ・ハンター」に携わってきました。

ヴェノム三部作は興行的には成功しましたが、シリーズを追うごとに右肩下がりに。残りは全てソニーの失敗作として名前があげられる作品となってしまいました。パテル氏はこれ以外にもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のスパイダーマン映画でも責任者を務めています。

海外メディア CBM はヴェノムがMCUに参加するように見えてすぐに退場したのは彼の責任である事を示唆し、パテル氏の離脱は「スパイダーマン4」から「スパイダーマン6」までの新三部作にとってプラスになるかもしれないと報じています。

ソニーは今月、CEOも新しくなる事で、中断あるいは再起動とされるソニーのマーベル映画への影響は大きくなることが予想されています。

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ソース:Palak Patel, Executive Who Oversaw ‘Venom’ Movies, Named CCO for Prime Focus Studios (Exclusive)

映画「クレイヴン・ザ・ハンター」、SSU終焉までの暗黒の6年間の軌跡

ソニー・ピクチャーズ制作のSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「クレイヴン・ザ・ハンター」が公開されて約2週間、全世界での興行収入は4200万ドルを越えましたが、制作費とされる1億1000万ドルには遠く及ばず、ソニーのマーベル映画史上最も低い数値となってしまいました。

「クレイヴン・ザ・ハンター」は混迷を極める結果となりましたが、その制作過程すらも信じられないほどの困難を極めていました。今回の記事ではソニーにとって悪夢となってしまった「クレイヴン・ザ・ハンター」制作の歴史を振り返っていきます。また、SSUの他作品の動向についても随時紹介していきます。

2018年8月

2018年8月、プロジェクトの存在の可能性が報じられたあと、10月に「イコライザー2」の脚本家リチャード・ウェンク氏が「クレイヴン・ザ・ハンター」の執筆を始めている事を Discussing Film とのインタビューで認めました。

この月、「ヴェノム」が公開されたばかりでしたが、ファンはスパイダーマンの不在に嘆いていました。

ウェンク氏は「クレイヴン・ザ・ハンター」でスパイダーマンとの対決を予定していると発言していました。

“It’s in the Spider-Man universe. I’m going to adhere very closely to the lore of Kraven the Hunter, and he’s going to come face-to-face with Spider-Man,”

これはスパイダーマンの世界です。クレイヴン・ザ・ハンターの伝説に忠実に従い、彼はスパイダーマンと対決することになります。

2021年

プロジェクトが正式に確認されてから数年後の2021年5月、世界中が新型コロナウイルスのパンデミックに翻弄されている最中、何も動きがなかった「クレイヴン・ザ・ハンター」の主演としてアーロン・テイラー=ジョンソンさんが起用された事が報じられました。

それと同時に、ソニーは当初、ブラッド・ピットさん、キアヌ・リーブスさん、アダム・ドライバーさん、ジョン・デヴィッド・ワシントンさんらをこの役の候補に挙げていたと報じられました

候補として報じられた俳優の体型や年齢に共通点がなく、キャスティングの焦点があっていないのではないかと当時のメディアも指摘。ブラッド・ピットさんはアーロン・テイラー=ジョンソンさんの倍近い年齢で、明らかに同じキャラクターの候補とは思えない状態。この段階から、ソニーは物語に必要な俳優ではなく、単に映画を売るためのスター俳優を探していただけだという事を示唆していました。

アーロン・テイラー=ジョンソンさんはソニーの映画「ブレット・トレイン」での演技が評価され、クレイヴン役に抜擢されたとも報じられています。

経緯はともあれ、制作が公式に認められてから3年が経過して、主演俳優が決定しました。

10月、ソニーは 2023年1月 にタイトル未定のマーベル映画の公開を予定に追加。これが「クレイヴン・ザ・ハンター」になると考えられていました。

「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」公開。ポストクレジットシーンにトム・ホランドさんのスパイダーマンが映し出された事で、SSUとMCUが本格的に繋がることを予感させていました。

12月、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」が公開。トム・ホランドさんがもともとはマルチバース映画ではなく「クレイヴン・ザ・ハンター」との対決映画だった事を Collider  とのインタビューで明かし、その後「ノー・ウェイ・ホーム」の脚本家らがソニーから中止要請があってマルチバースものに変更した事を明かしました。

結局「ノー・ウェイ・ホーム」でヴェノムとエディはスパイダーマンと何の絡みもないまま元のユニバースに戻される形となりました。

2022年

2022年2月、映画「クレイヴン・ザ・ハンター」の撮影がイギリスで開始。

当初脚本家が予告していたスパイダーマンとの対決、「モービウス」の予告でスパイダーマンの壁画があった事で期待が高まる「クレイヴン・ザ・ハンター」でしたが、「ノー・ウェイ・ホーム」の影響でどのスパイダーマンと戦うのかが話題に。

尻切れトンボに終わった「アメイジング・スパイダーマン」と絡める可能性も囁かれていましたが、結局どのスパイダーマンも現れることがないのはこの時誰も知る由はありませんでした。

4月、「モービウス」が公開。そして予告にあったスパイダーマンの壁画がなかったどころか、様々な事が予告と異なった事で炎上。予告と違うだけでそこまで炎上するはずもなく、単純に大多数のファンが求める品質に届いていませんでした。

しかし「モービウス」はその公開日がパンデミックの影響をダイレクトに受けて何度も延期を繰り返し、そのたびに映画が編集された為に、グダグダになったと出演俳優は推測していました。

撮影が始まった「クレイヴン・ザ・ハンター」はカメレオン役を始めとして主要なキャストが続々報道。「モービウス」の不満でさらに「クレイヴン・ザ・ハンター」への期待が高まっていきました。

6月、映画の撮影が終了。アーロン・テイラー=ジョンソンさんは映画が全てロケによる撮影で済んだ事を報告し、CGモリモリのSF映画のようにはならない事を予告しました。

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8月、ソニー会長が映画の公開を控えて興奮していると予告。

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9月、ソニーは「クレイヴン・ザ・ハンター」と「マダム・ウェブ」を延期する事を発表。

「クレイヴン・ザ・ハンター」は、2023年1月13日 から 10月6日 に延期。

「マダム・ウェブ」は 2023年10月6日 から 2024年2月16日 に延期されました。

11月、ソニーはドラマ「シルク:スパイダーソサエティ」の制作を公式に発表。プロデューサーやショーランナーが発表され、社長がコメントしました。MCUと同様にドラマ展開が公式に認められたことで、「モービウス」の失敗からSSUが再起する事が期待されました。

2023年

2023年4月、ラスベガスのシネマコンにて来場者向けに予告が公開。ライノの登場なども発表。

6月、予告が正式にオンライン公開。予告の内容に対して IGN はクレイヴンのオリジンストーリーを少しいい加減に扱っている事がはっきりしたと批判。スパイダーマンを狙う冷酷なハンターから、父親のマフィア帝国を破壊しようとするアンチヒーローに変貌したという事実が、映画が間違った方向に進んでいるように見えると指摘していました。

同月、米ソニーの公式サイトでは「スパイダーマンとの対決の前が舞台」と明記され、この「クレイヴン・ザ・ハンター」の続編がスパイダーマンとの対決映画になると、ファンの期待を押し上げました。

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7月、予告公開から間もないこの月に、映画の二度目の延期が発表。6月からのハリウッドにおけるストライキが本格化した事が理由で、ハリウッドにおけるほぼ全てのドラマ、映画などの映像作品の制作が停止しました。

この時、「クレイヴン・ザ・ハンター」は 2023年10月 から 2024年8月30日 に変更されました。また、「エル・ムエルト」がスケジュールから削除されました。

2024年

1月、「クレイヴン・ザ・ハンター」と「マダム・ウェブ」は何の関連もない作品になると報道。

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2月、「マダム・ウェブ」公開。原作でスパイダーウーマンでもあるキャラが登場する映画はこれまでのSSU映画と違ってヒーロー、女性主人公、そしてチームという新しいことづくめで期待されていましたが、4人のメインキャラの物語は薄めで、ヴィランの動機なども雑気味、アクションすら見どころがないと酷評されました。

同月、「マダム・ウェブ」の低評価から約1週間後、「シルク:スパイダーソサエティ」がストライキを経て開発が仕切り直されている事が報道。ドラマにも暗雲が立ち込め始めました。

4月、「クレイヴン・ザ・ハンター」は3度目の延期を発表。2024年8月30日 から 2024年12月13日 に延期されました。

延期の理由についてプロデューサーは「『クレイヴン』はクリスマスに移動しました。私たちはこの映画にとても興奮しており、クリスマスは映画を何度も見に行く時間がある最高の公開時期だからです。」とコメント。

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しかし批評家からはS級映画がひしめくこの時期での公開は無茶だと指摘されていました。

5月、ドラマ「スパイダー・ノワール」正式発表。そして「シルク:スパイダーソサエティ」が Amazon での配信を断念したと報じられ、さらにその後中止が報道。

8月、新たな予告が公開。ライノのCGの品質の悪さが指摘されました。さすがにこれは制作途中のものだろうとも言われていましたが、結局そうではありませんでした。

10月、コミコンで来場者向けに映画の冒頭約8分が公開。この時、批評家たちは「オープニングはとても良かった」と称賛していました。

同月、「ヴェノム:ザ・ラストダンス」が米公開。ヴェノムでさえ期待以下の興行収入に終わる結果となりました。邪神ヌルがMCUに舞台を移すのではないかと噂に。

また、ドラマ「スパイダー・ノワール」の撮影が開始され、いくつかの写真が公開されました。

11月、当初の予定通り、続編でスパイダーマンとの対決を描くことを念頭にこの映画を作ったと監督と主演がコメント。

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同月末、初週2000万ドルの大苦戦予想が発表。

12月3日、映画公開の2週間を切った時点で冒頭映像が異例のオンライン公開。メディア向けには約30分の映像が公開され、「これまでのSSUとは違う。」「大ヒットの予感」と絶賛されました。

12月11日、SSUの終了が報道。

12月12日、約1週間前の前半約30分が絶賛されたにも関わらず、メディア向け試写会で酷評。

12月13日、映画公開。後日、初日の興行収入がわずか200万ドルだったと報じられました。

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本作は映画の公開前に再撮影を行いましたが、これで何が追加されたかは明らかになっていません。しかし、1年前の予告からはいくつかの要素がカットされてしまっています。

この予告ではザ・フォーリーナーが「クレイヴンは動物を操って獲物を狩るらしい」と説明し、タカやオオカミと協力して獲物を追い詰めるようなシーンが挿入されていますが、公開された映画にはこのようなシーンもセリフもなく、スクイレルガールのように動物と共闘するような事はありませんでした。

監督や脚本家が当初からコミックに忠実な能力とアピールしていたにも関わらず、動物操作能力のようなスーパーパワーが垣間見えたこの予告には一時批判もありましたが、結局映画本編に存在しなかったのは良かったのでしょうか?

他にもコミックと同じ毛皮のジャケットを着て洞窟を歩くシーンなど、いくつかのシーンが映画本編にはありませんでした。

「モービウス」の監督は「予告は自分ではなくソニーが作ったもの」と主張していましたが、本作でもそうだったのかは現時点で不明です。

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JC・チャンダー監督と主演のアーロン・テイラー=ジョンソンさんは映画「クレイヴン・ザ・ハンター」がコミックのスパイダーマンとの対決を描いた「ラストハント」への前日譚として全力で制作してきたとしていますが、SSUの中止、あるいは中断が報じられた後で、「ラストハント」実現の可能性はほとんど残されていないのでしょうか。

SSUにスパイディ不在の理由が判明、ソニーはとんでもない勘違いをしていた事が明らかに。救いはMCUに?

ソニー・ピクチャーズが制作した2018年の「ヴェノム」から始まったSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)が一旦終了すると報じられて数日が経過し、海外メディア Variety がこのユニバースにスパイダーマンが登場しなかった理由について、業界関係者の報告書を公開しました。

その報告書によると「2018年の『ヴェノム 』の成功により『スパイダーマンが登場しないスパイダーマンのキャラクターの映画』でも観客が集まるだろうという誤った印象をソニーに与えた」と説明されています。

「ヴェノム」1作目の映画は興行収入8億ドルを越え、当時のソニー・ピクチャーズの歴代映画の中でもトップクラスの売上を記録しました。スパイダーマン抜きでこの記録を出してしまったのが、既に終わりの始まりだったようです。

「これらのキャラクターは、スパイダーマンと対決したため有名になりました」と、エキシビション リレーションズのアナリスト、ジェフ・ボック氏は言います。

「ソニーにとって残念なことに、彼らは『ヴェノム』で成功を味わい、それがすべてを台無しにしてしまったのです。なぜなら、彼らはこれらのキャラクターすべてをスピンオフさせればよいと考えていたからです。ヴェノムはフランチャイズを牽引できるキャラですが、他のキャラはそうではないことに彼らは気づいていなかったと思います。これらの映画にスパイダーマンがいなかったのは致命的な欠陥でした。」

しかしコミックに精通していない幹部がスパイダーマン関連のキャラならなんでも儲かると誤解してしまったと指摘。これに加えて、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のマルチバースが追い打ちになっていると説明しています。

「しかし、スタジオ内には、特に『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』やマーベル・スタジオのプロジェクト『ロキ』、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』がマーベル・マルチバースに明確な境界を確立した後、MCUではない実写映画にトム・ホランド演じるスパイダーマンが突然登場することを観客は受け入れないだろうという雰囲気がありました。」と指摘、ここでもまたひとつ、ソニーが勘違いしていた事が判明しました。

以前からディズニーとソニーの契約で、トム・ホランドさんのスパイダーマンがマーベル・スタジオの同意なしに使用出来ないのではないかとも疑われていましたが、実際にはそんな契約はなく、ソニーの勘違いから来る一方的な自主規制として登場しなかっただけという事も判明。

これについてはMCUと歩調をあわせる事の大変さも加わっています。売上も割合で分割する事を考えると、自社のみでヒットさせられるならそれに越したことはありません。

「スタジオ同士が協力しようとすると、企業間のしがらみが生まれ、本当に大変です。ソニーには柔軟性がありません。彼らは、その中で仕事をしなければならない檻の中にいて、一度に1本のいい映画を作ろうとしているだけです。」

2024年には「マダム・ウェブ」、「ヴェノム:ザ・ラストダンス」、「クレイヴン・ザ・ハンター」の3本のSSU映画が公開されるも、いずれも興行的には失敗。

ヴェノムはかろうじて多少の利益を出しており、続編制作の可能性はあると指摘されていますが、ソニーはこれらの映画がうまくいっていないことをさすがに認識するようになっており、今後の取り組みについてはより「慎重に」なる可能性が高いと言います。

あるベテランプロデューサーはソニーに対して「皮肉はすぐそばから感じられます。彼らはひたすら作品を作り続けているし、そのように感じます。品質管理などありません。」と述べている。

同様の事は「マダム・ウェブ」の主演を務めたダコタ・ジョンソンさんも苦言を呈していましたが、当時はジョンソンさんが大手メディアに叩かれ、炎上する結果になっていました。

[nlink url=”https://mavesoku.com/ssu-madame-web-dakota-johnson-future-plans/”]

SSU映画のどの監督、主演、俳優陣、そして当然ファンもスパイダーマンとの対決を望んでいたにも関わらず、結局はソニー幹部のファン心理とはかけ離れた決断によってその映画は実現せずに終わってしまった事に。

振り返ればソニーはトビー・マグワイアさんの「スパイダーマン」も、アンドリュー・ガーフィールドさんの「アメイジング・スパイダーマン」も計画途中で頓挫させており、3度目の挑戦となるSSUでもシニスター・シックスを実現することが出来ませんでした。

SSU映画の脚本はお世辞にもあまり良いものではありませんでしたが、キャラクターは十分に確立されており、このまま終わってしまうには少々もったいない部分もあります。SSUの終了をインカージョンによるマルチバースの消滅として、彼らの変異体をMCUの神聖時間軸で再利用し、「シニスター・シックス」の映画もMCUとして制作するほうが、ファンにとっては良いのかもしれません。

ソース:Even After ‘Kraven the Hunter’ and ‘Madame Web,’ Sony’s Marvel Movies Aren’t Dead (EXCLUSIVE)

【噂話】マーベルとソニー・ピクチャーズの契約が更新、ヴェノムやクレイヴン・ザ・ハンターのMCU合流の布石か?

マーベルとソニー・ピクチャーズの契約内容が更新されたと報じられました。これまではソニー・ピクチャーズがマーベル・コミックスのスパイダーマン関連の実写化の権利を保有しており、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)でもスパイダーマンの映画に関してマーベルは共同制作という形で、ソニーが主たる権利を保有していました。

@TheGeekyCast 氏は、両社の間で新たな契約が交わされたと報告。

それによると、ソニーは今後、スパイダーマン関連の悪役のうちどのキャラクターを非MCUプロジェクトで使用するかをマーベル・スタジオに通知する必要があり、マーベル側はソニーの映画がVODで公開されてから少なくとも30日間は、そのキャラクターの使用を禁止される、との事。

マーベル・スタジオは「スパイダーマン」3作目でクレイヴン・ザ・ハンターの登場を計画していましたが、これはソニーが「クレイヴン・ザ・ハンター」の単独映画を始めたために中止に。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-spider-man-nwh-kraven-plan/”]

 

通知をする必要があると加えられたのは、こういった行き違いをなくすための条項だと見られます。

また、マーベル側に使用禁止期間が定められた事は、逆に言えばそれを過ぎた場合は使用してもいいという事であり、今後のMCUにヴェノムやクレイヴン・ザ・ハンター、モービウス、マダム・ウェブらSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)のキャラクターが登場する可能性を意味するようです。

今回の契約更新にはソニーが今後制作するマーベル映画は最低でも7500万ドルの予算が必要で、米国の劇場2000か所以上で上映される必要があるとも付け加えられるようです。

一見するとこれまでに比べてマーベル側にかなり柔軟になったように思えますが、今後のマーベル映画制作に関してどのような影響を与えていくのか注目です。

マーベルのNYCC2024の計画が明らかに、MCUからは「デアデビル:ボーン・アゲイン」と「YFNスパイダーマン」が予定

マーベルが来月開催予定のニューヨーク・コミコン2024での計画を発表しました。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)からはマーベル・テレビジョンの「デアデビル:ボーン・アゲイン」、マーベル・アニメーションの「ユア・フレンドリー・ネイバーフッド・スパイダーマン」が紹介予定で、コミック、ゲームの最新情報も公開される予定です。

現地時間の 10月17日から20日にかけて開催されるこのイベントは、デアデビルの舞台でもあるヘルズキッチンのジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センターにて開催。

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」、アニメ「ユア・フレンドリー・ネイバーフッド・スパイダーマン」の他、ゲーム「Marvel Contest of Champions」(MARVEL オールスターバトル)のマジック・ザ・ギャザリングコラボの詳細とプレビュー、コミックからは「アメイジング・スパイダーマン」、「オールニュー・ヴェノム」、「ファンタスティック・フォー」などの最新情報が提供される予定となっています。

コンベンションフロアのマーベルブース(#2153)では、 「デアデビル:ボーン・アゲイン」のコスチューム展示や、 「ユア・フレンドリー・ネイバーフッド・スパイダーマン」の写真撮影コーナーが設けられるとのこと。最新予告の公開も期待されていますが、これらがオンラインで公開されるかどうかは不明です。

イベントにはマーベル・コミックス編集長CBセブルスキーさん、副社長兼編集長のトム・ブレボートさん、デジタルメディア&クリエイティブ戦略担当副社長のライアン・ペナゴスさん、ライターのライアン・ノースさんらが出席。

アルティメットラインの将来や、ソーサラー・スプリームとなったドクター・ドゥームを中心としたイベント「ワン・ワールド・アンダー・ドゥーム」、「X-MEN:フロム・ジ・アッシュズ」後の初のイベントとなるX-MEN同士の戦争を描く「レイド・オン・グレイマルキン」などが注目されています。

また、「オールニュー・ヴェノム」では「ヴェノム・ウォー」のあと、謎の新しい宿主を主人公としてリローンチされる事が予告されており、この人物の詳細の発表も期待されています。

ソース:Marvel NYCC 2024 Plans Include Daredevil: Born Again and Your Friendly Neighborhood Spider-Man

エイリアンとシンビオートはどちらが強い?コミック「エイリアンvs.アベンジャーズ」で明らかに

マーベル・コミックスが今週発売したコミック「エイリアンvs.アベンジャーズ #1」より、長年の疑問だったエイリアンとヴェノム・シンビオートはどちらが強力なのかという問題について、答えが示される歴史的な瞬間を迎えることになりました。

本作の舞台は近未来。キャプテン・マーベルも白髪の老齢となってしまった今、地球と宇宙に危機が訪れています。

ゼノモーフの卵が送り込まれた地球はすぐに陥落し、アティラン、アトランティス、ワカンダでさえも同様でした。X-MENはクラコアから逃げて火星に避難し、地球を侵略するゼノモーフと戦うのはアポカリプスだけになりました。 

リードとスーの娘であるヴァレリア・リチャーズはエイリアンを根絶するウイルスを作成する事で危機を乗り切ろうと考えますが、自身がそのウイルスに感染してしまい死亡。未完成のウイルスはエイリアンに何の影響も与えなかったようで、ヴァレリアの死体には卵が産み付けられてしまいました。

ヴァレリアの遺体を迎え入れたのがマイルズ・モラレス、キャロル・ダンヴァース、ブルース・バナーでした。

不運にもこの瞬間に卵が孵り、フェイスハガーがマイルズを襲います。キャロルがマイルズごと焼き払おうと判断した時、フェイスハガーが見る見るうちに黒く変色し、マイルズのスパイダーマンスーツは新たに生まれ変わる事になりました。

マイルズの身体に寄生していたシンビオートはフェイスハガーに寄生し、「俺達は無事だ、問題ない」とキャロルに攻撃しないように報告。「この体は気に入らないが、とりあえずこれでいい」とし、マイルズの胸の部分にはクモと共にフェイスハガーのマークが描かれるようになりました。

本シリーズではヴェノム・シンビオートがフェイスハガーを上回る事が証明され、今後のエイリアンとアベンジャーズの戦いを巡ってシンビオートが心強い仲間となっていく事を示唆しました。

マーベルコミックより今秋発売のゴジラコラボ15種のヴァリアントカバーが公開

マーベル・コミックは1970年代のコミックシリーズ「GODZILLA KING OF MONSTERS」の復刻版として「GODZILLA #1 FACSIMILE EDITION」と「GODZILLA: THE ORIGINAL MARVEL YEARS OMNIBUS」が発売される事を記念して、2024年9月発売予定のコミックのヴァリアントカバーとしてゴジラコラボを実施する事を発表しました。

東宝のアメリカ子会社である東宝インターナショナルとマーベルのコラボとして、2024年9月からリリースされるコミックの一部で、ゴジラをフィーチャーしたヴァリアントカバーが展開。

全21のカバーが予定されているうち、今回15種類のヴァリアントカバーがお披露目されました。

アベンジャーズやX-MEN、デッドプールやスパイダーマンなど人気のヒーロー達だけでなく、ギャラクタスとの衝突が描かれる他、ヴェノムシンビオートが寄生したバージョンのゴジラまで登場する始末となっています。

ゴジラは、 ダグ・メンチさんとハーブ・トリンプさんの「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」#23と#24で実際にアベンジャーズ達と対決したことがありますが、この時、地球最強のヒーローたちはこの巨大な怪獣にまともなダメージを与えることすらできませんでした。

ゴジラの脅威にさらされていたマーベル・ユニバースでは、S.H.I.E.L.D. の対策チームが結成され、ゴジラと戦い、殺さずに封じ込める方法を探しました。彼らは、ゴジラをピム粒子にさらして一時的に昆虫サイズに縮小する ことで、解決策が見つかったと一時は信じていました。

しかし、ゴジラの独特の放射線によってピム粒子の効果は弱まり、ゴジラは自力で人間の大きさまで回復。ファンタスティック・フォーに捕らえられた後、リード・リチャーズはゴジラを平和に暮らせる先史時代に戻そうとしました。

しかし、放射能のせいでリードは怪物を現代に戻さざるを得なくなり、その過程でピム粒子の影響が完全になくなり、ゴジラは本来の巨大なサイズに戻りました。ゴジラ・スクアッドとファンタスティック・フォーがゴジラを抑え込もうとしている間、ヒューマン・トーチはアベンジャーズ(キャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソー、スカーレット・ウィッチ、ヴィジョン、イエロージャケット、ワスプ)を召集し、ゴジラの暴走を阻止しようとしました。

ソーは強力な一撃でゴジラの動きを止めさせることはできたが、この怪物を倒すには十分ではありませんでした。イエロージャケットとワスプは、小さくなって怪物の頭の中に忍び込み、この特大の爬虫類に激しいめまいを引き起こすことで、ダメージを与えようとしました。ゴジラは純粋な悪ではなく、むしろ怒った動物であると認識しているアベンジャーズは、ゴジラに対抗したり、追い詰めたりする方法がほとんどなく、ソーですらゴジラを倒せるかどうか疑問に思っていました。最終的に、アベンジャーズは被害の抑制に努めざるを得なくなり、怪物による混乱に巻き込まれた民間人を救おうと奮闘しました。

結局、怪獣を止める唯一の方法は暴力ではなく、ゴジラ・スクアッドとともに旅をし、怪獣と絆を築いたロブ・タキグチがゴジラに近づいて話しかけ、野生に戻るよう説得することができた。ゴジラはあまりにも脅威で、S.H.I.E.L.D.とファンタスティック・フォー、そしてアベンジャーズの連合でさえ、怪獣を寄せ付けないことしか出来ませんでした。

米国におけるゴジラの映像化に関する権利に関しては主にワーナー・ブラザースが関わっているため、現時点で昔のコミックや今回のヴァリアントカバーが映像化される可能性は極めて低いと考えられています。

しかし多くのマーベルファンやゴジラファンがこれを実写映画として見たいと考えるのは当然の事であり、ディズニーとのコラボに期待がかかっています。

【噂話】「スパイダーマン:NWH」、ドクター・ストレンジの呪文は想像よりも強力だった─他、「スパイダーマン4」関連の最新の噂

ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオが制作したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」に関して、気になる情報をスクーパーが提供しています。それによると、物語のラストで描かれたドクター・ストレンジの記憶消去の呪文の影響は、観客が想像していたよりも広い範囲に出てくる事になるようです。

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MTTSH 氏は、ストレンジの呪文はトビー・マグワイアさんとアンドリュー・ガーフィールドさんが演じたピーター2とピーター3にも影響しているとし、彼らは彼らの世界の住人から存在を忘れられてしまっていると、映画の公開から2年以上過ぎたこのタイミングで報告しました。

これは今後の作品に必要となった後付け設定だと考えられますが、これによって二人のピーターの物語をリブートさせやすくするのか、それとも彼らがこの事態の解決のために再び神聖時間軸に戻ってくるための動機となるのか、今後の展開に注目となりそうです。

この報告が事実だとして、ドクター・ストレンジの呪文が全マルチバースに影響したと考えるのは無慈悲過ぎる部分があり、その場にいた3人のピーター・パーカーのみが影響を受けたと考えるのが妥当なように思えます。

そうでなければMCUの展開について言及した「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」のスパイダー・ソサエティの人物たちとの整合性が取れなくなり、新たな例外設定を設けるか、完全に別物として切り離してしまう必要が出てくる事になりかねません。

この設定はMCUの「スパイダーマン4」に必要な設定となっているのか、それともまったく別の作品に繋がっていくのか、続報をお待ち下さい。

また、MTTSH 氏はその「スパイダーマン4」に関する新たな話題も提供。

それによると、「スパイダーマン4」にヴェノムが登場すると断言しつつ、メインヴィランではないと報告しています。

「スパイダーマン4」のヴィランは実写化されたことのないキャラクターに焦点をあてると過去に報じられた他、キングピンになるのではないかとも噂されています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-kingpin-vincent-donofrio-commented-possible-showdown-with-spider-man/”]

これに関しても未知の部分だらけですが、情報があり次第またお届けする事になります。

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【噂話】「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」にシンビオートが登場するという

マーベル・スタジオが開発中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」にシンビオートが登場すると、海外スクーパーのアレックス・ペレス氏が報じています。原作コミックではシンビオートを纏ったブラックスーツ・スパイダーマンが登場していますが、そこに繋がっていく事になるのでしょうか。

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海外メディア CBM はアレックス氏の報告を取り上げ、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」で神聖時間軸に取り残されたヴェノム・シンビオートがここへと繋がる可能性を指摘しています。

それと同時に、トム・ハーディさんが演じるSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)のヴェノム/エディ・ブロックがMCUに再登場する可能性もあるだろうとしています。

現時点ではどちらの可能性も十分にあり得るとの事で、シークレット・ウォーズの最中にシンビオートがどのような役割を果たすのかは続報に期待となっています。今秋公開予定の「ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス」に何らかのヒントが含まれているのでしょうか?

映画「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」は 2027年 劇場公開予定です。

ソース:RUMOR: AVENGERS: SECRET WARS Will Finally Address SPIDER-MAN: NO WAY HOME’s Venom Post-Credits Scene

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