マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」で宇宙魔神ギャラクタスを演じるラルフ・アイネソンさんが、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(2015年)で名前のないモブを演じていた時代を振り返りました。
海外メディア THR とのインタビューで10年前の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でラベジャーズのパイロット役を演じてからのキャリアアップについて、次のように語っています。
正直に言って、ただただ喜びです。33年間、仕事として俳優をやってきましたが、ずっとこの仕事が大好きでした。映画を作るのも、現場にいるのも大好きです。どんな作品でも主役をもらえるなんて、大きな期待はしていませんでしたが、仕事はいつも楽しく、充実した人生を送ってきました。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で初のマーベル映画に参加し、その翌年には当時無名だったロバート・エガース監督の「ウィッチ」に参加。アニャ・テイラー=ジョイさんが演じる主人公の父として、ラルフ・アイネソンさんは印象的な演技を見せました。これがきっかけでスティーヴン・スピルバーグ監督、コーエン兄弟など、素晴らしい映画監督たちとの仕事が増えたとアイネソンさんは説明しました。
また、「ファーストステップ」でのギャラクタスの撮影の裏話についても語っています。
スーパーヒーローはスーパーヒーロースーツを着ていることを知っていたので、すぐに実用的なものだと思い込んでしまいました。それがいかに甘い考えだったかに気づいていませんでした。ギャラクタスのようなスケールのものを実用的な方法で実現することがいかに稀なことか、当時は気づいていませんでした。しかし、マット(監督)に初めて会った時、彼はまるで私が実際にそのキャラクターを演じるためにスーツを製作するつもりであるかのように話していました。俳優にとって、それができるというのは素晴らしい才能です。モーションキャプチャーの仕事もいくつかしましたが、私の仕事のほとんどは実際の衣装でした。だから、そのキットを着ると、本当に役になりきっているような気分になるんです。
ギャラクタスの衣装があまりに不快でよくマッサージを受けたという噂についても質問され、次のように回答しました。
まあ、衣装が不快だったというより、私が55歳だということが原因です。関節がボロボロで、あの衣装のせいで膝が重くて痛くて、お昼休みにマッサージを受けることもあったんです。本当によくしてもらっていました。
そして本作のギャラクタスがコミック同様に単なる悪者ではない事についても触れています。
彼の行動に悪意はないからです。彼は飢えています。生きるためには惑星を食い尽くさなければならず、それが140億年もの間、宇宙のバランスを保ってきたのです。ですから、惑星上の人間やどんな生物も彼にとっては取るに足らない存在です。しかし、惑星を食べることは悪意のある行為ではありません。それは彼の行動の一つであり、空腹を満たすために不可欠なものなのです。だからこそ、私は彼を悪者とは分類しませんが、明らかにある種の悪役です。もしあなたが、彼が食い尽くそうとしている惑星に住んでいるなら、彼は少なからず不便ではありますが、必ずしも悪者だとは思いません。
映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」は、「ワンダヴィジョン」のマット・シャックマン監督がメガホンを取り、脚本として「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」のジョシュ・フリードマンさん、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」「ブラックウィドウ」「サンダーボルツ*」のエリック・ピアソンさんらが参加しています。
映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」は 2025年7月25日 に 日米同時公開予定です。