ドラマ「アガサ:オール・アロング」、6話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2024年10月17日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード6「Familiar by Thy Side(邦題:使い魔たずさえ)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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ティーンの正体

予告では一足早く正体が判明していましたが、番組のみを鑑賞の視聴者にとっては今回のエピソードがひとつの答え合わせ回。

オープニングの後、少し時間が遡り、これまで作中でティーンと呼ばれていた少年、ウィリアム・カプランの過去を振り返る形でスタート。

ウィリアムはユダヤ人の民族衣装であるキッパ(あるいはヤマカとも)という帽子を被り、バル・ミツバーに参加するところが描かれています。

バル・ミツバーとはユダヤ教における成人儀式の事で、13歳の少年が受ける儀式。少女や複数、さらに混合である場合は名称が異なりますが、気になる方はwikiを御覧ください。

2話の水の試練の最中に「13歳は大変だった」と語っていた事もあり、今回のエピソードの重要性を示唆しています。

リリアとの出会い

儀式を終えたウィリアムらはどこかの会場でダンスパーティー。両親からも愛される様子が描かれた後、会場に出店していたリリアと出会い、手相の占いをしてもらいました。

手相からは転機となる長い旅が予言され、「生命線がまっぷたつ」、「新しい自分」とこの後の展開をほのめかし、さらには「塔」の逆位置の予言も。

タロットにおける「塔」は通常、正位置でアクシデントや中断を意味し、逆位置では小さな失敗や何かを失う事を意味します。カードには重要な要素として落ちる王冠、稲妻、崩れ行く塔が描かれ、王冠は力の喪失、大きすぎる野心、驕りを表し、稲妻はアクシデント、突然の災害、サプライズを象徴、そして塔は固定概念、生活、プライドを指し、これらの崩壊を意味しています。また、塔から落ちていく二人の人物が描かれています。

番組のプロモーションアートでは王冠がブルーのクラウンにアレンジされており、片方の人物がビリーである事がほのめかされています。とすると、もうひとりはトミーなのでしょうか。

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byu/PinkPashaTS inmarvelstudios

なお、水晶玉には過去のエピソードで見慣れてきたセーターにパーカー姿のティーンの姿が映し出されています。

©MARVEL,Disney

占いが終わってウィリアムが去ったあと、リリアは忘れ物のジャケットにシジルを書いた木片をしのばせました。ティーンにシジルをかけたのはワンダでもアガサでもなく、リリアだったのです。

ただしリリアが自分の意思で書いたのか、それとも5話までで見てきた預言のように別の存在の介入によるものかは現時点で不明です。

マキシモフ事変の終わりと新たな始まり

ウェストビューで事件が発生したとのニュースが入り、パーティはお開きに。父親ジェフの運転で帰路につく中、ラジオからはワンダとヴィジョンの音声が。一応これでカメオ出演と言えそうですが、今後のエピソードでの新たな映像にも期待したい所。

ワンダのヘックスがちらりと見える中、車は事故を起こして木に衝突。以前にも指摘したように、1話でのイーストビューの自動車事故はやはりビリーに関する事でした。

ジェフとレベッカはかろうじて無事だったものの、後部座席にいたウィリアムは血だらけで意識を喪失。そんな中、「ワンダヴィジョン」のラストでビリーとトミーが消える間際に「おやすみ」と言った声がすると、ウィリアムは「トミー!」と叫びながら意識を取り戻しました。

そこに駆け付けた警官のアリス。2話で元警察官(ちなみに原作でも警察官)だとしていましたが、この段階でティーンとアリスは出会っていた事に。

一命をとりとめたように見えるウィリアムでしたが、それは外見上の事だけであり、その中身はやはりワンダの息子であるビリー。彼の能力のひとつであった読心術が目覚めていました。

なお、ビリーとトミーは「ワンダヴィジョン」5話で自らの意思で5歳から10歳へと瞬時に成長させており、13歳のウィリアムの身体に入ってもさほどギャップは感じないのかもしれません。

ウィリアム・カプランの部屋には「アリス・イン・ワンダーランド」、「オズの魔法使い」といった作品のポスターが飾られており、もともとこういった趣味、そして魔法への興味があった様子。ビリーの魂と結びつきやすかった原因のひとつとなっているのでしょうか。

ボーイフレンドのエディ

リリアの予言どおり、新しい自分になったウィリアム・カプランの新しい人生が始まります。3年後のテロップが表示され、16歳になったウィリアム。「アガサ・オール・アロング」の1話よりも少し前のタイミングで、彼氏のエディとイチャイチャする様子が描かれています。

ビリーが同性愛者なのは原作コミックどおりで、演者であるジョー・ロックさんも同性愛者である事を公表しています。MCUのウィリアム・カプランがそうであったかどうかは不明ですが、両親の彼氏に対する反応を見る限りは最近の出来事というわけでもなさそうです。

ウィリアム・カプラン/ビリーの人物背景はゲイである事やユダヤ人家庭に転生して育った事など、ほどんどの要素が原作準拠となっており、MCUでは珍しいタイプのキャラと言えそうです。

ビリーとエディが過去を探る中で、ワンダが引き起こしたマキシモフ事変はアベンジャーズの訓練の失敗という認識になっている事が語られています。この事は約1年前にリークされていた通りで、「ワンダヴィジョン」が「エンドゲーム」直後から始まった事を考えると、世間はまだアベンジャーズが存在していると考えていたのかもしれません。この偽の情報を世間に周知させたのはニック・フューリーなのでしょうか?

パソコンにはジェンが映り、例のオーガニックコスメを宣伝。リリア、アリスにつづいてジェンもウィリアムにとって無関係な人物ではなかったようです。

なお、コミックにはテディ・アルトマン別名ハルクリングという別のボーイフレンドが存在しています。テディはスクラル人とクリー人のハーフで緑の肌の宇宙人。ヤングアベンジャーズのメンバーとしてカップルで活動しています。

エディとテディ、名前は似ていますが、このエディはハルクリングではないと以前に報じられていました。

ラルフ・ボーナーの再登場

ヘックスにルーン文字が映っていた事を手がかりに調査を進めていたウィリアムは、redditを通じてu/bohnerrific69(ボーナリフィック69)に接触。指定された場所に行くと、「ワンダヴィジョン」のラルフ・ボーナーがやって来ました。かつて「エンドゲーム」でソーは noobmaster69 のハンドルネームでネトゲ対戦を興じていましたが、69はつけがちな数字なのでしょうか。

「ワンダヴィジョン」では20世紀FOXの「X-MEN」シリーズでクイックシルバー/ピーター・マキシモフを演じていたエヴァン・ピーターズさんが「ワンダヴィジョン」で死んだはずの弟ピエトロとして登場、ビリーとトミーのおじとしても動いていました。しかし、その実はアガサがヘックスに送り込んだ操り人形で、ラルフ・ボーナーという無関係の人物でした。

ラルフはランダルと呼ぶように要求、ハンドルネームもそうですがいまいち本名から離れられない様子ですが、それはひとまず視聴者にしかわからない事。ラルフはワンダと、そしてアガサに怯えながら、マキシモフ事変で体験した事をウィリアムに伝えます。

ラルフ・ボーナーは「ワンダヴィジョン」の1話でFBIのウー捜査官が探していた人物だった事がBlu-rayの削除シーンより判明していますが、今回のシーンではそのあたりの言及はありませんでした。

ただし、情報料の支払いについて「ticket to my one man show in Paramus」と述べており、ラルフは現在ニュージャージの町パラマスでワンマンショーをして生計を立てている事がわかります。保護観察期間であれば、「アントマン&ワスプ」のスコット・ラングのように指定区域から出る事は許されませんので、期間が明けたか、そもそもこの設定はなかった事になっているかもしれません。

アガサの過去

自宅に戻ったウィリアムはさらに調査を続け、アガサの過去に関する様々な噂を目にします。

彼女がヒンデンブルク号の唯一の生存者であり、タイタニック号にも乗船していたという事実など、過去の彼女の経歴に関するいくつかの重要な事実に遭遇。また、アガサはカントリーの女王であるドリー・パートンさんの夫と浮気した「本物のジョリーン」だったという主張の報告も見つけました。発見の多くは「brujapedia」に集約されていました。brujaはスペイン語で魔女を意味する単語で、ようするにウィキペディアならぬマジョペディア。そこで、アガサ・ハークネスがウィッチズロードの唯一の生存者であることも発見するのでした。

なお、マジョペディアのアガサ・ハークネスよりも前に紹介されている人物たち、Abigail Adams、Addy Denson、Aerial Franksはコミックのキャラでもなければ実在の人物でもないようです。似た名前でアビゲイル・ウィリアムズは、セーラムで隣人を魔術師として偽りの告発をした最初の子供の1人として有名です。

テキストメッセージ

アガサの自宅に入る直前、ウィリアムは彼氏のエディとアプリでメッセージのやりとりをしています。

ここでエディは黒いハートの絵文字を送信してきているのは何か意味があるのでしょうか?

©MARVEL,Disney

2話で魔女団のメンバーを予言したリリアは一人を黒いハートで表現していました。アガサの態度からこれはリオ・ヴィダルだと予想されていましたが、シジルによって正体が不明だったウィリアムの事を予言していたのでしょうか?

それともエディが実際はリオ・ヴィダルで、彼女がウィリアムをウィッチズロードに向かうように仕向けていたのでしょうか?

アガサの自宅にて

アガサの自宅、もといラルフの家についたウィリアム。そこでは1話で刑事ドラマの中でアグネスを演じていたアガサ・ハークネスの姿が見えます。カーテンが死角を作っているせいで、リオ・ヴィダルが実際にそこにいたかどうかはわかりません。

アガサは1話で見た時とは別の服装で、服には「ボーナー家の再会」と書かれています。

©MARVEL,Disney

ここの展開は1話とは細部が異なっていますが、大筋は変わりありません。最後にウィリアムが放り込まれたクローゼットの奥には、ラルフが泣く泣く置いてきたというBlu-rayのセットや「ワンダヴィジョン」で弾いていたギターなども確認出来ます。

使い魔から魔女へ

回想シーンが終わってウィッチズロードのアガサとビリーのシーンに戻り、アガサはビリーがウィリアムの身体を乗っ取って生命を繋いできた事で立派な魔女になった事を認めます。

ビリーは当初、ウィッチズロードの果てで力を求めているとしていましたが、アガサは「ママを見つけたいのでもないし、ロボットのパパでもない」とし、ビリーが双子の片割れであるトミーを探している事が明らかになります。

ビリーはトミーの存在がどこかにあるのを感じているようで、これはワンダがピエトロの死んだ瞬間を感じ取っていた事と同じ能力がある事を示しているようです。


シジルをかけたのはリリアでしたが、裏で手引をしていた人物は存在するのでしょうか?いたとしても、それがワンダではない可能性は高いと考えられそうです。

リリアがシジルを施したのはウィリアムの身体にビリーの魂が入る前の事であり、そもそもこれがワンダがやった事だとすれば、自分で魂を逃がしておいてシジルの効果でそれを忘れ、その間に闇堕ちして「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のような事件を引き起こしてしまったのは恐ろしくマヌケすぎる展開となってしまいます。

ワンダが自分でビリーの魂をウィリアムの身体に入れたのであれば、シジルなどかけずに「ワンダヴィジョン」のラストでウェストビューを去ったすぐあとに合流すれば良かっただけで、ポストクレジットシーンのようにダークホールドで捜索する必要もありませんでした。ただし、このシジルや転生をワンダが「無意識」でやってしまったとなると話が変わってきます。

コミックのウィッカンことウィリアム・”ビリー”・カプランは母ワンダと同じ現実改変能力、テレポート、幻覚、サイコキネシス、アストラル投影など多彩で強力なパワーを持っています。

ロキはウィッカンをデミウルゴスと呼ばれる神に近しい力を持つものだと信じており、実際にウィッカンは過去、現在、未来を見通し、宇宙を変える力を持っていました。また、ドクター・ストレンジはウィッカンが地上で最も強力な魔術師と呼び、彼がソーサラー・スプリームの後継者だと信じていました。

このドラマのビリーは「ワンダヴィジョン」のビリー・マキシモフの記憶を完全に継承しているわけではないようで、今の彼はウィリアム・カプランでもビリー・マキシモフでもない新しい人物として本当の意味での自分探しの最中とも言える状態に。

今のところはワンダを母親だとする認識もないようですが、トミーだけは特別なつながりを感じている様子。道の果てでトミーの関するヒントを手に入れることが出来るのか、残り3話に注目です。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、ジョー・ロックさんとショーランナーが6話のネタバレについて語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」のティーン役ジョー・ロックさんと、脚本兼ショーランナーのジャック・シェーファーさんが、海外メディア Variety とのインタビューで、今週配信された6話のネタバレについて語りました。

エピソード6「Familiar by Thy Side(邦題:使い魔たずさえ)」はティーンの過去に触れるエピソードが展開。

無事にこのエピソードの配信が出来た事についてシェーファーさんは「彼はこの秘密の部分をとても上手に、とても優雅に乗り越えてきました。彼がこのキャラクターと番組のストーリー展開に注いだ努力についてようやく語れるようになってほっとしています。」と言います。

ティーンの正体について

ジョー・ロックさんは劇中でシジルによって秘密が守られていましたが、実生活では自力で秘密を守る必要がありました。

「『ビリー・マキシモフ役なの?』って聞かれるのも10回目ぐらいになると、私は『え? いや!』って感じで、だんだん楽になってきました。でも今週は『史上最悪の秘密。みんな知ってたよ!』みたいなコメントをたくさん見ました。そうだけど、何も言えないですよね? やっぱり秘密は守らなきゃいけなかったんです!」

コミックのビリーの複雑な誕生経緯について知らされた時、シェーファーさんは「どういう事?もう1回説明して」と感じたと言います。

「正直に言うと、まだ完全には理解できていないんです。直感的な筋書きを求めている私には、あまりにも多くのステップと登場人物がいて、まったく我慢できませんでした。ストーリーは正確で親しみやすいものにしたいが、同時に衝撃と驚きも与えたいのです。」 

これまでのMCUでもそうだったように、コミックを忠実に再現する事は最優先事項ではないため、ビリーの転生についてはコミック版にある程度寄り添いながらもかなりコンパクトな形で導入する事になりました。

ビリーにはまだ隠された謎があるのかと質問されたシェーファーさんは肩をすくめながら「うーん、明らかにすべきことがまだある、というのが私の意見です。物語は半分以上終わっていて、プレイヤーはボードに載っていますが、まだ骨に肉が残っている状態です。」と語りました。

ロックさんはウィリアム・カプランを演じるにあたってバル・ミツバーのシーンがとても大変だったと言います。

ロックさん、ウィリアムのハフトーラの歌い方とトーラーの一部の朗読法について、アレクサンドリア・シュヴァル=ワイナー氏と4か月間練習したと言います。「ヘブライ語で話したり歌ったりするときに、イギリス訛りからアメリカ訛りに変えるのは大変です。彼女は、私たちがそれらのシーンを最大限の敬意を持って撮影できるように本当に助けてくれました。」

ジョー・ロックさんはユダヤ人ではありませんが、今回のエピソードの執筆にはユダヤ人の脚本家ジェイソン・ロストフスキーさんらが参加、ロックさんは「脚本家たちが、女性たちと儀式や神聖なものへの信仰に対する理解の重なりについて語ってくれたこと、そして伝統を強く意識したこの美しいシーンを創り出す機会に、とても感動しました。」とコメントしました。

 そして、撮影当時19歳だったジョー・ロックさんを13歳のウィリアム・カプランに見せるために、ヘアスタイル、アイライナーといったメイクによる工夫に加えて、175cmある身長を低く見せるためにカメラアングルにこだわったとも明かしました。そして、このシーンを成功させた最大のポイントは「ジョーの演技力だった」とシェーファーさんは称賛しました。

ラルフの再登場について

エヴァン・ピーターズさんが演じるラルフ・ボーナーを再登場させる事について大変だったかと聞かれたシェーファーさんは「実際のスケジュールは覚えていないのですが、彼が興味を持ってくれたので、とても簡単に決めることができました。」と言います。

「彼は何に対しても最高の態度で臨みます。」とし、エヴァン・ピーターズさん自身がラルフのセリフやジョークの具体的なアイデアを持ち込んだと言います。劇中で登場した魔女対策グッズも「彼はその日に手元にあった小道具を使ってそれを作ったんです。」と説明。

「あの帽子にはいろんな彫刻が彫ってありましたが、あれは彼のアイデアでした。魔女のスプレーも彼のアイデアでした。彼はとにかく全力で取り組みます。」とも付け加えました。

トミーは登場する?

ビリーの願いが明らかになった今、「アガサ・オール・アロング」の残り3つのエピソードでトミーを見られるかと質問され、ロックさんは「それは答えられません。」とパニック気味に目を大きくしながら答えています。「ええ、答えはわかっていますが、教えることはできません。まだいくつかの秘密が残っています。」

シェーファーさんも「彼の願いは兄弟との再会だということを、ようやく観客に正直に伝えられて、とても興奮しています。」とだけコメントしました。 

ヤングアベンジャーズについて

コミックのヤングアベンジャーズのメンバーであるビリーの今後のMCUにおける役割について質問されたジョー・ロックさんは「私のスケジュールは空いているので、とても楽だと思います。私の事を最初に欲しがる人が、最初に私を手に入れるのです。ここ数週間はとても退屈でした。ここ数年、とても忙しくしてきましたが、今年は『ハートストッパー』を手に入れて以来、最も静かな時期でした。それが嫌です。興奮しすぎて部屋に閉じ込められた子供のようです。」と、今のところ次の予定が決まっていない事を明かしました。


ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

ソース:Billy Maximoff Returns: Joe Locke and ‘Agatha All Along’ Creator on Hiding His Identity, ‘Wacky’ Fan Theories and Bringing Back [SPOILER] From ‘WandaVision’

「サンダーボルツ*」、セバスチャン・スタンさんがウィンター・ソルジャーの後悔を語る─伝説の映画のオーディション秘話も

マーベル・スタジオが制作するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「サンダーボルツ*」でウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズを再演するセバスチャン・スタンさんが、Happy Sad Confused に出演し、バッキーをもっと掘り下げたかったと後悔を語りました。

対談の中でスタンさんは「ウィンター・ソルジャーというキャラクターの側面全体を…もっと掘り下げてみたかったですね。彼が記憶を失い、昔の記憶が蘇ってショートしてしまうという状況があります。でもコミックを見ると、彼は機械に洗脳されているわけではないんです。」と言います。

「ウィンター・ソルジャーの別人格がいるんです。彼は自分が別人であることを知らなかったが、機能していました。そして電撃を受けるたびにどんどん感覚が麻痺していくんです。実に魅力的だ。片腕を失い、自分がどこにいるのかわからなくなり、感情を失って 「あれ 」になっていく過程を。」と原作のウィンター・ソルジャーについて語り、それを演じてみたかったと明かしました。

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」はMCUの中でも名作に分類される作品ですが、バッキーの暗殺者としての側面を描くことに重きを置き、暗殺者になる仮定は洗脳という駆け足の描写で終わっていました。これはその後の作品でも同様で、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で過去の清算を描いてしまった今、この前日譚をやる機会は逸してしまったかもしれません。

対談の別の部分では、MCUに参加する前にDCに参加する可能性があったと言及。2011年の「グリーン・ランタン」のオーディションを振り返りました。

「グリーン・ランタンも私がスクリーンテストを受けた作品のひとつです。そこに行ったとき、私、ジャスティン・ティンバーレイク、ジャレッド・レト、ライアン・レイノルズ、あと1人くらいいたと思います。」と語ります。

  「私は彼らを見て、『もうだめだ。私が合格するなんてありえない』と思いました。でもある意味、今にして思えば、そうならなかったことを嬉しく思います。」

「あの役をもらっていたら、おそらく俳優としてのキャリアは終わっていたでしょう。」とスタンさんは冗談まじりに述べましたが、実際にその役を勝ち取ったライアン・レイノルズさんは映画が大コケした後、「デッドプール」で復帰するまでに5年の歳月を費やしました。

セバスチャン・スタンさんは「サンダーボルツ*」でウィンター・ソルジャーを再演する後、「アベンジャーズ」新作映画に登場するかどうかは分かっていません。先日のインタビューではRDJさんのドクター・ドゥームと同じシーンで共演してみたいと話していました。

「サンダーボルツ*」はMCUのアンチ・ヒーローや元ヴィランを寄せ集めたチームを描く作品で、過去作よりセバスチャン・スタンさん演じるウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ、ワイアット・ラッセルさん演じるU.S.エージェント/ジョン・ウォーカー、フローレンス・ピューさん演じるブラックウィドウ/エレーナ・ベロワ、デヴィッド・ハーバーさん演じるレッドガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ、オルガ・キュリレンコさん演じるタスクマスター/アントニア・ドレイコフ、ハナ・ジョン=カーメンさん演じるゴースト/エイヴァ・スターが再登場、ジュリア・ルイス=ドレイファスさんが演じるコンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌがこのチームを率いることになります。

ジェラルディン・ヴィスワナサンさんがアヨ・エデビリさんに代わって(ソングバードと噂される)未知の役割を交代し、ルイス・プルマンさんがスティーヴン・ユアンさんに代わってセントリー/ボブ役を引き継ぎました。

制作はジェイク・シュライアー監督、脚本を「ザ・ベア」のジョアンナ・カロさん、「BEEF」のイ・サンジンさん、「ブラックウィドウ」のエリック・ピアソンさんらが担当しています。

映画「サンダーボルツ*」は 米国にて 2025年5月 劇場公開予定、日本は 2025年のゴールデンウィークに公開予定です。

「キャプテン・アメリカ:BNW」、ハリソン・フォードさんが「マーベル映画に出ないなんて馬鹿げている」とコメント

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」でレッドハルク/サンダーボルト・ロス大統領を演じるハリソン・フォードさんが、本作への出演について語りました。

海外メディア GQ とのインタビューで、マーティン・スコセッシ監督やフランシス・フォード・コッポラ監督らが批判するマーベル映画に参加する事について質問されたハリソン・フォードさんは次のように述べています。

私たちが80年代や90年代に作ったような映画以外の映画の魅力も理解しています。それについて一般論を言うつもりはありません。これは私たちの今の状況であり、物事は変化し、変形し、進んでいきます。変化を後悔してマーベル映画に参加しないのは馬鹿げています。私はビジネスの新しい分野に参加していますが、少なくとも私にとっては、観客に本当に良い体験を生み出していると思います。それを楽しんでいます。

また、クリス・エヴァンスさんのような俳優がマーベル映画に出演する事で「映画スターの死」に貢献しているとクエンティン・タランティーノ監督が主張している事について質問されると、「くだらない理論だ」と前置きして次のようにコメントしました。

映画スターがいるかどうかは問題ではありません。素晴らしい俳優が毎日のように登場しています。でも彼らが映画スターになるかどうかは、本当に重要なことではない。映画にスターが必要なら、映画側が見つけるでしょう。私は映画スターであることがまったく理解できません。私は俳優です。私は物語を語る一人です。私は一緒に働き、協力して物語を語るグループの一員だ。私はストーリーテラーのアシスタントに過ぎません。それが私の姿です。

ハリソン・フォードさんは著名監督らのマーベル批判には真っ向から反対のようで、今回の映画の参加を大いに楽しんだと語りました。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」で共演しているティム・ブレイク・ネルソンさんも先日のインタビューでこれらの批判に反対の姿勢を見せていました。

ベテラン俳優さらが養護するマーベル映画の最新作、「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」ですが、先日開催された試写会の反応はあまりよくないとも。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-captain-america-4-plot-and-mid-credit-spoiler/”]

スタジオのブラッシュアップ作業に期待されています。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」はアンソニー・マッキーさんが主人公キャプテン・アメリカ/サム・ウィルソンを続投する他、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」からダニー・ラミレスさん演じるホアキン・トレス、カール・ランブリーさん演じるブラック・キャプテン・アメリカ/イザイア・ブラッドリーが再登場。

その他、ヴィランとして映画「インクレディブル・ハルク」よりティム・ブレイク・ネルソンさん演じるザ・リーダー/サミュエル・スターンズが再登場し、故ウィリアム・ハートさんに代わってハリソン・フォードさんがサディアス・”サンダーボルト”・ロスとして登場。

また、リヴ・タイラーさんが撮影現場で目撃されており、サディアスの娘ベティ・ロスを「インクレディブル・ハルク」ぶりに再演すると見られています。

映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は 2025年2月14日 、日米同時に劇場公開予定です。

ソース:Harrison Ford Will See You Now

【ネタバレ注意】「アガサ・オール・アロング」、ミッドシーズントレーラーの謎の人物が判明か

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」のミッドシーズントレーラーが先日公開されました。そこで紹介された謎の人物について、その正体が明らかになったと報じられています。

※これより先は「アガサ・オール・アロング」のネタバレを含んでいる可能性があります。ご覧の際はご注意ください。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-agatha-all-along-mid-season-trailer/”]

MTTSH 氏によると、謎の人物の正体はエヴァン・ピーターズさんが演じるラルフ・ボーナーとの事で、明日配信のエピソードで登場するとの事。

エヴァン・ピーターズが本作に起用されている事は1年ほど前から報じられていましたが、一体どのような役割を担うのでしょうか。

エヴァン・ピーターズさんは「ワンダヴィジョン」に登場した際、死んだはずのピエトロ・マキシモフとしてウェストビューに登場。しかしそれはFOXの「X-MEN」映画シリーズに登場したピエトロであり、MCUの「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のピエトロとは別人でした。

このピエトロはワンダが作り上げた役ではなくアガサが送り込んだもので、本名はラルフ・ボーナーである事が判明。

ラルフ・ボーナーはFBIのジミー・ウー捜査官が探していた「消えた保護観察中の証人」だった事が、「ワンダヴィジョン」のBlu-rayより明らかになっています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-wandavision-deleted-scene-missing-witness/”]

ただしこれはあくまで削除されたシーンであり、この設定に関しては継承されているかどうか不明です。

ラルフは大きなトラウマを抱えて登場するとも言われていましたが、「アガサ・オール・アロング」の物語にどのような影響を与えるのか注目です。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、ジョー・ロックさんが今後の展望について語る─チームのリーダーになりたい

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」で謎の少年ティーンを演じるジョー・ロックさんが、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューに応じ、今後の展望について語りました。

「番組が現実味を帯びてきました」と切り出すジョー・ロックさんは「ビリーは魔女団の脇役として始まりました。しかし今では彼も魔女だとわかり、状況は一変しています。彼には魔女たちに危害を加えるだけの力がある事も証明されました。彼は今や、ウィッチズロードで最も強力な人物です。」と語りました。

「それはグループの力学にどのような変化をもたらし、関係の将来にどのような変化をもたらすのでしょうか?」 と言うジョー・ロックさんは今週配信の6話についてジャック・シェーファーの素晴らしい演技指導とストーリーテリングのおかげで、この番組で最高のエピソードになっています。」とし、ビリーが何故ウィッチズロードに来たのかが明らかになると予告しました。

ワンダ・マキシモフの息子ビリー・マキシモフを演じる事については「グレーゾーンを扱うことについてたくさん話し合いました。5話の終わりには、あの魔女たちに何が起こるのかはわかりませんが、彼は良いことをしていません。それで彼は悪い人間になるのか、彼は良い人間なのか、とたくさん考えました。そして、それが彼の人生における母親のような人物との類似点を引き出します。」

「ワンダは悪い事もしましたが、必ずしも悪人というわけではありません。アガサも疑わしい悪人ですが、それだけではありません。彼が彼女に嘘をついていることはわかっているし、彼がいかに二枚舌であるかという力学を、私たちはたくさん演じています。ファンボーイのティーンとしての外見は、完全に偽物なのか、それとも実際に彼の一部なのか?これが、私が彼を演じる上でとても興味深いと思った点です。」

また、ロックさんはエリザベス・オルセンさんにはまだ会っていないが、スカーレットウィッチの呪文を真似るために彼女のアクションコーチであるジェニファー・ホワイト氏と緊密に協力したと明かしました。

最後にビリーを次にどこに連れて行きたいかという質問に対して、ロックさんは次のように語っています。

「私の理想の世界では、ビリーは次期アベンジャーズのリーダーとなり、マーベルのあらゆる作品に出演することになるでしょう。だが、もっと高い目標もあります。アガサの撮影やマーベルファミリーの一員として最高の経験をしたので、死ぬまでそれを続けていたいですね。でも、誰にも分かりません。私には分からない。誰かが知っているに違いありません。」

ジョー・ロックさんが演じてきたティーンの本性がビリー・マキシモフである事が公式に認められた事で、「アガサ・オール・アロング」はワンダをMCUに戻すための準備を兼ねた番組である事も判明してきました。

もう一人のティーンが「ヴィジョンクエスト」にも登場すると過去に報じられており、それによってワンダ復活の準備が整うと考えられています。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

ソース:Agatha All Along‘s Joe Locke can finally talk about Wiccan: ‘The show starts getting real’ (exclusive)

【噂話】「デッドプール&ウルヴァリン」の続編が計画中だという

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール&ウルヴァリン」の続編について話し合いが行われていると、海外スクーパーが報じました。13億ドルを超える大ヒットを記録した本作は、今月からデジタル販売が開始され、アメリカでのBlu-ray発売も控えています。

MTTSH 氏は「デッドプール&ウルヴァリンの続編についての話し合いが既に行われていると聞いています。」と報告。現時点で開発に入っているとは思えませんが、これだけヒットした映画の続編が制作されるとしても不思議はありません。

「デッドプール&ウルヴァリン」は 2024年公開の映画で2位の興行収入を記録。R指定映画としては歴代1位を記録し、アメリカ国内の興行収入は2012年の「アベンジャーズ」を越えています。

本作のショーン・レヴィ監督は「この作品は今までで一番大変で、全身全霊を込めたものでしたが、それだけ創造的な満足感も得られました」インタビューで回答、完全燃焼したとして、次回作についての意欲は今のところ見せていません。

もしも「デッドプール4」もしくは「デッドプール&ウルヴァリン2」が制作されるとすれば、「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」でアベンジャーズたちと合流する前に、一度どこかへ寄り道する事になるのでしょうか?

「デッドプール&ウルヴァリン」では言及されていない「レギオン」や「ザ・ギフテッド」等の作品も残されていますが、実現するかどうかは見守る必要がありそうです。

映画「デッドプール&ウルヴァリン」の4k UHD と Blu-ray の米国リリースが 2024年10月22日、日本リリースが 2024年12月11日 に予定されています。

「アガサ」ミッドシーズントレーラー公開、ティーンの本名がようやく公式に認められた他、謎のキャラも紹介

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」のミッドシーズントレーラーが公開されました。物語の折り返しを告げるこの予告動画の冒頭では、ティーンが何者であるのか、アガサ・ハークネスの口から告げられています。

アガサは「ビリー・マキシモフは道の終わりに何を望んでいるの?」とティーンに詰め寄り、当初から多くのコミックファンが想像していたようにティーンがワンダの息子ビリーである事を正式に認めました。

また、動画の33秒あたりではティーンが乗っている車が木に衝突するという交通事故のシーンも。直前のシーンではイーストビューの看板も映っており、「アガサ」の1話で出てきたイーストビューにおける自動車事故の話はティーンが予想通り死亡している可能性をほのめかしているようです。

この少し前にはウェストビューを包むヘックスをティーン(と運転中の両親)が目撃するシーンも差し込まれており、「ワンダヴィジョン」の最終回でビリー、トミー、ヴィジョンが消えるタイミングでティーンの死体に対して、ワンダ、あるいはビリー自身がその魂を吹き込んだのかもしれません。ティーンの2話での「3年前に大変なことがあった」という発言はこの事故とタイミングが一致していると言えそうです。

その他にもこの予告にはいくつかの気になるシーンが含まれています。

©MARVEL,Disney

特に5話で死んだはずのアリス・ウーがミイラ状態ではなく綺麗な顔で横たわっているのは気になる所。魔女の死体を欲しがっていたリオ・ヴィダルが何かの処置をしたのでしょうか?

そして帽子とコートを羽織ってカメラに背を向ける謎のキャラクター。男性ぽくはありますが現時点で性別不明のこのキャラの目線の先には自動車があるようで、このキャラが番組に何をもたらすのかも注目となりそうです。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、今週の6話目は超重要なものに?

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」は今週配信予定のエピソード6が重要なものになる事を公式がほのめかしていると話題になっています。

本作が全9話である事から、6話目が大きな転換期となる事は大方予想されている事ですが、ディズニープラス公式は以下の投稿で、1話の配信前からこれをほのめかしていたようです。

各エピソードの配信予定リストの画像の中で、6話の部分は(見にくいですが)赤丸で囲まれています。海外ファンの中にはこれが赤い事で緋色(スカーレット)を示唆しているのではと指摘する声も。

また、もう少し具体的な話として、本作のキャストがそれぞれのお気に入りのエピソードについてコメント。

先週の5話で死亡したと見られるアリス・ウーを演じるアリ・アンさんは6話が好きだといい、その理由が「Bar Mitzvah」(バル・ミツバー)だとほのめかしています。

バル・ミツバーとはユダヤ教における成人儀式の事で、13歳の少年が受ける儀式。女児の場合は、Bat Mitzvah 、男女混合やそれぞれの性別が複数人で受ける場合はそれぞれ異なる名詞となるため、6話がバル・ミツバーとしたことで、ティーンの過去に焦点が当てられるエピソードとなるようです。

配信は残り4話ですが、8話と9話(最終話)は同日配信となるため、残りは3週間。どのような展開となっていくのでしょうか。

なお、記事内ではティーンを演じるジョー・ロックさんが「形式をいじっている」という理由で7話がお気に入りだと言い、ジェンを演じるサシール・ザマタさんはリリア役のパティ・ルポーンさんが理由でこれまた7話だとコメントしています。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」、5話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2024年10月10日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード5「Darkest Hour Wake Thy Power(邦題:大地の力 目覚めさせよ)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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大地の力 目覚めさせよ

今回のタイトルもバラッド・オブ・ザ・ウィッチズロードの歌詞から。ただし日本語版はいまいち意味が分からない状態に。今回のエピソード、土の試練でも無ければ、1話で土を得意とすると明かされたグリーンウィッチが中心のエピソードでもないというミスリード状態になっていました。

前回までのあらすじ

あらすじでは「ワンダヴィジョン」でのアガサとアガサの母エヴァノラのシーンと、「アガサ・オール・アロング」でのアガサの息子ニコラス・スクラッチに関連するシーンを振り返り、今回のキーとなっている事を示しています。

セイラム・セブン

本編冒頭ではキツネ、カラス、ヘビらが映し出され、セイラム・セブンが魔女の道に入り込んできた事を告げます。

ウィッチズロードへの扉を開けるは難儀なはずですが、彼女たちはグリーンウィッチを召喚した際に締め忘れた扉を通って来たとの事。これだけ魔女がいてうっかりにも程があると言いたい所ですが、時すでに遅し。リオ・ヴィダルがわざと扉を開けっ放しにしたのではとも勘ぐってしまう所ですが、特にそういったやり取りもありません。

今回は顔のアップがあったりもしつつ、ホラー感満載なセイラム・セブンですが、実際はおきれいな方たちばかり。

なお、キャスティング当初はセブンのリーダーであるオクウィ・オクポクワシリさんはシケイダ(セミ)とされていましたが、本バージョンではコミックと同様のヴァーティゴに。カタツムリのような軟体生物であるため、苦手な方は画像検索しないようにご注意を。

ここでセイラム・セブンの正体が「ワンダヴィジョン」でアガサが殺した魔女たちの子どもたちであることが明示されます。

ヘクセンベーゼン

前後をセイラム・セブンに抑えられた魔女団のピンチに、ティーンは「魔女のほうき」を提案。吹替、字幕共にホウキとなっていますが、英語では「ウィッチズ・ブルーム」ではなく「ヘクセンベーゼン」(HexenBasen)としています。これは古いドイツ語が元になっている英語で、意味としては同じですが、ティーンのルーツがヨーロッパ、すなわちソコヴィアに関係している事をほのめかしているのでしょうか。

魔女団のホウキに対するイメージは悪いようで文句を言いながらも無事に飛び立つことに成功。このまま道の奥まで進めるのかと思いきや、そんな楽な展開はあるはずもなく、魔女団は墜落。

この墜落シーンではリオ・ヴィダルだけが高らかに笑っており、死に対する恐怖を微塵も見せていません。やはり彼女は死そのものであるレディ・デスなのでしょうか。

新たな試練

1980年代を思わせる衣装になった一団と、このログハウスは、サマーキャンプを舞台にしたホラー映画を想起させています。ティーンの衣装は特に注目すべきポイントで、この配色は「ワンダヴィジョン」のハロウィンエピソードでのビリー・マキシモフと同じになっています。

アリスはこの変化に対して吹替で「これ何?学生のパーティー?」、字幕で「究極のゲーム?」、そして英語では「Kiss, Marry, Kill?」と発言。

日本ではあまり馴染みがないこのゲームは、海外の飲み会やパーティーで盛り上がるゲームで、相手が知っている3人の名前を挙げて、そのうち誰とキスするか、誰と結婚するか、誰を殺すかを決定するもの。相手は、自分の身の回りの人や、有名人、架空の人物などから名前を選ぶことができます。

海外ドラマや特にホラー映画ではこのゲームをしているシーンがよく見られますが、アガサが実際にこのゲームに挑んだ際はこの3人全てにリオを指名するのでしょうか。

魔女団はこれまでに水の試練、火の試練をクリアし、歌詞に残された残りの試練は火と土。しかしそう単純ではないようで、ここはアガサの試練だとリオが言います。

リリアはブラッドムーンが「生きてる者と死者を隔てるベールが最も薄くなる」と説明し、今回の英語タイトルにもなっている「Darkest Hour」が「夜明け前の最も暗い時間」と重なるようになっています。

ウィジャ

ティーンが見つけたウィジャボード。日本語吹き替えでは手っ取り早くコックリさんと紹介。いわゆる西洋版コックリさんであるウィジャボードは、降霊、あるいは交霊のため、そしてそれを模した遊びに使われる道具です。フランス語で「はい」を意味する Oui と、ドイツ語で「はい」を意味する Ja から作られた造語とされており、「はい」と「いいえ」じゃない所が気になるものの、これ以上は語源の追求はしません。

これが試練の開始の合図となり、いつの間にかみなが身につけていたG-SHOCKにカウントダウンタイマーが表示。この腕時計も19080年代を象徴するアイテムのひとつになっています。

このウィジャのルールとして番組内で紹介されたのは以下の通り。

  1. 一人で遊ばない
  2. 使用中は話さない
  3. 霊を嘲笑しない
  4. デスについて話さない
  5. 最後は「さようなら」で終わる
  6. 指示器から手を離さない、離せば霊が解き放たれる

アガサがハート夫人に憑依された真似をするも、またもや名前が本名のシャロンではなかったことですぐにバレていしまい、いざ本番へ。

ここにいるのは誰ですか、との問いに霊は「DEATH」と回答。リオは一人で笑っています。これは予告にもあった映像で、リオ・ヴィダルがレディ・デスだと考えられている要因でもあります。ただし日本語では「死」とされているだけで、現象としての死か、キャラクターとしての死神かはわかりにくくなっています。

望みは何だと聞くと、「PUNISH」(処罰)と回答し、誰を罰したいのかと聞くと「AGATHA」と回答。アガサが手を離すとポルターガイスト現象が起きて一同はパニックに。この最中もリオは一人、終始楽しそうにしています。

降りてきた霊

ジェンはアガサを罰するべきだとし、ティーンがそれを庇いに入りますが、目を離した隙にアガサの姿は消え、電灯も消えて暗がりに。アガサは何者かに憑依され天井から落ちてきて、映画「エクソシスト」のスパイダーウォークのような動きでティーンに迫っていきます。

何とか引き剥がした所でアガサに取り付いていた霊が姿を現します。それは「ワンダヴィジョン」の回想シーンで殺されていたアガサの母エヴァノラ・ハークネスでした。ソーサラー・スプリームであるエンシェント・ワンやドクター・ストレンジは以前にアストラル体となっていましたが、それ以外の霊の登場はこれが初でしょうか。

エヴァノラはアガサ以外で魔女の道の奥へとたどり着くように要求し、アガサを寄越せと言います。それをリオが拒否し、ジェンには「さっきは喉を掻っ切ろうって言ってたくせに」と的確に突っ込まれています。

試練の終わり

エヴァノラが再びアガサに取り付いたところで、アリスがこれを攻撃。リリアのいう「ワンドのナイト」は前進や情熱を表す火のエレメントのカードで、まさにアリスにうってつけ。しかし逆位置では計画の中断などを暗示する不吉なカードでもあり、アガサはアリスの魔力を吸収し始めて行きます。

ティーンはウィジャが勝手に動いている事に気づき、示された名前「ニコラス・スクラッチ」と呟くとアガサは正気に戻り、子供の声で「ママ、やめて」と聞こえて試練はタイムリミットとなり終了。やはりニコラスは子どもの頃に亡くなっているようです。

これは「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の終盤、ワンダが子どもたちの「やめて」という声で我に返ったシーンと重なるように作られています。

ティーンがルールに従って最後に「さようなら」に指示器を置いた所で試練が終了。階段が出現して外とつながったようです。

残念ながらアリスはここで死亡。リリアが3話で「アガサを助けて」、4話で「アリス、ダメよ!」と予言していたのはこの結末を示していたようです。

ティーンの覚醒

アリスと友人関係を築き始めていたティーンはこの結末に怒り、アガサは「守られるに値しない」人物だと非難。

居心地が悪いアガサは一人で先に外へと向かい、アリスから奪った魔力を確認するように手を動かしますが、完全ではないのか霧散してしまいます。

その後もアガサを責め続けるティーン。そして魔女という存在に失望し、降りようとするティーンにアガサは「母親そっくり」と不気味にささやいて先へと進んでいきました。

「おいで、ペットくん」と言うアガサ。するとティーンの手には青い魔力が宿り、リリアとジェンの目に青い光が灯り、アガサを沼へと投げ入れてしまいます。こういったマインドコントロールはかつてワンダが映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でも使用していました。

そのままリリアとジェンも沼へと沈めてしまったティーンの額にはスカーレットウィッチと同じようなクラウンが出現していました。

また、この一連のシーンのBGMは「ワンダヴィジョン」の「Wanda’s Theme」をアレンジしたバージョンになっていて、これでようやくティーンがワンダの息子である事が示されたと言えそうです。

今回のエンディング曲はビリー・アイリッシュさんの「you should see me in a crown」(2018)。

「あなたは“かわいいね、こっちへおいで”と言うけれど、クラウンをつけた私を見なさい」「一人ずつ従わせてやる」と歌詞に書かれています。


今回の試練は謎が多く、試練開始の頃は「アガサを罰する事」が課題だったはずですが、これは達成されたのでしょうか?階段が出てきて表に出られるようになった事からクリア扱いなのは間違いないようですが、ジェンたちはエヴァノラにアガサを与えて先に進もうとも会話していましたし、そもそも閉じ込められていたのか進めたのかもよく分かりません。

母エヴァノラはアガサの事を「生まれながらの悪」と言いますが、母娘間にどのような因縁があったのか、未だに詳しく紹介されていません。「ワンダヴィジョン」8話の冒頭では1693年マサチューセッツ州セイラムを回想、エヴァノラと他の魔女がアガサを処刑しようと縛り付けていた所、アガサが反撃をするという映像でした。

もしもエヴァノラの霊が、アガサがアリスの魔力を奪うための幻覚だったとすれば、アガサはかなり悪どいという事になりそうですが、そうでないなら、エヴァノラは今後も重要になってくるのかもしれません。

ティーンはこれまでニコラス・スクラッチである可能性が番組内でほのめかされていましたが、今回のエピソードのラストではワンダの息子ビリーである可能性を詰め込んできています。エンディング曲も「ビリー」アイリッシュさんの楽曲であり、歌詞の一部は気持ちいいぐらい今回の内容と合致しています。

しかしながら5話のクレジットシーンではまだティーンのままであり、もう少し見守る必要がありそうです。

アガサ、ジェン、リリアがどうなったのかも気になる所。公式トレーラーではまだまだ試練がある事が見て取れますし、泥だらけのアガサがティーンと話している姿もあるので単純に浮かび上がってきて再出発となるのでしょうか?

©MARVEL,Disney

また、リオが家の外に出てきていないのも気になる所。リオは前回の4話で死体を欲しがっていましたが、アリスの身体はどうなってしまうのでしょうか。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。