エムバク役ウィンストン・デュークさんがティ・チャラはいつかリキャストされるだろうと語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」でジャバリ族のリーダー、エムバクを演じているウィンストン・デュークさんが、海外メディア Esquire とのインタビューの中で、「ブラックパンサー」シリーズのリメイクの可能性に言及し、新しいティ・チャラが登場するだろうと語りました。

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ウィンストン・デュークさんはインタビューで「ブラックパンサーが将来的にリメイクされないなんてことはありえないと思います。ワカンダの王であるティ・チャラのサーガや解釈が終わることはありえません。彼はカノンです。だから、それが来ることを信じてください。でも、『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』が人間的な体験になっているのはご容赦ください。」といつかリメイクされる事を予告しました。

デュークさんは以前にもポッドキャスト(from Comicbook.com)でこの話題について触れ、「チャドウィック・ボーズマンが演じるティ・チャラは、とても気高いキャラクターです。でも同時にコミックの世界には、信頼というレベルも必要だと思うんです。多次元、並行次元、複数の物語、可能な未来、過去の再創造の可能性を持つ漫画の世界に対してね。ただ、複数の宇宙を実際に実験しているのです。だから、私は、このメディアが、私たち全員を幸せにできるような多様な解釈をサポートできると感じているんです。」と同一キャラクターを複数の俳優が演じ、それぞれ違った味になる事がよりマーベルらしいと示唆しました。

映像作品において俳優さんの死は重大な問題で、様々な作品においてリキャストが行われたり、CGによる登場などの対応が行われますが、いずれもファンからの反発が生じてしまうのが現状です。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」ではチャドウィック・ボーズマンさんの死を受けて、脚本的にそのキャラクターが死んだ事として物語が展開しましたが、この対応もまた一部のファンからは批判を受けています。ウィンストン・デュークさんはこの問題に対し、今後はまた別のティ・チャラを見る機会が訪れるだろうとコメントしています。それは続編である「ブラックパンサー3」やマルチバースを扱う「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」などの作品という意味だけでなく、MCUやマーベル・スタジオが失くなった後にもブラックパンサーの映画がスパイダーマンシリーズのように制作され続ける事を望んでいるようでもあります。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

ソース:The Winston Duke Era Begins Now

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」、ラモンダ役女優は当初脚本に反発したと明かす

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」でラモンダ女王を演じたアンジェラ・バセットさんが、海外メディア IndieWire とのインタビューの中で、当初、脚本の一部に反対していたと明かしました。

※これより先は「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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映画公開の前夜のインタビューでアンジェラ・バセットさんは本作への出演について「前作ブラックパンサーの終わりには、戻ってくるかどうか分かりませんでした。でも、そうなることを望んでいました。私は死ななかったのだから」と語りました。そして、チャドウィック・ボーズマンさんが亡くなった後、ライアン・クーグラー監督からの電話で続編を続行すると伝えられた時、「ラモンダは今、ステップアップしなければならない。ラモンダはシュリのためにそこにいなければならない、彼女は女王だ。この映画であなたはとても重要な場所なんです。」と言われ、とても怖かったと明かしました。

撮影の初日、玉座の間のシーンを振り返り「ここにどうやって座れば良いんだろう?と思ったのを覚えています。ラモンダという人間を伝えるには、どんな姿勢がベストなのか?そして最初に『ティ・チャラ/チャドウィックがここに座っていて、ここに座るべきだという気持ちを認めること』と決めました。前作ではキルモンガーが登場し、彼は1分間そこに座りました。そして、誰がここに座るべきでしょうか?そう、この瞬間、この時間、それはラモンダです。でも、どうすればその姿勢を保てるのか?どうやってリードすればいいのか?ただ責任を感じました。」と語りました。

そして本作におけるラモンダの死について、アンジェラ・バセットさんは当初そのシナリオに乗り気ではなかったと明かしました。

「私は反対しました。『ライアン、なんて事をするの?どうして?後悔する事になるわよ。みんな動揺してしまう』って。でも彼は『アンジェラ、それは分かってるよ。でもよく考えて。この世界で死ぬ事は本当に死ぬことではないんだ。そういう意味じゃない』と説明してくれました。エンドゲームでは多くの命がかえってきました。私もいつか戻ってくる可能性も考えられなくはない、と思いました。あらゆるクレイジーな事が起こり得るんです。」

そして、「ライアン・クーグラーはストーリーややっていることが非常に明確ですが、キャストやクルーとの付き合い方はとても協力的です。それでいて、とても控えめです。私たちが感じている偽者症候群のようなものを、彼は口に出して言ってくれるんです。『この言葉はどうなんだろう?あなたはそれでいいと思う?』と言うように。そして、彼は本当に言いたいことを誘い、参加させ、それは素晴らしいことです。彼は拘束しないのです。」と監督を称賛しました。

また、バセットさんは「記憶に残るものを作ろうといつも考えています。この映画の制作では、人生と芸術が手を取り合いました。私はただとても誇らしかった。この映画に取り組み、実行した私たちも、人間としてとても誇りに思います。」と述べ、「希望は残るものです。そして、希望とは何か良いことを期待することです。いずれは良いことが起こるという、それが希望の使命です。そうやって乗り越えていくしかないんです。」と語りました。

死が物語の終わりではない事はこれまでにも「ムーンナイト」や「ソー:ラブ&サンダー」などでも描かれてきました。ラモンダ女王も確かに死にましたが、クーグラー監督が「死が終わりではない」と考えているという事は、本作におけるキルモンガーのように今後の作品でラモンダが再登場する可能性は十分にあるようです。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

ソース:Angela Bassett Had Mixed Feelings About Queen Ramonda’s Arc in ‘Black Panther: Wakanda Forever’

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」、ドミニク・ソーンさんがアイアンマンからエールを貰ったと明かす

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」でアイアンハート/リリ・ウィリアムズを演じたドミニク・ソーンさんが、アイアンマン/トニー・スタークを演じていたロバート・ダウニーJr.さんからエールを貰っていた事を、海外メディア ScreenRant とのインタビューの中で明かしました。

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ドミニク・ソーンさんはMCUの大先輩との交流について、「撮影に入る前にRDJと話すことはできませんでしたが、実は映画の終盤にFaceTimeで話す機会があったんです。アイアンハートの共演者が彼と一緒にショーを行ったことがきっかけで、私と彼をつないでくれたのですが、彼は、リリ・ウィリアムスが常に彼女自身であり、彼女自身のものであるべきだと信じていると、とても美しい言葉を語ってくれました。このレガシーは正しい方向に向かっている、などなど、アイアンマンから聞きたいような美しい励ましの言葉ばかりでした。」と語りました。

トニー・スタークを演じたロバート・ダウニーJr.さんはアイアンマンの遺産が「正しい方向に向かっている」と、物語の方向性を気に入っているようで、劇中ではコミックのような師弟関係は描かれていませんが、舞台裏ではコミックのようにメンターから二代目へのアドバイスがあったようです。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」はあくまでもブラックパンサーの作品であるため、リリ・ウィリアムズについてそこまで多くを知ることは出来ませんでした。劇中の会話で搭乗した養父の存在など、詳しくはリリ自身のソロ作品にて描かれていくようです。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中、ドラマ「アイアンハート」は 2023年秋にディズニープラスで配信予定です。

ソース:RDJ Gave Ironheart Actress Valuable Encouragement During Black Panther 2

【ネタバレ注意】映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のあらすじ&感想など

2022年11月11日公開のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」、この記事は本作のあらすじや感想、今後の予想などをまとめた記事になっています。

※これより先は「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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あらすじ

ティ・チャラの危篤状態から始まり、シュリは未完成の人工ハートシェイプ・ハーブに望みをかけるも間に合わず、ラモンダ女王からティ・チャラが息を引き取った事を告げられます。国王ティ・チャラの死はワカンダ全体で悼まれ、葬儀が執り行われました。

1年後。国連議会に参加したワカンダの代表ラモンダ女王は、他国からヴィブラニウムを独占している事を責められるも、盗みに送り込まれていたとある国の傭兵たちを突き出し、各国に供給することの危険性を指摘していました。そんな中、アメリカは独自調査にて海底のヴィブラニウムを発見するも、海底に住むタロカン人とその王であるネイモアによって全滅してしまいます。

その頃ワカンダでは兄ティ・チャラの死後、研究に没頭する妹シュリの姿がありました。「ブラックパンサーはもういない。これからはテクノロジーの時代」だというシュリは、母ラモンダの希望であるハーブの再生研究をそっちのけでテクノロジーの研究に取り組んでいました。母の望みに応えない娘でしたがラモンダは娘の身体と心を心配し、ドライブへと連れ出しました。

水辺で焚き火をしながらラモンダはティ・チャラの葬儀の際に身に着けていた白い喪服を火にくべ、故人との別れに区切りをつけます。シュリはこの伝統の儀式には則らず、世界を焼きたかったと悲しみと怒りが入り混じった感情を抱えている事を吐露します。

シュリとラモンダが二人でティ・チャラを偲ぶ中、水中からネイモアが現れ、海底調査に使われたヴィブラニウム探知機の開発者を連れてくるよう要求します。ネイモアはこれによってヴィブラニウムと共に自分たちの存在が世界に知られ狙われる事を恐れており、この危機はヴィブラニウムを地上で共有しないワカンダの責任で、連れてこない場合は戦争になると告げて去っていきました。

ネイモアの置いていった探知機を解析し、CIA捜査官エヴェレット・ロスの力を借りてリリ・ウィリアムズという少女が作ったことを突き止めると、シュリとオコエは彼女の通うマサチューセッツ工科大学へと向かい合流します。

19歳のリリをネイモアに引き渡す事をためらうシュリたちは、彼女をワカンダで保護する事に。大事な荷物の回収のために向かったリリの家でFBIに包囲され、逃亡劇が開始。その最中に今後はネイモラやアットゥマたちタロカン人に襲撃されてしまいます。オコエが応戦するも歯が立たず、リリを引き渡せないシュリは「ネイモアに会わせて」と自身を人質にオコエを救い、二人は連れさられました。帰国したオコエはこの失態を理由にドーラミラージュの隊長を解任。ラモンダはシュリ捜索のためにナキアに任務を託します。

タロカンに囚われたシュリ(とリリ)はネイモアからタロカンの歴史について学びます。伝染病で住む場所を追われた先祖が行き着いた先で、ヴィブラニウムの影響を受けた植物を煎じて飲んだ事で病から回復し、さらに海中で呼吸が出来るような肉体的変化の途中で生まれたのがネイモアであり、自身をミュータントだと呼称しました。

ネイモアは自分とシュリがよく似ていると語り、母の形見である件の植物を紐にしたブレスレットを贈呈します。そして、タロカンを隠すためにリリを殺すか、あるいはリリを引き渡す代わりにタロカンとワカンダで協定を結び地上を焼き払ってしまうかの二択を迫ります。

答えを出せないまま監獄で過ごすシュリとリリの前に、ラモンダの命を受けたナキアが登場。看守を殺害し檻から脱出します。しかしシュリはこのままでは戦争になってしまうと息のあるほうだけでも助けようとしますが、ナキアによって強引に連れ去られてしまいました。

首尾よく帰国したシュリたちでしたが、民を殺されたネイモアは即刻ワカンダを襲撃、ワカンダの街は洪水に見舞われてしまいます。ラモンダとリリが国王の間から遠隔操作で救助活動に取り組む中、ネイモアが水爆弾で攻撃、ラモンダは意識を失って沈みゆくリリを救出しましたが、自身は命を落としてしまいました。ネイモアはシュリに答えを出すように求め、1週間後に再び襲うと告げて去っていきました。

兄に次いで母をも失ったシュリはネイモアへの復讐を決意し、リリと共に弱点を突き止め、ブラックパンサーを復活させるためにハーブの研究を再開します。シュリはネイモア達が力を得る事になった植物を思い出し、貰ったブレスレットの糸を解析、ティ・チャラのDNAともかけ合わせ人工ハーブの再生に成功しました。

ハーブを飲んだシュリでしたが、伝統を軽視していたせいか、祖先の平原に行くことも出来なければ、出てきたのはラモンダやティ・チャラではなく、従兄弟であり前作のヴィランだったキルモンガーことウンジャダカでした。両親や兄に会えなかったシュリですが、何故かブラックパンサーの力だけは手に入れていました。

ネイモアの再来を前に先んじて攻勢に出る事にしたワカンダは、探知機を使ってネイモアたちをおびき出し、他国の海上(ワカンダは内陸国)で戦闘を始めます。リリはワカンダで作り直したアイアンハートのアーマーを着て参戦し、オコエもミッドナイト・エンジェルズとして共闘しました。

シュリはネイモアを首尾よくロイヤルタロンファイターに誘い込み、リリと計画した水分蒸発作戦に入るも、ネイモアの槍でエンジンを損傷。どうやら船の内部はヴィブラニウム製ではなかったようで、いとも簡単に破壊されてしまいました。

砂漠への不時着を指示するも、ついたのは水辺も見える砂浜。ここで一騎打ちとなりました。ブラックパンサーのスーツが衝撃を吸収すると言っても、戦い慣れたネイモアに圧倒されるシュリ。腹を貫かれても簡単に死なないのは、1作目でエヴェレット・ロスを救ったキモヨビーズと同じヒーリング効果の賜でしょうか。

串刺しにした事で決着がついたと早合点し水辺に向かうネイモアに、タロンのエンジンによる炎の不意打ち攻撃を食らわせてマウントを取るシュリ。爪で喉を引き裂く寸前に母親であるラモンダ女王の「自分が何者なのか示しなさい」との声を聞き、すんでの所でトドメを中止。「私達の復讐に民を巻き込んではいけない」と停戦に持っていきます。

戦争が終わったワカンダでは新たな王を決める儀式を始めていましたが、シュリは参加せず、エムバクが名乗りをあげていました。一方でミッドナイト・エンジェルとなったオコエは、ワカンダへ情報を流した罪で囚われていたエヴェレット・ロスを救出。

シュリはナキアの元を訪れ、ラモンダとのドライブの際に出来なかったティ・チャラの供養の儀式を行っていました。後からやってきたナキアはトゥーサンと名乗る少年をシュリに紹介。トゥーサンはシュリが秘密を守れる事を確認すると、自身がティ・チャラ王子である事を明かしました。

感想

フェーズ4全体的な共通のテーマである喪失とそれらへの向き合い方を含みつつ、ワカンダの現状を描く本作。ティ・チャラを演じていたチャドウィック・ボーズマンさんの死という現実の出来事にも言及していかなくてはならない注目の作品でした。

シュリの生き様

もともとシュリは主人公ではなかった事もあり、過去のMCUであまり深く描かれてはいません。前作「ブラックパンサー」で登場して以降、伝統を軽んじる少女である事はこれまでも描かれていました。しかし本作で急遽主人公になってしまったせいか、もともとコミック・リリーフキャラとして存在していたシュリの「ワカンダフォーエバー」における行動原理がよく分からない事になっています。

冒頭でラモンダからブラックパンサーの復活を求められるも必要ないと言い切ったはずなのに、ラモンダの死後は突如としてブラックパンサーの力を求めています。仇敵ネイモアを倒す、復讐のために力を求めるのはもはやヒーローの姿ではありませんでした。

そもそもラモンダの死の原因となったネイモアの襲撃は、ナキアがタロカン人を殺してしまったからで、シュリもこれがきっかけで戦争になると発言していました。自身で理解していたにも関わらず、さらなる復讐に身を投じてしまったシュリ。

ラストバトルでネイモアの背後から炎を浴びせたのも中々卑怯な戦い方で、アットゥマvs.オコエでアットゥマが槍を返して仕切り直させてくれた正々堂々さと比べると、全体的にワカンダのほうがヴィランのようでもありました。

ティ・チャラが「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」と「ブラックパンサー」を通じて復讐しない決意を描いていた事を考えると、シュリは兄からヒーロー、王、ブラックパンサーとしての心構えなど何も学んでいなかったのだと分かります。

しかしラストでは前半部分で否定していた追悼の儀式を自ら行うことで、心境の変化も描かれていました。今はまだ力を手に入れただけのシュリですが、今後この力の使い方を学んでいく事になるのでしょう。

ラモンダもよく分からない事に

息子を失い、娘もさらわれたラモンダですがもう少し落ち着くべきでした。感情的になりすぎたラモンダは1度もネイモアと交渉せずにナキアにシュリの奪還をさせ、その際にタロカン人を殺してしまったことが開戦を早めてしまいました。ラモンダの死はある意味因果応報でしたが、クライマックスではシュリの頭の中に登場し、「自分が何者なのか示しなさい」と失態のそっちのけでメンターのような雰囲気を出しています。

ティ・チャカ前王とティ・チャラは「シビル・ウォー」と「ブラックパンサー」の2作に渡って父と息子の関係が描かれましたが、それに比べると母と娘の関係は深くは描かれませんでした。

ネイモア、タロカンにも謎の部分が

「ワカンダの草の数より多い兵隊」とワカンダよりも多量のヴィブラニウムを保有しているというタロカンですから、地上人に見つかって何が怖いのかよくわかりません。そもそも地上を焼き払うつもりでいるならば、キャプテン・アメリカやキャプテン・マーベルが誕生するよりも前の時代で攻めていれば余裕なはずでした。ヴィブラニウム探知機が戦争開始の合図だと思ったと発言していますが、地上人の進化を待ってくれていたのは謎の一言に尽きます。

ネイモアを演じたテノッチ・ウエルタさんによるとネイモアの年齢は劇中の発言から約500歳ですので、この数年で急激に兵隊が増えたとは考えにくいでしょう。

しかしながらネイモアの強敵感はとてもよく表現されており、ラストで至った仮初の同盟関係もあわせて、ネイモアとタロカンが今後のMCUでどう動くかは注目です。

新王エムバク

ラストで新たな王に名乗りをあげたエムバク。復讐に対する復讐という不毛な怒りを燃やすシュリに対して、ネイモアを殺してしまったら戦争が永遠に続くと忠告していました。また、ティ・チャラとの約束でシュリをサポートするなど、本作の良心とも言える存在でした。

シュリは本作において国民を巻き込んだ戦争の先陣を切った戦犯でもありますし、元々ワカンダの国民との交流なども描かれておらず、彼女が国のトップにならずに済んだのはいい落とし所だと言えそうです。

今後の展開

コンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌの登場は以前から予想されていましたが、ヴァルがエヴェレット・ロスと夫婦だったというのはサプライズでした。

さらにヴァルはCIA長官という事ですが、サンダーボルツはCIA管轄下の組織となるのでしょうか。それともヴァルがCIAから抜けるか追い出されるかして結成されるのでしょうか。

アメリカとワカンダの間で戦争が起きるという噂もヴァルとサンダーボルツが絡みそうですが、今のところワカンダとサンダーボルツが対立する理由があまりありません。

少なくともバッキーはワカンダに恩がありますし、今の状態では義手が簡単に無効化されてしまうのは「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」からも明らかです。また、アレクセイ、エレーナ、タスクマスターといったロシア人メンバーがアメリカの組織であるCIAの言いなりになるというのも不思議な所で、ワカンダとサンダーボルツが激突する事は今のところあまり想像できません。CIAが手綱を握れそうなのはU.S.エージェント/ジョン・ウォーカーぐらいなものと考えられます。サンダーボルツはワカンダと戦うのではなく、戦争を止めるために割って入るのでしょうか。

また、新たに紹介されたティ・チャラ王子も気になる所です。

以前に少し紹介しましたが、コミックのティ・チャラにはストームとの間にアザリと言う名の息子がいますが、MCU版ではナキアとの息子になり名前も違います。アザリはブラックパンサーを継ぎながらもストームの能力の一部を遺伝しており、雷を操れたりもしますが、おそらくティ・チャラ王子にはそのような能力はないでしょう。

王子の年齢も低く設定されているようで、ケイト・ビショップやキャシー・ラングらとともにヤングアベンジャーズを結成するには少し幼すぎるかもしれません。MCUがマーベル・コミックのようにさらに何十年も続けばフェーズ7以降でブラックパンサーを継承する事になるかもしれません。


チャドウィック・ボーズマンさんの死去により脚本が変更された事が影響しているのか、とにかく主人公シュリに確固たる信念がなかった本作。アクションと音楽も良く、3時間近い上映時間を長いと感じさせない作りになっていたのはさすがで楽しめる映画になっていました。シュリの心の成長については次作以降に期待です。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」には数百のサブタイトル候補があったと言う

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」には数百にも及ぶサブタイトルの候補があったと、プロデューサーのネイト・ムーアさんが海外メディア Collider とのインタビューの中で明らかにしました。

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インタビューの中でムーアさんは本作が「ワカンダフォーエバー」に決定する前に百を超えるサブタイトルが考えられたと明かしつつ、「ワカンダフォーエバー」に決定した経緯について次のように語りました。

「キングダム・オブ・ザ・ディープ」とか?ネイモアの話じゃなきゃダメなの?みたいな。ワカンダフォーエバーは、逆境に打ち勝つ物語ですから、これがぴったりだと思いました。この作品は遺産の物語であり、粘り強さの物語であり、それらすべてを語っているのです。当初は、「これは3作目のタイトルだな」と思ったこともありました。「ワカンダフォーエバー」の後どうするんだ?という感じでした。でも、実際は、私たちが語ろうとしているストーリーにテーマ的にとてもふさわしいと感じたんです。

「ワカンダフォーエバー」のサブタイトルはシリーズのラストを想定している3作目のものだと考える時期もあったようですが、結果的に本作の内容にこそふさわしいと判断し、採用された事を明かしました。

「ブラックパンサー3」や計画されているというドラマシリーズではどのようなサブタイトルが用意されるのか、今後のワカンダシリーズの展開にも期待です。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

ソース:‘Black Panther: Wakanda Forever’s Producer Nate Moore on Deleted Scenes, Extended Cuts, and ‘Black Panther 3’

MCUには少なくとも約500年前からミュータントが存在していた事が判明

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」の劇場公開が始まり、物語の中では様々な新しいキャラクターも紹介されました。その中で、X-MENやデッドプールのようなミュータントが約500年ほど前から存在していることが公式に明らかになりました。

※これより先は「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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テノッチ・ウエルタさん演じるネイモア・ザ・サブマリナーは本作の回想シーンにおいて、西暦1571年に誕生したミュータントであると明かしています。

現在MCU内でミュータントはほとんど確認されていませんが、今のところネイモアが最も古くから存在しているミュータントという事で、ミズ・マーベル/カマラ・カーンのような特殊な能力をもつ存在が世界中に既に存在している可能性を示唆しているようです。

そしてこれらの存在がほとんど公になっていない事についても、コミックや以前の映画と同様にプロフェッサーXがエグゼビアスクールにミュータントを集めて隠している可能性もありそうです。

ネイモアはコミック上ではファースト・ミュータントとも呼称されていますが、時系列上では紀元前5000年のアポカリプス、紀元前17000年のセレーネなども存在しており、彼らもいつかMCU上で姿を表す日が来るかもしれません。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」はティ・チャラとの別れを描きつつも、アイアンハートやミュータントなど、今後のシリーズに大きく関わる要素についても言及される作品となっていました。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」公開、その内容を受けて再びRecastTchallaがトレンドに

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」が先日劇場公開され、土曜日午前時点のデータで1億7500 万ドルから1億8500 万ドルの米国内興行収入を記録しています。現状では「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に匹敵し、「ソー:ラブ&サンダー」を上回っていますが、以前にもトレンドになった運動が再び巻き起こっています。

※これより先は「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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本作は CinemaScore でA評価を獲得(前作はA+)、Rotten Tomatoes では84%(前作は96%)と前作と比べるとやや低下しているものの、MCU他作品や他の全ての映画とくらべても好評となっています。しかしながら全ての人が満足しているわけではありません。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」はこれまでMCUでブラックパンサー/ティ・チャラを演じてきたチャドウィック・ボーズマンさんの死を受けて、ディズニーとマーベル・スタジオはティ・チャラの代役をたてずに制作すると発表し、当時それに反対する #RecastTchalla や #SaveTchalla といった運動が始まりました。

結局この運動が制作側にどう受け取られたかは不明ですが、作品はボーズマンさんの死に添って、ティ・チャラも死んだという脚本で物語が展開しました。

これに対して偉大な俳優の死を物語の一部として利用するべきではないと言った意見が噴出し、中には本作において「世界一の技術先進国に生まれ、強さ、速さ、耐久力、感覚、耐病性に優れた人が死ぬような病気とはどういったものか一切説明がなかった」との指摘をする人物もいます。

また、チャドウィック・ボーズマンさんが過去のインタビューで「ティ・チャラをジェームズ・ボンドのように様々な人が演じたくなるようなキャラクターにしたい」と語っていた事が無視されていると言った意見も見受けられます。

他にも、スパイダーマン/ピーター・パーカーやスーパーマン/クラーク・ケントといった超有名キャラクターのように色んな人が演じてもいいじゃないかと言った意見は数多くあり、再び今回のリキャスト運動に繋がったようです。

チャドウィックさんの兄弟であるデリック・ボーズマンさんは、「チャドウィックはティ・チャラがMCUに継続することを望んでいただろう」と以前にTMZに語っており、これはティ・チャラ王に息子が生まれており、ティ・チャラ王子として残されていた事である種叶えられています。とは言え息子という設定では少し意味合いが違うという意見もあり、賛否両論になっています。

結局のところ、リキャストしようがしまいがすべての人が満足する事は出来ないため、クリエーターは作りたいと思った作品を作るべきであり、消費者側は自由に称賛したり文句を言ったりできればいいと思います。

本作ではシュリが家族との別れに向き合う事が出来ましたが、彼女の行動原理には謎な部分も多く、どちらかといえばヴィランのような立ち回りであり、心の成長といった部分は描かれていませんでした。また、兄ティ・チャラからヒーローとしての何を学んだのかという点も曖昧で、今後シュリがどのような成長を遂げていくのか期待される所です。

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。

ソース:Unhappy Marvel Fans Reject Black Panther 2 Plot, Make ‘Recast T’Challa’ Trend on Opening Weekend

マーベル・スタジオがディズニープラス向けに複数の「ブラックパンサー」スピンオフドラマを開発中

ディズニーとマーベル・スタジオがディズニープラス向けにMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の「ブラックパンサー」シリーズの「複数の」スピンオフ作品を開発中だと、海外メディア Variety が報じました。

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Varietyは、マーベル・スタジオが「ブラックパンサー」シリーズのライアン・クーグラー監督の制作会社であるプロキシミティ・メディアと協力して複数のブラックパンサースピンオフを開発している、と伝えています。監督が「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」の正当な続編となるとコメントした「アイアンハート」、そして2021年に発表された最初に確認されたワカンダを舞台にしたスピンオフ作品、さらにオコエが主人公の作品とは別のプロジェクトを含む複数の計画が動いているとしています。

監督は先日の「ブラックパンサー3」に関する質問で、「僕はマルチタスクが得意な人間ではない」とし、1作品ずつ丁寧に制作していく姿勢をみせていました。そのため、映画3作目とワカンダスピンオフドラマが最低3作品と、今後ワカンダに関する物語は長期的に展開されていくと考えられます。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」の公式概要は以下のとおりです。

ラモンダ女王、シュリ、エムバク、オコエ、ドーラ・ミラージュたちが、ティ・チャラ王の死に乗じた大国の干渉から国を守るための戦いに挑む。ワカンダの人々が国の難局に必死に立ち向かう一方で、ヒーローたちはウォー・ドッグのナキアやエヴェレット・ロスの助けを借りて皆で一致団結し、ワカンダ王国の進むべき新しい道を切り開いていかなければならない。

映画「ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー」は 2022年11月11日 公開予定です。

ソース:Rebuilding ‘Black Panther’: How the ‘Wakanda Forever’ Family Fought Through Grief and Injury to Create a $250 Million Superhero Tribute

映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」、香港版予告でアイアンハートの全身がお披露目

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」で初登場となるヒーロー、アイアンハートの完全な映像がマーベル・スタジオ香港が公開した予告動画にて解禁されました。

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本作のグッズ等からすでに外観自体は判明していますが、実際の映像としての公開はこの香港版予告が初となります。

また、ミッドナイト・エンジェルズがコミック同様に飛行能力がある事もこの予告で判明しました。

アイアンハートはコミックでは二代目アイアンマンとも言える存在ですが、MCUではトニー・スタークが死亡しているため、コミックのような師弟関係は描かれないと考えられています。

本作の制作を担当したライアン・クーグラー監督はインタビュー(Youtube)にてトニー・スタークとの複雑な繋がりはあるがネタバレになるためまだ言えませんとしつつ、アイアンハート/リリ・ウィリアムズはワカンダやタロカンと関係がない本作唯一の人物で、観客の代表のようなものだとコメントしています。

「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」の公式概要は以下のとおりです。

ラモンダ女王、シュリ、エムバク、オコエ、ドーラ・ミラージュたちが、ティ・チャラ王の死に乗じた大国の干渉から国を守るための戦いに挑む。ワカンダの人々が国の難局に必死に立ち向かう一方で、ヒーローたちはウォー・ドッグのナキアやエヴェレット・ロスの助けを借りて皆で一致団結し、ワカンダ王国の進むべき新しい道を切り開いていかなければならない。

映画「ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー」は 2022年11月11日 公開予定です。

映画「エターナルズ」のキンゴも「ブラックパンサー2」に大興奮、エターナルズの今後の予定にも言及

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「エターナルズ」でキンゴ役を演じたクメイル・ナンジアニさんが、海外メディア Collider とのインタビューに応じ、先日開催された「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のプレミアイベントの感想と、今後のエターナルズについて語りました。

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ナンジアニさんは「ワカンダフォーエバー」について、「新しくキャスティングされた人たちは本当にいい人たちばかりです。新作のブラックパンサーを観たばかりですが、あんなに複雑で悲劇的で、しかも楽しくて面白くてスリリングな超大作を観たことがありません。マーベルは今、本当に伸び伸びと素晴らしいことをしていると思います。」と称賛の言葉を述べました。

そして「エターナルズ」の将来について、「また戻って来て何かやってみたいけど、全く分からないんです。まさに”真っ暗闇 “なんです。何が起こっているのか全く分かりません。キンゴがいつ、MCUに帰ってくるのか、純粋にわからないんです。ただ、彼らの方向性にとても期待しています。」と回答しました。

ナンジアニさんは何も聞かされていないというエターナルズの今後ですが、マーベル・スタジオのネイト・ムーア副社長は先月のインタビューで1作目が最後の作品ではない事を明言していました。

また、本人が登場するかは不明ですが、MCUの世界には確かにキンゴが生きている事を証明するように、「ロキ」シーズン2の撮影現場や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ホリデー・スペシャル」の撮影現場などでもキンゴのポスターが目撃されています。

エターナルズたちがフェーズ6の前半で再登場し、「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」や「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」に合流出来るのか、それともフェーズ7以降になってしまうのか、今後の情報には要注目です。

なお、エターナルズのメンバーのうちイカリスはアニメ「マーベルゾンビーズ」に登場する事が発表されています。

ソース:Kumail Nanjiani on the Future of His ‘Eternals’ Character Kingo