映画「デッドプール3」が撮影していた場所はドラマ「ロキ」と関係がある?

マーベル・スタジオが撮影を中断中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール3」の撮影現場は、ディズニープラスのドラマ「ロキ」を再現しているのではないかと話題になっています。先日はウルヴァリンのスーツ姿などが目撃、注目されていた現場写真ですが、それ以外にもまだまだ気になる部分が残されていたようです。

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「デッドプール3」の撮影現場では20世紀FOXの崩れ落ちたロゴや、飛行船、難破船の残骸を模したセットが設けられており、この場所は「ロキ」に登場したヴォイドではないかとファンは考えています。

ヴォイドは「ロキ」においてキッド・ロキが「TVAは剪定したものを全部ここに捨てる」と説明した場所で、サンクタムやアベンジャーズタワーを始めとして、見たことが有る建造物や物体が無数に打ち捨てられていました。

「デッドプール3」にはミス・ミニッツやオーウェン・ウィルソンさん演じるTVAのエージェント、メビウス・M・メビウスが登場すると以前から噂されている中、先日は撮影現場近くでオーウェン・ウィルソンさんの姿が目撃されたとの報告もありました。

これらは単なるファンの妄想であるのか、それとも全てが線で繋がっているのか、もうしばらく見守る必要がありそうです。

現在、「デッドプール3」は俳優組合 SAG-AFTRA のストライキの影響で撮影を中断しており、再開の目処は立っていません。

映画「デッドプール3」は 2024年5月3日 米国で劇場公開予定です。

MCUディズニープラスオリジナルドラマの米ケーブルテレビ配信が発表される

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」が米ABCケーブルテレビで放送される事が発表されました。ディズニープラスの独占オリジナルドラマとうたわれているMCUドラマが別のプラットフォームで提供される最初の事例となります。

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海外メディア Laughing Place によると、現地時間の 8月5日 と 8月12日 の2日間に分けて、「ミズ・マーベル」が3話ずつ、シーズン1のすべてのエピソードが配信されるとの事。

ABCでは過去に「エージェント・オブ・シールド」、「エージェント・カーター」、「インヒューマンズ」などのマーベルドラマが制作、放送されていましたが、それ以来ぶりのマーベル作品となるようです。

この事がディズニープラスの限定コンテンツが他のプラットフォームに順次開放されていくのかという疑問に対し、別の海外メディアは今回の放送決定はそういう事ではなく、11月に劇場公開される映画「ザ・マーベルズ」のPRの一貫ではないかと見ています。

現在マーベル・スタジオ及びディズニーは俳優組合 SAG-AFTRA のストライキの影響で、俳優を用いたプロモーション活動が行えない状態で、通例となっているレッドカーペットワールドプレミアイベントやプレスツアーを行うことが出来ないと見られており、その代替案のひとつだと考えられるようです。

ディズニープラスの最初のドラマ作品である「ワンダヴィジョン」やそれに続く作品は依然として放送予定はなく、今のところ発表があるのは「ミズ・マーベル」だけというのも、その推察をバックアップしているようです。

日本でも同様なPRが行われるかは不明で、すべての作品を視聴したいファンはどのみちディズニープラスに加入しておくのが賢明であるのは間違い有りません。

しかし最近はディズニーが予告なしにコンテンツを削除するという事態も続いており、自社コンテンツさえ永久ではない事、今回のように別プラットフォームで放送・配信される事など、かつて多くの人が抱いていたストリーミングサービスというものの概念は崩れ始めて来ているようです。

ドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:“Ms. Marvel” to Make Broadcast Television Debut as Part of “The Wonderful World of Disney” on ABC

イマン・ヴェラーニさんがコミック共同ライターへ─「ミズ・マーベル:ザ・ニュー・ミュータント」発表

最新のコミックで死亡したミズ・マーベル/カマラ・カーンの復活を描くコミック新シリーズ「Ms.Marvel:The New Mutant」が始まる事が海外メディア Entertainment Weekly とマーベル公式から発表され、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」で同役を演じているイマン・ヴェラーニさんが共同執筆する事が明らかになりました。

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コミックでは長らくインヒューマンの遺伝子を持っているとされていたカマラ・カーンですが、MCU版のシーズン1最終話ではミュータントである事が示唆されていました。

この原作設定の変更に反感を示す一部ファンもいましたが、どうやら原作側がMCUへと近づけていく方向へと軌道修正する事になるようです。

「ミズ・マーベル:ザ・ニュー・ミュータント」ではカマラ・カーンがミュータントとして再生し、チャンピオンズでもアベンジャーズでもなく、X-MENとして活動することになるようです。

イマン・ヴェラーニさんは新シリーズのスタートについて「なんてことなの!大好きだわ!カマラの伸縮自在のパワーで何でも可能です。私は、アーティストが私を驚かせてくれる事を期待して、少し曖昧なアイデアを提案するのが好きです。そして、彼らはいつもそうしてくれるんです。正直なところ、アイデアを提案することができるのはとても開放的で、彼らはすべてを受け入れて描いてくれます。予算や特殊効果について心配する必要はありません。」とコメント。

そして「彼女のインヒューマンとしての起源を取り戻すわけではないということを、はっきりさせておきたいと思います。それはカマラのアイデンティティの一部であり、マーベル編集部も私自身も守り続けたいと強く思っています。私たちの本は、Ms.マーベル・コミックが一貫して探求してきたアイデンティティの核となるテーマをすべて反映したものになります。かなりクレイジーな作品になりますよ。」と語りました。

©MARVEL

公開されたミズ・マーベルのX-MENコスチュームを見ると、象徴的な赤いマフラーはそのままに、X-MENの青と黄色へと変更。目立っていた胸のS字は肩部分へ控えめなデザインに変更されています。

気になるのはコミックのミズ・マーベルがこれまでにはめていた腕輪がない事で、MCU版でも腕輪に焦点が当てられていたことを考えると、MCU版の将来的なヴィジョンを反映している可能性があるかもしれません。

サビル・ピルザダさん(DARK WEB: MS. MARVEL)と、イマン・ヴェラーニさんが共同執筆し、アーティストのカルロス・ゴメスさん(ローグ&ギャンビット)とアダム・ゴーラムさん(スター・ウォーズ:ダース・ベイダー)によって描かれる4号限定シリーズ「ミズ・マーベル:ザ・ニュー・ミュータント」の#1は 2023年8月30日 に米国発売予定です。

ソース:公式

全米俳優組合がスト突入─「デッドプール3」、「ヴェノム3」を含む全ての作品の制作が中断へ

先日の記事の中でも軽くお伝えしていましたが、ハリウッドの俳優組合(SAG-AFTRA)がストライキを実施する事が発表された影響が出始めています。海外メディア Variety によると、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール3」や「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」、SSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「ヴェノム3」などを含む、すべての作品の制作がストップされていると言います。

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SAG-AFTRAはこれまで約1か月、映画会社を代表する映画製作者協会(AMPTP)と交渉して来ましたが進展はなく7月13日(水)に契約が失効。交渉委員会から提出されたストライキ勧告を承認することを全会一致で決定しました。

SAG-AFTRAの契約に基づいて行われているテレビ番組や映画の製作は米国内外ですべてストップするとの事で、ストは14日(木)の深夜から、ピケは15日(金)早朝からスタートしています。

SAG-AFTRAがストを決行するのは1980年以来で、現在ハリウッドでは全米脚本家組合(WGA)もスト中。両組合が同時にストに入るのは1960年以来史上2回目となっています。

この中断は撮影部分に限らず、キャスティングから編集、プロモーションまで多岐にわたり、今年公開予定の「ザ・マーベルズ」、「ロキ」シーズン2、「エコー」、「クレイヴン・ザ・ハンター」などはワールドプレミアイベントなどがキャンセルされる可能性が高くなっていると記事は伝えています。

また、Comicbook.com はこのストライクの規則上、「ファンタスティック・フォー」はキャスト発表イベントも行えないとし、夏から秋冬のどこかのイベントでの発表が予想されていたリブートキャストは当面秘密のままになるだろうと言います。

これらはもちろんマーベル作品に限らず、映画、ドラマなどの映像作品すべてに関わる事であり、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」のトム・クルーズさんの来日イベントなども中止が発表されています。

MCUは綿密な計画によってスケジューリングされ、その劇場公開、配信のロードマップが公開されています。しかし、WGAのストライキも5月からスタートしてまだ終わりが見えていない事を考えると、MCUは今後数ヶ月にわたって全体的に公開スケジュールが遅延する可能性もありそうです。

ソース:‘Deadpool 3’ Stops Production Due to SAG-AFTRA Strike

ドラマ「エージェント・オブ・シールド」、クラーク・グレッグさんがディズニーCEOのコメントに失意の反応

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アイアンマン2」や「アベンジャーズ」、ABCとマーベル・テレビジョンで制作されたマーベルドラマ「エージェント・オブ・シールド」でS.H.I.E.L.D.のエージェント・フィル・コールソンを演じたクラーク・グレッグさんが、ディズニーのボブ・アイガーCEOのコメントに失意の反応をSNS上で示しました。

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ボブ・アイガーCEOがディズニーの現状の問題とこれからについてのインタビューの際、「マーベルは大規模なテレビ事業に携わっていませんでした。」と発言した事は7年、7シーズンに渡って「エージェント・オブ・シールド」に携わってきたクラーク・グレッグさんや他のキャスト、制作クルーに対して心無い言葉となったようです。

コメントでは「人々はいつも何もなかったようにエージェント・オブ・シールドをディスる」「これは厄介」「あまりに無礼」「シーズン5で終わるはずだったのに2シーズン追加させたのはディズニーだろ」とファンの援護射撃が続いています。

マーベル・テレビジョンはABCで「エージェント・オブ・シールド」を、FOXと「レギオン」や「ギフテッド 新世代X-MEN誕生」などのドラマを制作。いずれも人気を獲得し、複数シーズン展開されました。ただし、FOXでのドラマに関しては途中で売買収が絡んだ事で半ば打ち切りになっています。

そのマーベル・テレビジョンは現在マーベル・スタジオの下に置かれており、アイガー氏の発言は事実とは異なっているとも言えます。

皮肉な事に、「エージェント・オブ・シールド」をMCUを舞台とした最初のテレビドラマとしてゴーサインを出したのはボブ・アイガー氏自身で、彼は番組の大ファンであり、放送中にABCが打ち切りにしようとするのを阻止するために何度も介入していました。その結果、MCUとは少しずつ話しがズレ始め、現時点で正史とマルチバースの曖昧な場所に置かれる作品となりました。

アメリカでは春頃から脚本家協会のWGAのストライキが始まり、映像業界として多くの作品の制作が中断されている事が日々報じられていますが、それに加えて俳優組合 SAG-AFTRA が新たにストライキに入った事が報じられています。

次の作品を作る資金とするために会社の収支は当然重要ですが、キャストやクルーへのリスペクトなしに作品づくりが出来ないのもまた事実。責任者にはそのバランスが求められています。

【噂話】最後のマーベル・スタジオ・スペシャル・プレゼンテーションとしてスカーレットウィッチの物語が描かれると言う

マーベル・スタジオがMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のディズニープラス向け単発ドラマであるスペシャル・プレゼンテーションの次回作として、スカーレットウィッチ/ワンダ・マキシモフに焦点を当てた作品を開発中だと報じられました。また、メディアによってはこれが最後のスペシャル・プレゼンテーションになるかもしれないと言います。

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海外スクーパーの CWGT 氏は「スタジオはスペシャル・プレゼンテーションを減らす方向で検討している」としながらスカーレットウィッチの画像を添付して制作の噂を報告。

海外メディア ComicBookMovie では最後のスペシャル・プレゼンテーションになるかもしれないとしつつ、コミックの「Witches’ Road」を基にした「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」と「アガサ:カヴン・オブ・カオス」から続く作品になるだろうと報じています。

以前には「シルバーサーファー」や「メフィスト」などがスペシャル・プレゼンテーションとして開発されているという噂もありましたが、具体的な続報はほとんどありません。「メフィスト」に関しては「アガサ:カヴン・オブ・カオス」のセットで何かが撮影されたとも言われていますが、それも一回きりとなっています。

ディズニーのボブ・アイガーCEOが発表したようにディズニープラスは今後量より質の方針となり、新規加入への貢献度が低い単発ドラマの制作は減らされ、連続ドラマ自体も制作ペースが落とされる事が発表されています。

実際にワンダのスペシャル・プレゼンテーションが制作されるのか、そもそも今年のスペシャル・プレゼンテーションは「ワンダーマン」になるのか、続報があり次第またご報告となります。

ディズニーCEOがMCUフェーズ4からの失敗の原因について言及

ウォルト・ディズニー社のCEOボブ・アイガー氏が海外メディア CNBC とのインタビューの中で、マーベル・スタジオの最近の苦戦の理由として、ディズニープラスの要求をあげ、「いくつかの失望があった」とコメント。「焦点と注意力が希薄化している」と述べました。

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昨年11月にディズニーのCEOに復帰したアイガー氏は、量より質と創造性を謳いながら、コンテンツ制作にブレーキをかけ、積極的なコスト削減を行って来ました。そしてディズニープラスからはいくつかのマーベル関連作品を含む大量のコンテンツが削除され、今後も段階的に削除されていくと報じられています。

ディズニーとの契約が2026年まで延長された事を受け、アイガー氏は現状について次のように述べています。

「まず第一に、スタジオとその映画資産は、今年の世界興行収入で今のところナンバーワンです。とはいえ、我々は非常に現実的であり、私はそのビジネスについて非常に客観的です。最近公開された作品の中には、もっと良い成績を残してほしかったという失望感もありました。」

その原因について以下のように分析、言及しました。

「これは人的リソースの観点からの問題ではないが、基本的にコンテンツを大幅に成長させ、主にストリーミング配信を提供しようと躍起になった結果、従業員の時間や集中力の面で、それまでとは比べものにならないほどの負担をかけることになってしまったのだと思います。」

そしてこのモデルに当てはまる最たるものをマーベル・スタジオとして挙げています。

「マーベルはその好例です。彼らは大規模なテレビ事業に携わっていませんでした。彼らは映画製作を増やしただけでなく、多くのテレビシリーズを作ることになった。正直なところ、焦点と注意力が薄まってしまいましたそれが何よりの原因だと思います。」

アイガー氏の前任者、前CEOのボブ・チャペック氏はディズニープラスを支持し、その収益性にコミットする方針のビジネスを展開していました。アイガー氏はこのディズニー全体の方針がマーベル・スタジオへのディズニープラスコンテンツ制作に対する高い要求に繋がり、現状のような問題となっていると言います。

しかしこれは単にチャペック氏の責任という単純な話ではありません。チャペック氏は2020年4月、新型コロナウイルスのパンデミックが始まってすぐに前前CEOであり現CEOであるアイガー氏からバトンを渡され、ほとんどの映画館が閉鎖されて映画が公開出来なくなっていた中で、ディズニープラス事業に注力する方針へと舵を切る事となりました。

映画館での興収が見込めない中で、ディズニープラスの会員を増やすことは当然大きな目標のひとつであったのは間違いありません。そのために作品数を増やすことは必要な事でしたが、ディズニーの人気コンテンツの一翼を担うマーベル・スタジオにその期待と責任が大きくのしかかることになりました。

しかし新型コロナウイルスの社会への影響が落ち着いてくるに連れ、投資家は減収に苛立ち、チャペック氏は解雇され、アイガー氏が呼び戻される事になりました。

アイガー氏は復帰後、ディズニープラスのコンテンツに注目し、すでにかなりの数を削除しました。この中には配信1ヶ月に満たない作品も含まれており、ディスク販売などがされていない事を考えると、現状で誰も視聴する事はできません。

ストリーミングコンテンツを保有している事でそれが資産と見なされるため、それを削除していく事で資産を減らし、税の支出を減らすことが目的と見られています。

しかし、いつ削除されるか分からない、期間内に視聴しなくては二度と見られない、ではある種テレビとビデオを使うよりも不便であり、いつでも視聴できる事が売りだったはずの「ストリーミングサービス」というものの在り方を見直さなければいけないのかもしれません。

ボブ・アイガー氏は引き続きディズニープラスのコンテンツの取捨選択が続けられる事と、マーベル・スタジオの配信ドラマのペースを落としていく事を以前に発表しています。

ドラマ「シークレット・インベージョン」、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2023年7月12日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1エピソード4「Beloved(邦題:愛された者)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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ガイアのスーパースクラル化

予想通りの展開で、ガイアはエクストリミスの力によって息を吹き返しました。

力を獲得した回想シーンは少し興味深いもので、映されたコンピュータの画面の右のウィンドウによると、「回復能力」に加えてオリジナルのエクストリミスと同じく「発火能力」を100%再現している事がわかります。今回までのエピソードでガイアもグラヴィクもこの発火については見せておらず、気になるポイントとなっています。

©MARVEL,Disney

以前にマーベル公式はエミリア・クラークさんのキャラクターを「アビゲイル・ブランド」と表記した事がありますが、コミックのアビゲイル・ブランドと同じ発火能力を手にしたと思われるガイアはMCU版の新たなS.W.O.R.D.長官になっていくのでしょうか?

そして画面左側にはカル・オブシディアンとフロストビーストのファイルもありますが、ガイアはこれらも手に入れているのか、そしてどのような能力であるのか、今後のエピソードに注目です。

2012年

2012年のフランス、パリ。アベンジャーズとロキ、チタウリとの戦いの後、フューリーとプリシラ/ヴァーラがレストランで会話をしています。

フューリーは2012年公開の映画「アベンジャーズ」と同じ若さに見えるCG処理が施されていますが、当時とは異なる部分もあります。

©MARVEL,Disney

フューリーは「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」までは目の傷が蜘蛛の巣のように縦横両方に広がっているのですが、映画「キャプテン・マーベル」でこの傷はグースによる引っかき傷であると再設定され、それにあわせて縦3本を強調する傷に変更されました。同時期に撮影されて先に劇場公開された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」から適応されています。

今回のエピソードのフューリーはこの後付設定を反映したバージョンのフューリーですが、これらは単なる後付ではなく、本物と偽物のフューリーの違いとして再利用される可能性もあるかもしれないため、頭の片隅に留めておく必要はあるかもしれません。

二人の会話の中に登場する詩は劇中の創作物ではなく、実在するもの。

レイモンド・カーヴァーの「Late Fragment.(おしまいの断片)」と題された詩で、内容も同じです。ドラマではラストが「この土の上で」と訳されているところは原文では「on the earth」であり、異星から来て地球に住んでいるスクラルにとってかなりフィットした内容と言えそうです。

ローディとプリシラ

3話の電話の指示通り、プリシラが教会で待っているとそこに現れたのはやはりローディ。フューリーをクビにしたのは大統領命令ではなく自分である事、そしてフューリー殺害を指示するなど、視聴者がこれまでに見てきたトニー・スタークの親友ではない事が明確に示されます。

しかし一流のスパイ組織を束ねていたフューリーは彼らよりも上手で、偽ローディの会話はしっかりと盗聴されていました。

この偽ローディはグラヴィクと繋がっているスクラルであり、ケヴィン・ファイギ社長は「シークレット・インベージョン」以前から既に本物ではなかった事を最近のインタビューで示唆しています。

なお、教会で歌われている「ディープ・リバー(深い河)」は黒人霊歌の一つ。ヨルダン川を渡った向こう岸の故郷に平和が待っていると言う内容で、2話の冒頭の電車内でのフューリーとタロスの会話と同様に黒人社会の問題とスクラルの現状を重ね合わせている部分があります。

父と娘

「アベンジャーズ/エンドゲーム」の老スティーブとサム・ウィルソンのショットと似たような絵で、タロスとガイアの再会シーンが描かれています。

しかし、正確な場所については不明です。ガイアは前回ニュー・スクラロスから脱出。ニュー・スクラロスはモスクワ南西312キロ地点にあることが1話で説明されています。一方タロスはポーツマスにあるロバート・フェアバンクス准将の自宅で3話を終えており、地図上での中間地点はポーランドあたりになっています。

父タロスの計画を聞いて納得が行かないガイアは、グラヴィクともタロスとも違う別の道を求めて歩き出すことになります。

プリシラ・デイヴィス

自宅に戻ったプリシラ/ヴァーラはフューリーと鉢合わせ、その会話の中でヴァーラが擬態している人物について明かされます。

ヴァーラが擬態していたプリシラことプリシラ・デイヴィスは医師である事。そして二人が銃を撃ち合った後に映る壁に飾られた本から、プリシラは遺伝子学に精通する人物で、「超人遺伝子」の研究に携わっていた事がわかります。

©MARVEL,Disney

額縁に入れられたブックカバーによると本のタイトルは「Decoding the Superhuman Gene(超人遺伝子の解読)」で、この本を書いたのが生前のプリシラであるのか、その後の人生を引き継いだヴァーラであるのは不明ですが、既にこの世界にミュータント、あるいはインヒューマンのような遺伝的に誕生する先天性の超人が存在し、プリシラあるいはヴァーラが既に接触している可能性をほのめかしています。

自宅にこの本があるという事はフューリーがこの超人遺伝子について見識を深めている可能性は充分高く、ミュータントとして紹介されたカマラ・カーンをマークするきっかけになっているかもしれません。

ちなみにこのシーンでプリシラ/ヴァーラは「ニック」と呼んでおり、「誰も俺のことをニックと呼ばない」設定を活かしたいのか忘れているのか、相変わらず謎となっています。

©MARVEL,Disney

偽ローディ

偽ローディのシャワーシーンになり、スクラル態が女性である事がわかります。クレジットによるとスクラル名はラーヴァ(Raava)で、ニシャ・アーリヤさんが演じられています。

©MARVEL,Disney

コミックのラーヴァはスクラルの囚人で、ブラックボルトと共闘して脱獄していますが、MCU版でどのような要素を引き継いでいるかは不明です。

フューリーと偽ローディ

ラーヴァとヴァーラがややこしくなりそうなのでとりあえず偽ローディという表記で。

偽ローディがシャワーから上がるとそこにはフューリーが待ち受けていました。「フューリー、驚いたな」とブレにブレた名前設定で話をややこしくする偽ローディ。

フューリーが酒を勧めると2話の時とは逆に毒の心配をする偽ローディ。フューリーは「ナノテクだ」と返すも警戒を解かずに口をつけない偽ローディでしたが、フューリーが何度も飲むのを見て油断したのか、液体型ナノテク追跡装置を飲んでしまうのでした。

フューリーは「シークレット・インベージョン」においていくつかの強力なスパイ道具を使っていますが、トニー・スターク亡き今、これらは誰が設計、制作しているのか気になる所。

ハンク・ピムなどは候補に入りそうですが、なんというか性格的には協力している絵がまったく浮かびません。シュリも才能的には充分ですが、ワカンダのスタンスから言ってありえなさそうです。S.A.B.E.R.に信頼出来るスクラルの技術者がいるのか、あるいは元S.H.I.E.L.D.の天才エンジニアやメカニックがバックにいるのか。いずれにしても画面外に協力者がいる可能性があるのはこのような状況で心強いものです。

キューバ危機

サミットを見送っていたリットソン大統領がイギリスに到着、史実であるキューバ危機に触れていますが、マーベル映画ファンにとっては重大なイベントのひとつです。

2011年の映画「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」でのキューバ危機はセバスチャン・ショウ達がアメリカとソ連を戦争に持ち込もうと裏で暗躍しており、最終的にそれは若きチャールズ・エグゼビアとX-MEN達によって阻止されました。

「シークレット・インベージョン」でグラヴィクは同じ様なことを目論んでいますが、チャールズ・エグゼビアにX-MENがいた事と違って、フューリーの味方はあまりに少ない所が大きく異なっています。

今回のエピソードの中でミュータントに関するイースターエッグは2つ目となりますが、「デッドプール3」でのミュータントの本格的な導入に向けての布石となっているのでしょうか?

襲撃

空港からの移動中、偽ローディの手引によって大統領が乗った車両が攻撃され、銃撃戦が開始。グラヴィクが事前に指示していたように、スクラル側はロシア語で叫ぶことでなりすましによる作戦を実行しています。

激しい銃撃の中で偽ローディがのんびり鑑賞しているのはなかなか不思議な光景で、まわりのSPは彼がウォーマシンとして前に出ない事に疑問を持たないのでしょうか?予算という大人の事情でウォーマシンを使えない可能性は大いにありますが、アーマーを使用出来ない脚本的な理由が今後のエピソードで明かされるかもしれません。

大統領を救うべく、車の窓ガラスを割ろうと奮闘するタロスとそれを護衛するフューリー。グラヴィクは予告動画にもあったグルートの能力を見せながら近づく中、パゴンの放った銃弾がタロスの左肩に命中し重傷を負わせました。

これまでのエピソードにもあったように痛みによってシェイプシフトが解除されながらも、なんとか窓ガラスを割り、大統領を引き釣り出す事に成功。しかしフューリーが大統領を車に運び込んでいる間に、グラヴィクが擬態し、タロスに接近していました。

そして1話の悪夢の再来といわんばかりにフューリーの眼の前でタロスは左胸を刺されました。1話では逃げ惑う民衆の往来もあり何も出来なかったフューリーですが、今度は引き金を引き反撃。銃弾の一発は顔に命中するも、エクストリミスの力によりすぐに回復されてしまうのでした。

米軍の援軍到着を頃合いと判断し、パゴンとグラヴィクはバイクで離脱。しっかりと戦争開始のお膳立てをして、グラヴィクの作戦は成功をおさめたと言えそうです。

「アイアンマン3」のエクストリミスはとても強力であり、アルドリッチ・キリアンはアイアンマンのどんな攻撃を食らっても立ち上がってきました。映画ではエクストリミスを獲得したペッパー・ポッツがキリアンに止めをさしましたが、グラヴィクを止めるのはフューリーかそれともガイアになるのでしょうか。


果たしてタロスは本当に死んだのでしょうか?

生き残る可能性について考えた場合、タロスもスーパースクラルの処理を行っていた、まだS.H.I.E.L.D.が存続していた頃にエクストリミスのコピーなどを含む何らかの強化措置を施していた、とっさに内臓をシェイプシフトして別の生物に変化させ重要な臓器の場所を変えた、等色々と考えられると思います。

また、現場近くにガイアがいる事は予告動画からも予想され、応急手当ぐらいは間に合うかもしれません。二重仮定の話で言えば、ガイアがフロストビーストのパワーも獲得していて、なおかつ、その能力次第ではタロスを冷凍保存等しておく事も可能かもしれません。

©MARVEL,Disney

とは言え、「死んでいませんでした」の連続使用は難しく、視聴者が冷めてしまう危険性が極めて高いものです。多くの視聴者を納得させるだけの説得力のある展開があるのかどうか、それともこのまま退場になってしまうのかは注目です。

そしてタロスの退場の可能性が高い一方で、今回のエピソードではあらためてプリシラ/ヴァーラという協力者を獲得。彼女の今後やガイアの行動、他の協力者が現れるかどうかにも注目となりそうです。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ブラックボルトのMCU再登場はある?アンソン・マウントさんがコメント

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」やABCとマーベル・テレビジョンが制作したドラマ「インヒューマンズ」でブラックボルトを演じたアンソン・マウントさんが、将来的な再登場の可能性についてコメントしました。

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海外メディア Radio Times とのインタビューの中で、復帰の準備が進んでいるか質問されたアンソン・マウントさんは「もし答えがイエスなら、私はあなたに言うことはできないでしょうが、答えはノーなので言えます。私はマーベルの上層部と非公式の会話をし、それはあくまで会話程度ですが、彼らは彼らが今やるべきフェーズで手一杯です。」と回答しました。

そして「どうなるか分からないけど、見守っています。カウルに戻ってもう一度やりたいと考えているんです。キャラクターとしてブラックボルトが大好きですよ。」と再演の意思がある事を認めました。

インヒューマンの王であるブラックボルトについての物語がドラマ「インヒューマンズ」にて開始されましたが、評判があまり芳しくなかった事とディズニーの事業再編の影響によってドラマは打ち切りとなりました。

その後、MCUの映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」で別のマルチバース Earth-838 のキャラクターとして再登場。しかしここではスカーレットウィッチによって殺害されてしまい、大きな活躍の場はありませんでした。

コメント通りであればアンソン・マウントさんはフェーズ6が終わるまでにブラックボルトの出番はないと考えているようで、多少期待が持てるのは映画「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」でのカメオかもしれません。

コミックの代表的なインヒューマンの一人、ミズ・マーベル/カマラ・カーンはMCUではミュータントとして紹介される事になりましたが、MCUのEarth-616、神聖時間軸と呼ばれる世界にインヒューマンは存在しているのか、今後の展開をのんびりと待つ必要があるようです。

ドラマ「インヒューマンズ」、映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」はディズニープラスで配信中です。

ソース:Anson Mount had ‘informal conversations’ with Marvel about Black Bolt return

ドラマ「シークレット・インベージョン」、マーティン・フリーマンさんはずっとロスを演じていたと信じている

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」に出演したマーティン・フリーマンさんが、海外メディア Collider とのインタビューの中で、これまでに演じてきたエヴェレット・ロスはロス本人であると信じていると語りました。

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「シークレット・インベージョン」の1話冒頭で登場したロスはスクラル人だったことがすぐに判明し、その脅威はタロスによって排除されました。しかし、ファンの間ではロスがいつからスクラルに替わられていたかの議論が交わされ、その答えはまだ作中で示されていません。

ロスを演じたマーティン・フリーマンさんは「私は『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』でスクラルとして演じていたわけではありません。『自分はスクラルだ』とか『シークレット・インベージョン』とか考えていませんでした。『ワカンダ・フォーエバー』は時系列的には間違いなく重なっていますが、『これが今の福音の真実である』という完全な決定的な方針は一度も与えられていません。」 と、スクラルのスパイとしてのロスを演じたつもりはない事を明かしました。

また、「ロスをスクラルとして演じたくはありません。彼がずっとスクラルだったと信じたくないんです。それは僕が演じてきたことじゃない。僕はずっとロスの誠実さを信じて来ました。スクラルであろうとなかろうと、ロスを演じるのは本当に楽しい事です。有機的な人間として彼を演じることを楽しんできたから、彼をスクラルに奪われたくありません。だから、僕にとってロスはスクラルではないんです。」と語りました。

そして「シークレット・インベージョン」の1話について知らされた時の事を振り返り、「台本を見る前に予告されて、”え、何これ!?”って感じでした。なぜなら、そうなると、自分がしてきたこと、観客が考えることすべてを改修しなければならないからです。デューク・エリントンが亡くなったときに誰かが言ったように、『信じたくないなら、信じないだけだ』という感じでした。私が信じなければ、それは真実ではありません。だから、私は私なりのことをやるだけです。それで私はロスを人間として演じました。」と本作のロスもあくまでロス本人として全く同じように演じたと説明しました。

キャラクターが「本人ではなく、異星人に入れ替わられている」という設定は俳優さんが役作りするにあたって非常に大きい要素である事は疑いようがありません。「ワカンダ・フォーエバー」の制作段階ではあくまでCIA捜査官としてのロスの人生を演じていたとの事で、さらに「シークレット・インベージョン」でもフリーマンさんはあくまでロス本人のつもりで演じていた、というのが彼にとっての真実であるようです。

エヴェレット・ロスがいつからロス本人でなくなったのか、本人が現在無事でいるのかという事について、今のところ作品内で明確な答えは描かれていません。答えによっては過去作の見え方にも大きく影響してくる事になりますが、ファンはまだしばらくの間これについて議論する時間が与えられているようです。

ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2023年7月19日16時 より配信予定です。

ソース:‘Secret Invasion’: Martin Freeman Refuses to Believe He Has Always Been a Skrull