映画「エターナルズ」に出演のサルマ・ハエックさんと監督が本作の多様性について語る

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「エターナルズ」のクロエ・ジャオ監督とエイジャック(あるいはアジャク)役を演じるサルマ・ハエックさんが、海外メディア Variety とのインタビューで本作の多様性についてコメントしました。

「エターナルズ」ではこれまでに人種的な多様性とLGBTQ+といった性別の多様性を取り込んでいる事が明かされていますが、今回のインタビューでは年齢の多様性についても触れられました。

クロエ・ジャオ監督はハリウッドにおける年齢差別の問題に触れ、以下のように述べています。

ハリウッドにおけるエイジズムは、私たちがアーティストとして立ち向かわなければならない非常に気になる問題です。年齢を重ねることは、人生の美しい部分であり、祝福されるべきことです。サルマが エターナルズファミリーをリードしてくれることは、私たちにとって本当に名誉なことです。すべての功績を称えることはできません。(製作総指揮の)ネイト・ムーアが、(脚本家の)カズ・フィルポとライアン・フィルポと一緒に手がけたトリートメントを最初に見せてくれたとき、彼らがまとめたキャラクターの年齢の多様性に感銘を受けました。それは、私が「エターナルズ」にとても興奮した理由の大きな部分を占めています。

また、ハエックさんも「エターナルズ」の多様性について触れ、以下のようにコメントしました。

多くの人が見られていると感じられると思うし、それは重要なことであり、大切なことだと思います。多様性のための多様性ではありません。監督が私たち一人一人を選んだことで、エターナルズの目的に沿った家族が形成されているのです。この映画の目的のために。無理矢理感はありません。

ハエックさんは過去のオーディションでメキシコ人という理由で不合格になった事があると明かしました。また、別のインタビューではオファーが来たときに「メキシコ人で女性で高齢の私がマーベルのアクションヒーローになるなんて、なにかの悪戯かと思いました。」と語っています。そしてマーベル・スタジオが自然な形で多様性を拡張していると称賛し、それをサポートしてくれたケヴィン・ファイギ社長とヴィクトリア・アロンソ副社長に感謝の言葉を述べました。

設定的にコミックのエターナルズは基本的に不老不死で1000年を超えて生きている種族でありますが、映画のエターナルズメンバーの見た目は54歳のサルマ・ハエックさんから13歳のリア・マクヒューさんまで幅広い年齢層で構成されています。

映画「エターナルズ」は 2021年11月5日 公開予定です。

ソース:Salma Hayek on the Diverse Cast of ‘Eternals’: ‘A Lot of People Are Going to Feel Seen’

映画「ソー:ラブ&サンダー」のセット写真が公開

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ソー:ラブ&サンダー」のロケ地であるシドニーに大掛かりなセットが登場し、その航空写真を海外メディア DailyMail が公開しました。ニューアスガルドと思しきそのセット写真には、後で海が合成されるのでしょうか、非常に大きなブルースクリーンも確認できるようになっています。

多くの家屋の他に、バイキングが使うようなロングボードなども確認することが出来ます。

このボートは、タイカ・ワイティティ監督が2020年4月に公開した本作のコンセプトアートとも非常に似ています。

©MARVEL,Disney

「ラブ&サンダー」は来月頭にも撮影が終わると報告されており、本作におけるニューアスガルドのシーンはそれほど多くないのかもしれません。

映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)で登場したニューアスガルドですが、ラストシーンではソーが地球をあとにしたため、ヴァルキリーが王となって治めているはずの街です。物語とどう絡んでくる事になるのでしょうか。

シリーズ最新映画「ソー:ラブ&サンダー」は 2022年5月6日 米国公開予定です。

【ネタバレ注意】映画「アントマン&ワスプ:クアントゥマニア」であのヴィランが戻ってくる?

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アントマン&ワスプ:クアントゥマニア」の台本が届いたことを、ワスプ役エヴァンジェリン・リリーさんが自身のInstagramで報告しました。しかし、その投稿に書かれたタグの中には以前にMCUに出演していたとある俳優さんの名前が書かれており、投稿はほどなく削除されてしまいました。

※これより先はネタバレを含む可能性があります。

削除された投稿ではリリーさんが台本の表紙の写真とともに、「台本が来た、さっそく読んだよ。大好き。待ちきれないわ。」と第一印象を報告しました。

Photo by Evangeline Lilly/Instagram

問題なのはその後に書かれているタグのひとつで、その中には #coreystoll と記されていました。

©MARVEL,Disney

コリー・ストールさんは映画「アントマン」(2015年)でハンク・ピムの弟子ダレン・クロスを演じ、ヴィランのイエロージャケットとしてアントマンと戦いました。イエロージャケットは最終的にアントマンに装置を破壊され、クロス粒子の暴走によりサイズが縮小し、光の粒になるような演出で幕を下ろしていました。

それ以降、MCUにイエロージャケット/ダレン・クロスが登場することもありませんでしたが、今回のエヴァンジェリン・リリーさんの投稿によると3作目で戻ってくる可能性が高いと言えそうです。

サイズ縮小の先にある量子世界ですが、初代ワスプのジャネット・ヴァン・ダインやアントマンであるスコット・ラングもなんとか戻ってきていますから、ダレン・クロスが戻ってくる可能性はそもそも残されていたとも考えられます。

「クアントゥマニア」では公式にジョナサン・メジャーズさん演じる征服者カーンが登場することが明かされています。カーンはタイムトラベルに関連のあるヴィランで、カーンとの戦いの中でアントマンとワスプの二人が量子世界に向かう事も考えられるので、ダレン・クロスが通常の世界に戻ってくるのではなく、量子世界で再開する可能性も大いにありそうです。

あるいはもっとシンプルに、回想シーンなどで登場するのかもしれません。

映画「アントマン&ワスプ:クアントゥマニア」は 2023年2月17日 米国公開予定です。

ソース:Ant-Man and the Wasp: Quantumania Star Hints At Major MCU Villain’s Return

【ネタバレ注意?】ドラマ「ロキ」、トレーラーに既に複数のロキが存在している? ─ 海外ファンが指摘して話題に

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」の配信開始まで3週間を切り、トレーラーやポスターなどが公式から続々と公開される中、先日公開されたトレーラー「Miss Minutes」の中にトム・ヒドルストンさんが演じているロキとは別のロキが登場している可能性が浮上してきています。

先程、日本語字幕つきの「Miss Minutes」も公開されたので、未見の方はこちらでご確認ください。

動画の38秒、39秒あたりでトム・ヒドルストンさん演じるお馴染みのロキがTVAの兵士に囲まれて移動するシーンが挿入されますが、この両脇の兵士がヴァリアント・ロキであるという指摘が上がっています。

©2021 MARVEL,Disney

この指摘を投稿した@MarianaLokiEra氏によると、画面左手側がソフィア・ディ・マルティーノさんが演じるレディ・ロキ、画面右手側がジャック・ビールさん演じるキッド・ロキではないかとの事。

二人の役どころは公式には明かされていませんが、マルティーノさんは以前にグリーンをベースにしたアスガルド人のような衣装を身に着けた姿がリークされた事がありました。

指摘が正しければこのシーンは単なるロキの連行シーンではなく、二人のヴァリアント・ロキがロキの逃亡を手助けしている可能性もありそうです。今回の話題のシーンが何話のものかは不明ですが、真相はあと数週間で明かされる事になりそうです。

ドラマ「ロキ」は 2021年6月9日(水)16時 よりディズニープラスで配信予定です。

ドラマ「ロキ」、トム・ヒドルストンさんがロキの過去、現在、そして未来を語る

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)でロキを演じる俳優のトム・ヒドルストンさんが、MCUのロキの過去を振り返り、間もなく配信が始まるドラマ「ロキ」と今後のMCUにおけるロキについて、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューの中で語りました。

ヒドルストンさんは、これまでMCUにおけるロキのストーリーの大部分を占めていた「ソーとの関係とは独立したロキの部分を探求する」というアイデアを中心に、マーベル・スタジオ社長のケビン・ファイギ氏からアプローチされた経緯を説明しました。また、ソー3部作とは、シリーズを通して「まだ整合性がある」と指摘しています。

ロキとソーとが兄弟である事とは関係なく、二面性を持っていたり、他の人と関係を持っていたりしますが、それはとてもエキサイティングなことだと思いました。だから、オーディンソンのサーガ、あの3部作はまだ整合性を保っていて、あらためて語り直す必要はないのです。

そして今回のドラマ「ロキ」は、時間に焦点を当てた存在であるロキを登場させるという決断をすぐに受け入れ、この動きを「このシリーズに関わる誰もが持っていた最高のアイデア」と表現しました。

ヒドルストンさんは引き続きMCUのキャラクターに潜入し、過去の出演作では「ロキには常にコントロールされた何かがあった」とコメントしました。「ロキ」では、TVAに出会った途端に「すぐにコントロールが効かなくなり」、初めて「自分のコンフォートゾーンから外れた」状況で働かなければならなくなると説明します。

他の作品では、ロキは常に何かをコントロールしているように見えました。自分の手札が何で、それをどのように使うかを正確に知っているように見えたのです。そしてロキvs.TVAでは、ロキがすぐにコントロールを失い、完全にペースを乱され、居心地の良い場所から外れ、不安定になり、行動を起こしている環境です。

最後に今後のロキについてもコメントしています。

私はすべてにオープンです。このキャラクターには何度もさよならを言いました。決めつけないことを学びましたね。私はただ、自分がまだここにいて、まだ新しい道があることに感謝しています。

「ロキ」のシーズン2について公式からの発表はありませんが、いくつかのドラマのシーズン2が計画されている事は以前にケヴィン・ファイギ社長が明かしていました。それもあってか水面下では色々と動きがあるようで、これまでにもシーズン2に関する報道はいくつかあり、その際は2022年から制作が始まるとも言われていました。

ドラマ「ロキ」は 2021年6月9日(水)16時 よりディズニープラスで配信予定です。

ソース:Loki takes over: Tom Hiddleston on his new TV series and a decade in the MCU

ケビン・ベーコンさん、MCUに参加したいと語る ─ ジェームズ・ガン監督も反応

俳優のケビン・ベーコンさんが、海外メディア Esquire とのインタビューの中で映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に出演したい気持ちを明かしました。ケビン・ベーコンさんは1984年公開の映画「フットルース」の主人公を演じ、スターロード/ピーター・クイルのお気に入りのヒーローでもありました。

インタビューの中で、ベーコンさんは以下のように述べています。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を見たとき、自分(の名前)が登場していることを全く知らずに見に行きました。ニューヨークの午後、67番街にいて、いつものように一人で行ったんです。私は、「なんてこった。みんな僕のことを話しているぞ。みんなこれを見ているのか?」と思いました。

また、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」へのカメオ出演について聞かれたベーコンさんは、「いいかい、そのアイデアは大好きだよ。僕もその一部になりたいと思っています。」と答えました。

ベーコンさんの事は「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」でも触れられ、スターロードとスパイダーマン/ピーター・パーカーとの共通の話題として登場しました。

ガーディアンズシリーズのジェームズ・ガン監督はこのインタビューに反応し、「ケビンとの出会いは、ニューヨークの試写会で、僕もとても若かった。”ピーター・フォークさんと並んで、あなたが一番好きな俳優です “と彼に伝えました。彼は、その言葉を非常に高い褒め言葉として受け取ったと言っていました。SUPERでの彼との仕事はとても楽しかったし、また一緒に仕事ができる日が待ち遠しいです。」とコメントしています。

ケビン・ベーコンさんはMCUでは今の所名前のみの登場ですが、過去にはFOXの映画「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」にてヴィランのセバスチャン・ショウを演じたこともありました。

出演したいと言う俳優と、また一緒に仕事をしたいと言う監督、そしてマーベル映画の経験もあると三拍子揃っているケビン・ベーコンさんは、Vol.3にカメオでの登場はあるのでしょうか?

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」は2023年5月5日より米国公開予定、日本では2023年4月予定です。

ソース:No One Knows The Real Kevin Bacon, But Everyone Has a Favorite Version of Him

【噂話】ドラマ「ミズ・マーベル」1話にキャンプ・リーハイが登場?

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」の第1話でキャンプ・リーハイが登場すると報じられ、話題になっています。キャンプ・リーハイはキャプテン・アメリカ生誕の地として映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」で登場し、以降もたびたびMCUでは登場しています。

ツイッターアカウント MsMarvelNews によると、「キャストやスタッフに近い関係者によると、シリーズの第1話でカマラ・カーンが参加する「アベンジャー・コン」は、ニュージャージー州ウィートンにある架空の陸軍基地、「THE FIRST AVENGER」のキャンプ・リーハイで行われる。」との事です。

映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(2011年)で超人血清を打つ以前のスティーブ・ロジャースが訓練を受けていたキャンプ・リーハイはその後SSRの基地となり、さらにそのあとはS.H.I.E.L.D.が利用していました。この事は映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)でも描かれていました。

しかし、映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014年)で判明したとおり、リーハイの地下ではヒドラのアーニム・ゾラが長い年月をかけてインサイト計画を実行していました。

「エンドゲーム」で登場したキャンプ・リーハイは過去の話であり、MCUの時系列上では「ウィンター・ソルジャー」の時点でS.H.I.E.L.D.(に潜伏していたH.Y.D.R.A.)のミサイルによって爆破されています。

その後その土地がどうなったかは不明ですが、アベンジャー・コンなるイベントが開催されるということは、米軍、S.H.I.E.L.D.やS.W.O.R.D.、あるいはスターク・インダストリーズなどが関わってある程度再建しているのかもしれません。

ミズ・マーベル/カマラ・カーンはコミックではインヒューマンズであり、昨年発売されたゲームのカマラもインヒューマンズとして描かれていましたが、MCU版は今の所インヒューマンズかどうかは明言されていません。

噂通りキャンプ・リーハイで何らかのイベントが行われ、そこでテリジェン・ミストを浴びてインヒューマンズとして覚醒するパターンもありそうですが、ゲームのプロットと似すぎている気もします。

カマラがどのようにして能力に目覚めるのか、注目ポイントのひとつとなりそうです。

ドラマ「ミズ・マーベル」は 2021年後半に ディズニープラスで配信予定です。

ドラマ「ロキ」、トム・ヒドルストンさんが30秒でロキのこれまでを振り返る動画が公開

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」から、主演のトム・ヒドルストンさんが映画「マイティ・ソー」からのロキの歴史を30秒で振り返る動画「Loki in 30 Seconds」が公開されました。

ロキはTVAのもとで歴史修正をするために働かされる事になるようですが、悪戯の神であるロキは歴史をどのように変えてしまうのでしょうか。

「ロキ」の公式概要は以下の通りです。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、アイアンマンたちが訪れた過去の世界で四次元キューブを手に消え去ったロキ。見知らぬ地で目を覚ましたロキは、”時間の流れが違う“という謎の組織TVAの男に拘束され、新たな戦いに巻き込まれることに。作業服を着て戦う姿やシックなスーツでお洒落にキメて飛行機に乗り込む姿など、ロキが様々なビジュアルに変貌。四次元キューブを手にした後、ロキに起こったこととは…?『エンドゲーム』後を舞台にした、ロキの新たな冒険が始まる!

ドラマ「ロキ」は 2021年6月9日(水)16時 よりディズニープラスで配信予定です。

映画「ブラックウィドウ」劇場公開日が1日早くに繰り上げ変更 ─ ディズニープラスは据え置き

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックウィドウ」の劇場公開日が 2021年7月9日(金) から1日はやく繰り上げとなり、2021年7月8日(木) 公開となることが発表されました。ディズニープラスでのプレミアアクセスはこれまでどおり7月9日(金)との事です。

本作の公式ストーリー概要は以下の通りです。

ブラック・ウィドウの前に突如現れた“妹”エレーナ。
姉妹は、自分たちを暗殺者に育てたスパイ組織レッドルームの秘密を知ったことで命を狙われる。
唯一の味方は、かつて組織が生み出した“偽りの家族”だけ。
だが、この家族の再会によって、レッドルームの恐るべき陰謀が動きだす!
ブラック・ウィドウの作られた過去との戦いが、世界の命運を握る。

映画「ブラックウィドウ」は 2021年7月8日(木) より劇場公開、2021年7月9日(金)からディズニープラスでのプレミアアクセス予定です。

ケヴィン・ファイギ社長が映画「ドクター・ストレンジ」のホワイトウォッシュ問題を振り返る ─ アジア人俳優を起用すべきだった

2017年公開のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ」は、主人公の師匠であるエンシェント・ワンが原作のチベット人男性からケルト人女性へと設定を変更され、ティルダ・スウィントンさんが演じていました。当時はこれがホワイトウォッシュ問題だとして批判され、スコット・デリクソン監督やマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が弁明する事態へと発展していましたが、ファイギ社長があらためて当時の事を振り返りました。

海外メディア Men’sHealth とのインタビューの中で、社長は当時のことを以下のように述べています。

私たちは、自分たちがとてもスマートで最先端を行っていると思っていました。私たちは、賢くて年老いたアジア人というステレオタイプをしないようにしたかったのです。でも、「ちょっと待って、他に解決する方法はないの?ステレオタイプにとらわれず、アジア人俳優を起用する他の方法はないの?」その答えは、もちろん「イエス」でした。

昨今の中国近辺の情勢を見てもわかるように、チベット人というのは中国にとってかなりセンシティブな問題です。そして中国はアメリカに次ぐ映画産業の市場であり、その中国を刺激しないよう政治的配慮がなされたことも当時のインタビューで触れられていました。

「アジア人俳優にはエンシェント・ワンを演じる技術がない」といったようなホワイトウォッシュ問題による設定な変更ではない事があらためて説明され、「ステレオタイプを避けるため」だった事が理由だと明かされました。

しかし先日もお伝えしたように、今度は公開を控えている映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」が「ステレオタイプだ」として中国国内で批判され、上映中止の可能性が高いと報じられています。

ファイギ社長はシャン・チーが比較的無名だった事を利用して新たなオリジンを与えることでステレオタイプを回避していると付け加えました。「シャン・チーはアメリカと中国、両方の世界に足を踏み入れ探求するということです。シム(・リウ)はそれにピッタリなんです。」

「ドクター・ストレンジ」の時はステレオタイプを避けたい事と政治的配慮の結果、エンシェント・ワンの設定が変更されましたが、「シャン・チー/テン・リングスの伝説」では変更ではなく付け加える事でステレオタイプからの脱却を目指したとの事。

中国での予告編の反応は芳しくないものの、MCU初のアジア人が主人公の作品として、日本人にとっても注目の作品となりそうです。

なお、MCUでは映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」で真田広之さんが日本のヤクザを演じていた他、FOX映画「ウルヴァリン:SAMURAI」ではメインの舞台が日本として描かれましたが、よくも悪くもステレオタイプであり現実の日本とはかけ離れたものでした。しかし上映中止になるほど日本人から大きな批判が出たわけでもなく、異世界モノが好まれる民族性と合致したのか、抵抗がありつつも割と受け入れられたようです。

映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」は2021年9月3日 日米同時公開予定です。

ソース:Simu Liu Wants You to See Yourself as a Superhero