ドラマ「アーマー・ウォーズ」は2022年秋から撮影開始

ディズニープラスで配信予定のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アーマー・ウォーズ」が2022年秋から撮影が始まることが判明しました。RedditユーザーのRAMcGonagall の投稿によると、この情報はペンシルベニア大学のホームページから判明したとの事です。

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ペンシルベニア大学で開催される IdeaToFilmカンファレンスの案内ページでは、このイベントに出席するマーベル・スタジオのプロデューサー、ジェナ・バーガーさんの略歴が以下のように記載されています。

ジェナ・バーガーは、マーベル・スタジオの制作・開発チームのエグゼクティブで、過去3年間在籍しています。彼女は最近、近日公開予定のDisney+シリーズ「Ms.Marvel」を制作し、現在はドン・チードル主演の新シリーズを開発中で、この秋にアトランタで撮影予定です。

「アーマー・ウォーズ」の撮影時期について、今年の初め頃には5月から始まるとの噂が報じられていましたが、海外メディア Cosmic Circus のリジー・ヒル編集長は10月から11月からだと聞いているとして、噂を否定していました。

「ワンダヴィジョン」からのドラマシリーズの平均的な制作スケジュールをあてはめると、「アーマーウォーズ」が10月から撮影開始と仮定した場合、2023年2月頃には撮影が終了し、2023年末頃の配信となる事が予想されます。

「アーマー・ウォーズ」について詳しいことは発表されていませんが、主人公ウォーマシン/ローディを演じるドン・チードルさんは「トニー亡き世界でローディの過去と、そして未来を探求する。」と語っています。

本作はトニー・スタークの遺産を巡る物語になる事から、トニーの制作物の流れでもあるホワイト・ヴィジョンや後継者とも言えるアイアンハート/リリ・ウィリアムズ、敵対勢力として「アイアンマン2」の武器商人ジャスティン・ハマーや、「アントマン&ワスプ」のブラックマーケットの売人ソニー・バーチなどの再登場が予想されています。

ドラマ「アーマー・ウォーズ」の配信時期は未定です。

ドラマ「ムーンナイト」、スティーブ・ロジャース登場の計画があった事が明かされる

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のエグゼクティブプロデューサー兼ヘッドライターのジェレミー・スレーターさんが、海外メディア Discussing Film とのインタビューで、クリス・エヴァンスさんのカメオ出演について話し合っていた事を明かしました。

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スレーターさんは「カメオ出演の計画は、ライタールームで話し合うのに最も楽しいことの一つです。もしクリス・エヴァンスをキャプテン・アメリカとして呼び戻そうとしたらどうなるか?脚本家同士で「もしも」の話をするんです。」と明かしました。

また、以前に明かされていたエターナルズブラックナイトのカメオ計画の話題も交えつつ、彼らが登場する論理的な理由を見いだせなかったと説明しました。

その後、検討していく中で次のようなターニングポイントがあったと説明します。

しかし予算の話を始めて、「ああ、たくさんの映画スターを登場させるために何百万ドルも使うのなら、それと同じ金額で古代エジプトを再現して、エピソード6の大決戦やエジプトの暗黒街のための予算に回した方がいいのでは」と理解するようになりました。そうすると、「そのお金で他のキャラクターを登場させてカッコよくするよりも、ムーンナイト(自身)をできるだけカッコよくしたほうがいい」ということになったんです。それが現実的だったということもあります。もうひとつは、クリエイティブな判断の多くをケヴィンに任せたという事実です。

そしてケヴィン・ファイギ社長の一言で、最終的にカメオ計画を白紙にする決断をしたと語りました。

ケヴィン・ファイギは私たちのところに来てこう言いました。「みんなカメオが好きなんだよね。誰もがそれに興奮してるんだ。しかし、私はあなたの物語が自立してるように思うよ。」、と。そうすると、ほとんど不必要なカメオを押し込んでいる感覚になりました。突然、ウォーマシンがカイロを訪れていたとか、そんな感じです。マークとスティーヴンが歩んできた人物像の旅から、ストーリーが外れてしまうような気がするんです。「ドクター・ストレンジ」と「スパイダーマン」のような、砂場のおもちゃで遊ぶのが好きな僕にとっては、ちょっと残念な話です。でも同時に、それが正しいクリエイティブな決断であることも認識しているんです。

キャプテン・アメリカとムーンナイトは共にシークレット・アベンジャーズというチームの一員でしたが、このドラマにはスティーブが登場するだけの確かな理由が準備出来なかったようです。

クリス・エヴァンスさん自身も「完璧な理由がなければキャプテン・アメリカの再演は出来ない」と話しており、予算があったとしても脚本として十分な理由がなければ引き受けては貰えなかった事でしょう。

今作でのカメオは見送られましたが、将来的にシークレット・アベンジャーズが描かれる可能性には期待したい所です。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

ソース:Moon Knight TV Writers Considered Chris Evans Cameo

ドラマ「ミズ・マーベル」、物語後半は西洋人が知らないことに触れていくと制作陣が語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」のサウンドを担当しているクリス・ジャイルズさんが、海外メディア The Direct とのインタビューの中で、残りのエピソードについて少し言及しました。

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ジャイルズさんは「ミズ・マーベル」が以前に担当していた「ワンダヴィジョン」とは全く別の方向性だと指摘します。

ワンダヴィジョンはMCUの一部として確立されていましたが、ミズ・マーベルは全く別の方向性なんです。なぜなら、コミックシリーズやすべてを追っていくと、それらは常にインスピレーションとして機能するからです。でも、それは良いことでもあり、悪いことでもあり、すべてを忠実に再現しているわけではありません。

また、ジャイルズさんはお気に入りのエピソードを聞かれると、「それは言えません。」と4話以降のエピソードなる事に触れ、「制作の舞台裏をしっているから称賛の気持ちでいっぱいです。しかし視聴者、特に若い層にどう響くかはまったくわかりません。」と不安も抱えている事を明かしました。

そして、残りのエピソードについて次のように言及しました。

私にとって目立ったのは、シリーズの後半です。なぜなら、多くの西洋人が存在にさえ気づいていないようなことに触れ始めるからです。ミズ・マーベルのコミックや関連作品を追っていけば、その一部を理解することができるかもしれません。でも、このメディアを通して語られる物語があることに、私はとても魅力を感じています。私にとってのバックストーリーは、キャラクターを成長させるのに役立つものなんです。というのも、マーベルは、キャラクターが育っていない、ただ閃光を浴びて、何かを吹き飛ばしているだけだ、などと批評されることが多いんです。特に、エピソード形式のストリーミングプロジェクトでは、多くのバックストーリーに肉付けをすることができます。だから、大きなスクリーンで彼らを迎えるときはいつでも、「ああ、こういう人物について調べてみたんだ、だからこの人たちは、私が善人だと思った人、悪人だと思った人の敵なんだ」とか、そういうことが分かるわけです。いや、本当に、本当にかっこいいものが出てくるんです。

そして、ジャイルズさんはエピソード4と5が東南アジアで撮影されたという話について、次のように語りました。

地球上の他の場所を訪れることは、いつだって素晴らしいことです。私たちは東南アジアの人たちと一緒に仕事をし、彼らがどのように世界を捉えているのか、私たちが一般的に世界を捉えているのか、また西洋文化がどのように根付いているのかを垣間見ることができました。それは私にとって、とても謙虚な経験でした。そして、私の世界を少しばかり広げてくれました。とても勉強になりました。とても素晴らしい旅でした。

「ミズ・マーベル」は予定されているエピソードの半分の配信を終え、残るエピソードではキーアイテムとなっている腕輪とカマラ・カーンの出生の謎について迫っていくと見られています。そしてクランデスティンの秘密や、テン・リングスとの関係性などにも注目が集まっています。

ドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第4話は 2022年6月29日16時 より配信予定です。

ソース:Ms. Marvel’s Chris Giles Teases Final Episodes’ ‘Dynamic’ Shift (Exclusive)

ドラマ「ミズ・マーベル」、3話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年6月22日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1エピソード3「Destined(邦題:宿命)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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青い肌のジン物

今回のエピソードは1942年のインドからスタートし、カマラの曾祖母アイシャと前回のラストで登場したカムランの母ナジマ、その他仲間たちがバングルを発見するシーンとなっています。

バングルは切断された青い腕から回収されました。MCUで青い肌といえば代表的なのがクリー人。

コミックのクリーはネガバンドと呼ばれる2つ一組の腕輪を開発した事があり、初代キャプテン・マーベルであるマー・ヴェルが装着していました。

一方でこの物語にジンが登場している事を考慮すると、この腕がジンのものなのかクリーのものなのか判断が難しい所です。ジンがクリーの変種である可能性もあるかもしれません。

余談ですが、青い肌のヨンドゥはクリー人ではありません。

テンリングス

バングルを回収したこの場所の足元には「シャン・チー/テン・リングスの伝説」に登場したテンリングスの紋章が刻まれています。

©MARVEL,Disney

シャン・チーの父でありテンリングスのボス、ウェンウーがどのように関わっていたのか、腕輪のルーツは同じなのか、とても気になる所であり、今後の注目のポイントです。

「寺院から来た男が言ってたでしょ」「ふたつ必要だって」という会話から察するに、ナジマたちの目的のためには腕輪はひとつでは足りないようです。そしてそのもうひとつはイギリス軍が持ち去ったという推論をたてています。

「寺院から来た男」はウェンウーの事を指しているようでもあり、アイシャたちとテンリングスはどのような関係にあるのでしょうか。友好的に許可を得てこの場所に入っているのか、無断で侵入しているのかも今のところ不明です。

なお、シャン・チーは続編とスピンオフの制作が発表されており、腕輪を巡る物語は長く続く可能性もありそうです。

ヌールディメンション

アイシャやナジマたちは他の次元から追放されてきたとの事。ヌールディメンションと呼ばれるその世界の住人はヌール(光の意味)の力で人間よりも長い寿命がある事が明かされます。

しかし、ナジマたちはこの世界で自身の内にあるヌールをうまくコントロール出来ない事、カマラはこの世界で生まれ、バングルによってヌールが引き出されてコントロール出来ている事などが新たに明かされます。そして、カマラと同じくこちらの世界で生まれたカムランも同様の可能性を秘めているとも語られ、コミックでカムランが能力を獲得している事を示唆します。

ヌールディメンションはコミックに存在しないため、考察の手がかりはほとんどありません。ヌールが光という意味である事から、コミックに存在するライトディメンションやその対になるダークディメンションなどは参考になるかもしれません。

追放されたナジマたちと追放した一派があるという事は、集団生活をし、法や秩序がある事は推測されます。

クランデスティン

ナジマたちは自らをクランデスティンという一族であり、ジンだと話しています。これはコミックに起源のある集団ですが、MCU版とコミック版ではかなり異なっているようです。

コミックのクランデスティンはアダム・デスティンという1100年代に十字軍の兵士だったイギリスの男とその一族の事。アダムは人間でしたがエラリスという名のジンによって不老不死の力を与えられ、やがて二人は結婚し、子供を産んでいきます。子どもたちは半分ジンの血を引いているわけですが、不老不死は遺伝しませんでした。

クランデスティンは英語で Clandestine と一つの単語であり不法的なものや悪意のある「秘密」の事を指します。そして、アダム・デスティンの一族(Clan)という二重の意味でもって名付けられたキャラクターたちです。

作中で提示された情報はまだ乏しく、ナジマたちがデスティンの一族なのか、単に秘密の集団なのかは今後明かされていく事になりそうです。

コミックのアダム・デスティンと妻であるジンのエラリスは次のような外観です。

©MARVEL

©MARVEL

Unseen

カマラの「何者か?」との問にナジマはアジュナビ、マジヌーン、アンシーンといくつかの呼び名を挙げていきます。

アジュナビはアラビア語で余所者、マジヌーンはアラビア語で狂者、アンシーンは英語で見えざるものとなっており、クランデスティンの意味も含めてネガティブな呼び名が並んでいます。

コミックではアンシーンなる存在が登場しており、「道を踏み外したウォッチャー」の呼び名でした。アニメ「ホワット・イフ」で見たようにウォッチャーはとても強力な種族であるため、クランデスティンがウォッチャーと連なる者であれば、ミズ・マーベルの初対戦相手としては格上どころではありません。

コミックのアンシーンとは関係なく、英単語のUnseenとして受け止めるのが適切であるように考えられます。

ジン

最終的にクランデスティンはジンであると説明されます。前述の通り、コミック的にはその等式は半分正解で半分間違いなわけですが、まだいくつかの秘密が隠されていそうな気配です。

コミックにもジンという種族は存在しており、悪魔の母たるリリスが生み出した悪魔の一種を指しています。彼らはアラジンに登場するジンをモチーフにしており、不死の存在であり、魔法を行使します。

なお、リリスは2022年秋発売予定のゲーム「ミッドナイトサンズ」にヴィランとして登場しています。

セルヴィグ博士

クランデスティンを故郷にかえすためカマラがブルーノに相談するシーンでは、ヌールディメンションに関するエリック・セルヴィグ博士の論文がある事が明かされます。

セルヴィグ博士は2011年公開の映画「マイティー・ソー」で登場し、ソーと友人になった人物で、「アベンジャーズ」(2012年)ではロキにマインドコントロールされ、チタウリを引き入れるためのポータルを開けることを手伝ってしまいました。

彼はスペース・ストーンである四次元キューブを用いたポータル装置の開発に取り組んでいた事から、マルチバースや他次元についてスーパーヒーローでない地球人の中で一番詳しいかもしれません。

モスクの捜査

ダメージコントロールのエージェント・ディーヴァーが登場し、部下を引き連れてモスクの捜査へと訪れます。イマーム(指導者)のシャイフ・アブドラが対応する横から、理事の当選が確実となったナキアが割って入り、令状がなければ権限はないとして拒否します。

ディーヴァーが法律は学校で習ったの?と質問すると、ナキアは「ロー&オーダー」の再放送で学んだと回答しています。

ここは日本語では「テレビドラマ」とぼかされている部分で、1話2話で任天堂の存在が消されたように日本のディズニーによってどういうわけか墨を塗られています。

前回はブルーノが進路の方向性を見出しましたが、ナキアもまたここで方向性が定まってきたようです。このまま政治家となり、ソコヴィア協定の白紙化に期待したい所。

靴泥棒

結婚式の準備の中、アーミルが新郎の靴を隠す伝統があると説明しながらも、普通は一足なのに全部なくなっていると怒っています。

少し前の場面では大量の靴を抱える少年がばっちり映されており、この親戚の少年がどこかへ隠してしまったようです。

©MARVEL,Disney

言動より行動

「ナイトライト」を良く思わない母ムニーバは目の前に本人がいるとも知らず「母親は恥じるべき」だと口にします。それを聞いて居たたまれなくなったカマラは、ブルーノが置いていった箱を持って表に。

一足先にパーティーから出てきたシャイフに「ナイトライト」はどうやって自分がいい人であるか証明すればいいのか質問すると、シャイフは「good is not a thing you are. it’s a thing you do.(言葉で示すものではない、行動で示すものだ)」とコミックのセリフを引用して答えています。

©MARVEL,Disney

シャイフが去った後、ブルーノがくれた箱を開けると、そこにはコミックのミズ・マーベルが装着しているアイマスクが入っていました。

ブルーノの調査

ブルーノがサークルQで店番をしながらジンについての調査をしていると、カマラの父ユスフが来店。ムニーバから禁止されているというフルーツパイを秘密で購入すると、ブルーノが読んでいたウルドゥー語の資料を見つけて読み上げていきます。

それによるとジンは「イスラム以前から伝わる超自然的存在」、「ジンは時代や文化ごとにジーニーや悪魔など様々な名前を持つ」、「伝説によると、あるジンの一族は故郷を追放されてこの世界に囚われている」、「彼らはこの世界に潜み、故郷に帰るためのキーを探している」、「だが古代のバリアを破るには原始的なパワーが必要になる」との事で、これは今回のエピソードの前半でナジマが説明したことと一致しているようです。

ブルーノの正確で迅速な調査能力は「椅子の男」にふさわしいもののようですが、カマラのサポートを続ける事はできるのでしょうか。

次元間移動

ブルーノがカマラに対して次元間移動の説明を行うシーンでは、「太陽と同等のエネルギー」が必要と語られました。

このブルーノの理論が正しいかどうかは分かりません。マーベルの中で次元間移動を行うキャラクターは多数存在しており、MCUでもドクター・ストレンジ、アメリカ・チャベス、クレアなどが披露してきました。

なお、このシーンではカマラはアイアンマンのTシャツを着用しており、相変わらずのアベンジャーズ愛を表現しています。

小さいハルク

結婚式当日、ダンスのシーンでは靴泥棒の少年がムニーバが1話でカマラのために作ってくれた小さいハルク用の衣装を着て踊っています。

©MARVEL,Disney

カマラが着用を拒否して当時は少し親子関係がぎくしゃくしましたが、再利用される機会があったのは素晴らしい事です。

ダンスシーンの後半は公式クリップが公開されています。

クランデスティンの襲撃

カムランが式場に飛び込んでくると、「みんな殺される」とカマラに逃げるように促します。人質を取って要求するのであればわかりますが、皆殺しにしてしまってはカマラが言う事を聞く理由がありません。カムランが警告したほど無差別ではなく、ナジマたちクランデスティンはカマラを追います。

父と母の思い出の曲、Bon Jovi の「Livin’ on a player」をバックに戦闘が始まります。

ナジマは冒頭で自分たちがこの世界でヌールをうまく操れないと語っているため、現状でカマラの存在は腕輪と同レベルの重要な鍵であるはずで、カマラを殺してしまう事は得策とは思えません。息子のカムランがヌールをコントロールできるようになる事に賭けて、最悪腕輪を奪えればいいというプランなのでしょうか?あるいは実際はヌールを操れるのに、そうではないフリをしている可能性も考えられます。

そもそもエピソード冒頭の段階でカマラから無理やり腕輪を奪っていれば、こんなオオゴトにする必要もありませんでした。ナジマにどういう心境の変化があったかは不明ですが、少し前のナジマとカムランのやり取りでは、「(カマラは)もう少し時間が欲しいらしい」というカムランに対してナジマは「そんな余裕はない」と焦りを見せています。100年近く地球にいる事を語っていましたが、ナジマが何を焦っているのか、次回以降に明かされる事に期待です。

腕輪の機能

キッチンに追い詰められたカマラ。ナジマは「あなたじゃその腕輪を使いこなせない」と、腕輪には内なるヌールを引き出す事とは別の機能がある事を示唆しています。

故郷に帰りたいだけと主張するナジマですが、追放者が帰った所で受け入れてもらえるのか少し怪しい所。悪い方向に考えれば、ヌールディメンションの支配権を奪い返す事が目的なのでしょうか。

クランデスティンの名が示す通り、彼女たちはまだ不正な秘密を抱えているようです。

KARACHI

追い詰められたカマラがナジマにバングルの腕を掴まれると、ふたりは強烈な光を浴び、KARACHIと書かれた列車のビジョンを見ました。

カラチはパキスタン最大の都市で、2話でユスフやムニーバが話していたように彼らはもともとカラチに住んでいました。また分離独立運動の際のカマラの祖母サナのエピソードで列車も登場しており、今回のエピソードのラストと合わせて、列車の謎は次回以降にサナが説明してくれそうです。

ダメージコントロールの介入

カムランの援護も虚しく、四方を囲まれ追い詰められたカマラとブルーノ。しかしダメージコントロールの介入により裏口からの脱出に成功します。

ダメージコントロールの武装兵はコミックのS.H.I.E.L.D.の特殊部隊ケープキラーのようなデザインで、現実の技術とは異なる特殊な武器を使用していました。もともとはトニー・スタークと政府によって設立されたダメージコントロールですが、今回のエピソードでは出番も少なく、アップもないせいもあり、武装にスタークのロゴは確認出来ません。

©MARVEL,Disney


今回のエピソードの中でムニーバから「どんな険しい山も一人で登る必要はない」とアドバイスをもらったカマラですが、今はまだ家族に打ち明ける勇気が出ません。次回以降うまく関係を修復していく事に期待です。

ドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第4話は 2022年6月29日16時 より配信予定です。

ドラマ「ホークアイ」、フラ・フィーさんはカジが死んでいないと考えている

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ホークアイ」でカジを演じたフラ・フィーさんが、海外メディア Attitude Magazine の取材に応じ、カジの今後の復帰の可能性について語りました。

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フィーさんはインタビューの中で、「正直なところ、まだわかりません。でも、カジにはぜひ登場してほしいですね。ホークアイの最後に非業の死を遂げたのは事実ですが、それに賭けるつもりはありません。マーベルでは、誰も死んだことがありません。私はとても期待していますし、このキャラクターと世界を再び訪れることができたら間違いなくワクワクします。」と述べました。

フラ・フィーさんのコメントはカジのMCUリターンの確実性を裏付けるものではありませんが、現在撮影中のドラマ「エコー」などで回想シーンなどを介して再登場する可能性は十分に残されています。

通常の映画シリーズであれば、死亡したキャラクターの再登場は回想シーンか「実は生きていました」でしか描けないものですが、「ブラックパンサー」や「ムーンナイト」で描かれた死後の世界、アスガルドが内包している死者の国ヴァルハラなどに加えて、最近かなりの頻度で取り上げられているマルチバースなど、マーベル映画では様々な再登場の機会が考えられます。

興味深いことに、先日はMCUでバトロック・ザ・リーパーを演じてきたジョルジュ・サンピエールさんも「バトロックは100%戻ってくる」と語っており、以前にはサノスに殺されたヘイムダルを演じていたイドリス・エルバさんもヘイムダル再登場の可能性を示唆していました。

カジが再登場する際はどういった形になるのでしょうか。そして、今度こそマヤといい未来を築いていけるのでしょうか。

ドラマ「ホークアイ」シーズン1はディズニープラスで全話配信中です。

ソース:FRA FEE ON MAKING IT AS AN OUT GAY ACTOR: ‘YOU HAVE TO BE THE CHANGE YOU WANT TO SEE’

英マーベルが父の日を祝って、MCUに登場する10人のパパを紹介

マーベルUKが6月19日の父の日を祝して、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に登場する10人のパパキャラクターをInstagramにて紹介しています。パワーを持たない一般人から絶大なパワーを誇るキャラクターまで、MCUの中で印象深い人物が幅広く紹介されています。

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選出されたのはレッドガーディアン/アレクセイ、アントマン/スコット・ラング、ウェンウー、ホークアイ/クリント・バートン、オーディン、ハワード・スターク、サノス、ティ・チャカ、ヴィジョン、ハンク・ピムの10人。

このうち、クリント・バートン、ハンク・ピム、スコット・ラングの3人が明確に生存しており、アレクセイもまたおそらくどこかにいると考えられています。

そして、スコット・ラングとハンク・ピムの二人はどちらも「アントマン&ワスプ:クアントゥマニア」に登場し、「アベンジャーズ/エンドゲーム」後の様子が描かれる事になります。

多くの海外ファンが独自に自身の推しパパをツイートし、スコット・ラングがかなりの人気を獲得する中、この10人に選ばれなかったキャラクターとしてトニー・スタークをあげる声も多くなっています。

プレイボーイとしての印象が強いトニー・スタークですが、映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」では娘のモーガンとのやり取りが注目され、「3000回愛してる」の言葉は当時多くの人が口にしていました。

ドラマ「ムーンナイト」、オスカー・アイザックさんが母親とアメミットの削除シーンについて明かす

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」の主演を務めたオスカー・アイザックさんが、海外メディア Gold Derby の取材に応じ、第6話で削除して悔やまれているというシーンについて語りました。

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オスカー・アイザックさんは動画の中で、マークの母親とアメミットを結びつけるシーンが計画されていた事を次のように明かしました。

そしてある意味、私たちはそれをもっと推し進めようとしました。エピソード6の最後に、リズムに合わない素晴らしいシーンがあったのですが、あれは私にとって、母とアメミットをもう少し近づけるためのシーンだったのです。少年時代のマークが「Lators, gators」と言うと、彼女は「In a while crocodile」と返します。母を通じてワニの女神は「お前を事前に裁定できればよかったのに、そうすればお前は決して……こんなことにはならなかったのに」と言っているんです。だから、観客が文字通りに理解できなくても、起こっていること全てに潜在的な感情移入があることが、私にとってはとても重要でした。

©MARVEL,Disney

「(See You)Lator gators」、「In a while crocodile」のやりとりはジョーク交じりの別れの挨拶。日本語でいうところの「さよなら三角」に対する「また来て四角」のようなもので、三角や四角に意味がないように、本来はアリゲーターやクロコダイルの単語にも意味はありません。

この作品のヴィランであるワニの頭を持つ女神アメミットをこの言葉遊びにひっかける計画があったようですが、最終的には物語に適合せずに削除されたようです。

また、アイザックさんはこれに関連するトラウマシーンについて「2人(マークとスティーヴン)のキャラクターが別々に行動しているだけでなく、時には過去の自分たちの行動を見ながら、それぞれを演じる事もありました。頭をひねりながら、それぞれのキャラクターに何が起こっているのかを見極める……それが、信じられないような山登りのようでした。」とその難しさを語りました。

シーズン1ではマークが過去のトラウマを受け入れる事で、マークとスティーヴンがお互いを認め共存出来るようになりました。しかし第3の人格ジェイクが動いている事や、スカーレット・スカラベとしてデビューしたレイラのその後など、気になる部分も数多く残されています。

「ムーンナイト」のシーズン2が計画されているのかどうかは不明ですが、本作のモハメド・ディアブ監督は「シーズン2よりも映画化に興味がある」と過去にコメントしています。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで全話配信中です。

ドラマ「ミズ・マーベル」、2話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年6月15日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1エピソード2「Crushed(邦題:恋の始まり)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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アントマン

前回パワーを手にしたカマラ・カーンはアゲアゲな登場をかましています。このあたりはスパイダーマン/ピーター・パーカーと同様の反応で、ティーンがこういう能力をある日突然手にした場合はこのようなリアクションになってしまうのかもしれません。

ブルーノに「アントマンになれると思ったのか?」と指摘されるカマラですが、それはコミックのカマラの事を指しています。MCUのカマラはエネルギーをまとう事で手を巨大化させ伸ばしていましたが、この能力では縮小化を再現する事は難しそうです。能力が成長し、変化していく事はありえるのでしょうか?

QRコード

前回につづき、今回もミズ・マーベルの無料コミックのQRコードが存在しています。読み取りが上手くいかない方や面倒な方はこちらをクリック。

©MARVEL,Disney

時系列は?

「ミズ・マーベル」のプロデューサーであるサナ・アマナトさんは本作が「エンドゲーム」の1~2年後を想定していたと話しており、ディズニープラスのMCU時系列順のカテゴリを見ても「ムーンナイト」と同時期ないしは後の話しである事が推測出来ます。

  • 2023年10月:「アベンジャーズ/エンドゲーム」で半分の生命が戻ってきた
  • 以降2024年初頭頃までのタイミング:「ワンダヴィジョン」
  • 2024年春頃:「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」
  • 2024年6月から8月ごろ:「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」
  • 2024年秋頃:「シャン・チー/テン・リングスの伝説」と「エターナルズ」
  • 2024年夏から冬にかけて:「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」
  • 2024年クリスマス:「ホークアイ」
  • 2025年初頭:「ムーンナイト」と「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」

この事から本作は2025年を描いているものであると考えられますが、その時期については制作サイドから明言されておらず、今のところ作中から読み取るほかありません。

この冒頭のシーンでは学内で「ホームカミングのチケット販売中」のポスターが目に入ります。

©MARVEL,Disney

ホームカミングは通常10月ごろに開催されるイベントであり、チケットは9月ごろに販売されるようですが、本作は秋頃の話なのでしょうか?この謎を解く鍵はエピソードの後半で示されています。

ヒーロー問題

ゾーイがクラスメートに囲まれてアベンジャーコンの話題で盛り上がっている横で、カマラの親友ナキアは「最近スーパーヒーロー問題が多い」と愚痴っています。

ハルクの指パッチンによって人々が戻ってきたあと、「ワンダヴィジョン」のウェストビューは「ミズ・マーベル」と同じニュージャージー州の出来事であり、「スパイダーマン」2作と「ホークアイ」は隣町であるニューヨークで起きた事件、そして「エターナルズ」は地球規模の変動となっていました。

低予算のキャプテン・マーベル

 “budget Captain Marvel” という言葉はコミック「ミズ・マーベル」がデビューした時に一部の批評家が用いた表現で、MCU版でもこう言われないようにしているという一種の皮肉になっているのでしょうか。

大きな拳

コミックの巨大化能力を再現するように、結晶化したエネルギーで大きな拳を作るカマラ。この結晶には質量があるようで、カマラは拳を持ち上げることが出来ません。

前回ゾーイを救ったときや、今回のエピソードの後半で子供を救った時にも同様の能力を見せましたが、その時には質量を感じる演出はありませんでした。カラマの精神状態が影響しているのでしょうか?

©MARVEL,Disney

パワーソース

ブルーノの調査によるとカマラのパワーがバングルではなく彼女自身から発生しているとの事で、バングルはトリガーに過ぎないことが明確に示されます。

これはインヒューマンの遺伝子をもち、テリジェン・ミストを浴びた事で能力が発動したコミックのカマラと図式的にはかなり似ており、今後のさらなる情報に注目となります。

アスガーディアン

「私、アスガーディアン(アスガルド人)だったりして。ソーの親戚とか?」というカマラですが、ソーの兄弟はコミックではロキだけではありません。

「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」での登場が予定されていたというバルダーを始め、ソーには数人の男兄弟がいる他、アンジェラやラウッサといった妹も存在しています。マーベル・スタジオがカマラをアスガルド人として描く事は不可能ではありませんが、こうやってセリフでからかわれる事はその可能性はほとんどないと考えていいのかもしれません。

マーベルのバングル系アイテム

マーベルコミックには有名な腕輪状のアイテムが2種類あり、それぞれネガバンド、クアンタムバンドと呼ばれています。

ネガバンドは数千年前のクリー帝国の強力なアーティファクトで、精神エネルギーを物理エネルギーに変換し、装着者に素晴らしい力を与えることができる腕輪です。具体的にはネガティブゾーンからエネルギーを引き出し、筋力強化や状況認識能力の向上、さらには星間移動も可能にし、光子ブラストを放つことができるようになっています。また、宇宙空間での生存にも最適化され、食料や酸素がなくても生存できる能力を獲得します。この腕輪はコミックにおいて初代キャプテン・マーベルのマー・ヴェルが装着していました。

もうひとつのクアンタムバンドは起源が明らかになっていない腕輪ですが、コズミックエンティティのイーオンが作ったともされるもの(イーオンはラブ&サンダーの予告2弾にイースターエッグとして登場しています)。クアンタムゾーンから無尽蔵のエネルギーを引き出すこの腕輪はバッテリーの機能もそなえており、なんらかの状況でクアンタムゾーンへのアクセスが遮断された場合でも、ある程度はこの腕輪自体にチャージされたエネルギーを使用する事が出来ます。能力的にはネガバンドに似ている他、エネルギーを視覚化、固定化するといったMCU版のミズ・マーベルに似た能力も備えています。この腕輪を装着したものは宇宙の守り手クエーサーと呼ばれ、マー・ヴェルの遺伝子から人工的に作成された娘でキャプテン・マーベルでもあったフィラ・ヴェルが装着していました。

カマラのパワーを引き出した腕輪はこれらのどちらかなのか、また別の腕輪なのか、今後の焦点になって来ることでしょう。ひとまずカマラはこの能力に「ハードライト」と名付けました。

トレーニング

トレーニングのシーンでカマラが落下し、ブルーノが引っ張るシーンは「アベンジャーズ/エンドゲーム」のナターシャとクリントのシーンを再現しています。ぶら下がっているカマラが「Let me go」(離して)というのもナターシャのセリフをかぶせています。

ヴォーミアのソウルストーンを得るためにナターシャは犠牲になりましたが、この屋上は大した段差でもないため、カマラは余裕の着地を見せて終わります。

アミとの和解

アミ(母)ムニーバとぎくしゃくしていたカマラですが正直に話す事でなんとか許しを得ました。さらにゾーイのホームパーティに参加する許可まで出ました。1話では厳しいというか過保護な面が強く出ていたムニーバですが、ちゃんと優しい面も持ち合わせています。なお、コミックの両親はかなり厳格な人物です。

ホームパーティ

ホームパーティへはブルーノの自転車で二人乗で向かいます。これは前回のエピソードでカマラの自転車が(ブルーノの予想どおり)盗まれたことを表しています。

パーティで出会った男にオレンジジュースと騙されてウォッカを飲んでしまうのは、コミックのワンシーンを再現したもの。コミックでは吐き出していますが、MCUでは飲み込んでしまったようです。未成年に加えて宗教的にも飲酒を禁じられているカマラが飲まされた事について怒ってくれるブルーノとナキアはいい友人のようです。

©MARVEL,Disney

転校生のカムラン

今回のエピソード冒頭の学校でぶつかった転校生のカムランはコミックに登場するキャラクター。

コミックでは、カマラの父親ユスフの友人の息子で、別の学校(エクセルシオ・アカデミー)に通うパキスタン系の高校生。トニー・スタークの出身であるMIT(マサチューセッツ工科大学)に合格するイケメン秀才で全身ブランド物でキメるパーフェクト男子、且つ、カマラと趣味が合致する重度のオタクです。また、ブラックボルトのテリジェン・ボムにより能力に目覚め、青白いエネルギー状のボディになったりし、カマラと衝突する展開も。

ゾーイの家から逃げる際に乗車するおじさんの車は、黒地に輝く紫のラインというブラックパンサーを彷彿とさせるデザイン。ワカンダの血を引いている設定になった、ということはさすがにないでしょうか。

インド映画の話で盛り上がる二人が同じタイミングで口にした「DDLJ」とは1995年公開(日本では1999年)の映画「シャー・ルク・カーンのDDLJラブゲット大作戦〜花嫁は僕の胸に」の事。ムンバイの映画館 Maratha Mandir Cinema では2015年2月19日に上映終了するまで、1009週にわたって公開されていたインド映画史上に残る作品です。

車から降り、連絡先を受け取るカマラ。本作ではチャットのやり取りなどが背景に描写される演出がありますが、ここでは走り去るカムランを見送るカマラのシーンでちょうど後ろのハートが点灯します。そしてこれがフェードでにじんでいくと、画面中にハートがいっぱいに。

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身体の変化

歴史の授業の終わり、突如鼻先が光りだしたカマラはトイレに駆け込みました。

ナキアは生理と勘違いして「ナプキンもあるけど。おたくのママ、タンポン反対派でしょ」と言っていますが、ムスリムの中には身体の中に異物を入れるのを嫌う考えを持つ人がいる事を示しています。

思春期に出てくる身体の変化と制御できないスーパーパワーのダブルミーニングとなるシーンであり、ここでナキアが混血による苦悩を持っていることも明かされます。

なお、このシーンではカラマがコミックのクラシックなブラックウィドウを描いたシャツを着用しています。

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今週のウィルソン先生

ウィルソン先生に呼び出されたブルーノは前回のエピソードでも参照されていたカリフォルニア工科大学の英才教育プログラムに合格したことを知らされます。

カマラのパワーに悩んでいるのか、ニュージャージーの逆サイドにあるカリフォルニアに行くのをためらっているのか、憂かない様子のブルーノに、ウィルソン先生はスター・ウォーズと「プラダを着た悪魔」のセリフを引用しつつ説得を試みます。

ウィルソン先生は猫オタクに続き、映画オタクでもあるようです。

イード・アルフィトル

ブルーノがいつものようにカマラの練習につきあうつもりでいると、カマラはカムランと車の練習に行くと言って断ってしまいます。カマラはナキアからもらった衣装とイヤリングをつけてオシャレをし、ブルーノはフラレ感を漂わせています。

カマラは母も望んでいるとして今度「イード・アルフィトル」に行こうとブルーノを誘います。イードは断食(ラマダン)の終わりを祝うお祭りの事で日程はヒジュラ歴で決まっているため、西暦にすると毎年開催月が変わります。

「ミズ・マーベル」は2025年が舞台になっているため、その開催は3月末の予定となっており、ここは時系列を特定する鍵となっています。また、ニュージャージーの3月の平均気温は5.6度との事で、作中の人物がマフラーを巻いていたり、ジャンパーを着用するなど比較的厚着をしている事、夜間のシーンで吐息が白くなっている事などと整合性が取れています。

気になるのは冒頭のホームカミングのポスターで、3月といえばプロムの時期。ホームカミングのポスターは季節外れ感がありますが、ポスターの剥がし忘れとして納得できないものでもありません。

もう一つ気になる点としてはそもそも断食が描かれていない点。前回のエピソードでも食事のシーンがありましたし、アメリカ在住のムスリムが少し緩いのか、何らかの制作ミスかは判断が難しい所です。

今回も消された任天堂の存在

ドライブにでかけたカマラとカムランですが、カムランは「誰に運転を教わった?」と聞いていますが、英語ではこの後に「Bowser?」と続いており、これは日本で言うマリオの宿敵、大魔王クッパのことです。

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前回もスマッシュブラザーズに関するセリフがありましたが、日本語では単なる「対戦ゲーム」という言葉に置き換えられ、制作陣の任天堂愛は日本のディズニーによって抹消されているようです。

キンゴ

インド料理点のボンベイ・スパイスに入ったカマラとカムランは再び映画話で盛り上がります。

カムランが「君まさかキンゴのファンじゃないよね?」と聞いているのはもちろんエターナルズに登場したキンゴ・スネンの事。「アミがキンゴのファン」と言うカマラに対してカムランは「うちの母親も同類、キンゴのお父さんのファンだ」と答え、二人してやばいよねと同調しています。

「エターナルズ」で語られたように、キンゴの父も祖父も曽祖父もそのまた先も全てキンゴが世間から不老不死の疑問を持たれないように演じ分けていただけ。そして残念な事に、カマラたち若年層にはキンゴは刺さっていない様子です。

制作陣は「エターナルズ」の中でもとりわけキンゴを気に入っているようで、「ムーンナイト」でキンゴ登場の計画があった事が明かされている他、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のロケ現場でも目撃されています。

また、キンゴを演じるクメイル・ナンジアニさんはミズ・マーベルとのクロスオーバーを望んでいる事を過去のインタビューにて語っています。

イスラムの教えでは若い男女が2人で居ると、シャイターン(悪魔)が現れるとの事で、女性側の身内の男性が側に居ればこれは避けられるとも言われています。劇中でも描かれているとおりコミックでも信仰心の強いカマラの兄アーミルが登場し、悪魔が現れないようにして去っていくのでした。ただしコミックのアーミルは信仰が強すぎる事もあり、デートにはずっとついて回るような人物です。

ムニーバの母

アーミルの婚約者をむかえて食事会をするカーン家ではムニーバの母、つまりカマラの祖母にあたるサナに関するエピソードが明かされます。

1947年のインド・パキスタン分離独立の時、駅で迷子になった幼いサナは、星に導かれて父のもとに追いついたと言います。そしてサナの母、つまりカマラの曾祖母にあたるアイシャはその際に行方不明になったままとの事。

アイシャの話題になったところでバングルが不思議な輝きを放ち、カマラはまたも別世界を見てしまいます。そしてそこに現れる謎の女性。

魔物のせいだと昼間のデートが原因であるかのように心配するアーミルでした。

サナ

祖母のサナはコミックでは名前のないキャラクターです。マーベルのエディターであり、本作のプロデューサーでもあるサナ・アマナトさんから命名されていると考えられます。

サナとの電話でバングルがひいおばあちゃんのアイシャのものであった事が判明。しかしそれ以上詳しい話を聞くことは出来ず、アイシャやバングルについてこれ以上知ることは出来ないカマラでした。

アイシャはコミックにも登場するカマラのひいおばあちゃんですが、特に重要な役割はないキャラクターでした。ですがMCU版ではこのアイシャが何か大きなカギを握っているのは間違いないようです。

ムニーバはアイシャの事を「一族の恥」とまで言い切り、今後のさらなるエピソードに注目です。

ナキアの選挙活動

イードの会場ではナキアが選挙活動に励んでいました。

チャラ男集団のようなモスク・ブラザーズや女子慣れしていない信者ボーイズ、やんちゃガールズやゴシップおばさんなど、ムスリムの中にも多様性がある事が示されています。

吹替でゴシップおばさんと呼ばれたこの集団は、英語で「The Illuminaunties」。秘密結社イルミナティとおばさんたちアウンティーズをかけ合わせた名称になっています。「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」で登場したヒーローチームのイルミナティのEarth-616版というわけではおそらくありません。

ダメージコントロール

ダメージコントロールの聴取室ではゾーイがクリアリー捜査官から事情聴取されていました。ゾーイのファンだというクリアリーですが、とても本心からのようには聞こえません。しかしゾーイは気をよくしています。

ゾーイが能力者に助けられたと主張するも、クリアリーは殺されかけたと決めつけてかかっています。どうやら「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の時と姿勢は変わらないようです。

ダメージコントロール、DODC(Department of Damage Control)は映画「スパイダーマン:ホームカミング」で登場した組織。映画「アベンジャーズ」のニューヨーク決戦の直後、スターク・インダストリーズと政府によって、戦場となった地域の残骸の処理・保管を目的として設立されました。

今現在のダメージコントロールのボスが誰なのかは不明で、その目的は後処理から未然の防止へと変化してしまっているようです。

同僚のディーヴァーとの会話の中では「FBIも既に監視を始めている」との事ですが、「アントマン&ワスプ」や「ワンダヴィジョン」に登場したFBI捜査官のジミー・ウーが登場する余地はあるのでしょうか?

アイシャの噂

カマラはゴシップおばさんたちからアイシャについて以下のような噂を聞き出しました。

  • 蛇女
  • 触れるものすべてに呪いをかける
  • 不倫
  • 隠し子
  • 殺人

なかなか物騒な言葉が並んでいますが、この中に真実はあるのでしょうか。

変身

話を聞いている最中、塔から落下しそうな少年を助けに行くカマラ。コスプレ衣装を持ち歩いているのはヒーローの自覚ありといった所でしょうか。「ハードライト」で足場をつくり少年を助けるとまたたく間にSNSに拡散されています。

しかしまたもや不思議な光と女性を見たことで、助けたはずの少年は落下してしまいます。なんとか生命だけは助けることに成功しましたが、少年は足を怪我した様子。怖くなったカマラはその場から逃走します。

DODCのドローン

SNSで拡散されたせいか、はやくもDODCが駆けつけます。そのドローンは映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」でみたスターク・インダストリーズ製のドローンのように見えるものですが、支給品なのでしょうか。

少なくともミステリオ事件で使われていたものは操作にトニーのサングラス型の端末とイーディスが必要で、その権限は今もピーター・パーカーが所持していると考えられます。

カムランと母の登場

クリアリーたちに道を塞がれたカマラでしたが、ハードライトを使って頭上を飛び越えます。そこにクリアリーが車であらわれ、カマラを保護して走り去っていきます。

カムランに助けられる形になったカマラですが、後部座席にはカムランの母が座っており、「あなたに会える日を首を長くして待っていた」と語ります。

この女性はカマラが幻覚の中でみた女性と同じ顔をしていますが、ニムラ・ブチャさん演じるこのキャラクターはクレジットでNajma(ナジマ?)と表記されており、アイシャとは違うようです。

©MARVEL,Disney

アイシャとナジマは同一人物なのか、あるいは姉妹や双子といった血縁関係にあるのか気になる所。

「シャン・チー/テン・リングスの伝説」ではミシェル・ヨーさんがシャン・チーの母親イン・リーとその姉イン・ナンの二役を演じており、ニムラ・ブチャさんも姉妹を演じているという可能性はあるかもしれません。

そして、アイシャの関係者だとしても、敵か味方かはまた別問題です。

原作のカムランはテリジェンによって得た力をヴィランの手下として使っていたため、彼らが味方である可能性も、敵である可能性も等しく残されているようです。


ドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第3話は 2022年6月22日16時 より配信予定です。

ドラマ「ミズ・マーベル」プロデューサーが過去作や映画「ザ・マーベルズ」との繋がりについて語る

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ミズ・マーベル」のプロデューサー兼ヘッドライターを務めるビシャ・K・アリさんが、海外メディア The Hollywood Reporter とのインタビューで、カマラ・カーンの次の舞台として設定されている「ザ・マーベルズ」について言及しました。

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アリさんは「ミズ・マーベルのライタールームを立ち上げた時点で、ザ・マーベルズが制作される事、ミズ・マーベルがその一部になることは既に分かっていました。私が知らなかったこと、そして今も知らないことは、その映画で何が起こるかということですが、いくつか推測はしています。」と述べました。

さらにアリさんは次がある事を意識しながら執筆し、「ザ・マーベルズ」制作チームは「ミズ・マーベル」の脚本を全て読んでいると説明しました。

「ジャージーシティの10代の女の子を登場させ、力を持たず、その映画で何が起こってもいいように準備させなければならないことを強く意識していました。だから、そのつながりを強く意識していましたし、その長編が本格的に動き出す頃には、私たちの脚本はほとんど書き上がっていました。だから、彼らは私たちの脚本をすべて読んでいて、彼女に何が起こるかを知っていた。でも、彼らの物語がどうなるのか、ぜひ知りたいですね。」

また、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」から継続してダメージコントロールのクリアリー捜査官が登場した事について、「私たちは常日頃クリアリー捜査官を考えていたわけではありません。それはケヴィンのアイデアなんです。ケヴィンは全部知っています。彼がクリアリー捜査官を我々のショーの一部にするアイデアを導入したんです、それがマーベルと仕事をするときのポイントですね。ケヴィンや幹部たちは、私たちが知らないようなことをすべて知っていて、『これがあるから、この作品を通して、何かと関連づけながら、それを表現しよう』と提案してくれるんです。それがMCUの一員であることの醍醐味です。だから、ケビンの修正は間違いありません。」と語りました。

アリさんは最後に、本作の開発において何も制限されていなかったと、次のように明かしています。「『これが君のできることの境界線だ』というようなことはありませんでした。それよりも、『よし、もうちょっとこの方向で行こう』という感じでした。幸いなことに、私は最初からその方針で臨みました。カマラ・カーンは、この世代の人々のヒーローです。彼女は、10年にわたるマーベル映画のストーリーテリングとともに育ってきた現在のファンの多くを代表しています。だから、この要素は本当に重要で、私がピッチからずっとやりたかったことは、この作品を徹頭徹尾、彼女のキャラクターについて描き続けることでした。ビジュアル、ストーリーテリング、パワー、そして人間関係は、すべてカマラの内面、心理、そして旅に関わるものなのです。だから、これは初日からすべてのクリエイターの指針であり、最初から全員が同意していた事です。」

「ミズ・マーベル」は「アベンジャーズ/エンドゲーム」や「エターナルズ」などの過去作品にも言及しつつ、最初から「ザ・マーベルズ」という次の舞台が決まっていた事もあり、連続性を強く意識して開発されていた様子。ミズ・マーベルが他のヒーローたちと実際に出会う時、どういった反応になるのか注目となりそうです。

ドラマ「ミズ・マーベル」シーズン1は2話までをディズニープラスで配信中、映画「ザ・マーベルズ」は 2023年7月28日 米国公開予定です。

ソース:How Bisha K. Ali Made Her Own Luck with ‘Ms. Marvel’

「ワーウルフ・バイ・ナイト」の監督が近々情報の共有をしたいとコメント

ディズニープラスのハロウィンスペシャル2022として予定されているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の「ワーウルフ・バイ・ナイト」のマイケル・ジアッキーノ監督が、Phase Zeroポッドキャストのインタビューで、もうすぐ情報をシェア出来るようになる事を明かしました。

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監督はインタビューの中で「制作はとても楽しいです。とても挑戦的なプロセスでした。私はそれが大好きです。毎日楽しんで取り組んでいます。今、そのまっ最中なんですが、できればもうすぐ、もっとたくさんのことをシェアしたいですね。今は楽しいし、好きなことに取り組んでいるということ以外、言えることはあまりありません。」と語りました。

「ワーウルフ・バイ・ナイト」はドラマ「ムーンナイト」のプロモーションでちら見せされるにとどまっており、撮影時期やキャストがこれまでに何度も報道されて来ましたが、ディズニーはこの制作を公式に発表していません。これに関する発表は9月に開催されるディズニープラスデイにて発表される可能性がありそうです。

主演としてガエル・ガルシア・ベルナルさんが起用されおり、共演としてキャスティングされたローラ・ドネリーさんはニーナ・プライス、またはエルサ・ブラッドストーンを演じると報じられています。

ハロウィンスペシャルドラマ「ワーウルフ・バイ・ナイト」は2022年ハロウィンシーズンにディズニープラスで配信される予定です。