約5ヶ月に及ぶ WGA(全米脚本家組合)のストライキを終結させるためのWGAとスタジオCEOの最新交渉での合意が目前に迫っていると、海外メディア Deadline が報じました。本日、AMPTPシャーマンオークスの事務所で行われた会議で、両当事者は、AI利用や雇用条件など、残った争点に関する膠着状態を基本的に解消したようだと伝えています。
ディズニー、Netflix、ユニバーサル、ワーナーのCEOらもリモートで参加しているという今日の会議で、双方の弁護士たちは3年契約の最終的な文言に深く取り組んでいると言います。
CEO4人組の出席がなかったのは、過去3日間、この4人組が直接交渉に臨んでいたからだとし、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏は、この数日間と同様、今日もトップ交渉官や重役たちに電話をかけ、状況や今後の方向性について確認したとの事。
午前10時ごろから始まった今日の審議は、最終的な詳細について話し合われる予定であり、そのため、雇用側の交渉ポイントを正式な文言に翻訳するため、ほとんどの場合、弁護士が中心となって交渉に臨んだと言います。
関係者によると「週末までに終わらせるつもりだった。それが双方の希望だった。」との事で、WGAの弁護士がAMPTPの担当者に渡した内容にサインをすれば、今日中に暫定合意がまとまりそうだと記事は伝えています。
脚本家がいつスタジオのために執筆できるのか、プロデューサーがいつエージェントに仕様書を送り始めることができるのか、正確な条件はまだ聞かされていないとの事ですが、制作関係者の頭は既に新しいTVシーズンをスタートさせる事にあるようです。
WGAストライキは今日で145日目、最長記録は1988年の154日間です。
経済評論家は、このストライキの間に失われたカリフォルニア州での映画、ドラマ関係の雇用等の損失は50億ドルに及ぶと見積もっています。
引き続き SAG-AFTRA(俳優組合)のストライキが継続中であり、こちらが終わらない事には撮影等の作業が再開されません。しかし、WGA と AMPTP がこのまま合意に至れば、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「サンダーボルツ」や「ファンタスティック・フォー」、「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」などの脚本執筆作業は順次再開されるものと見られています。
ソース:WGA & Studio CEOs Near Deal Finish Line, Working On Fine Print