映画「ソー:ラブ&サンダー」の後に「ソー5」や「ソー6」はある?

7月公開が迫るMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ソー:ラブ&サンダー」はMCUでは初となるソロシリーズ第4弾映画となっていますが、多くのファンは「ラブ&サンダー」の内容と同じかそれ以上に今後のソーについてとても気になっています。2021年10月にはソーを演じるクリス・ヘムズワースさんが新たに3本の映画出演についてスタジオとの契約を交わしたと報じられていましたが、新たにそれを後押しするようなニュースが飛び込んできました。

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今回はジョン・カンペア氏が自身のYoutube番組の中で、「どこからの情報だったかは思い出せませんが、クリス・ヘムズワースのソーを見るのはこれが最後ではないでしょう」と語りました。

MCUのキャラクターはクロスオーバーで他作品に出演する事が多いためしばしば忘れがちになりますが、アイアンマンやキャプテン・アメリカといったアベンジャーズの象徴的な二人でさえソロシリーズは3作で終わっています。

ソーは「マイティ・ソー」(2011年)、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」(2013年)、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」(2017年)、そして「ソー:ラブ&サンダー」で4作目。

前回の報道では出演契約が3本ということで、主演なのか客演なのかは不明ですが、スパイダーマンが新たな3部作が発表されたことでソロシリーズが計6作品となるため、初期アベンジャーズメンバーとしてソーも「ソー6」までの制作に期待がかかっています。

当のクリス・ヘムズワースさん自身は「スタジオが声を掛けてくれる限りソーをやる」と明言しており、ファンがソーを望む声がディズニーに届けばゴーサインが出ると考えられています。

「ソー:ラブ&サンダー」の公式概要は以下の通りです。

この夏、マーベルいち”ノープラン”なヒーローが帰ってくる!
『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界―。 アスガルドの王として、そして宇宙を救うヒーローとして、家族や恋人、人類を守るために戦い走り続けてきたソーだが、多くの大切な人を失い、いつしか戦いを恐れるようになっていた。そんな彼が“自分は何者なのか”と我に立ち返り、「ヒーローは卒業だ。」と、ゼロから新たな道を歩むことを決める―。
ハード・ロックスタイルの派手な衣装に身を包み“自分探し”に迷走していたソー。ノープラン&お茶目なソーの、波乱万丈な冒険の予感させるロック・バトル・アドベンチャーが遂に始動!
“愛”と“雷”の力で宇宙を救う!?ノープランな雷神ソーの神バトル開幕!

監督:タイカ・ワイティティ
出演:クリス・ヘムズワース(ソー)、テッサ・トンプソン(ヴァルキリー)他

映画「ソー:ラブ&サンダー」は 2022年7月8日 公開予定です。

映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」より腕輪の別デザイン案が公開

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の2021年公開の映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」に登場した腕輪テン・リングスのコンセプトアートが公開されました。スタジオのコンセプトアーティストであるジェラド・マランツさんが自身の ArtStation にて公開しています。

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from ArtStation/Jerad Marantz

マランツさんは画像とともに「シャン・チーのリングを担当する機会を得ました。相棒のアンディ・パークが私にこの仕事を任せてくれたことに驚きました。普段は小道具を担当する機会はあまりないのですが、これはかなり重要な小道具だったので、挑戦することに興奮しました。最終的なデザインは、私の親友であるジャクソン・ジーが担当し、素晴らしい仕事をしてくれました。」とコメントを添えています。

シンプルなデザインから中国らしい龍をあしらったものまで様々なプランがあったようですが、最終的には実際の映画で我々が見たものに落ち着いたようです。

物語においてこのテン・リングスは謎が多く、ラストではその起源について含みがある事が描かれました。制作が発表されている続編やスピンオフでそれらの物語が明かされていくのでしょうか。

映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」はディズニープラスで配信中です。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、ScreenX版予告公開でプロフェッサーXもはっきり?

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のScreenX版の予告が公開されました。前方270度の超ワイドで映し出されるScreenXを疑似体験するこの予告では、通常の予告では見切れているサイド部分がしっかりと見えるようになっています。

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映像自体はこれまでの予告と同じ内容のものですが、この上映システムの特徴である前方3画面のうち左右の2画面分は通常の劇場では見ることが出来ないものが映る事になります。

通常版予告では見切れていたプロフェッサーXもその後頭部全体がはっきりと確認出来るようになっています。とは言え早耳のファンであれば御存知の通り、プロフェッサーX/チェールズ・エグゼビアを演じる俳優のパトリック・スチュワートさんは出演を暗に認めており、直前の編集でカットされない限り来週劇場で再会出来るものと考えられます。

日本では2021年現在で12箇所しか導入されていない上映システムとなっています。興味のある方はシネマサンシャイン109シネマズユナイテッド・シネマTOHOシネマズなど各種公式サイトにてご確認ください。

本作の公式概要は以下のとおりです。

元天才外科医にしてアベンジャーズ最強の魔術師ドクター・ストレンジは、禁断の魔術によって今とは異なる世界へ通じる扉を開けてしまった。 そこは無限の可能性が存在する“マルチバース”と呼ばれる無数のパラレルワールド。 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」での激戦の後、この謎に満ちたマルチバースの世界からの新たな脅威が人類に迫る中、ストレンジの前に立ちはだかるのは最凶の魔術を操る邪悪な“もう一人の自分”だった…。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は 2022年5月4日 日本公開予定です。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」がサウジアラビアで上映禁止に

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」がサウジアラビアで上映禁止になったと、海外メディア The Hollywood Reporter が報じました。サウジアラビアを含む中東諸国では2021年にも「エターナルズ」がセックスシーンやLGBTQIA+を表現したシーンが原因で上映禁止になっていました。

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記事によると上映禁止の原因はLGBTQIA+表現を含んでいる事によるもの。

「エターナルズ」ではファストスげゲイのキャラクターとして表現されていましたが、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」でデビューする新ヒーローのアメリカチャベスがコミック通りレズビアンと伝えられています。そのため、LGBTQIA+が原因で上映禁止となったのであれば、映画にはアメリカチャベスと女性キャラクターのキスシーンなどが含まれている可能性があります。

今後は「ソー:ラブ&サンダー」でもヴァルキリーの両性愛が取り上げられている可能性が高く、中東地域では「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」までマーベル映画が上映されないかもしれません。

コミックのアメリカチャベスは地球人ではなくユートピア・パラレルという異次元世界の出身。そこは地球人でいう女性だけの世界であり、彼女たちにとっては女性を愛することが性的マジョリティ(その世界にいる限り選択肢がないわけですが)であり、いわゆる父親はおらず、母親はアマリアとエレナのふたりがいます。映画でどこまで設定が引き継がれるのかは不明です。

本作の公式概要は以下のとおりです。

元天才外科医にしてアベンジャーズ最強の魔術師ドクター・ストレンジは、禁断の魔術によって今とは異なる世界へ通じる扉を開けてしまった。 そこは無限の可能性が存在する“マルチバース”と呼ばれる無数のパラレルワールド。 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」での激戦の後、この謎に満ちたマルチバースの世界からの新たな脅威が人類に迫る中、ストレンジの前に立ちはだかるのは最凶の魔術を操る邪悪な“もう一人の自分”だった…。

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は 2022年5月4日 日本公開予定です。

ソース:‘Doctor Strange in the Multiverse of Madness’ Banned in Saudi Arabia (Exclusive)

映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」、11個目のリングが見つかってしまう

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」(2021年)に11個目の腕輪が発見されたと海外で話題になっています。劇中ではタイトル通り10個の腕輪にまつわる物語が展開されていましたが、今回の発見に「結婚腕輪かもしれない」、「これは続編でイレブン・リングス」などとコメントされています。

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話題となったRedditの投稿によると、米アマゾンの「シャン・チー/テン・リングスの伝説」のページのバナー画像の中に11個の腕輪を確認したとの事。

これはもともと公式ポスターとして公開されていたのと同じ構図のものですが、ポスターは縦長で横が切れているために腕輪のすべてを確認する事が出来ません。

また、ディズニープラスのバナーに使用されているのは別のポスター画像という事もあり、今まで誰にも気づかれずに来たようです。

「シャン・チー/テン・リングスの伝説」はコロナ禍公開の中、当時の段階で興行収入1位を獲得。続編の制作とディズニープラスでのスピンオフドラマシリーズの制作が発表されていますが、詳細は明かされていません。

映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」はディズニープラスで配信中です。

ドラマ「ムーンナイト」、5話と6話はコミックファンを「満足させる」という

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるグラント・カーティスさんとジャスティン・ベンソン監督、アーロン・ムーアヘッド監督が海外メディア TV Line とのインタビューの中で、残りの2つのエピソードがコミックファンを「満足させる」内容になっていると明かしました。

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カーティスさんは「ムーンナイトは、最初の4つのエピソードでは見ることができなかった、最後の2つのエピソードで見ることができる世界があります。彼の歴史を知っているコミックの大ファンは、きっと満足するはずです。」と述べました。

ベンソン監督は「エピソード4の後、エピソード5の前に、人々がどのような反応をするのかが最も楽しみです。それはとてもエキサイティングな1週間になるでしょう。」とファンのリアクションを楽しみにしている事を明かしました。

さらに、ムーアヘッド監督は、Entertainment Weekly とのインタビューで、「エピソード4で驚かれた方は、エピソード5と6でまた驚かれる準備をされるといいと思います。ただのいい加減な宣伝文句にしか聞こえないけど、実際にそうなっていることを約束しますよ。」と語りました。

死の淵に立たされたマークとスティーヴン、そして封印されたコンスがどのようにして蘇るのか、タウエレトや第3の人格の役割、そしてハロウの野望の行く末など、残り2時間ほどで駆け抜ける事になりそうです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:Moon Knight Team Talks Episode 4’s Game-Changing Final Twist: What’s Coming Next Will ‘Blow Your Mind’

ドラマ「ムーンナイト」、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年4月20日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」シーズン1エピソード4「The Tomb.(邦題:アメミットの墓)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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封じられたコンス

前回のラストで石人形のウシャブティに封印されてしまった月神のコンス。

©MARVEL,Disney

その人形を大事そうに運ぶセリム(オシリスのアバター)。そしてコンスの他にもいくつもの石人形が並べられているのが判明します。ただしアップにはならないので、それぞれの石人形の形は定かではありません。

この全てにコンスのように何らかの神が封印されてしまっているのか、それともそれぞれの神専用に用意されている空っぽの檻なのか、他宗教の神も封印できてしまうのか、などいくつかの疑問が浮かび上がる部分ですが、今回のエピソードではこれ以上触れられる事はありません。

ヤギ

エジプト神話において、山羊の神がいたかどうかは疑問視されています。というのも古代エジプトに山羊はいなかったとされており、羊の神とする説が有力視されています。

©MARVEL,Disney

羊あるいは山羊の頭をした神として描かれるのは、クヌムやアモンです。クヌムは粘土から人を作ったとされる創造神であり、ここで登場した山羊のような水平に伸びた角が特徴的に描かれる事が多い神様です。アモンはエジプトのナイル川周辺のテーベ神話に登場する太陽神で、興味深い事にコンスの父親として神話で描かれています。

残念なことにこれらの神はコミックで登場した形跡がなく、物語に大きく関係しない可能性が高いです。

山羊と言えば悪魔のシンボルとしてしばしば取り上げられますが、「ワンダヴィジョン」以降ずっと噂の絶えないメフィストを連想させる遊び要素として取り込まれた可能性もあるかもしれません。

ビレイとザイル

「ムーンナイト」の内容には直接関係しないものの、墓に降りる直前のシーンで吹替版ではスティーヴンが「ザイルって何?」という不思議な発言をしています。ザイルとはドイツ語の言葉であり、英語でいう所のロープ、日本語でいう所の縄です。

©MARVEL,Disney

英語や日本語字幕ではレイラの「先に降りてビレイする」というセリフに対して「ビレイって何?」というスティーヴンのセリフになっているわけですが、吹替訳担当が「ビレイ」が分かりづらいと気を利かせて「ザイル」にしてしまったのでしょうか。

ビレイとは登山用語であり、英語で縄による安全確保の事を指しています。日本でも登山用語としてそのまま用いられるようです。

古代エジプトの文字やマケドニア語などの言語を習得しているスティーヴンがザイルを知らないという「ん?」と思わせる展開でした。

バステト、セクメト、ハトホル

墓に入ったレイラを出迎えたのは巨大な猫科動物の像。雌ライオン、あるいは豹を象ったように見えますが、のどもとはたてがみのような造形になっています。豹であればバステト、ライオンであればセクメトあるいはハトホルという事になりそうですが、一体どちらでしょうか。

©MARVEL,Disney

エジプト神話上は時代や地域によってバステト、セクメト、ハトホルは同一視される事がありますが、マーベルの世界ではバステト(バースト)はご存知の通りワカンダの守護神であり、アバターとしてブラックパンサーを伴っています。

そしてコミックではハトホルとセクメトは同一人物で、愛の化身としてのハトホルの裏側には破壊の権化としてのセクメトが控えており、アベンジャーズと一戦するエピソードもありました。

とはいえこの像を介してエジプトの神々が何らかの力を使ってくるわけではありませんでした。

ヘカの司祭

「ヘカって何者?」とつぶやくスティーヴンにレイラは「当時の魔法使い」と答えていますがこれは実際の歴史に基づいています。古代エジプトにおいて、魔術の力のことは「ヘカ」と呼ばれ、この力の化身というべき存在が、ヘカ神と呼ばれました。

コミックではヘカの司祭であるヘカ・ナットが2007年の「Mystic Arcana Magik Vol 1 1」で描かれた事があります。前回の記事でも少し紹介したニューミュータンツのマジックとダニエル・ムーンスターが紀元前11世紀にタイムトラベルしたエピソードで、ヘカ・ナットはマジックを裏切ってソード・オブ・ボーンを手にしようとしましたが純粋な魂ではなかったために叶いませんでした。マジックのソウルソードに敗れたヘカ・ナットはアシェイク(X-MENのストームの先祖)によってその力を封印されました。伝説の剣の方はマジックがアメミットに守護を託しました。

現状ではX-MENもニューミュータンツもMCUにしっかりと組み込まれていないため、コミックのエピソードは何も採用されていない可能性が高そうですが、MCUでは数年後に伏線が回収される事も多いため、おさえておきたいポイントです。

セト神

人間をミイラ化する際に取り出した内蔵を入れる「カノプス壺」に続いて蛇の皮が表示されますが、これは重要な伏線、または視聴者をミスリードさせるための大きな釣り針である可能性があります。

©MARVEL,Disney

蛇神のセトは初期のエジプト神話では砂漠の神、軍神としてその名が伝えられていますが、後には兄オシリス殺しの神、悪神としても有名です。

神話上ではセトはエジプトジャッカルの頭をしており、ウアスの杖と呼ばれる先端が二股の杖(セトやアヌビスの頭を模しているとされる)を手にしています。これらは「ムーンナイト」でアーサー・ハロウの持つ杖の形、そして喚び出したモンスターの姿と似ているといえます。

コミックでは蛇神、死神、そしてヴィランとしてセト神がしばしば登場し、神話同様に兄オシリスとの確執が描かれたり、アメミットを下僕とし、仲間の神々を打ち負かし、投獄している様子が描かれています。

また紀元前2950年頃には、セトはエン・サバ・ヌールという奴隷と出会い、セトの能力に触発されたヌールは世界最初のミュータント、アポカリプスとなり戦争と混乱を引き起こして人類の未来を加速させました。

3話のラストや4話の冒頭でオシリス(のアバター)はハロウの口車に乗せられているような描かれ方をしていますが、ハロウの裏で糸を引いているのはセトなのでしょうか?そしてミュータント導入の新たな伏線となるのでしょうか?

とは言えエジプト考古学ものの作品に蛇の皮など当たり前のように登場する小道具でもあるため、なんら関係がない可能性も否定出来ません。

なお、蛇皮のシーンの少しあと(18分22秒あたり)で、3話に続いて今回も撮影スタッフが画面に入り込んでしまいました。今回は手ではなくて足が映っています。

©MARVEL,Disney

静止画だとわかりにくいので興味がある方はディズニープラスでご確認ください。

アレキサンダー大王

墓の最深部にたどり着いたスティーヴンは、マケドニア語を発見し、このファラオがアレキサンダー大王である事を確信します。

アレキサンダーはマケドニア人ながら第31エジプト王朝を滅ぼしてファラオの座についた人物であり、古代ギリシャからアジアまでを征服したとされています。

これによってギリシャ神話のモチーフになったエターナルズとエジプト神話のモチーフになったエネアドが繋がり、ギリシャ神話の最高神ゼウスとエジプト神話のバステトが登場するという「ソー:ラブ&サンダー」との小さな繋がりが見えてきます。

アブドラ・エル=フーリー

レイラとハロウの会話の中で、レイラの父の名が「アブドラ・エル=フーリー」という事が明かされます。

レイラ・エル・ファウリーがコミックのマリーン・アルラウネを基にしている事は2話の記事でも紹介しましたが、マリーンの父はピーター・アルラウネという名であり、アブドラ・エル=フーリー(Abdullah El Faouly)ではありません。

しかし、1977年のコミックにはアブドゥル・ファウル(Abdul Faoul )という名のキャラクターが登場し、彼はエジプトを他国から守る、いわばキャプテン・エジプトであり、「スカーレットスカラベ」という名前で活動していました。残念なことに当時はまだまだアメリカが正義として描かれていた事もあり、ヴィランとして登場し、キャプテン・アメリカやネイモア・ザ・サブマリナーとも一戦交えました。

©MARVEL,Disney

スカラベ柄の赤い(スカーレット)スカーフをしていた、という所からみてもレイラの父がこのキャラクターをモチーフにしているのは確定的と言えるでしょう。

ドラマで見てきたレイラの身体能力や、コンスが次のアバターに考えている事など、レイラの父はただの考古学者ではなかったのかもしれません。また、「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のヴィランとしてネイモアが登場する噂とあわせて、ふたつのシリーズがより結びつきを得るのも興味深いところです。

相棒

レイラの父の死について少し明らかになりました。マークの説明では「俺の相棒が欲にかられて発掘隊を皆殺しにした」との事。

この説明から、犯人がマーク&スティーヴンの第3の人格である可能性はほぼ無くなったのではないでしょうか。3話でアメミットの信徒が謎の死を遂げていたシーンでのやり取りから察するに、マークはまだ第3の人格についてはっきりと認識していない様子でした。その人格を相棒と呼ぶのはやや無理があると言えそうです。

そうすると相棒というのは傭兵マーク・スペクターの実際の相棒だった人物と考えられます。

コミックではマークの相棒としてジャン=ポール・デュシャン(通称フレンチー)というキャラクターが存在し1話でもイースターエッグとして登場していました。そして彼はコミックでは悪人ではありませんでした。

原作での父殺害の犯人はラウル・ブッシュマンという名で同じチームにいた傭兵でした。マークとブッシュマンの間に相棒とよべるほどの交友関係は描かれていませんでしたが、実写化にあたって何かを付与することは難しくなさそうです。そして、ロイック・マバンザさんがブッシュマン役にキャスティングされたとの報道もありました。

ただし、本作の脚本を担当したジェレミー・スレーターさんは「ブッシュマンはキルモンガーに似すぎているので新たなヴィランとしてアーサー・ハロウを開発しました」との旨の発言をしている事から、レイラの父殺害の犯人自体はさほど重要ではない事をおさえておく必要がありそうです。

精神病院

アーサーに銃弾を撃ち込まれたマークは浅いプールに倒れ込みました。しかし次第に水中へ深く深く沈み込んでいき、気がつくとマークは病院の一室にいました。

マーベル公式によるとここはパットナム精神病院(Putnam Psychiatric Hospital)。2017年のコミック「Moon Knight (Vol. 8) #11」にも登場しており、コミックではイリノイ州シカゴにある精神病院です。

レトロな映画「トゥームバスター」が流れる部屋では1話からここまでに登場した人物や要素が山盛りになっています。死の淵に瀕した人間が見るという走馬灯のように、これまで視聴者が見てきたものが登場します。

まずは1話、2話に登場していたクロウリー。

博物館の上司ドナとブルースカラベのぬいぐるみ。時計の針はコンスの杖。

レイラと3話冒頭のマシュマロ。小指の絆創膏にはスカーレットスカラベ。

2話に登場した刑事ボビーとビリー。

カップケーキ(運んでいるのはレイラのブラックマーケットの知人ベック)やコンスを模した絵(描いているのはラガロ、3話の冒頭パスポート偽造をしていた人物)、1話で登場したアルプス麓の町。

部屋の右側にある暖炉のような構造物。

その他、ルービックキューブ、金魚のガス、母親との電話中に登場したポストカード、足首の拘束ベルト、アメミットの像、ピラミッド状のオブジェ、サンダル、杖、カノプス壺なども登場しています。ちなみに「ムーンナイト」1話冒頭のガラスの破片を入れたサンダルはマークやスティーヴンは知らない事なので、ここでフォーカスされる理由はよくわかりません。

主人公同様に視聴者もどちらが現実でどちらが精神空間なのか混乱する所は、プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアの息子デヴィッド・ハラーを描いたドラマ「レギオン」(ディズニープラスで配信中)のような展開でした。

医者との会話の中でハロウに撃たれた事を思い出したマークはオフィスを飛び出し、逃げ込んだ先の部屋で棺に閉じ込められたスティーヴンと出会います。現実世界では鏡越しに会話するのがせいぜいだった二人ですが、この病院で出会った二人はハグを交わすのでした。

この病院がエジプト神話の冥界を模しているとすれば、マークたちはこの後アヌビスによってマアトの天秤に心臓を乗せられ、罪人と判断されればアメミットに食われる事になるでしょう。

第3の人格

合流した二人は病院から脱出しようと部屋を出ます。廊下を進む中、傍らの部屋に赤い棺を見つけますがスルーしていきます。

コミックファンは第3の人格であるタクシードライバーのジェイク・ロックリーを期待していましたが、ここまでの流れから察するに隠された人格はかなり危険なニオイがしています。マーク達は無難な選択をしたと言えるでしょう。

©MARVEL,Disney

他の部屋にも異なる人格がいるのかは気になる所です。コミックではピーター・パーカーやスティーブ・ロジャースの人格も内包したマーク・スペクターですが、3番めの人格もまだ謎に包まれている以上、シーズン1ではこれ以上人格が増えることはないかもしれません。

©MARVEL,Disney

タウエレト

1話で登場したタウエレトのぬいぐるみはやはり伏線でした。ぬいぐるみと違ってかなりリアルなカバの顔で、なかなかの威圧感があります。

©MARVEL,Disney

演じているのはアントニア・サリブさん、日本語吹替は潘めぐみさんで、今回は一言だけのセリフでしたが双方可愛らしい声になっています。

1話の記事でもさらっと触れましたが、タウエレトはカバの姿をした災いを避ける守護神であり豊穣の女神。出産、再生、浄化を暗示する神様のタウエレトの登場がマーク復活の鍵になると思いたい所で4話が終了します。

様々なエジプトの神々が登場する中で、整理しなければならない事があります。それは「エネアドのメンバー」です。

まず現実世界のエジプト神話としてのエネアドはいわゆるエジプト九柱神を指しており、アトゥム、シュー、テフヌト、ゲブ、ヌト、オシリス、イシス、セト、ネフティスが主なメンバーです。主な、といのは地方による神話の小さな差異があり、ラー、トト、ホルスなどが交代で入る場合があるからです。

そしてマーベルコミックでは神話と共通なのがシュー、テフヌト、ゲブ、オシリス、イシス、セト、ネフティス、ホルスあたりでアヌビス、バースト、ベス、コンス、プタハもエネアドとして登場しています。タウエレトはそもそもコミックに登場した事がありませんでした。

MCU版エネアドも実在の神話と同じく9人と仮定して考えると、3話の集会にホルス、オシリス、テフヌト、イシス、ハトホルの5人が集合しました。そして1話でスティーヴンが指摘した「7人しかいないエネアドのポスター」には全景が映りませんが左上にSHU、右にGEBと書かれています。

©MARVEL,Disney

これでちょうど7人になり、ドナのいう「二人は遅刻でクビになった」、つまり追放されたコンスともうひとりがいると考えられそうです。それはワカンダにかまけているバーストなのか、コミックにもいないタウエレトなのか、はたまた黒幕の可能性があるセトなのか。

残る2話でシューやゲブ、そして最後のエネアドが登場するのでしょうか?


ちなみに今回もQRコードが発見されていませんが、無料コミックは新しいものに更新されています。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ドラマ「ロキ」と映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」との関連性は?脚本家が言及

マーベル・スタジオのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」シーズン1と映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の脚本を担当したマイケル・ウォルドロンさんが海外メディア The Playlist とのインタビューに応じ、両作品と「ロキ」シーズン2との関連性について言及しました。

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「ロキ」シーズン2は「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」と繋がっているのか質問されたウォルドロンさんは「私が抱えている頭痛の種は、おそらく絡み合っています。つまり、すべてが絡み合っていて、かつ、すべてが単独で成り立っているのです。素晴らしい漫画の世界と同じように、あるものが他のものに確実に影響を与えていると思います。MCUのストーリーの次の章は、その前の作品を見ていた方がより楽しめると思います。でも、願わくば、たとえ一度も観たことがなくても、楽しんでほしい。独立した作品として十分なものであるべきだと考えています。」と語りました。

また、「ロキ」シーズン1を振り返りながらウォルドロンさんは「もともと1シーズンで完結するように構想して書いていました。正直なところ、2シーズン目があるとわかっていたとしても、そうしていたと思います。各シーズンが独立していることが重要だと思うからです。エピソード6を作りながら、このキャスト、この世界観は素晴らしいし、まだガソリンはたくさん残っているんだ、ということが明らかになりました。そして、確かにここにはもっと語るべき物語がある。だから、その時に、いくつかシフトしました。」と明かしました。

そして「100万通りのエンディング、いつも違うエンディングがあるんです。でも、オリジナルのワン・シーズン・エンディングもあったし、それは僕のためだけのものだと思っています。」と述べ、最終的なエンディングに満足していると語りました。

「ロキ」と「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に直接的な繋がりはないようで、以前にはケヴィン・ファイギ社長も「ドラマを見ていなくても楽しめる映画にしたい」旨を発言していました。

ロキやシルヴィ、メビウスが「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に登場するという噂もありますが、撮影の目撃情報などは報じられていません。その答えは再来週の劇場公開で判明しますが、ロキの物語は「ロキ」シーズン2がメインになるのは明らかなようです。

「ロキ」シーズン2は「ムーンナイト」のジャスティン・ベンソン監督とアーロン・ムーアヘッド監督が担当し、脚本はシーズン1から続いてマイケル・ウォルドロンさんが執筆します。ロキ役トム・ヒドルストンさんの続投が発表されている他、メビウス役オーウェン・ウィルソンさんレンスレイヤー役ググ・バサ=ローさんが再演を認めています。

ドラマ「ロキ」シーズン2はディズニープラスで配信予定です。

ソース:Multiverse Maestro Michael Waldron On ‘Loki’ & ‘Doctor Strange 2’ [Interview]

マーベル公式がドラマ「ムーンナイト」4話の削除シーンを明かしてしまう

マーベル公式ウェブサイトが、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のシーズン1第4話「アメミットの墓」の配信本編に含まれていなかったシーンをサイト上に掲載していると話題になっています。

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マーベル公式では毎週エピソードの配信後にエピソード内の写真と詳細なあらすじをサイト上に掲載していますが、今週分のあらすじには配信にはなかったシーンの説明と写真が公開されている事が海外で報告されています。

The Direct によるとこれらは「米国からのアクセスでは表示されないが英国からのアクセスでは表示されるようだ」と指摘。なお、日本からのアクセスでも表示されていません。

その内容は以下の通り。

©MARVEL,Disney

一方、発掘現場では、ハロウと彼の弟子たちがアメミットの墓の入り口を発見する。しかし、土地を休ませなければ陥没して生き埋めになるのではと、一行は前進をためらう。勝利を目前に、ハロウは疲れた従者たちを再起させるため、信徒に語りかける。ハロウは、「一瞬たりとも目を離すと、別の不届き者が罪のない魂に危害を加えることになる。その連鎖を断ち切らなければならない。彼らのためらいを理解しつつ、我々も前に進もう。アメミットにたどり着いたら、彼女の前にひざまずき、速さと献身と心のすべてを神に捧げると言うことができるだろう。」そしてゆっくりと、弟子たちが一人ずつハロウの後についてくる。

配信されたエピソードではハロウ達が先に墓に入っている事はわかりましたが、この説明にあるようなシーンはありませんでした。このシーンはアーサー・ハロウのカルト的要素をより深く描く内容のようで、本作のヴィランをより強調していたかもしれません。特典映像として公開される事に期待です。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:Marvel Accidentally Reveals Moon Knight Episode 4 Deleted Scene Details

ポール・ベタニーさんはヴィジョンがMCUに戻ってくると信じているという

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」や映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」などでヴィジョンを演じた俳優のポール・ベタニーさんが、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューの中で、ヴィジョンの再演について語りました。

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ベタニーさんはインタビューの中で「ワンダヴィジョンのラストでホワイトヴィジョンが飛び去るシーンがありますが、あれが未解決の終わり方になっています。ケヴィン・ファイギは未解決のまま終わらせることを許さない人なんです。だから、いつかまたタイツとマントを着て登場することになると思うけど、それがいつになるかは分かりませんよ」と再登場すると考えている事を明らかにしました。

先日は別のインタビューで映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に出演しているかどうか質問され、「肯定も否定も出来ないよ(笑)」と回答していました。

ホワイトヴィジョンはヴィジョンとの戦いの中で回路の奥底に封じられアクセス出来なかった記憶(のコピー)を取り戻しましたが、それを自己の体験としては受け止めきれず、どこかへ飛び去っていきました。

「ワンダヴィジョン」の脚本と総指揮を務めたジャック・シェイファーさんは「ホワイトヴィジョンはワンダの彼氏ではありません。彼女と子供を授かった男ではありません。シットコムの世界に一緒にいた男ではありません。ワカンダで別れを告げた男でもありません。あれはボディとデータにしか過ぎないのです。」と以前に語っていました。

コミックではボディと記憶データを修復されたヴィジョンが新人ヒーローとしてヤングアベンジャーズに加入するエピソードがあり、そちらのラインに入っていくのではないかと考えるファンがいます。また、ヴィジョンがスタークの技術で生まれた事からドラマ「アーマーウォーズ」での再登場や、ホワイトヴィジョンがS.W.O.R.D.で作られた事から、それに関与している可能性が高いニック・フューリーを主人公としたドラマ「シークレット・インベージョン」などでも再登場するのではないかと考えられています。

ドラマ「ワンダヴィジョン」はディズニープラスで配信中です。

ソース:Paul Bettany ‘assumes’ he will play Vision again