2021年12月8日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ホークアイ」シーズン1エピソード4「私たち相棒でしょ?」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。
※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。
ジャック・デュケイン
3話のラストシーンでクリントの首に刀を突きつけたジャック。しかしケイトとエレノアの介入で事なきを得ます。ジャックはクリントを見て弓使い(アーチャー)と呼びますが、ケイトの言う通りブランディングの問題なのか、ジャックの個人的なうろ覚え癖から来るものなのかは難しいところです。
1話から怪しさ満点のジャックはケイトや視聴者からアーマンド殺害容疑をかけられていますが、意外なことにクリントに対して「世界を救ってくれてありがとう」と礼を述べます。
なお、ジャック・デュケインはコミックのソーズマンである事から本作においても刀剣愛好家として描かれ、刀や剣にまつわるエピソードが盛り込まれていますが、今回はエレノア家の傘立て(画像の左下)に剣がずらりと並べられています。
©2021 MARVEL,Disney
CB1
ジャックとエレノア、クリントとケイトの話し合いが始まり、不正ログインについてケイトが追求された際にはクリントの事を「CB1」と呼称しています。「Clint Barton」の頭文字を取ったスパイものあるあるな呼び方ですが、クリントにはすぐに「そんな呼ばれ方したことない」と否定されてしまいました。
ローラ・バートン
エレノアの家から去る際に、クリントは妻のローラに「スローン有限会社」について調べるよう依頼します。驚いた事に、すぐに返事が返ってきます。
ローラの調べで判明したのはジャックがスローン有限会社のCEOである事。3話ではカジがスローンの従業員である事が判明していましたが、ジャックはトラックスーツ・マフィアを使って何かを企んでいるのでしょうか。
また、ローラとクリントのセリフから、1話で盗まれた時計も重要なようです。「本部から盗まれた時計」について心配するローラですが、クリントは「何年も前に壊れただろ。なんで?」と聞き返しています。この時計は誰のものなのか、壊れていなければ何か重要な機能があるのか、今後の注目ポイントとなりそうです。
これまでローラは一般人であるとの認識が強いキャラクターでしたが、本作を見る限りS.H.I.E.L.D.の元エージェントという可能性はかなり高いようです。「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でもナターシャやニックと懇意である事が描かれていましたし、本作で判明したリサーチスキルや言語能力なども一般人のものとは考えにくいようです。
コミックのクリントはS.H.I.E.L.D.のエージェント、モッキンバードことバーバラ・”ボビー”・モースと結婚していた時期がありました。ボビーは「エージェント・オブ・シールド」でもエイドリアンヌ・パリッキさんが演じて実写化されており、かつては単独作品も計画されていた人気キャラクターでした。
ローラがMCU版ボビーであるのかは不明ですが、今後のローラの行動には注目が必要です。
隠れ家にて
モイラの空き家に戻ったクリントは、ローラの指示どおり打撲を冷やして手当しています。そこへケイトとピザ・ドッグがピザとクリスマスセットを持参して到着。3話で耳にしたクリントと家族との電話のやり取りから、代わりにクリスマスを一緒に過ごすことにしたようです。
ここでクリントが使っているマグカップには1話でも登場したフレーズ「Thanos was right.」がプリントされていますが、特に気にすることもなく使っています。この家の持ち主、モイラはサノス支持者なのでしょうか?
ケイトがホワイトボード代わりにしているのはモイラ・ブランドンの映画ポスターのようです。「A CHANCE OF LOVE」という映画で主演を務めているようで、2話で紹介されたSF映画?「CREATURE of the DARK GALAXY」とはかなり違う印象です。幅広い役をこなす一流のスターなのでしょうか。なお、ここにケイトが書き込んでいる「TSM」は「トラックスーツ・マフィア」の頭文字です。
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トリックアロー
ケイトが提案するブーメランアローはコミックにも登場しているものです。興味深いことにコミックではクリントがブーメランアローを愛用し、ケイトが使えないトリックアローだと考えている点です。
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クリントの能力
他に技がないのか知りたいケイトがせがむと、クリントはクリスマスの飾りを投げてテレビをオフにします。クリントはMCUでは弓の名手として描かれていましたが、コミックでは投擲物全般のコントロールが達人クラスとなっています。
クリントのベストショット
ケイトが「ベストショット」について尋ねると、クリントは「放たなかった矢」の話をします。古くは2012年の映画「アベンジャーズ」から始まったハンガリーの首都ブダペストでのクリントとナターシャの出会いの話で、映画「ブラックウィドウ」ではもう少し詳細に描かれました。
S.H.I.E.L.D.からのブラックウィドウ暗殺任務でブダペストに赴いたクリントでしたが、ナターシャがレッドルームを抜けたがっている事からS.H.I.E.L.D.に勧誘したという経緯です。
ただし、映画「ブラックウィドウ」ではナターシャの家でエレーナが「何の弾痕?」と聞くとナターシャが「弾痕じゃない。矢のあとよ」という会話があり、壁にはその穴が空いています。実際には矢を放っていました。
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ライカのTシャツ
翌朝、ケイトが着ているTシャツはコミック由来のものです。ロシア語のЛа́йкаはライカと発音し、ロシアの猟犬の一種です。日本語、というかアルファベットでNANKAではありません。
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ラーパーズ再び
トリックアロー回収の任務を託されたケイトはラーパーズの元へ。練習をしている面々ですが「Superpower DOOM!」と叫んでいるのはファンタスティック・フォーのヴィラン、ドクター・ドゥームへの言及なのか、何かの作品の魔法の名前なのかはわかりません。
ウェンディ・コンラッド、別名エルズ=バスと名乗った女性警官は同名のキャラクターが1983年のコミック「ホークアイ#3」にてヴィランとして登場しています。コミックのウェンディは別名ボマー。
トリックアローを持ってきたウェンディでしたが、彼女のバッグには「Bombshell」の刺繍があると説明し、ボマーへの言及をしています。なお、ボムシェルはスラングでセクシーな女性を指し、吹替では「いい女」と訳されています。
さらにラーパーズにはオーヴィルという人物がいる事も判明し、こちらはコミックのオーヴィル・ボックを参照している可能性があります。コミックのオーヴィルは別名オッドボールとして、ボマーの相棒としてホークアイと戦いました。
彼らが単なるイースターエッグで終わるのか、それともヴィラン化していくのかは気になるところです。
時計の奪還
ローラからのメッセージで時計が壊れておらず、場所がわかったとして現地へ向かうクリントとケイト。クリントは、この時計が昔の仕事仲間のもので、身元の漏洩につながると説明します。ローラの事を指しているようにも思えますが、S.H.I.E.L.D.のエージェント時代の他の仲間の可能性もあるかもしれません。
現場に到着したクリントは指示を出すも、ケイトは単独行動に。憧れのヒーローの指示を聞かないとははやくも反抗期なのでしょうか。首尾よくターゲットポイントに侵入したケイトは時計を発見しますが、同時にクリントの家族の情報がメモされている事も発見。危険を伝えたところでクリントは何者かに襲われ、ケイトもマヤに襲撃されるのでした。
屋上での三つ巴
ワイヤーを使ってクリントのいる屋上へと脱出したケイトとそれを追ってきたマヤを加えて、屋上ではクリント&ケイト、マヤ、そして謎の襲撃者の三つ巴の戦いが始まります。
襲撃者はケイトのベルトにワイヤーを取り付けて屋上から放り投げてしまいます。この事からあくまでターゲットはクリント一人に絞っている事がわかります。また、宙吊りになったケイトと見下ろすクリントは「アベンジャーズ/エンドゲーム」でのナターシャとのシーンをオマージュしています。
見覚えのある武器を使いこなす襲撃者の正体はエレーナ・ベロワ、ナターシャの妹でした。「ブラックウィドウ」ではバカにしていた着地ポーズを決めるあたり、何かを決意するようになったのでしょうか。
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このシーンで興味深いのはクリントがエレーナの顔を認識していた事です。トラックスーツ・マフィアとの戦いにケイトがついてくる事を容認し始めていたクリントですが、新たなブラックウィドウの介入により危険すぎると判断し、ケイトを拒絶するところで4話は幕を下ろします。
エレーナの登場は「ブラックウィドウ」の結末からわかっていたことですが、エレーナを派遣したヴァル(コンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ)はどのような理由でクリントを消そうとしているのでしょうか。エレーナとマヤが戦っていた事から、ヴァルの組織とトラックスーツ・マフィアは別系統である可能性も高いと言えるでしょう。
ドラマ「ホークアイ」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2021年12月15日 配信予定です。