2021年4月9日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード4「世界注視の中で」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。
※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。
バッキーのデプログラミング
6年前、時系列でいうと西暦2017年から2018年ごろ、ワカンダでバッキーのウィンター・ソルジャー・プログラムのデプログラミングが成功した様子が描かれました。インフィニティ・ウォーの約1年前にあたります。
映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」や映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」での記憶がフラッシュバックしながらも、洗脳される事なく自我を保てる状態になったバッキーは開放感と罪の意識から涙を流し、複雑な表情を見せます。
デプログラミングの具体的なプロセスは明かされませんでしたが、少し後のシーンからシュリとアヨが主体となって行われたことが判明します。
バッキーから洗脳の恐怖が取り払われ、あとは罪の意識と贖罪をするのみとなりました。
バッキーのワカンダ語
バッキーがワカンダ語を習得している事が明らかになりました。コミックのバッキーはヒドラのスパイ、暗殺者の時代に複数の言語を習得しており、MCU版ではこれまで特に描写がありませんでしたがおそらく同様である事が伺えます。
ドラマ「エージェント・オブ・シールド」でも外国語はスパイの基本であると言及されていました。
猶予は8時間
アヨはジモの引き渡しを要求し、バッキーに8時間の猶予を与えました。アヨがどうするつもりかは明かされていませんが、あらためてワカンダの牢獄にでも入れるように国から指示されているかもしれません。
ティ・チャラはジモに生きて償うことを望んだので処刑はないはずだと考えられます。
ジモのアパート
ジモのアパートの番地は23番でイースターエッグになっています。
©2021 MARVEL,Disney
キャプテン・アメリカ Vol.5の23号はシビル・ウォーでウィンター・ソルジャーが戻ってくるエピソードでした。
ステンドグラス
ジモの部屋のステンドグラスはとても興味深いデザインです。
©2021 MARVEL,Disney
星型をあしらい、赤と青と白でデザインされたステンドグラスはどう考えてもキャプテン・アメリカを象徴しています。
超人兵士を嫌っているジモですが、この後のシーンでスティーブ・ロジャースだけは違ったと認めているため、その心境を表している可能性があります。
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ターキッシュデライト
ターキッシュデライトはトルコの魅惑のお菓子とも呼ばれ、「ナルニア国物語」では禁断のお菓子として登場します。この中毒性の高さと超人血清を重ね合わせている演出になっています。
GRC爆破テロ
フラッグスマッシャーズ、というよりカーリ個人が起こしたGRCの施設爆破事件により、彼らの理想とは反対に国境警備はより強化されてしまいます。
ちなみにカーリたちが目指すフラッグ(国旗)のない世界は、レッドスカルの考える未来でもありました。
©MARVEL,Disney
フラッグスマッシャーズのロゴ
リガの再定住キャンプにはフラッグスマッシャーズのロゴが至るところに掲げられています。
©2021 MARVEL,Disney
こんなにマークを掲げていてはGRCの本部からテロ関与を疑われそうですが、「教師と物資を送ると言われて半年経つ」と説明されたことから、それ以降本部の人間が一切来ていない事を暗喩しているのかもしれません。
それにしても窓一面の手は少し狂気じみています。
ジモの息子
ジモは亡くなった息子の話をします。息子は映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の一件で亡くなった事が「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の中で明かされています。
息子の大好物だったというターキッシュデライトをキャンプの子どもたちに分け与え、情報を得ることに成功します。子どもたちが一斉に手に取るシーンがありましたが、その後争いまで発展したかどうかは不明です。
シャロン
シャロンの行動の詳細は一向に明らかになりません。今回サムからの電話を受けた時もロータウンで何かをしている最中のようでした。ハイタウンに居を構えているにも関わらず、初登場もロータウンの酒場だったシャロンですが、ここで何をしているのでしょうか。
©2021 MARVEL,Disney
ちなみにこのシーンのシャロンには怪我のあとが見られません。
©2021 MARVEL,Disney
このエピソードの後半では3話のラストで戦った際の傷が残っているため、特殊メイクのミスの可能性があります。
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Lukasz Kovaczsik
フラッグスマッシャーズの一員、ニコの祖父ルーカスの墓参りのシーンです。
©2021 MARVEL,Disney
ニコは昔キャプテン・アメリカのファンだった事を明かし、ルーカスはナチスと戦っていた事が判明します。残念ながら映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」のキャストの中にルーカスという役名は見当たりませんでした。
墓には小さなバッグが隠してあり、そこに超人血清が入っていました。
©2021 MARVEL,Disney
バッグの形状的には10本分しか収納出来ないように見え、ここで確認出来るのは7本です。フラッグスマッシャーズが8人組とされている点を考慮すると、5本足りない計算になります。
血清が20本作られた事は3話でネイゲル博士が明かした事で、おそらくカーリたちは知る由がありませんでした。ドラマ後半でのカーリたちの反応から察するに、別の場所に残り5本を隠し持っているような感じではありませんでしたが、カーリたちの前に何者かが5本持っていったのでしょうか?
カウンセラーのサム
サムがMCUに初登場した時はカウンセラーの役割でした。「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の冒頭のランニングで出会ったサムとスティーブ・ロジャースは、その後カウンセリングの場で再会しました。
©2021 MARVEL,Disney
ジョンは「話し合いの段階は過ぎている」と反対しますが、レマーが賛成してくれた事でカーリの説得へと向かいます。レマーはジョンの良心を担ってくれています。
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葬儀へ
カーリと会話をかわしたサムは彼女への理解を示しました。
©2021 MARVEL,Disney
このドラマ全体で描かれている、アメリカに住む黒人の無力感とカーリの現状を重ね合わせているシーンです。
話し合いはいい具合に進みそうでしたが、功を焦ったジョンの乱入により破綻してしまいました。
超人血清
逃亡するカーリと対峙したジモは超人血清を奪うことに成功します。
©2021 MARVEL,Disney
画面で確認出来るアンプルは8本。あとでジョンが拾う物陰の1本を入れると9本。お墓のシーンでの数とも違います。
未使用のはずの12本すべてが確認されない限り、今後もMCUで超人兵士が増える懸念が残ります。
NombleとYama
アヨの配下として二人のドーラミラージュが参戦しました。ふたりとも映画「ブラックパンサー」や「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にも登場していましたが、キャラクターに名前はありませんでした。
本作からNombleとYamaという名が与えられています。セリフがあったにも関わらず、吹替版クレジットに役名が記載されていなかったので正式なカナ表記は不明ですが、ノンブルとヤマでいいのでしょうか。
↑左がアヨ、右がYama ↓Nomble
©2021 MARVEL,Disney
どちらもコミックのドーラミラージュにはない名前のようです。
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ワカンダ製アーム
ジョンとドーラミラージュでジモの奪い合いが始まると、バッキーが仲裁に入ります。しかしアヨによっていとも簡単にワカンダ製の義手は無力化されてしまいました。
©2021 MARVEL,Disney
吹替では「あんなに強かったのか」とサムがいいますが、原語ではアームのフェールセーフ機能の事を指しています。ワカンダと敵対した時のために機能を搭載しておくのは当然の処置です。
敗北するジョン
軍隊では数々の功績をあげていたジョンですが、ドーラミラージュには手も足も出ませんでした。普通の人間に負けてしまった事実が、この後のジョンの運命の方向を決めてしまったようにも思えます。
©2021 MARVEL,Disney
さらに盾を回収しなかったアヨの優しさが今後の悲劇の一因となってしまいました。
血清の効果
一騒動のあと、レマーは血清と製造元が無くなったことを結果として悪くないと感じていました。ジョンが「血清が打てるなら打つか?」と聞くとレマーは「もちろん」と即答します。コミックではふたりともパワーブローカーの人体改造手術を受けました。
ジョンが変わることへの恐怖についてたずねると、レマーは変わるのではなく本質が出るだけだと言います。これは「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でアースキン博士が言及していた副作用の事です。
©2021 MARVEL,Disney
超人血清によってスティーブ・ロジャースになるかカーリになるかはその人次第だというレマーに「俺は?」と問いかけると、勲章を3つも貰ってるんだぞ、とレマーは言ってしまいます。さらにアフガニスタンでの出来事を思い返す二人でしたが、レマーは「あの日血清があれば多くの生命を救えた」と口にします。これがジョンの心を更に後押ししてしまいました。
アフガニスタンで何があったのか、残りの2話で描かれるのでしょうか。
最後の話し合い
カーリはサムの姉サラを通じて再び話をする場を設けました。一人で来いと言われたにも関わらず堂々とバッキーと一緒に行ったり、それを大して咎めないカーリだったりとやや謎の展開でしたがひとまず話が始まります。しかしこれもまたジョンによって中断されてしまいました。
突入
ジョンの突入シーンは「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」の1シーンをオマージュしています。
©2021 MARVEL,Disney
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ナイフ
バッキーのナイフさばきはフラッグスマッシャーズと比べるまでもありません。「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」では達人技を見せてくれていました。
©2021 MARVEL,Disney
ホスキンスの最期
カーリに投げ飛ばされたレマーは当たりどころが悪かったのか命を落としてしまいました。カーリの手もどんどん血に塗れて行きます。本エピソードの冒頭でキモヨビーズを返していなければ、エヴェレット・ロス捜査官のように救けられたかもしれません。
ジョンの良心の代弁者だったレマーの最期を機に、ジョンは怒りに飲み込まれてしまいました。このシーンは「ザ・ファースト・アベンジャー」でバッキーが死んだ際のスティーブとは対称的な反応になっています。
フラッグスマッシャーズを追うために窓ガラスを破り飛び出すシーンは「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のシーンをオマージュしています。
アフガニスタンの悲劇を繰り返さないため、誰も死なせないために血清をつかったはずのジョンですが、一番の親友を失うことになってしまいました。
実は気絶しているだけと考えたいところですが、そうするとこの後の展開に無理が生じてきます。コミックでは死んでは生き返る事が多い中、レマーは死んだことがありませんでしたが、MCUではそうは行きませんでした。
血塗られた盾
タイトルどおり「世界注視の中で」ジョンは報復殺人をしてしまいます。映画「ブラックパンサー」でもティ・チャラが衆人環視の前でユリシーズ・クロウを処刑しかけましたが踏みとどまりました。マウントをとり盾を振り下ろすシーンは「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」をオマージュしています。
©2021 MARVEL,Disney
スティーブはバッキーを守るためにトニーのアークリアクターを破壊しましたが、ジョンは違いました。それはレマーを殺した張本人のカーリではなく、皮肉なことにキャプテン・アメリカのファンだったと言ったニコでした。
エンディング
エンディングはいつもと違う、トーンの低い音楽が流れます。やり場のない気持ちを抱えつつ、第5話へと続きます。
ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第5話は 2021年4月16日(金)16時より ディズニープラスで配信です。