ドラマ「ムーンナイト」、最終回予告で次のシーズンを示唆?

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」が明日の最終回配信を控え、これまでのダイジェストと最終回6話の映像をミックスした予告「Rise」をリリースしました。ところがマーベル・スタジオ公式ツイッターがこの動画をシリーズの最終回ではなく、シーズンの最終回としてツイートし、「やはりシーズン2があるのか?」と話題になっています。

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ツイートは現在すでに訂正されていますが、訂正前後の画像は以下のとおりです。

「ムーンナイト」はリミテッド(1シーズン限りの)シリーズであると、主演のオスカー・アイザックさんが過去にインタビューで話していました。そのため、最終回で全ての謎が明らかになるのか不安なファンも多くなっていましたが、来シーズンがあるとなるとファンの心構えも多少変わってくるようです。

ただし、シーズン2が確定しているわけではなく、単なる記載ミスである可能性も考慮しておかなくてはなりません。

とはいえオスカー・アイザックさんも、ヴィランのアーサー・ハロウを演じたイーサン・ホークさんもそれぞれがフィナーレの先の可能性を示唆するコメントを過去に残しており、今回の件を引き金にファンの期待はあがってしまったようです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2022年5月4日16時 より配信予定です。

ドラマ「ムーンナイト」、タウエレト役アントニア・サリブさんが舞台裏写真を公開

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」でエジプトの女神タウエレトを演じたアントニア・サリブさんが、撮影時の舞台裏写真を自身のSNSで公開しました。驚いた事にタウエレトは全てがCGというわけではなく、頭部と衣装も実際に制作されていたようです。

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サリブさんは「エピソード5が正式にリリースされました… ムーンナイトに携わり、唯一無二のタウエレトを演じることができて、とても楽しかったです。私を起用してくれたモハメド・ディアブ監督、マーベル・スタジオとディズニーのみんなに心から感謝します。この作品をとても誇りに思っていますし、チーム全体がとても素晴らしい仕事をしてくれました。このカバの女神に命を与えてくれた素晴らしいVFXと衣装部門に特に感謝します(写真の私の素敵なドレッサー、ノラも含めて!)。来週、最終回を観て、究極のフィナーレを迎えてください。ハイ!」と初登場時のセリフと共にコメントを添えています。

5話では冥界の案内役を務めたタウエレトですが、マークたちに手を貸してエネアドに封印されたりしないのでしょうか。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2022年5月4日16時 より配信予定です。

ドラマ「ムーンナイト」、5話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年4月27日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」シーズン1エピソード5「Asylum(邦題:蘇る過去)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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医師との面会

アーサー・ハロウにそっくりな医師にカウンセリングを受けるマーク・スペクター。前回の4話にはなかった顔の傷が気になる所です。ボクシングの試合後のような出血具合で鼻には絆創膏も見えます。

©MARVEL,Disney

さらに不思議な事に、4話ラストの病院でタウエレトと出会ったのはかなり前の出来事として会話が進んでいます。後半にもハロウ医師とのやりとりはありますが、その時には顔の傷はありません。

冥府ドゥアト

タウエレトとマーク、スティーヴンのシーンに戻ると、タウエレトはここがエジプト神話に登場する冥府ドゥアトであると説明します。

スティーヴンがタウエレトは「来世へと導いてくれる」女神だと説明していますが、この表現は誤解を招きやすい表現です。日本人は無宗教派が多数ですがその根底には仏教的な背景も多く、「来世=生まれ変わった次の人生」と捉える人も多いと思います。英語版はここでは Afterlife というワードになっており、来世という訳自体は間違っていませんが、いわゆる天国や地獄などの魂の行き着く先、あの世を指しています。

タウエレトが素敵だと表現した「祖先の平原」とは英語で Ancestral Plane で、映画「ブラックパンサー」(2018年)でも同様のワードが使われていますが、映画では「先祖の所」という訳になっており統一されていません。

葦の原野アアル

エジプト神話では死後、審判の後、認められれば葦の原野アアルへ行き着くとされています。そこはオシリスが支配する領域で、いわゆる天国です。

この楽園に関するエピソードは1話の前半でも登場しており、少女はスティーヴンが「楽園から追い返された」と表現しました。事実、5話のラストではスティーヴンがアアルにたどり着く事無くドゥアトに取り残されてしまいました。あの少女は何者なのでしょうか。

正義の天秤

エジプト神話において死者は冥府ドゥアトにて裁定を受けます。

神話では心臓と真実のマアトの羽根を正義の天秤にかけ、釣り合えば葦の原野アアルに行き、釣り合わなければアメミットに心臓を食べられてしまいます。

過去4話の中でずっと天秤とアメミットの話をしてきたにも関わらず、タウエレトは「釣り合わなければ船から放り出される。亡者たちに砂に引き込まれ、冥界の砂漠で永遠に凍りつく」と説明します。

神話では通常、心臓を取り出し天秤にかけるのはアヌビスの役目ですが、タウエレトが代役している事と不釣り合いの時の設定が異なるのは関係があるのでしょうか?

久々のQRコード

ムーンナイトの無料コミックが読めるQRコードが久々に、過去一目立つように表示されます。

©MARVEL,Disney

今週追加されたコミックは「MOON KNIGHT (1980) #1」で、罪なき人々の命を奪い、仲間を見殺しにする傭兵 “ブッシュマン “に復讐を誓うマーク・スペクターの物語を描いています。表紙には「彼らは一体となる・・・目的を果たすために!」と書かれており、今回のエピソードの内容のベースになっています。

ランドール・スペクター

マークの弟ランドール・スペクターが幼少期に亡くなっている事がわかりました。母親の注意を無視したマークのせいで亡くなったとも言える痛ましい過去ですが、コミックでのランドールもまたマークの手で殺されました。

コミックのランドールは無事に成人しましたが彼は連続殺人犯のヴィランであり、シャドウナイトを名乗っていました。シャドウナイトの悪行を阻止するため、最終的にはマークが自らの手で弟を手にかける事になりました。

↓コスチュームもそっくりなシャドウナイト。

©MARVEL,Disney

片ヒレの金魚

MCUのランドールは母親からロロという愛称で呼ばれているようで、少年ロロはヴィラン的要素など微塵もなく、子供らしい絵を描いています。

©MARVEL

この絵はスティーヴンが飼っていた片ヒレの金魚ガスに似ています。

洞窟

幼いマークとランドールは洞窟に遊びに出かけます。道中、4話の劇中劇でも見た「トゥームバスター」の主人公スティーヴン・グラント博士と助手のロッサ-のなりきりごっこをする二人を、スティーヴンは追いかけます。

そうしているうちに雨が降り出し、「ママが雨の日は入るなって」というランドールに対して、マークは「へいきだよ、弱虫だな」と洞窟へと入って行きました。スティーヴンの足元にはコンスに似た鳥の骨があり、不吉な予感を感じる中、事故は起こってしまいました。

母親からの虐待

かなり胸が痛むシーンが続くので詳細は省きますが、ランドールを失った母親の悲しみは怒りに変わり、マークへと突きつけられました。父は優しいままでしたが、母親の問題を解決する手助けにはなっていませんでした。

記憶を見るのをやめるようマークがスティーヴンに飛びかかると、次の記憶、発掘隊の殺害現場へとシーンが変わります。

マークとブッシュマン

そこで明かされたのはマークと米軍時代の元上官ブッシュマンとの過去。ただし、日本語字幕版ではこの名前が表示されていません。

現場で何が起きたのか、レイラの父の死、コンスとの出会いやムーンナイト誕生まで、基本的にコミックの物語を丁寧になぞっています。原作ではこのラウル・ブッシュマンへの復讐がムーンナイトの大きな目的のひとつとなりますが、ブッシュマンの登場はあるのでしょうか?

異変

ムーンナイトの起源を受け入れたスティーヴンにより、天秤はさらに均衡に近づいていく中、冥界に異変が起こります。タウエレトの説明によると、現世に不安と恐怖が広がり、釣り合いの取れない魂が寿命の前に裁かれているとの事。

ハロウの仕業だと確信したマークとスティーヴンは現世に戻る事を決意します。しかし、タウエレトは戻った所で身体の銃の穴は塞がらないと説明し、二人は傷の治癒のためにコンスの力が再び必要だと決意。タウエレトは二人を現世につながるオシリスの門へと連れて行くために船の進路を変更してくれました。そして、門につくまでに天秤の釣り合いと取るように言います。

天秤の調和のために記憶の追体験を再開しようとするスティーヴンと、その必要はないと言うマーク。スティーヴンが「君のせいでレイラが死ぬぞ」と2話でのマークのセリフを返すと、母親のセリフとオーバーラップしたスティーヴンはパニック起こし、再びハロウ医師の元へと飛ぶのでした。

アサイラム

ハロウの顔をした精神科医とのカウンセリングはお手本のような手順であり、マークとスティーヴンの同化を促しているようでもあります。

この部屋が一体何なのかはまだ不明ですが、ハロウがマーク達に治療を勧める理由として、人格が一つになることでハロウの天秤の能力が有効化され、ムーンナイトを殺せると考えているのかもしれません。ここがマークの妄想や幻覚でハロウ医師もその一つかもしれませんが、ハロウ自身がマークたちの魂に干渉してきている可能性は十分に有り得そうです。

マーク少年のその後

物語中盤の母親のシーンで誰もが思った通り、スティーヴンはマークが虐待の現実から逃れるために生み出した人格でした。そしてマーク少年が好きだった映画「トゥームバスター」の主人公の名前があてがわれていたのでした。スティーヴンがランドールの記憶がない事実は、ランドールが亡くなってから生まれた人格だからでしょうか。

なお、物語のシリアスさをよそに、マーク少年の部屋はイースターエッグがたくさん隠されています。

まず、部屋自体がコミックの要素をかなり取り入れています。

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次に、トゥームバスターの制作会社がタイムリーアトラススタジオとなっていますが、マーベルコミックス社はもともとタイムリーコミックス社として1939年にマーティン・グッドマン社長とその甥っ子で当時10代の少年スタン・リー編集者で発足しました。その後アトラスコミック社と名を変え、さらに後にマーベルコミックスとなりました。アトラスの頃は地球のロゴを使っていた事をオマージュしてか、タイムリーアトラススタジオのロゴも地球儀が採用されています。

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また、部屋には「トゥームバスター」のグッズよりも宇宙服の人形やロケットなど宇宙関連の小物が多く、2016年のコミックでは宇宙パイロットの人格が表面化した事があり、それらをなぞっているようです。ただしその人格は名前がつけられる前に登場しなくなりました。

そして、弟ランドールの描いた片ヒレの金魚の絵も飾られています。弟の記憶を持ち合わせていないスティーヴンでしたが、この絵が元となって片ヒレの金魚ガスを愛していたのかもしれません。

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ついでに、葬儀シーンでマークの背後にある店の名前はムーンナイトの共同製作総指揮者であるトレバー・ウォーターソン氏を指していると考えられます。彼はまた、ワンダヴィジョンファルコン&ウィンターソルジャー、ロキホークアイにも携わっています。

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シヴァ(ユダヤ教の葬儀後7日間の喪の期間)の記憶を追体験したマークとスティーヴン。二人がこの記憶と向き合ったタイミングで、船はオシリスの門に到着しました。

裁定

天秤の調和が間に合わず、ドゥアトの亡者が二人の魂を求めて襲いかかってきました。

弱腰のスティーヴンが勇気を出して反撃したシーンでは「6点!」と叫んでいますが、スティーヴンはイギリス生まれという人格設定であり、イギリスで人気の競技クリケットが大好き。クリケットでノーバウンドで規定ラインを超える、すなわち野球で言う所のホームランで6点入るルールになっています。日本でもバットで華麗に決めた場合は「ホームラン!」と叫ぶ事がありますが、それのクリケット版と考えてよいでしょう。

一度はマークのピンチを救ったものの、次々と襲いかかる亡者と争ってスティーヴンは船から亡者もろとも落下してしまい、タウエレトが事前に話していたように凍りついてしまいました。その瞬間、マークは葦の原野アアルへと入ってしまったのでした。

残された疑問

三人目の人格が鍵を握っていると思われた天秤の調和ですが、スティーヴンが排除されただけで調和が取れてしまいました。

3話の終盤ではコンスがスティーヴンに「私が封印されたらマークに頼んで助けてくれ」と話していましたが、現状ではマークは現世に戻る前にコンスを開放しなければまた死んでしまうだけとなっています。マークがコンス開放に行けないのであれば現世でレイラがその任務を達成するか、あるいはドゥアトやアアルでハトホル等と出会い、アバターを通じて開放してもらうしかないようです。

そして1話でスティーヴンが葦の原野に行けない事を予見していた少女は何者なのでしょうか。集会に顔を見せなかった誰かのアバター?あるいはもっと別の存在なのか、単なるミステリーなのか、最終話に注目です。

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また、スティーヴンが一緒に現世に戻れるのかも気になる所。ムーンナイトは多重人格がアイデンティティでもあるため、このままスティーヴンが退場してしまうことは惜しまれます。

さらにカウンセリングルームの謎。シンプルに思いつくのはマークの妄想、精神内といったところですが、カウンセリングルームでも人格の変化が起きているため、精神の中というよりはもっと現実的な気もします。ここでのシーンは時系列もいまいち不明で、医師とはだいぶ前にタウエレトの話をした、母親の死後、スティーヴンも部屋に見覚えがある、など二人はいつ入院したのかがはっきりとしません。誰かに見せられている幻覚なのか、MCUらしく考えるならマルチバースという線もあるのでしょうか。

最後にハロウの謎。ドゥアトの砂漠に降り注いでいる紫の光がそれぞれハロウによって裁かれた人の魂であるなら、なかなかの人数になっています。当初、ハロウは相手の脈を測るように腕を取り、一人ずつ裁定していました。しかしこの紫の光は一人ずつ裁定しているとは思えない量で、アレキサンダー大王の墓で何かがあって能力が拡張されたのかもしれません。遠距離での裁定が可能となっていればマークが復活した所で勝ち目は見えず、スティーヴンや新たな罪のない人格が必要なように思えます。

残り1話という尺的な事から考えると、ハロウの後ろに黒幕の神はいなさそうでしょうか。

最終話はどのような展開でまとめられるのか、注目です。


ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2022年5月4日16時 より配信予定です。

ドラマ「ムーンナイト」の脚本家が映画「ソー:ラブ&サンダー」とのクロスオーバーの噂について言及

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」の脚本を担当したボウ・デ・マヨさんが海外メディア The Direct とのインタビューに応じ、7月公開予定の映画「ソー:ラブ&サンダー」とのクロスオーバーの可能性について語りました。

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デ・マヨさんは「彼らが『ソー:ラブ&サンダー』で何をしているのかなんて知りません。『わからない』というのが正直なところです。でも、見るのがとても楽しみです。ソーを見ていると「何かあるんじゃないか?やっぱりないのか?」と好奇心が湧いてくるんです。マーベルで脚本を書いているとき、彼らはとてもクリエイティブに協力してくれるけど、自分の作品の中だけの事です。」と語りました。

また、「マーベル作品を書くために来ましたが、ファンとして他作品の事は知りたくありません。僕自身がネタバレを避けるようにしてるみたいで(笑)。スターバックスコーヒーの作り方を知った瞬間、突然スタバのおしゃれさが薄れるようなものです。」と、あくまで「ムーンナイト」の作家として仕事をし、他作品はファンとして楽しみたい事を明かしました。

「ムーンナイト」にはエジプトの神々エネアドのメンバーが多数登場しており、彼らが「ソー:ラブ&サンダー」のヴィランである神殺しのゴアのターゲットになるのかどうか、ファンの間では熱心に議論されています。

「ムーンナイト」5話現在で月神コンスはまだ封印されたままですが、ゴアがエネアドをすべて殺すことでコンスの封印が解かれるのではないかと説くファン理論も展開されています。この理論の場合、ゴアが映画に先んじて「ムーンナイト」に登場するか、あるいはコンスとムーンナイトの復活が「ラブ&サンダー」以降になってしまうかの2つの可能性が考えられます。しかし前者の場合は残り1話でやるにはかなりあっけない結末となってしまい、後者の場合は盛大なクリフハンガーになってしまう事や「ムーンナイト」の予告映像で見てきたムーンナイトのまだ見ぬシーンがいくつかあるため、このまま変身なしで終わるとも思えません。残り1話となった状況では、この理論はかなり可能性が低くなってしまったようです。

ドラマ側で「ラブ&サンダー」と明確なクロスオーバーがある可能性は低くなりましたが、最終話のポストクレジットシーンでエネアドの誰かが殺されるといったような事はあるかもしれません。また、「ソー:ラブ&サンダー」ではエジプトの神でワカンダの守護神であるバーストが登場すると報じられているため、映画にエネアドやそのアバターが登場する可能性はまだまだ残されているようです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1最終話となる6話は 2022年5月4日 ディズニープラスで配信予定です。映画「ソー:ラブ&サンダー」は 2022年7月8日 公開予定です。

ソース:Moon Knight Writer Addresses Thor: Love and Thunder’s Potential Tie-In (Exclusive)

「ムーンナイト」撮影の裏側を描くドキュメンタリ「マーベル・スタジオ・アッセンブル:ムーンナイトの裏側」が5月に米配信

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」の舞台裏を描くドキュメンタリ番組「マーベル・スタジオ・アッセンブル:ムーンナイトの裏側」が5月11日から米国のディズニープラスで配信されると、海外メディア What’s on Disney Plus が報じました。

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記事によると、「マーベル・スタジオ・アッセンブル:ムーンナイトの裏側」を2022年5月11日の水曜日に配信する事をディズニーが発表したとの事。

これはドラマ「ムーンナイト」のシーズン1最終話の翌週にあたり、6月配信の「ミズ・マーベル」までの間にもう少し「ムーンナイト」を楽しめるようです。

現在のところ、日本での配信に関しては不明です。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:“MARVEL STUDIOS: ASSEMBLED – THE MAKING OF MOON KNIGHT” COMING SOON TO DISNEY+

ドラマ「ムーンナイト」、5話と6話はコミックファンを「満足させる」という

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるグラント・カーティスさんとジャスティン・ベンソン監督、アーロン・ムーアヘッド監督が海外メディア TV Line とのインタビューの中で、残りの2つのエピソードがコミックファンを「満足させる」内容になっていると明かしました。

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カーティスさんは「ムーンナイトは、最初の4つのエピソードでは見ることができなかった、最後の2つのエピソードで見ることができる世界があります。彼の歴史を知っているコミックの大ファンは、きっと満足するはずです。」と述べました。

ベンソン監督は「エピソード4の後、エピソード5の前に、人々がどのような反応をするのかが最も楽しみです。それはとてもエキサイティングな1週間になるでしょう。」とファンのリアクションを楽しみにしている事を明かしました。

さらに、ムーアヘッド監督は、Entertainment Weekly とのインタビューで、「エピソード4で驚かれた方は、エピソード5と6でまた驚かれる準備をされるといいと思います。ただのいい加減な宣伝文句にしか聞こえないけど、実際にそうなっていることを約束しますよ。」と語りました。

死の淵に立たされたマークとスティーヴン、そして封印されたコンスがどのようにして蘇るのか、タウエレトや第3の人格の役割、そしてハロウの野望の行く末など、残り2時間ほどで駆け抜ける事になりそうです。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:Moon Knight Team Talks Episode 4’s Game-Changing Final Twist: What’s Coming Next Will ‘Blow Your Mind’

ドラマ「ムーンナイト」、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年4月20日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」シーズン1エピソード4「The Tomb.(邦題:アメミットの墓)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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封じられたコンス

前回のラストで石人形のウシャブティに封印されてしまった月神のコンス。

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その人形を大事そうに運ぶセリム(オシリスのアバター)。そしてコンスの他にもいくつもの石人形が並べられているのが判明します。ただしアップにはならないので、それぞれの石人形の形は定かではありません。

この全てにコンスのように何らかの神が封印されてしまっているのか、それともそれぞれの神専用に用意されている空っぽの檻なのか、他宗教の神も封印できてしまうのか、などいくつかの疑問が浮かび上がる部分ですが、今回のエピソードではこれ以上触れられる事はありません。

ヤギ

エジプト神話において、山羊の神がいたかどうかは疑問視されています。というのも古代エジプトに山羊はいなかったとされており、羊の神とする説が有力視されています。

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羊あるいは山羊の頭をした神として描かれるのは、クヌムやアモンです。クヌムは粘土から人を作ったとされる創造神であり、ここで登場した山羊のような水平に伸びた角が特徴的に描かれる事が多い神様です。アモンはエジプトのナイル川周辺のテーベ神話に登場する太陽神で、興味深い事にコンスの父親として神話で描かれています。

残念なことにこれらの神はコミックで登場した形跡がなく、物語に大きく関係しない可能性が高いです。

山羊と言えば悪魔のシンボルとしてしばしば取り上げられますが、「ワンダヴィジョン」以降ずっと噂の絶えないメフィストを連想させる遊び要素として取り込まれた可能性もあるかもしれません。

ビレイとザイル

「ムーンナイト」の内容には直接関係しないものの、墓に降りる直前のシーンで吹替版ではスティーヴンが「ザイルって何?」という不思議な発言をしています。ザイルとはドイツ語の言葉であり、英語でいう所のロープ、日本語でいう所の縄です。

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英語や日本語字幕ではレイラの「先に降りてビレイする」というセリフに対して「ビレイって何?」というスティーヴンのセリフになっているわけですが、吹替訳担当が「ビレイ」が分かりづらいと気を利かせて「ザイル」にしてしまったのでしょうか。

ビレイとは登山用語であり、英語で縄による安全確保の事を指しています。日本でも登山用語としてそのまま用いられるようです。

古代エジプトの文字やマケドニア語などの言語を習得しているスティーヴンがザイルを知らないという「ん?」と思わせる展開でした。

バステト、セクメト、ハトホル

墓に入ったレイラを出迎えたのは巨大な猫科動物の像。雌ライオン、あるいは豹を象ったように見えますが、のどもとはたてがみのような造形になっています。豹であればバステト、ライオンであればセクメトあるいはハトホルという事になりそうですが、一体どちらでしょうか。

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エジプト神話上は時代や地域によってバステト、セクメト、ハトホルは同一視される事がありますが、マーベルの世界ではバステト(バースト)はご存知の通りワカンダの守護神であり、アバターとしてブラックパンサーを伴っています。

そしてコミックではハトホルとセクメトは同一人物で、愛の化身としてのハトホルの裏側には破壊の権化としてのセクメトが控えており、アベンジャーズと一戦するエピソードもありました。

とはいえこの像を介してエジプトの神々が何らかの力を使ってくるわけではありませんでした。

ヘカの司祭

「ヘカって何者?」とつぶやくスティーヴンにレイラは「当時の魔法使い」と答えていますがこれは実際の歴史に基づいています。古代エジプトにおいて、魔術の力のことは「ヘカ」と呼ばれ、この力の化身というべき存在が、ヘカ神と呼ばれました。

コミックではヘカの司祭であるヘカ・ナットが2007年の「Mystic Arcana Magik Vol 1 1」で描かれた事があります。前回の記事でも少し紹介したニューミュータンツのマジックとダニエル・ムーンスターが紀元前11世紀にタイムトラベルしたエピソードで、ヘカ・ナットはマジックを裏切ってソード・オブ・ボーンを手にしようとしましたが純粋な魂ではなかったために叶いませんでした。マジックのソウルソードに敗れたヘカ・ナットはアシェイク(X-MENのストームの先祖)によってその力を封印されました。伝説の剣の方はマジックがアメミットに守護を託しました。

現状ではX-MENもニューミュータンツもMCUにしっかりと組み込まれていないため、コミックのエピソードは何も採用されていない可能性が高そうですが、MCUでは数年後に伏線が回収される事も多いため、おさえておきたいポイントです。

セト神

人間をミイラ化する際に取り出した内蔵を入れる「カノプス壺」に続いて蛇の皮が表示されますが、これは重要な伏線、または視聴者をミスリードさせるための大きな釣り針である可能性があります。

©MARVEL,Disney

蛇神のセトは初期のエジプト神話では砂漠の神、軍神としてその名が伝えられていますが、後には兄オシリス殺しの神、悪神としても有名です。

神話上ではセトはエジプトジャッカルの頭をしており、ウアスの杖と呼ばれる先端が二股の杖(セトやアヌビスの頭を模しているとされる)を手にしています。これらは「ムーンナイト」でアーサー・ハロウの持つ杖の形、そして喚び出したモンスターの姿と似ているといえます。

コミックでは蛇神、死神、そしてヴィランとしてセト神がしばしば登場し、神話同様に兄オシリスとの確執が描かれたり、アメミットを下僕とし、仲間の神々を打ち負かし、投獄している様子が描かれています。

また紀元前2950年頃には、セトはエン・サバ・ヌールという奴隷と出会い、セトの能力に触発されたヌールは世界最初のミュータント、アポカリプスとなり戦争と混乱を引き起こして人類の未来を加速させました。

3話のラストや4話の冒頭でオシリス(のアバター)はハロウの口車に乗せられているような描かれ方をしていますが、ハロウの裏で糸を引いているのはセトなのでしょうか?そしてミュータント導入の新たな伏線となるのでしょうか?

とは言えエジプト考古学ものの作品に蛇の皮など当たり前のように登場する小道具でもあるため、なんら関係がない可能性も否定出来ません。

なお、蛇皮のシーンの少しあと(18分22秒あたり)で、3話に続いて今回も撮影スタッフが画面に入り込んでしまいました。今回は手ではなくて足が映っています。

©MARVEL,Disney

静止画だとわかりにくいので興味がある方はディズニープラスでご確認ください。

アレキサンダー大王

墓の最深部にたどり着いたスティーヴンは、マケドニア語を発見し、このファラオがアレキサンダー大王である事を確信します。

アレキサンダーはマケドニア人ながら第31エジプト王朝を滅ぼしてファラオの座についた人物であり、古代ギリシャからアジアまでを征服したとされています。

これによってギリシャ神話のモチーフになったエターナルズとエジプト神話のモチーフになったエネアドが繋がり、ギリシャ神話の最高神ゼウスとエジプト神話のバステトが登場するという「ソー:ラブ&サンダー」との小さな繋がりが見えてきます。

アブドラ・エル=フーリー

レイラとハロウの会話の中で、レイラの父の名が「アブドラ・エル=フーリー」という事が明かされます。

レイラ・エル・ファウリーがコミックのマリーン・アルラウネを基にしている事は2話の記事でも紹介しましたが、マリーンの父はピーター・アルラウネという名であり、アブドラ・エル=フーリー(Abdullah El Faouly)ではありません。

しかし、1977年のコミックにはアブドゥル・ファウル(Abdul Faoul )という名のキャラクターが登場し、彼はエジプトを他国から守る、いわばキャプテン・エジプトであり、「スカーレットスカラベ」という名前で活動していました。残念なことに当時はまだまだアメリカが正義として描かれていた事もあり、ヴィランとして登場し、キャプテン・アメリカやネイモア・ザ・サブマリナーとも一戦交えました。

©MARVEL,Disney

スカラベ柄の赤い(スカーレット)スカーフをしていた、という所からみてもレイラの父がこのキャラクターをモチーフにしているのは確定的と言えるでしょう。

ドラマで見てきたレイラの身体能力や、コンスが次のアバターに考えている事など、レイラの父はただの考古学者ではなかったのかもしれません。また、「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のヴィランとしてネイモアが登場する噂とあわせて、ふたつのシリーズがより結びつきを得るのも興味深いところです。

相棒

レイラの父の死について少し明らかになりました。マークの説明では「俺の相棒が欲にかられて発掘隊を皆殺しにした」との事。

この説明から、犯人がマーク&スティーヴンの第3の人格である可能性はほぼ無くなったのではないでしょうか。3話でアメミットの信徒が謎の死を遂げていたシーンでのやり取りから察するに、マークはまだ第3の人格についてはっきりと認識していない様子でした。その人格を相棒と呼ぶのはやや無理があると言えそうです。

そうすると相棒というのは傭兵マーク・スペクターの実際の相棒だった人物と考えられます。

コミックではマークの相棒としてジャン=ポール・デュシャン(通称フレンチー)というキャラクターが存在し1話でもイースターエッグとして登場していました。そして彼はコミックでは悪人ではありませんでした。

原作での父殺害の犯人はラウル・ブッシュマンという名で同じチームにいた傭兵でした。マークとブッシュマンの間に相棒とよべるほどの交友関係は描かれていませんでしたが、実写化にあたって何かを付与することは難しくなさそうです。そして、ロイック・マバンザさんがブッシュマン役にキャスティングされたとの報道もありました。

ただし、本作の脚本を担当したジェレミー・スレーターさんは「ブッシュマンはキルモンガーに似すぎているので新たなヴィランとしてアーサー・ハロウを開発しました」との旨の発言をしている事から、レイラの父殺害の犯人自体はさほど重要ではない事をおさえておく必要がありそうです。

精神病院

アーサーに銃弾を撃ち込まれたマークは浅いプールに倒れ込みました。しかし次第に水中へ深く深く沈み込んでいき、気がつくとマークは病院の一室にいました。

マーベル公式によるとここはパットナム精神病院(Putnam Psychiatric Hospital)。2017年のコミック「Moon Knight (Vol. 8) #11」にも登場しており、コミックではイリノイ州シカゴにある精神病院です。

レトロな映画「トゥームバスター」が流れる部屋では1話からここまでに登場した人物や要素が山盛りになっています。死の淵に瀕した人間が見るという走馬灯のように、これまで視聴者が見てきたものが登場します。

まずは1話、2話に登場していたクロウリー。

博物館の上司ドナとブルースカラベのぬいぐるみ。時計の針はコンスの杖。

レイラと3話冒頭のマシュマロ。小指の絆創膏にはスカーレットスカラベ。

2話に登場した刑事ボビーとビリー。

カップケーキ(運んでいるのはレイラのブラックマーケットの知人ベック)やコンスを模した絵(描いているのはラガロ、3話の冒頭パスポート偽造をしていた人物)、1話で登場したアルプス麓の町。

部屋の右側にある暖炉のような構造物。

その他、ルービックキューブ、金魚のガス、母親との電話中に登場したポストカード、足首の拘束ベルト、アメミットの像、ピラミッド状のオブジェ、サンダル、杖、カノプス壺なども登場しています。ちなみに「ムーンナイト」1話冒頭のガラスの破片を入れたサンダルはマークやスティーヴンは知らない事なので、ここでフォーカスされる理由はよくわかりません。

主人公同様に視聴者もどちらが現実でどちらが精神空間なのか混乱する所は、プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアの息子デヴィッド・ハラーを描いたドラマ「レギオン」(ディズニープラスで配信中)のような展開でした。

医者との会話の中でハロウに撃たれた事を思い出したマークはオフィスを飛び出し、逃げ込んだ先の部屋で棺に閉じ込められたスティーヴンと出会います。現実世界では鏡越しに会話するのがせいぜいだった二人ですが、この病院で出会った二人はハグを交わすのでした。

この病院がエジプト神話の冥界を模しているとすれば、マークたちはこの後アヌビスによってマアトの天秤に心臓を乗せられ、罪人と判断されればアメミットに食われる事になるでしょう。

第3の人格

合流した二人は病院から脱出しようと部屋を出ます。廊下を進む中、傍らの部屋に赤い棺を見つけますがスルーしていきます。

コミックファンは第3の人格であるタクシードライバーのジェイク・ロックリーを期待していましたが、ここまでの流れから察するに隠された人格はかなり危険なニオイがしています。マーク達は無難な選択をしたと言えるでしょう。

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他の部屋にも異なる人格がいるのかは気になる所です。コミックではピーター・パーカーやスティーブ・ロジャースの人格も内包したマーク・スペクターですが、3番めの人格もまだ謎に包まれている以上、シーズン1ではこれ以上人格が増えることはないかもしれません。

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タウエレト

1話で登場したタウエレトのぬいぐるみはやはり伏線でした。ぬいぐるみと違ってかなりリアルなカバの顔で、なかなかの威圧感があります。

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演じているのはアントニア・サリブさん、日本語吹替は潘めぐみさんで、今回は一言だけのセリフでしたが双方可愛らしい声になっています。

1話の記事でもさらっと触れましたが、タウエレトはカバの姿をした災いを避ける守護神であり豊穣の女神。出産、再生、浄化を暗示する神様のタウエレトの登場がマーク復活の鍵になると思いたい所で4話が終了します。

様々なエジプトの神々が登場する中で、整理しなければならない事があります。それは「エネアドのメンバー」です。

まず現実世界のエジプト神話としてのエネアドはいわゆるエジプト九柱神を指しており、アトゥム、シュー、テフヌト、ゲブ、ヌト、オシリス、イシス、セト、ネフティスが主なメンバーです。主な、といのは地方による神話の小さな差異があり、ラー、トト、ホルスなどが交代で入る場合があるからです。

そしてマーベルコミックでは神話と共通なのがシュー、テフヌト、ゲブ、オシリス、イシス、セト、ネフティス、ホルスあたりでアヌビス、バースト、ベス、コンス、プタハもエネアドとして登場しています。タウエレトはそもそもコミックに登場した事がありませんでした。

MCU版エネアドも実在の神話と同じく9人と仮定して考えると、3話の集会にホルス、オシリス、テフヌト、イシス、ハトホルの5人が集合しました。そして1話でスティーヴンが指摘した「7人しかいないエネアドのポスター」には全景が映りませんが左上にSHU、右にGEBと書かれています。

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これでちょうど7人になり、ドナのいう「二人は遅刻でクビになった」、つまり追放されたコンスともうひとりがいると考えられそうです。それはワカンダにかまけているバーストなのか、コミックにもいないタウエレトなのか、はたまた黒幕の可能性があるセトなのか。

残る2話でシューやゲブ、そして最後のエネアドが登場するのでしょうか?


ちなみに今回もQRコードが発見されていませんが、無料コミックは新しいものに更新されています。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

マーベル公式がドラマ「ムーンナイト」4話の削除シーンを明かしてしまう

マーベル公式ウェブサイトが、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のシーズン1第4話「アメミットの墓」の配信本編に含まれていなかったシーンをサイト上に掲載していると話題になっています。

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マーベル公式では毎週エピソードの配信後にエピソード内の写真と詳細なあらすじをサイト上に掲載していますが、今週分のあらすじには配信にはなかったシーンの説明と写真が公開されている事が海外で報告されています。

The Direct によるとこれらは「米国からのアクセスでは表示されないが英国からのアクセスでは表示されるようだ」と指摘。なお、日本からのアクセスでも表示されていません。

その内容は以下の通り。

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一方、発掘現場では、ハロウと彼の弟子たちがアメミットの墓の入り口を発見する。しかし、土地を休ませなければ陥没して生き埋めになるのではと、一行は前進をためらう。勝利を目前に、ハロウは疲れた従者たちを再起させるため、信徒に語りかける。ハロウは、「一瞬たりとも目を離すと、別の不届き者が罪のない魂に危害を加えることになる。その連鎖を断ち切らなければならない。彼らのためらいを理解しつつ、我々も前に進もう。アメミットにたどり着いたら、彼女の前にひざまずき、速さと献身と心のすべてを神に捧げると言うことができるだろう。」そしてゆっくりと、弟子たちが一人ずつハロウの後についてくる。

配信されたエピソードではハロウ達が先に墓に入っている事はわかりましたが、この説明にあるようなシーンはありませんでした。このシーンはアーサー・ハロウのカルト的要素をより深く描く内容のようで、本作のヴィランをより強調していたかもしれません。特典映像として公開される事に期待です。

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:Marvel Accidentally Reveals Moon Knight Episode 4 Deleted Scene Details

ドラマ「ムーンナイト」、監督が4話の衝撃的なラストの裏側を語る

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」のアーロン・ムーアヘッド監督とジャスティン・ベンソン監督が、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューに応じ、シーズン1エピソード4の衝撃的な結末について語りました。

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ムーアヘッド監督は、エピソード4の終わりで原作コミックを再現出来た事について次のように語りました。

エピソード4の終わりは、実は脚本からの贈り物なんです。4つのエピソードで築き上げたキャラクターに完全に忠実でありながら、最も予想外のことをして視聴者を完全に混乱させたいと思ったことから生まれました。また、コミックのキャラクターについても。ジェフ・レミアが書いた「ムーンナイト」があり、グレッグ・スモールウッドがアートを担当していますが、エピソード4のラストで起こることと似たような感情やビジュアルがたくさんあります。だから、ムーンナイトを描くにあたって最も惹かれたオリジナルのコミックに敬意を表することができて、本当にうれしいです。特にビジュアルとトーンの面では、そこからインスピレーションを得ています。

ベンソン監督は、観客を不安にさせることに関して、彼らの哲学を交えながら彼らの過去の作品が下地になっていると語りました。

私たちは、人々を不安にさせたり、恐怖で満たそうとするシーンにおいて、一般的な哲学を持っています。スローは不気味、ファストはエキサイティング。ゾッとすることよりもエキサイティングなことは何でしょう?明らかに内臓を刺激するシーンではありません。運動的でもなく、速く動いてはいけない、シュールな感じでなければなりません。その瞬間のスティーヴン/マークの視点になるように感じなければなりません。そこで、10年以上にわたる私たちの過去の作品が役に立ったのだと思います。恐怖と不安でいっぱいになるような、そういう物語を作るための道具箱があったんです。

また、ムーアヘッド監督はオスカー・アイザックさんの演技について次のように述べています。

私たちがしていることの多くは、オスカーがやっていることを追いかけているのです。私たちがやっていることとオスカーのやっていることが一致するとき、この番組は最高の状態になると思っています。ムーンナイトを観ている人なら、それは一目瞭然だと思います。このシーンが水中のように感じられるのは、彼が鎮静剤を投与されているからだけではなく、視聴者全体がこのショーの世界観の転換にさらされたからだと話しています。なぜムーンナイトの最中にインディ・ジョーンズの模倣映画があるんでしょう?

そして、スティーヴンとマークが抱き合ったときの「その瞬間を獲得したかった」とも明かしました。

実は、コミックを完全にネタバレするわけではないのですが、一番最後に、私たちが最初に読んだときに完全に火がついた映像があります。マーク・スペクターが自分自身を抱きしめて、『さよなら、マーク』と言っているんです。スティーヴンとマークの間には敵対関係があり、彼らは一緒に仕事をすることを学び、相互の尊敬を得始めているように感じたのです。だから、初めて顔を合わせたとき、彼らは本能的に抱き合ってしまうのです。他のエピソードでも、そのような演出を心がけていました。その瞬間を獲得したかったんです。

ベンソン監督は、この精神病院のシーンでイーサン・ホークさんの演技について、彼のアイデアによるものだという事を明かしました。

あのシーンの準備で、イーサンはカール・ユングにインスピレーションを感じていると話していたのを覚えています。彼の最も有名な写真や、彼が誰であるかというポップカルチャー的な解釈から、何はともあれね。撮影現場に行くと、突然、口ひげを生やし、髪を伸ばし、眼鏡をかけたイーサンがいて、ハロウからなんてワイルドに変身したんだろうと思ったのを覚えていますよ。

最後にムーアヘッド監督は、イーサン・ホークさんとオスカー・アイザックさんのシーンを撮影したとき、偶然のトラブルを採用して脚本を変更したことも明かしました。

あのシーンでは、99パーセントの台詞がハロウのもので、その日は彼のシーンを最初に撮影しました。面白いのは、彼がすべて話しているので、あのシーンは彼についてだけで、マークには少しカットバックがあるだろうと考えていたことです。しかし、オスカーが話している内容を確認し、彼の目線を計算してみると、それがいかにアクティブなものであるかがわかりました。偶然、彼の手にハエがとまるという素晴らしいテイクがあります。あれは本物のハエです。彼はそれを追いかけました。面白いことに、ハロウのあたりで全部カットするつもりでいましたが、マークの体験に焦点をあわせ直すことにしました。

今回のエピソードはプロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアの息子デヴィッド・ハラーを描いたドラマ「レギオン」(ディズニープラスで配信中)を思い出すような演出でした。

マークがハロウに銃撃され殺された可能性は高いですが、いっぽうで10年前に自分が死に、コンスのアバターとして蘇った事を作中に何度か語っていました。コンスが封印されてしまった今、マークかスティーヴンのどちらかがタウエレトのアバターとして仮の命を得ることになるのでしょうか?

ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2022年4月27日16時 より配信予定です。

ソース:Moon Knight directors break down that mind-bending hospital sequence and Indiana Jones homage

ドラマ「ムーンナイト」、3話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2022年4月13日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ムーンナイト」シーズン1エピソード3「The Friendly Type.(邦題:エネアドの決断)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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レイラの偽造パスポート

偽造パスポートの制作シーンから始まる3話ですが、名前がレイラ・アブダラ・エル・ファウリーとなっており、クレジットに表記されているレイラ・エル・ファウリーにアブダラを足しただけとなっています。他人になりすますためのパスポートではなく、正式な手段では発行不可の状況下にあるために自力で制作したパターンも考えられるかもしれません。誕生日は西暦が違うものの、演者であるメイ・キャラマウィさんと同じ10月28日に設定されています。

なお、発行年が2021年に設定されており、これはサノスの指パッチンで世界の半分が消えていた時期になりますが、そもそもが偽造データであるため、これだけではレイラが生き延びていたかどうかを判断する事は出来ません。

ここではレイラが闇市場に流れた盗品を盗み返して元の持ち主に返すビジネスをしていたことも判明します。ただの考古学者ではない、2話での格闘シーンでの強さとつながるような背景となっています。

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このシーンで語られた過去は2話の記事でも紹介したコミックのマリーン・アルラウネに非常によく似ており、やはりコミックのマリーンを名前を変えて登場させているようです。

ラガロ

パスポートの偽造を手伝う女性はクレジットではFoger(偽造者)と表記されていますが、英語字幕をオンにするとLagaroと名付けられている事がわかります。コミックのラガロはダイナマンと呼ばれるヒーローでしたが、ムーンナイトとは特に関係がないキャラクターになっています。このドラマのラガロについては前職などの背景も描かれていないため、コミックから再構築されたキャラなのか偶然同じ名前になったのかは今のところ不明です。

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第3の人格

アメミットの行方を追う中で相変わらず息が合わないマークとスティーヴン。気づくと追っていたアメミットの信徒は死んでおり、どちらも覚えがない殺人に第3の人格がほのめかされます。

ちなみにコミックではミスター・ナイトも別人格でしたが、MCU版ではムーンナイト/マーク・スペクター、ミスター・ナイト/スティーヴン・グラントと切り分けているようで、次の人格が3つ目となります。

マークも認知していない人格が出てきた事で物語のさらなるミステリアスな展開に期待がかかります。コミックではタクシー運転手のジェイク・ロックリーという人格も有名で、ジェイクもなかなか攻撃的な性格ですが、信徒を殺している所からみてかなり物騒な人格が隠れているようです。

第3の人格がアメミットの信徒だったら面白いかもしれません。そうであればチンピラ信徒を殺して口封じしたのも納得行くものですし、2話でマークがスカラべをうっかり落としてしまったのではなく、第3の人格がアーサー・ハロウのほうへ投げてよこしたとも受け取れそうです。

エネアド

マークは他の神々に協力を頼めないのか発案しますが、コンスはまずい作戦だとしつつも他に手がなく、エネアドを招集する事になります。

1話でもエネアドに言及するシーンがありましたが、やはりコミックどおりに彼らは実在する神々であり、エネアドのアバターが世界中に散らばっている事、ポータルで移動できる事も明かされました。

ハトホル

ポータルの先はギザの大ピラミッドに通じており、マーク達はそこでハトホルのアバターであるヤツィルに出会います。愛と音楽の女神と自己紹介するハトホルはマーベル・コミックではコンスやバーストの異母兄弟として描かれています。エジプト神話的にはテーベ(こちらがコミックの原型)とコム・オンボでは少し差異があり、コム・オンボではハトホルはコンスの母とされています。どちらにしても家系図的にはかなり近い関係にある二人であり、今後の鍵をにぎるキャラクターになるかもしれません。

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集会

出席者はホルス、イシス、テフヌト、オシリス、ハトホルたちのアバター5人。ワカンダで何か忙しいことがあるのかバースト(バステト)は参加しませんでした。ここではコンスがエネアドを危険に晒したことが原因で追放された事が判ります。

人を見捨てなかったと主張するコンスに対してエネアドたちは「人が神を見捨てた」と反論し、人々の注目を集めないようにアバターを通して人間界での任務にあたっている事を説明します。

なお、イシス、オシリス、ホルスは彼らが初登場したコミック「Thor #239」(1975年)にてソーと出会っています。映画「ソー:ラブ&サンダー」にて神殺しのゴアに狙われないことを祈るばかりです。

オーバーヴォイド

エネアドたちの住む世界は1975年のコミック「Thor #240」で登場し、セレスティアル・ヘリオポリスとして紹介されました。また、2016年のコミック「Moon Knight #10」ではオーバーヴォイドという名で紹介されています。

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エターナルズたちが地球の危機に介入しなかった理由については映画内で説明がありましたが、エネアドが介入しなかった具体的な理由については今のところ不明です。このポイントも今後の課題になるのでしょうか。

告発

コンスはアーサー・ハロウがアメミットの復活を目論んでいると説明し、エネアドはアーサーをその場に召喚しました。アーサーは「アメミットの墓を探していたのはコンスのほうだ」と反論し、嘘つきの神とその病んだ下僕に耳を貸さないよう忠告します。

最終的にコンスの告発は受け入れられず、アーサー・ハロウは無罪を告げられるのでした。

コンスはソーやロキと同じく神と呼ばれているものの非常に感情的であり、アーサー・ハロウのほうが明らかに口が上手いというのが印象的なシーンです。元仲間である月神の言葉よりも元アバターの人間の言葉を信用してしまうエネアドとコンスの間に何があったのか、具体的には説明されませんでした。今後のムーンナイトのエピソードや他の作品で明かされていくのかもしれません。

なお、このシーンではオシリスのアバターであるセリムが白いエフェクトのパワーを操っており、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の最新予告でディフェンダー・ストレンジのエフェクトがオレンジから白に変更されている事を気に留めておく必要があるかもしれません。

センフー

コンスの落胆を気にかけたハトホルのアバター、ヤツィルはマークにセンフーのサルコファガスを探すよう助言します。センフーはアメミットの墓の場所を知る唯一の人物で、神々がアメミットを赦した時のためにその場所を秘匿していたとの事。

センフーとはエジプト神話でSenfu、またはSneferu、またはSnefruと表記される人物で「美の担い手」であり、紀元前2613年から2589年頃まで統治していたことが知られており、ギザ台地の大ピラミッドを含む、今日もエジプトに残っている3つのピラミッドの建設を担当したとされている人物です。この歴史上の人物がアメミットの墓の場所を知っているというのは理に適っていると言えるようです。

なお、アメミットは何らかの事情で封印されているようで、ここのやり取りから察するにコンスよりも重い罰を与えられていると推測されます。しかしコミックのアメミットは取り立てて悪者というわけではなく、紀元前11世紀にタイムスリップしたニューミュータンツのマジックが発見した伝説の剣ソード・オブ・ボーンの守護を託されました。

ベックとレイラの過去

レイラと合流したマークは、彼女の情報を基にサルコファガスを持っているというアントン・モガートのもとへ向かいます。邸宅の前ではベックというリーダー格のボディガードも登場し、ベックとレイラが既に顔見知りである事も判明します。

この時、ベックはレイラに「久々の再会」である事を語りますが吹替版ではこの再会が「マドリプール以来」であるという大事な部分がカットされています。マドリプールと言えばドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で描かれた都市。パワーブローカーことシャロン・カーターのその後が気になる所で、「ムーンナイト」にシャロンが再登場すると2021年夏に報じられた事があります。残る3話で登場するのか、単なる噂で終わるのか注目です。

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アントン・モガート

ギャスパー・ウリエルさん演じるアントン・モガートはなかなか派手な生活をしている様子で、歴史的価値のあるものを保護のためにコレクションしていると説明します。しかし彼がマドリプールと関わっている事を考慮するとまっとうな人間とは思えず、コミックで同名のキャラクターは「ムーンナイト」誌に登場し、別名ミッドナイトマンと呼ばれる盗賊でした。そしてコミックの彼もその盗品をお金に変えるわけではなく、コレクションしていました。

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レイラの父の死

首尾よくサルコファガスを調べていた所にアーサー・ハロウも到着。ハロウはレイラの父のことも知っているようで、その語り様からは彼女の父の死はマークに責任があるようにも聞こえます。2話ではマーク達傭兵一味が考古学者たちを処刑したと説明されましたが、これにはマークの3番めの謎の人格が関与している可能性が考えられるのではないでしょうか。

ムーンナイトのスーツ

ムーンナイトのスーツに関して今回のエピソードでは「治癒力のあるアーマー」とコンスが説明していました。そして戦闘シーンではその説明通り、槍を何本も突き刺されても流血する様子もなくわりと平気なようでした。

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銃弾を防ぐわりに槍は突き刺さるなんとも説明が難しいスーツですが、あれを着用しているとある程度の傷は回復すると考えて良いようです。

協力関係

ひと悶着あったものの、サルコファガスを持ち帰ったマークとレイラはパズルに取り組みますが、なかなか完成しません。マークはアメミット復活の阻止のためにスティーヴンにコントロールを渡し、星図が完成。しかし、2000年前の夜空とは変わりすぎていて正確な墓の位置がわからないという事態に。

すると今度はコンスがスティーヴンに協力し、エネアドに「今度空をいじったら封印する」と警告されたにも関わらず、当時の夜空の再現に取り組みます。この事態にエネアドはコンスを封印するための儀式を開始、封印される寸前にレイラは墓の位置を突き止める事に成功しました。

3話のラストに来てようやくマークとコンスとスティーヴンが協力し、アメミット復活を食い止めるために行動することになりました。しかしコンスが封印された事でスーツの力も失われ、ムーンナイトに変身することは出来ません。アメミットもそうですが、コンスの開放のためにレイラとマーク、スティーヴン、そして謎の人格の協力が必要になりそうです。

ハロウの告白

ラストではセリム(オシリスのアバター)がハロウに対して「君の言ってたとおり」「こうするしかなかった」と告げて去っていきました。ハロウはコンスが封印された小さな石人形にたいして「制裁の拳を楽しんでいた」事が自らの罪である事を認め、コンスがもたらした痛みが苦痛を癒す重要性に気づかせてくれたと語っています。そしてコンスが出来なかった事を自分が成し遂げると言うのでした。

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ハロウがコンスのアバターであった事は2話で明かされていましたが、過去には何か重要な因縁が隠されているようです。マーク、レイラ、コンス、ハロウの過去が絡み合って物語は後半戦へと続きます。

おまけ

エンドクレジットでは1話から3話にかけて月が少しずつ満ちてきています。コミックのムーンナイトは満月の時にフルパワーになりますが、ドラマでも徐々に強力になっていくのでしょうか?

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なお、3話にしてようやく気づいたのですが、砂丘がコンスの顔に見えるトリックアートが含まれていました。

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ちなみに今回はQRコードが発見されていませんが、無料コミックは新しいものに更新されています。


今回登場したアントン・モガートを演じたギャスパー・ウリエルさんは、フランスの現地時間2022年1月18日にスキー事故に遭い、翌日亡くなられた事が報道されていました。フランス映画を中心に活躍してきたウリエルさんでしたが、本格的にハリウッドで活動しようというタイミングでの出来事で、「ムーンナイト」が遺作となりました。

今回のエピソードでアントン・モガートは砂埃の中に消えていった為、当初はその後の展開も用意されていたのではないかと考えられます。


ドラマ「ムーンナイト」シーズン1はディズニープラスで配信中、次回、第4話は 2022年4月20日16時 より配信予定です。