マーベル・スタジオが制作するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール&ウルヴァリン」のショーン・レヴィ監督が、海外メディア Empire とのインタビューで、2013年に劇場公開された映画「ウルヴァリン:SAMURAI」のオファーを断っていた事を明かしました。
レヴィ監督は「デッドプール&ウルヴァリン」の制作の経緯について次のように語っています。
(Netflixの)「アダム・プロジェクト」(邦題:アダム&アダム)の撮影中、ライアンが私にデッドプール3の監督をやってみないかと尋ねてきました。彼が『君は断ると思うけど、僕は本気で説得しようと思ってる』と言っていたのを覚えています。私は『断るわけないだろ、冗談だろ? 即答でイエスだよ!』と答えました。
この即答の理由についてレヴィ監督はさらに遡って、ヒュー・ジャックマンさん主演の映画「リアル・スティール」の制作当時を振り返りました。
「リアル・スティール」を制作しているとき、ヒューは「ウルヴァリン:SAMURAI」をやる予定だと言っていて、私に監督をやらないかと聞いてきました。でも、私は間抜けなことに『いいえ』と言ったんです。その時は『彼はもう5回も同じキャラクターを演じているし、私はオリジナルの映画を作っている最中だ』と考えてしまったのです。その後、何年も深く後悔しました。だから、機会がもう一度やってきたとき、神様に感謝して、十分に年を取って賢くなった私は、この機会を逃さなかったのです。
レヴィ監督が「ウルヴァリン:SAMURAI」を断った結果、これをジェームズ・マンゴールド監督が制作。その先に「ローガン」があった事を考えると、選択次第ではマーベル映画そのものがかなり違った展開を見せていたと考えられます。
20世紀FOXが計画していた「デッドプール3」は黒澤明監督の「羅生門」のような映画だったと以前から明かされていますが、MCU版はこれを継承しない所からスタートしていた事が先日、ケヴィン・ファイギ社長の口から語られました。
しかし主演のライアン・レイノルズさんは当初からウルヴァリンとのバディムービーを模索していたようで、これには以前からのヒュー・ジャックマンさんの「デッドプール3にウルヴァリンを出演させろ」キャンペーンが功を奏したのかもしれません。
本作の米公式あらすじは以下の通りです。
中年の危機を経験しながら職業上の挫折に直面した後、ウェイド・ウィルソンはデッドプールを正式に引退し、中古車のセールスマンになることを決意しました。しかし、友人、家族、そして全世界が危険にさらされているとき、デッドプールは引退生活から刀を持ち出すことを決意する。彼は、自分たちの生存だけでなく、最終的には彼らの遺産のために戦うために、消極的で警戒心のあるウルヴァリンをスカウトします。
「デッドプール&ウルヴァリン」はライアン・レイノルズさんとヒュー・ジャックマンさんに加え、 「デッドプール」シリーズからカラン・ソーニさん(ドーピンダー)、レスリー・アガムズさん(ブラインド・アル)、モリーナ・バッカリンさん(ヴァネッサ)、ステファン・カピッチッチさん(コロッサス)、ブリアナ・ヒルデブランドさん(ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド)、忽那汐里さん(ユキオ)、ロブ・ディレイニーさん(ピーター)の再登場が確認されています。
また、「X-MEN」シリーズや「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」でプロフェッサーXを演じたパトリック・スチュワートさんが本作の撮影を終えた事をほのめかし、出演を暗に認めていました。
そのほかにも多くの再登場キャラクターがいるとも報じられています。
そして以前には、ソーを演じるクリス・ヘムズワースさんが「デッドプール3」にカメオ出演したいとも明かし、「デッドプール3」の脚本家も実現すればクールだと語っていました。
映画「デッドプール&ウルヴァリン」は 2024年7月26日 に劇場公開予定です。
ソース:Deadpool & Wolverine: Shawn Levy Signed Up After Regretting Saying No To The Wolverine – Exclusive