マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックウィドウ」の公式アート本「Marvel’s Black Widow:The Art of the Movie」が先日米国で発売され、その中に収録されている未使用アートから、タスクマスターの能力にはもっと多数のバリエーションが計画されていた事が明らかになりました。
2021年公開の映画「ブラックウィドウ」の様々なアートを収録したこの本の中で、タスクマスターのアートを担当したアレクシー・ブリクロさんのインタビューと共にいくつかの未使用アートが紹介されています。
ブリクロさんはソーのムジョルニアを模したテーザーハンマーと名付けられた武器によって、広範囲にダメージを与えることが出来るタスクマスターの能力を紹介し、彼女のスキルの範囲と、それらすべての力と武器をシームレスに処理する方法を説明することを目的としたコンセプトアートを用意していたと明かしました。
from Marvel’s Black Widow:The Art of the Movie ©MARVEL,Disney
そしてそのアクションの一連の流れの例として「地面に着地して翼を折りたたんだ後 (ファルコン)、爆風から身を守るためにシールドを使用し (キャップ)、ライフル (ウィンター ソルジャー)、弓 (ホークアイ) を使用して敵に射撃します。地面に大きなテーザーをぶつけたり(ソー)、最終的にはカメラに近づきながらいくつかの爪を使ったり(ブラックパンサー)」と説明しました。
from Marvel’s Black Widow:The Art of the Movie ©MARVEL,Disney
これらの削除されたアイデアについてブリクロさんは「これは、文字通り映画に登場するシーンではありませんが、彼女がどのようにすべての能力をマスターしているのかを説明し、また彼女が使用できる武器を思い描くのに良い方法でした。まず、戦闘の振り付けを考える必要があり、シームレスな動きを実現するために、自分でシークエンスを演じてみました。コンセプトアートを作るのに、スタントの技術が必要になるとは思いもよりませんでした。」とコメント。
別のページでは、共同プロデューサーのブライアン・チャペックさんが、タスクマスターの能力について「コミックでは、タスクマスターはフォトグラフィック・リフレクスと呼ばれる力を持っていて、一度戦うとすぐにそのスタイルをコピーしてしまうんだ」と説明、「タスクマスターは密かにアベンジャーズを観察し、彼らのスキルを吸収し、彼らの武器を観察し、その自分バージョンを作っているのです。」と述べました。
そして、「このようなキャラクターを作るにあたり、タスクマスターがこれらの武器を隠せるような巧妙な方法を用意する必要がありました。そこでVFXは、小道具の助けを借りて、実用的な武器を作り、それを拡張して折りたためるようにし、映画の中で簡単に隠せるようにしたのです。まるで人間スイスアーミーナイフのようです。」と語っています。
残念な事にアイデアのすべてが映画に詰め込まれる事はありませんでしたが、タスクマスターは今後も映画「サンダーボルツ」に登場する事が発表されており、「ブラックウィドウ」では見ることが出来なかった別の能力が画面上に再現されるかもしれません。
映画「ブラックウィドウ」はディズニープラスで配信中、映画「サンダーボルツ」は 2024年7月26日 米国公開予定です。
ソース:Scarlett Johansson’s Black Widow Removed a Major Thor Connection (Photos)