マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アントマン&ワスプ:クアントマニア」の脚本を担当したジェフ・ラヴネスさんが、海外メディア Backstory Magazine とのインタビューの中で、削除されたハンク・ピムの結末について言及しました。
ラヴネスさんは「ハンクを一度は殺す予定でした。その後、彼の意識はアリを通して生き続け、アリを精神的にコントロールするつもりでした。そう、彼はアリの精神の集合体のような存在になる予定だったんです。気に入っていましたが、それ以上うまく発展しませんでした。」とピム博士の別バージョンのラストについて明かしたました。
また、スコット・ラングが船のコアを入手する過程で巻き込まれた確率の嵐の中でも、別の削除シーンがあったと言います。
「あの確率の嵐、あるいはあの量子ネクサスには心理的なシークエンスがあり、どちらかというと夢の要素がありました。90年代の映画で見たような、ニンジャ・タートルズのような、CGIではなくクローネンバーグ監督の『ザ・フライ』のような人間サイズの大きなアリを登場させたんです。そして、それは彼の頭の中での出来事のようでした。ヴェルナー・ヘルツォークの声を入れて、『ホーリー・マウンテン』のようなアドバイスやヴィジョン・クエストのようなものをさせたかったんです。でも、それは実現しませんでした。」
結果的にハンク・ピムは今作も生き残ることになり、今後も登場の可能性が残される事になりました。ピム博士を演じるマイケル・ダグラスさんは映画公開前のインタビューで「死ねるなら戻ってくる」と再演について意味深な反応を示していましたが、ワールドプレミアの日までどちらの結末が採用されているのか知らなかったのかもしれません。
ラヴネスさんはカーンの脅威を描くにあたってメインキャラクターを虐殺していく事は、サノスのアプローチを真似ることになり避けたいとも過去に語っていました。
「クアントマニア」からはワスプの子供たちや、カーンのバックストーリーの大半が削除されたと明かされていますが、それらのシーンの一部がBlu-ray特典など何らかの形で公開される事に期待したい所です。
映画「アントマン&ワスプ:クアントマニア」は 2023年2月17日 より劇場公開中です。