ドラマ「アガサ:オール・アロング」、8話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2024年10月31日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード8「Follow Me My Friend. To Glory at The End(邦題:続け友よ 栄光の地へと)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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レディ・デス

8話冒頭は5話で亡くなったアリスのシーンから開始。リオ・ヴィダルのデスとしての仕事が伺えるシーンとなっています。ビリーとアガサが外でやり取りしてる間にリオの姿がなかったのは仕事中だったからと言えそうです。

アリスはまだ現世に未練がある様子を見せつつもリオの言葉に納得し、この世を去る決意をしてあの世への扉をくぐっていきました。リオは火の試練の最中に「死体が欲しい」としていましたが、魔力を奪われて老人となったようなアリスはその場に捨て置かれ、魂と考えられる部分のアリスがあの世へと旅立っていきました。

もしもここで食い下がればエヴァノラ・ハークネスのようにゴーストとなってしまうのでしょうか?デスとゴーストが共存する世界観はなかなか不思議なものです。デスがエヴァノラを正しくあの世に連れて行っていれば、5話でエヴァノラがアガサを襲った時に割って入る必要もありませんでした。つまり自身の職務怠慢が生んだ自業自得と言える展開でした。そうでないとすると、MCUのゴーストはデスの制御を越える何らかの能力が死亡した側にあるのかもしれません。

MCUでは死後の世界として「ブラックパンサー」のアンセストラルプレーン(祖先の平原)、「ムーンナイト」の冥界、「ソー:ラブ&サンダー」のヴァルハラなどが映像化されてきました。アリスがどこへ向かったかは言及されていませんし、レディ・デスがどの「あの世」にもアクセス出来るのかも不明、今後の描写に期待したい所です。

自然のバランスを乱す存在

レディ・デスはビリーの事を「生と死のバランスを崩している」と指摘。生と死を司る存在として、自力で死から逃れたビリーの事を看過出来ないようです。

一方でデスは「特別扱いを受けたのはアガサだけだ」とも。しかしアガサはそれを「ただ奪っていっただけだ」と否定し、二人の感情は相容れません。

デスの狙いはビリーを正しく死なせる事。しかし、アガサはデスにそれが出来ないと気づきます。ビリーが死ねばまた新しい身体を見つけて生き返るとし、さらにトミーを生き返らせる事も出来るとまで話が進みます。これは単に双子の強力な絆によるものなのか、はたまた誰でも生き返らせる事が出来るのかはこの時点で不明です。

アガサはビリーが転生しないよう、自ら投降させる必要があるとし、そうさせる代わりに自分から手を引くように取引を持ちかけました。

緑の魔法

グリーンウィッチの緑の魔法は「命の循環を司る魔法。育み、やがて朽ちるまで」とジェンが説明しました。MCUのレディ・デスは単に死をもたらすだけでなく、新たな生命の創造にも関与しているという事のようです。

MCUで忘れてはならない緑の魔法使いといえば、もうひとり、ロキがいます。いまや時の王座に座ったゴッド・ロキはやはり緑色の魔法を操り、時の枝が自然に朽ちるまで守り続ける存在となっています。

ジェンの呪い

魔女の道を一周して元の位置に戻ってきたアガサ、ビリー、ジェンだけになってしまった魔女団。行き場を失い、ビリーが敬意を捨てて靴を履いた所で最後の試練の部屋へ。

ちなみに7話の通称「塔の試練」が風の試練だとショーランナーが明かしています。(from Deadline)最後の試練が土の試練で、火水土風が揃った事に。5話が「大地の力 目覚めさせよ」のタイトルであるにも関わらず土の試練ではなかった事は目を瞑る必要があります。英語では「Darkest hour, wake thy power」であり、翻訳のエラーと言える問題です。

部屋は近未来的な死体安置所と言った感じで、3人がジッパーを開けて袋から出てくる様子は死者蘇生をイメージさせる演出になっています。

試練が始まり、天井のタイマーが進んでいく中で、100年前にジェンの力が奪われたのは、実はアガサの仕業だった事が判明。残りの尺の事を考えると、ボストンで何があったのかを回顧する余裕はほとんどありませんでした。ゆえにこの展開は伏線をさらっと回収してしまうので見ていて有り難いものでしたが、その代償として、3話で浸水が始まる中、アガサは自分でジェンの力を奪っておいて「力を奪えても知識は奪えない」を励ましていたのは中々闇深いシーンとなりました。それもアガサ・ハークネスという闇を抱えたキャラだからこそ成立していると言えそうです。

解放の魔法で呪いが解けたジェンはウィッチズロードでの目的を失った事で、道からはじき出されました。目的がなかったシャロン・デイヴィスは最初から弾いてくれれば良かったのにとも思う場面でもありました。

トミーの器

アガサがビリーの中に眠るトミーの記憶を探求。「ワンダヴィジョン」のラストを振り返っています。

ワンダとヴィジョンの声が響く中で、ビリーはトミーの声が聞こえません。これに対してアガサは「記憶も感情も留めてはおけない」と自身が息子のニコラスを失った経験からのアドバイスを提供。

そしてビリーはプールで溺死しそうな少年を見つけ、それがトミーの器となった事をほのめかし、部屋から消えてしまいました。トミーの転生が成功した事を示しているのでしょう。

器に選ばれた少年は「孤独な子」と説明されています。

コミックのトミーはニュージャージー州スプリングフィールドで生まれ育ったトーマス・”トミー”・シェパードとして転生。フランクとメアリー・シェパードの一人息子で、両親は彼がまだ幼い頃に離婚、トミーは人生の大半を少年院で過ごしました。

トミーは「偶然」自分の能力を使って高校を蒸発させてしまったため、裁判所の命令によりロボットスーツやパワーダンピング収容室などの高度な攻撃・防御技術を備えた高出力施設に投獄。ヤングアベンジャーズが彼を解放するまで、トミーは何ヶ月も監禁され、生きた武器にするためのテストや実験が行われていました。

試練の終わり

ジェンとビリーが願いを叶えて消えた事で、部屋にひとり取り残されたアガサ・ハークネス。

ブローチに残されていたニコラスのものと思われる遺髪を取り出すと、そこに種を発見。試練のタイムリミットが迫る中、アガサはジェンがこの部屋の電灯が植物育成灯だと言っていたことを思い出し、涙を水代わりにして、種をビリーが消える時にできたひび割れに埋めて芽吹かせました。

一般的にタンポポは希望、強さ、回復力を象徴します。また、悲しみや喪失に対処する癒しの旅と関連付けられることもよくあります。

アガサはバラッドの歌詞のとおりに「友」「栄光の地へと」導き、死から生命を始める緑の魔法に則った事で無事にクリアとなりました。

ウィッチズロードの終着点

アガサが扉を抜けると、そこはアガサの家の庭。「ワンダヴィジョン」にも登場した地下室への入口と繋がっていました。試練の部屋に入った際に「うちの地下室?」と語っていたとおりとなっています。つまり、2話で道への扉を開けた時の部屋が試練の部屋になっていたと考えられそうです。

最後に待ち受けていたのはレディ・デス。しかし、アガサは旅を終えたにも関わらず魔力が戻っていません。旅の仲間が使っていた呪文を駆使しながら、デスに抵抗。そしてリリアの「彼女が”臆病者”と言ったら伏せて」という予言に助けられはしましたが、その力の差は歴然としていました。7話の記事でも指摘したようにリリアは能力でこの時間を視ることは出来ていないはずですが、彼女の占い師としての才能が成した技なのでしょうか。

そしてアガサのピンチに現れたのはビリー・マキシモフ。「ワンダヴィジョン」のハロウィンコスプレ回をブラッシュアップした、コミックのヴィジュアルにかなり近いウィッカンの姿で登場しました。しかし、ビリーの魔力を分け与え、アガサが力を取り戻してもレディ・デスには及びません。

かなわないと判断したアガサはデスに約束通り自分を連れて行くように告げました。しかし、ビリーは自分も連れて行けとアガサをかばいます。ビリーが同情してしまった事で、アガサとデスの当初の約束通り、投降の条件に当てはまることに。

ビリーを差し出したアガサは、アザレアを植えて庭をもとに戻すように忠告。アザレアとは西洋ツツジの事で、花言葉には「恋の喜び」、特に白い場合は「あなたに愛されて幸せ」と言った意味がある一方、誤って口にしてしまった場合は、その毒性によって生命に危険をもたらす重篤な症状が現れることがあります。アガサとレディ・デスの関係にうってつけの花と言えるでしょう。

去っていこうとしたアガサでしたがビリーに念話で呼び止められ、ニコラスの名前を出されて再びビリーを息子と重ねてしまったのか、デスと死の口づけを交わして身代わりとなるのでした。

アガサの亡骸にはすぐに植物が覆い隠すかのように生い茂り、消え去ってしまいます。それは花、特に紫色の花で覆われています。スミレとラベンダーのような紫色の花は、LGBTQ+ コミュニティ内では長い間同性愛と関連付けられてきました。スミレは「最も古いクィアのシンボルの1つ」と考えられています。

デスはアガサが見抜いていたようにここでビリーを殺しても見失うだけなので手出しをする事はなく、立ち去るようにだけ告げました。ビリーはアガサのブローチを拾い上げ、ワンダがウェストビューを去った時のように深くフードを被り直して街からさりました。

ウィッチズロードの真実

ビリーが自宅に戻ると両親が泣いてお出迎え。24時間ほど行方不明だった事が明かされます。アガサの自宅に侵入後、拘束されたビリーはアガサ宅で一晩過ごし、その後魔女団のメンバーをスカウトして、夕刻に扉を開ける儀式を行いました。その後、旅を終えてデスとの決着を迎えた頃はまた明け方になっており、ウィッチズロードでの出来事はほんの数時間だった事が伺えます。

自室に入ったビリーはローナ・ウーのコンサートが「一夜限り」であった事と、魔女団の旅が一夜の出来事だった事を重ねた事をきっかけに、「オズの魔法使い」の緑の魔女の人形、最初の試練の家にそっくりな絵画、ウィジャボード、靴のオブジェなど様々なウィッチズロードの要素が部屋の中にある事に気づきます。

そしてこれまでの会話のフラッシュバックなども差し込まれ、ウィッチズロードはビリーが母ワンダを同じように無意識の現実改変能力によって作り出したものである事をほのめかして、8話は幕を下ろします。


ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中です。

「アガサ」ショーランナーが削除されたポストクレジットシーンに言及、ついでに「ワンダヴィジョン」の分も暴露

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」の脚本兼ショーランナーを務めたジャック・シェーファーさんが、本作にポストクレジットシーンが無いことについて、海外メディア Variety とのインタビューで語りました。

インタビューで「アガサ・オール・アロング」にポストクレジットシーンがなかった理由について質問されたシェーファーさんは「それはマーベルの決定でした。それ以上は何も知らないんです。」と簡潔に述べました。

「何か思い浮かんでいましたか?」と聞かれると、「はい、私はたくさんの付箋にアイデアをメモしました。マーベルの作品ではいつもそうしていますから。私は付箋を書くのが大好きです。私の最高の作品のいくつかは、結局作られなかった付箋の中にあると思います。それをまとめた小さなバインダーがあるはずです。何も実現しなくても約束を書くことができるからです。付箋は最高です。しかし、そこには多くの要素が関係しています。そして、この番組ではポストクレジットシーンを作らないと言われました。でもそれが私の仕事や番組に対する私のヴィジョンに影響を与えることはありません。」と様々なアイデアを用意していたものの、利用する機会がなかったと説明しました。

「使われなかったメモについて何か教えて下さい」と言われたシェーファーさんは「アガサ」の前に携わった「ワンダヴィジョン」に戻って次のように述べました。

これはかなり前の話なので、もう時効だと思うのでお話しましょう。

当初、ドクター・ストレンジが「ワンダヴィジョン」のポストクレジットシーンに登場する予定でした。ワンダがあの小屋のポーチに座って、穏やかに揺られているんです。ストレンジが周りをぐるぐると回って、どこかに行かせることができるでしょう?ワンダがテレポートされそうになると、彼女がそれを止めるんです。

ワンダが「いいえ、私はあなたがテレポートさせたい場所には行かないわ。私のドアまで来て。」というやり取りをする予定で、とてもお気に入りでした。でも最終的には別のシーンに取って代わりました。

また、「ワンダヴィジョン」の話題から噂の映画「スカーレットウィッチ」について質問されたシェーファーさんは「私が言えるのは、ワンダの映画については何も知らないということだけです。」とそれ以上噂についてのコメントを避けました。

次の作品の予告として機能する事が多いMCUのポストクレジットシーンですが、「アガサ・オール・アロング」のラストシーンは新たな旅に出発する所で終わっており、物語全体を通じて次の作品のセットアップをしてきました。

ポストクレジットシーンがなくとも多くのファンは次にビリーの兄弟であるトミーを中心とする作品が来ると信じており、それは「アガサ」配信以前からの噂でもありました。それが実現するのかどうかは今後の公式発表を見守る必要があります。

ドラマ「アガサ・オール・アロング」はディズニープラスで配信中です。

ソース:‘Agatha All Along’ Creator Explains Shocking Finale Twists, Agatha and Rio’s Backstory, Nicholas Scratch’s Father and Why There’s No Post-Credits Scene

ポール・ベタニーさんが噂のドラマ「ヴィジョンクエスト」を来年から撮影する事を認める

マーベル・スタジオが開発中と噂されているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ヴィジョンクエスト」(仮)の主演を務めるポール・ベタニーさんが、海外メディア The Hollywood Reporter とのインタビューで、来年から撮影が始まることを認めました。

噂のプロジェクトについて直撃されたポール・ベタニーさんは、金曜日に行われた新作映画のLAプレミアイベントで噂のドラマの撮影は来年から始まるとし、「僕たちは本当にワクワクするものを準備しています。」と語り、「密告者は溝に落ちてしまうから」と詳細を明かせないとジョークを飛ばしました。

また、現在ディズニープラスで配信中の「アガサ・オール・アロング」について次のようにコメントしています。

「大好きだよ。大好きだし、(ショーランナーの)ジェイック・シェーファーを誇りに思うし、貢献するために学ぶべきことがたくさんあるから、もう一度見るつもりです。」

「ヴィジョンクエスト」(仮)は同名コミックを原作として「ワンダヴィジョン」で飛び去っていったホワイトヴィジョンをヴィジョンとして再起動する物語になると考えられていますが、そこでは「アガサ・オール・アロング」に登場していないもう一人のティーンが登場するとも報じられています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-vision-thee-role-cast-rumor/”]

ディズニーはこの噂のドラマについて何も発表していませんが、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長はヴィジョン新作ドラマのショーランナーの起用理由についても話しており、その存在を認めていました。

[nlink url=”https://mavesoku.com/kevin-feige-confirms-vision-series-disney-plus/”]

このドラマではコミックの「ヴィジョンクエスト」を参考に、シンセゾイドとしての息子ヴィンや娘ヴィヴことヴィヴィアンが紹介されるとも報じられています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-vision-quest-visions-children-rumors/”]

「アガサ・オール・アロング」のビリーはトミーを探してウィッチズロードを進んでいますが、その先でこのドラマのヒントが明かされるのか、今週水曜日の配信は注目となっています。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第8話と第9話は 2024年10月31日10時 より配信予定です。

ソース:Paul Bettany Weighs in on ‘Agatha All Along’ and Reveals Vision Series Begins Shooting Next Year

ドラマ「アガサ:オール・アロング」、7話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2024年10月24日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード7「Death’s Hand in Mine(邦題:死と手をつなぎ)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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落ちていくリリア

あらすじ映像はリリアがメインになっていることで、今回のエピソードがリリアに焦点が当てられている事が判るように。

あらすじが終わってエピソードタイトル「Death’s Hand in Mine」が表示された後、リリアは何も無い暗い空間をゆっくりと落ちていきます。5話の最後で沼へと沈んでいった続きであるようでないような、抽象的なイメージのシーン。

このシーンの完成形は以前から予告にも何度も登場しており、熱心に予告を見ていたファンにはセーラムセブンと関係があるシーンである事はこの時点で察しがつくようになっています。

リオはどこへ行ったのか

ウィッチズロードを進むアガサとビリー。

「聞きたいことがあるならはっきり聞けば?」というアガサにビリーは「リオはどこ?」と尋ねます。この事は5話の終わりから気になっている事であり、アリス・ウーが死亡した火の試練のロッジの中からリオが出てくる所は描かれていません。

視聴者の気持ちをビリーが代弁する形となりましたが、アガサはこの質問を回避してしまいます。アガサがリオと過去に何らかの関係があったことは分かっていますが、具体的に何があったのかは現状で描かれていません。

ワンダの生死は

「もっと他に聞きたい事ないの?ママの元親友に」、というアガサにビリーは「僕のママは別にいる」と拒否反応を示しています。ビリー・マキシモフはワンダとヴィジョンの間に生まれた子どもでしたが、ウィリアム・カプランにはジェフとレベッカという両親が存在しています。6話では「記憶がない、自分が何者か分からない」としていたビリーでしたが、3年間にわたってウィリアム・カプランとして過ごしてきた事で、カプラン家の両親に対する愛情も芽生えているようです。

それでもビリーは「ワンダ・マキシモフは本当に死んだの?」と質問。英語ではフルネームになっている事で、日本語よりも距離感が強く表現されています。

アガサは一言目には死んだとしつつもその後は答えを曖昧に。死体を見たと言いながらも、自信なさげなのは、そもそもアガサが見たワンダの死体は1話の刑事ドラマ中での話であり、自分自身でも確証が得られていないからでしょうか。

訝しげな顔を見せるビリーに対してアガサは「ストレートな答えがほしければ、ストレートな女に聞いて」と言っています。この表現は英語と日本語吹替に見られるもので、日本語字幕ではストレートではなく「誠実」という言葉に。

英語のストレートは「誠実」という意味の他に、「非同性愛者」や「麻薬をしない人」と言った意味合いもスラングとして利用されています。アガサはリオとの間にレズビアンとしての関係が見られる他、子どもがいた事を考慮してバイセクシャルである可能性が高く、自分はストレートな女ではないというダブルミーニングになっています。

新しい試練の塔

ほどなく試練の塔に到着、中に入るとアガサは「オズの魔法使い」に登場する緑の肌の西の魔女エルファバに、ビリーは「眠れる森の美女」のマレフィセントの姿に変貌しました。

これまでの試練では様々な世界観にあわせた衣装にチェンジしてきましたが、今回は「魔女」そのものの衣装となっています。

タロットの試練

今回の試練はタロット。「水と火の試練を終えて残す所は・・・」と考えていた時期がありましたが、ウィッチズロードの歌詞はここに来て一旦忘れておくのがいいのかもしれません。

ビリーが2枚目のカードを引くと「剣の7」の逆位置が出現。「欺き、裏切り」の象徴である事に加えてその逆である事から、先程のアガサの自虐を否定する意味合いが込められている事がわかり、ビリーも「あんたはストレートレディってこと?」と発言しつつも、それはあり得ないと否定しました。

タロットは直感が大切だとするビリーと、適当にやろうとするアガサ。どちらがやっても試練がうまく進む気配がなく、「リリアがいればな」とタロットのプロがいたことを思い返します。

リリアの能力

沼へ沈んでいったはずのリリアとジェンは謎の地下道を歩いていました。壁面にはドラマ「ロキ」の時の枝分かれのような奇妙な模様も。

ジェンは「あなたが闇を進んで棚を探せという予言をした」とし、ティーンがスカーレットウィッチの息子だということも教えたといいますが、リリアにはその記憶がありません。

ジェンが「イカれてる。不気味」と言うと、場面は4話に。リリアの意識はアリスに「私はイカれてる? それとも不気味?」と聞いた場面に飛んでしまいました。そしてさらに3話に飛んだ後、リリアが少女時代に過ごしたイタリアのシチリアに。

レッスン中のリリア少女でしたが、マエストラ(先生)は「時を越えていたね」と言い、リリアの能力の真相が判明。リリアの能力が単なる占いではなく、時を越えて事象を観測する能力である事が明らかとなりました。

しかしリリアはこれをコントロールしきれていないようで、5話でアリスに起こってしまう悲劇を4話の時点で伝えようとしていたものの、「Alice, Don’t…」(アリス、やめて)の後は3話に飛んでしまい、「Try to save Agatha.」(アガサを助けるの)と区切られた別々の言葉になり意味が不明瞭になっていた、というのが直前のフラッシュバックの意味合いに。

ふたたび地下道に意識が戻ったリリアは時間の流れは幻想だとして、幼少期に「人生の時間がバラバラ」だったと明かし、それが再発して悪化しているとした上で、終わりが近いのかもしれないと説明しました。

試練の体験

再びリリアの意識が飛び、アガサに飛びつかれて混乱するリリア。落下する剣から助けてくれていたのでした。試練に参加したジェンは「白雪姫」の魔女に、リリアは「オズの魔法使い」の北の魔女グリンダの格好に変化していました。

一瞬視聴者も混乱する事になりますが、ここではリリアの混乱をさらに実感する事に。リリアは地下道でのジェンとの会話の後、気づいたら試練に参加し、ビリーの占いを既に始めていた状態でした。

複雑な能力の事情を理解しはじめているジェンは混乱するリリアを優しく誘導しようとしますが、アガサは「忘れるのは得意でしょ、ドリー」と「ファインディング・ニモ」シリーズの健忘症のキャラクター、ドリーに例えてジョークを一発。

ビリーに詰め寄っていたリリアは彼の力が解放された事を知り、シジルをかけたのが自分で、ビリーが無事にこの未来にたどり着くように時間稼ぎをしてくれていた事を明かしました。

能力との付き合い方

剣が迫りくる中で、リリアの意識は再びシチリアの少女時代に。マエストラから能力の制御法を教わろうとするも、「仲間が必要」だとし、「見通すことが務め」と言われてしまうのでした。

またもや意識が飛ぶと、今度は地下道。リリアはジェンに対して「死ばかりが見えた事で、この能力を無視するようになった」と告白。しかしそれでは結局何も解決してこなかったことで、マエストラの助言をもとに能力との付き合い方を見つめ直す事に。

幾分か落ち着いたリリアはここでビリーが落としたという魔導書を発見。さらにはジェンに予言していた棚を見つけて、試練のシーンに繋がるのでした。

能力を制御できずに悩むのはマーベル世界ではよくある事で、特にワンダ・マキシモフやブルース・バナーの苦悩はMCUでもよく取り上げられていましたし、最近では「ロキ」シーズン2のロキも時間移動の能力制御には苦労していました。

試練の再開

アガサとビリーに合流したジェンとリリア。卓上のタロットを目にしたリリアは「相談者(querent)は誰?」と聞き、ビリーが「僕がクィアレント(queer-ent)」と返答。クィアは性的マイノリティを意味する言葉で、タロットの相談者を意味する「クエレント(querent)」とかけたジョークになっています。

剣の天井が下がってくる中、リリアが「聞きたいこと」を尋ねると、ビリーは「僕はウィリアムかビリーか」と質問。リリアは次の手順に従って占っていくと説明します。

  1. 旅人自身
  2. 求めるもの、旅の理由
  3. 過去、傷や教訓
  4. 未来、成長や発見の余地
  5. 困難
  6. 褒美
  7. 目的地

タロットの占い方法には7枚のカードを使用して占う「ヘキサグラム(六芒星)」が存在しますが、これは6つの頂点と中心部分の7つのスロットを用いる方法。この試練ではスロットが5つと中心に1つが用意されており、コミックのビリーの魔法の象徴であるペンタグラム(五芒星)の形にアレンジされています。なお、6枚のカードを使う「ペンタグラム」法は別に存在し、意味合いが少し異なってきます。

ビリーは旅人自身の象徴として「魔術師」のカードを選択。コミックでドクター・ストレンジから次期ソーサラースプリームの評価を貰った事があるキャラとして、このカード以上に最適なものはないと言えるでしょう。

次に求めるもの、旅の理由として「再会」を意味する「太陽」のカードを選択。トミーとの再会を目的としている事は前回のエピソードでも分かっているほか、彼自身はまだ受け入れかねているようですが、いずれはワンダやヴィジョンとの再会も描かれることになるのでしょうか。

そして3枚目を選択しようとした所で、リリアの意識はまたもや飛んでしまうのでした。

運命

シチリアでのマエストラとの会話に戻ったリリアはビリーにしたのと同様に旅に出た理由、そして自分自身を見つめ直す事に。

リリアはマエストラの死や仲間の死を見ながらも運命を変えられなかった苦悩を吐露するも、マエストラは「死は誰にでも訪れる」と助言し、リリアは自身もいつか死ぬ運命である事を再認識する事に。そして残された時間でやるべき事として、今回の魔女団のサポートを決意するのでした。

地下道に意識が戻ったリリアは「すぐ忘れてしまうから」とジェンにいきさつを話し、分かっている今後のことを予言。

ウィッチズロードの出口として「METRO」と書かれた地下鉄の駅のようなものを発見するも、ジェンはリリアの予言にしたがって道を進むことを決意するのでした。

旅の目的地

試練に意識が戻ったリリアは、占うべき相談者はビリーではなく自分自身だっとして、仕切り直します。その結果は「アガサ・オール・アロング」のこれまでのエピソードで登場した全てのカード。

  1. 旅人:カップの女王 EP7
  2. 理由:ペンタクルの3 EP2
  3. 過去:ワンドのナイト EP5
  4. 未来:ハイプリーステス EP3
  5. 困難:ソードの3 EP4
  6. 褒美:タワー(リバース) EP6

1がリリア自身で共感と直感に優れた信頼できる内なる声、2が協調を意味する仲間、つまり今回の魔女団、3がアリスで、4がジェン、5がアガサで、6がビリーを暗示するものでもありました。

レディ・デスの登場

7枚目、旅の目的地を暗示するカードは「デス」。これまでのエピソードでほのめかされていた他、グッズのリークをチェックしていた人にはほぼ確信があったレディ・デスがMCUに正式デビューする形に。

コミックにおけるレディ・デスはその名の通り女性の姿をしていますが、神話や伝承に登場する死神以上に強力な存在です。デスはオブリビオン、インフィニティ、ギャラクタス、そして映画「ソー:ラブ&サンダー」で永久(とこしえ)と和訳されてしまったエターニティらと共に宇宙誕生から間もなく生まれた兄弟姉妹であり、究極の存在のひとつです。

とはいえレディ・デスはその中でも人間味があるほうで、彼女はデッドプールを愛しています。これに嫉妬したのがサノスで、ただでさえヒーリングファクターで死ねないウェイド・ウィルソンに不死の呪いをかけ、デスと会うことが出来ないようにしました。(でも最新コミックでウェイドは死にましたが)

[nlink url=”https://mavesoku.com/how-does-deadpool-die/”]

サノスが「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」で戻るという噂もある中で、コミックの三角関係がMCUでも見られるのか、少なくとも「アガサ・オール・アロング」のシリアスな展開の中ではそのような可能性はあまりないようにも感じます。

ちなみにリオ・ヴィダルを演じるオーブリー・プラザさんは今後のいくつかの作品に登場するとも報じられています。

旅の終着点

リオ・ヴィダルの正体を仲間に伝え、セーラムセブンが迫りくると、リリアはアイアン・メイデンを通り抜けて次の試練に向かうように促します。

アガサには「彼女が”臆病者”と言ったら伏せるように」、ビリーには魔導書を渡し、ジェンには「あなたが”未来”なの」と言って別れを告げました。アガサの今後についてリリアが能力で視る事は不可能なため、これは純粋な占い結果の報告なのでしょうか。また、魔導書やジェンの封印された力も残り2話での重要な鍵となりそうです。

仲間を進ませて残ったリリアはセーラムセブンと対峙。試練を乗り越えた時に長居する客は「災害・破壊・突然の激変」に直面すると説明し、これを意味する「塔」のカードの力が発動して空間が逆さまに。7人の魔女たちと共に、オープニングと同じ形で落下するリリアの旅が終着点を迎えることに。

そして映像はリリアの16世紀の少女時代に戻り、そこには笑顔でマエストラのレッスンを受ける姿で締められています。

意識が過去と未来を行き来するという特殊な人生のリリアには、もしかするとこのまま意識が少女時代に戻って永遠に輪廻しているのかもしれません。

死体も描かれていない以上、マーベルではいつだって復活の余地がありますが、ひとまずリリアとはここでお別れとなりそうです。

コミックのリリアはドクター・ストレンジを助けて死んでおり、魔術師を助けて命を落とすという意味では原作に沿ったキャラだったと言えるでしょう。

エンディングはあの曲

エンディング曲はジム・クロウチさんの「Time in a Bottle」。

その歌詞では「ボトルの中に時を封じ込めることができたら まずやりたい事は 永遠に日々の時間を残すことさ そうさ、君と過ごす永遠をね」と歌われており、このエピソードのラストシーンと重なるような内容となっています。

一方でこの曲はMCU以前からのマーベル映画ファンにとっては懐かしい楽曲。2014年の映画「X-MEN:フューチャー&パスト」で、クイックシルバーの印象的なシーンで使用されていました。

同映画でピーター・マキシモフを演じたエヴァン・ピーターズさんが前回のエピソードに出演している事を考えると、「なんだかおしい!」と言わざるを得ないような選曲となっています。


今回はリリアの視点となり、時間を行ったり来たりする複雑な回でしたが、これまでのエピソードをしっかりとまとめていく重要な回でもありました。

また、リオ・ヴィダルがデスである事が認められたのも重要なポイント。今回のエピソードの冒頭でアガサはワンダの死を曖昧な状態にしていましたが、リオは1話でワンダが死んだことを認めていました。ワンダは本当に死んでいるのか、それとも死神の眼すら欺いて何らかの形で生き延びているのか、こちらも今後の注目ポイントとなっています。

そして、セーラムセブンのあっけない終わり。映像では5人しか剣に刺さる所が確認できず、フクロウとカラスはこれを回避出来る能力がありそうですが、ショーランナーのジャック・シェーファーさんは Variety とのインタビューで「彼女たちは物語から外れました。リリアがみんなを救ったんです。」と7人全員が死亡している事をほのめかしています。

ビリーは今回のエピソードで(リリアが合流する前に)「剣の7の逆位置」を引いており、塔が逆さになった事で「剣の7の正位置」に、「策略」や「要領の良さ」を象徴するカードのとおりにセーラムセブンの「7」人全員を「剣」で一掃出来ています。あのカードは巧妙な伏線だったのか、それとも単なる偶然なのでしょうか。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第8話と第9話は 2024年10月31日10時 より配信予定です。

【噂話】映画「スカーレットウィッチ」でワンダとアガサが再戦か

マーベル・スタジオが開発中と噂されているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「スカーレットウィッチ」で、ワンダ・マキシモフとアガサ・ハークネスの再戦が予定されていると報じられました。

海外スクーパーの MTTSH 氏がサブスク会員向けにこれを報告。この映画でワンダがアガサ・ハークネスをもう一度対峙すると主張しています。

現在ディズニープラスで配信中のドラマ「アガサ・オール・アロング」ではアガサ・ハークネスのワンダに対する恨みのような感情が多少見え隠れしていますが、ワンダのほうはアガサに対して戦う理由がほとんど残されていません。

ワンダの単独映画は「ワンダヴィジョン」、「アガサ:オール・アロング」の脚本家ジャック・シェーファーさんとミーガン・マクドネルさんが脚本を手掛けているとしており、2026年劇場公開予定だとされています。

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また、「アガサ・オール・アロング」で大きな役割を担っていたティーンがワンダの息子ビリー・マキシモフだった事が明かされ、それと同時にもう一人のティーンが次のドラマで探求されるとも噂されています。

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「ワンダヴィジョン」、「アガサ・オール・アロング」、そして開発中のヴィジョンのドラマは三部作ともされており、ワンダのソロ映画というプロジェクトはその後の締めくくりとなる事が予想されています。そこでワンダ、ヴィジョン、ビリー、トミーのファミリーが再集結する事は予想しうる事ですが、その映画でアガサと対戦する事は「ワンダヴィジョン」最終回の繰り返しにすぎず、今回の噂は映画の要素のひとつであって核になる物とは考えにくくなっています。

気になるワンダのソロ映画の内容ですが、まずはヴィジョンのドラマの正式発表を待つ必要があるかもしれませんし、その前に「アガサ・オール・アロング」の結末を見届ける必要があります。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、ショーランナーが6話の削除シーン、そしてアガサの涙について明かす

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」の脚本兼ショーランナーを務めるジャック・シェーファーさんが、海外メディア The Wrap とのインタビューについて、エピソード6におけるシジルと、それに関連する削除シーンについて語りました。

シェーファーさんはシジルの設定を再確認するように、「ええ、呪文を唱えた魔女にも効きます。ですから、リリアが呪文を唱えたら、彼女は彼のことを思い出せません。対して、ビリーがリリアのことを覚えていないのは、彼がその時ウィリアム・カプランだったからです。そして、彼がアリスのことを覚えていないのは、彼が意識を失っていたからです」と6話を説明。

また、ウィリアム・カプランを死に至らしめた自動車事故とアリス・ウーに関する削除されたシーンの詳細について次のように明かしました。

「ペース調整のためにカットしたシーンがあります。アリスがカプランに声をかけている最中、カプランはうわ言のようにビリーという名前を繰り返し口にしていますが、アリスには聞こえません。アリスはそれを書き留めようとしますが、聞こえないのです。素晴らしいシーンででした。彼らは素晴らしい演技をしていたのですが、ペース調整の問題で、たくさんのシーンのうちの 1 つとしてカットせざるを得ませんでした。」

「アリスはまた、ビリーの顔もほとんど見ていません。なぜなら彼は血まみれで後部座席にいたからです。そしてその後、ビリーはジェンの仕事、評判、そして彼女の製品を知っていたので、ジェンについては(2話の段階で)知っていたのです。」

海外SNS上では、アガサ・ハークネスがビリー・マキシモフと対峙する場面でアガサが目に涙を浮かべているのは、ウェストビューでの以前のやり取りの後でビリーを気にかけているためなの、それとも彼がニコラス・スクラッチでなかった事に失望しているのかについて、議論されています。

これについてシェーファーさんは「ワンダがアガサの正体を知った後、アガサとワンダがしたことは喧嘩ばかりでした。物語の現時点では、アガサとビリーの間には対立がありますが、二人はそこに立って話をしています。アガサはビリーという人物に魅了されているだけだと思います。」

「ビリーがまだ幼い頃、一緒に過ごした時間に対する懐かしい感情や思い出があるからです。彼女は、ある意味、それに関してもおせっかいな隣人だったと思います。ベビーシッターでもありました。アガサが演じる役はどれも、ある程度は彼女の本性に沿ったものです。それは彼女自身であり、彼女の本質であり、彼女の魂です。でも、(6話で)彼女の目に浮かぶ涙は、誇りだと思います。」と述べました。

「アガサ・オール・アロング」は残す所あと3話となっていますが、今週に7話が配信され、来週は8話と9話の同時配信予定で最終回も間近という状態。

バラッド・オブ・ザ・ウィッチズロードの歌詞によれば、まだ土と風の試練が残っていると考えられそうですが、リリアとジェンは沼から戻ってきて合流出来るのでしょうか。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

ソース:‘Agatha All Along’ Showrunner Talks Episode 6: Billy’s Backstory, Agatha’s Secret and That Cameo

ドラマ「アガサ:オール・アロング」、6話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

2024年10月17日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード6「Familiar by Thy Side(邦題:使い魔たずさえ)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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ティーンの正体

予告では一足早く正体が判明していましたが、番組のみを鑑賞の視聴者にとっては今回のエピソードがひとつの答え合わせ回。

オープニングの後、少し時間が遡り、これまで作中でティーンと呼ばれていた少年、ウィリアム・カプランの過去を振り返る形でスタート。

ウィリアムはユダヤ人の民族衣装であるキッパ(あるいはヤマカとも)という帽子を被り、バル・ミツバーに参加するところが描かれています。

バル・ミツバーとはユダヤ教における成人儀式の事で、13歳の少年が受ける儀式。少女や複数、さらに混合である場合は名称が異なりますが、気になる方はwikiを御覧ください。

2話の水の試練の最中に「13歳は大変だった」と語っていた事もあり、今回のエピソードの重要性を示唆しています。

リリアとの出会い

儀式を終えたウィリアムらはどこかの会場でダンスパーティー。両親からも愛される様子が描かれた後、会場に出店していたリリアと出会い、手相の占いをしてもらいました。

手相からは転機となる長い旅が予言され、「生命線がまっぷたつ」、「新しい自分」とこの後の展開をほのめかし、さらには「塔」の逆位置の予言も。

タロットにおける「塔」は通常、正位置でアクシデントや中断を意味し、逆位置では小さな失敗や何かを失う事を意味します。カードには重要な要素として落ちる王冠、稲妻、崩れ行く塔が描かれ、王冠は力の喪失、大きすぎる野心、驕りを表し、稲妻はアクシデント、突然の災害、サプライズを象徴、そして塔は固定概念、生活、プライドを指し、これらの崩壊を意味しています。また、塔から落ちていく二人の人物が描かれています。

番組のプロモーションアートでは王冠がブルーのクラウンにアレンジされており、片方の人物がビリーである事がほのめかされています。とすると、もうひとりはトミーなのでしょうか。

Agatha’s promotional tarot cards forshadow A LOT
byu/PinkPashaTS inmarvelstudios

なお、水晶玉には過去のエピソードで見慣れてきたセーターにパーカー姿のティーンの姿が映し出されています。

©MARVEL,Disney

占いが終わってウィリアムが去ったあと、リリアは忘れ物のジャケットにシジルを書いた木片をしのばせました。ティーンにシジルをかけたのはワンダでもアガサでもなく、リリアだったのです。

ただしリリアが自分の意思で書いたのか、それとも5話までで見てきた預言のように別の存在の介入によるものかは現時点で不明です。

マキシモフ事変の終わりと新たな始まり

ウェストビューで事件が発生したとのニュースが入り、パーティはお開きに。父親ジェフの運転で帰路につく中、ラジオからはワンダとヴィジョンの音声が。一応これでカメオ出演と言えそうですが、今後のエピソードでの新たな映像にも期待したい所。

ワンダのヘックスがちらりと見える中、車は事故を起こして木に衝突。以前にも指摘したように、1話でのイーストビューの自動車事故はやはりビリーに関する事でした。

ジェフとレベッカはかろうじて無事だったものの、後部座席にいたウィリアムは血だらけで意識を喪失。そんな中、「ワンダヴィジョン」のラストでビリーとトミーが消える間際に「おやすみ」と言った声がすると、ウィリアムは「トミー!」と叫びながら意識を取り戻しました。

そこに駆け付けた警官のアリス。2話で元警察官(ちなみに原作でも警察官)だとしていましたが、この段階でティーンとアリスは出会っていた事に。

一命をとりとめたように見えるウィリアムでしたが、それは外見上の事だけであり、その中身はやはりワンダの息子であるビリー。彼の能力のひとつであった読心術が目覚めていました。

なお、ビリーとトミーは「ワンダヴィジョン」5話で自らの意思で5歳から10歳へと瞬時に成長させており、13歳のウィリアムの身体に入ってもさほどギャップは感じないのかもしれません。

ウィリアム・カプランの部屋には「アリス・イン・ワンダーランド」、「オズの魔法使い」といった作品のポスターが飾られており、もともとこういった趣味、そして魔法への興味があった様子。ビリーの魂と結びつきやすかった原因のひとつとなっているのでしょうか。

ボーイフレンドのエディ

リリアの予言どおり、新しい自分になったウィリアム・カプランの新しい人生が始まります。3年後のテロップが表示され、16歳になったウィリアム。「アガサ・オール・アロング」の1話よりも少し前のタイミングで、彼氏のエディとイチャイチャする様子が描かれています。

ビリーが同性愛者なのは原作コミックどおりで、演者であるジョー・ロックさんも同性愛者である事を公表しています。MCUのウィリアム・カプランがそうであったかどうかは不明ですが、両親の彼氏に対する反応を見る限りは最近の出来事というわけでもなさそうです。

ウィリアム・カプラン/ビリーの人物背景はゲイである事やユダヤ人家庭に転生して育った事など、ほどんどの要素が原作準拠となっており、MCUでは珍しいタイプのキャラと言えそうです。

ビリーとエディが過去を探る中で、ワンダが引き起こしたマキシモフ事変はアベンジャーズの訓練の失敗という認識になっている事が語られています。この事は約1年前にリークされていた通りで、「ワンダヴィジョン」が「エンドゲーム」直後から始まった事を考えると、世間はまだアベンジャーズが存在していると考えていたのかもしれません。この偽の情報を世間に周知させたのはニック・フューリーなのでしょうか?

パソコンにはジェンが映り、例のオーガニックコスメを宣伝。リリア、アリスにつづいてジェンもウィリアムにとって無関係な人物ではなかったようです。

なお、コミックにはテディ・アルトマン別名ハルクリングという別のボーイフレンドが存在しています。テディはスクラル人とクリー人のハーフで緑の肌の宇宙人。ヤングアベンジャーズのメンバーとしてカップルで活動しています。

エディとテディ、名前は似ていますが、このエディはハルクリングではないと以前に報じられていました。

ラルフ・ボーナーの再登場

ヘックスにルーン文字が映っていた事を手がかりに調査を進めていたウィリアムは、redditを通じてu/bohnerrific69(ボーナリフィック69)に接触。指定された場所に行くと、「ワンダヴィジョン」のラルフ・ボーナーがやって来ました。かつて「エンドゲーム」でソーは noobmaster69 のハンドルネームでネトゲ対戦を興じていましたが、69はつけがちな数字なのでしょうか。

「ワンダヴィジョン」では20世紀FOXの「X-MEN」シリーズでクイックシルバー/ピーター・マキシモフを演じていたエヴァン・ピーターズさんが「ワンダヴィジョン」で死んだはずの弟ピエトロとして登場、ビリーとトミーのおじとしても動いていました。しかし、その実はアガサがヘックスに送り込んだ操り人形で、ラルフ・ボーナーという無関係の人物でした。

ラルフはランダルと呼ぶように要求、ハンドルネームもそうですがいまいち本名から離れられない様子ですが、それはひとまず視聴者にしかわからない事。ラルフはワンダと、そしてアガサに怯えながら、マキシモフ事変で体験した事をウィリアムに伝えます。

ラルフ・ボーナーは「ワンダヴィジョン」の1話でFBIのウー捜査官が探していた人物だった事がBlu-rayの削除シーンより判明していますが、今回のシーンではそのあたりの言及はありませんでした。

ただし、情報料の支払いについて「ticket to my one man show in Paramus」と述べており、ラルフは現在ニュージャージの町パラマスでワンマンショーをして生計を立てている事がわかります。保護観察期間であれば、「アントマン&ワスプ」のスコット・ラングのように指定区域から出る事は許されませんので、期間が明けたか、そもそもこの設定はなかった事になっているかもしれません。

アガサの過去

自宅に戻ったウィリアムはさらに調査を続け、アガサの過去に関する様々な噂を目にします。

彼女がヒンデンブルク号の唯一の生存者であり、タイタニック号にも乗船していたという事実など、過去の彼女の経歴に関するいくつかの重要な事実に遭遇。また、アガサはカントリーの女王であるドリー・パートンさんの夫と浮気した「本物のジョリーン」だったという主張の報告も見つけました。発見の多くは「brujapedia」に集約されていました。brujaはスペイン語で魔女を意味する単語で、ようするにウィキペディアならぬマジョペディア。そこで、アガサ・ハークネスがウィッチズロードの唯一の生存者であることも発見するのでした。

なお、マジョペディアのアガサ・ハークネスよりも前に紹介されている人物たち、Abigail Adams、Addy Denson、Aerial Franksはコミックのキャラでもなければ実在の人物でもないようです。似た名前でアビゲイル・ウィリアムズは、セーラムで隣人を魔術師として偽りの告発をした最初の子供の1人として有名です。

テキストメッセージ

アガサの自宅に入る直前、ウィリアムは彼氏のエディとアプリでメッセージのやりとりをしています。

ここでエディは黒いハートの絵文字を送信してきているのは何か意味があるのでしょうか?

©MARVEL,Disney

2話で魔女団のメンバーを予言したリリアは一人を黒いハートで表現していました。アガサの態度からこれはリオ・ヴィダルだと予想されていましたが、シジルによって正体が不明だったウィリアムの事を予言していたのでしょうか?

それともエディが実際はリオ・ヴィダルで、彼女がウィリアムをウィッチズロードに向かうように仕向けていたのでしょうか?

アガサの自宅にて

アガサの自宅、もといラルフの家についたウィリアム。そこでは1話で刑事ドラマの中でアグネスを演じていたアガサ・ハークネスの姿が見えます。カーテンが死角を作っているせいで、リオ・ヴィダルが実際にそこにいたかどうかはわかりません。

アガサは1話で見た時とは別の服装で、服には「ボーナー家の再会」と書かれています。

©MARVEL,Disney

ここの展開は1話とは細部が異なっていますが、大筋は変わりありません。最後にウィリアムが放り込まれたクローゼットの奥には、ラルフが泣く泣く置いてきたというBlu-rayのセットや「ワンダヴィジョン」で弾いていたギターなども確認出来ます。

使い魔から魔女へ

回想シーンが終わってウィッチズロードのアガサとビリーのシーンに戻り、アガサはビリーがウィリアムの身体を乗っ取って生命を繋いできた事で立派な魔女になった事を認めます。

ビリーは当初、ウィッチズロードの果てで力を求めているとしていましたが、アガサは「ママを見つけたいのでもないし、ロボットのパパでもない」とし、ビリーが双子の片割れであるトミーを探している事が明らかになります。

ビリーはトミーの存在がどこかにあるのを感じているようで、これはワンダがピエトロの死んだ瞬間を感じ取っていた事と同じ能力がある事を示しているようです。


シジルをかけたのはリリアでしたが、裏で手引をしていた人物は存在するのでしょうか?いたとしても、それがワンダではない可能性は高いと考えられそうです。

リリアがシジルを施したのはウィリアムの身体にビリーの魂が入る前の事であり、そもそもこれがワンダがやった事だとすれば、自分で魂を逃がしておいてシジルの効果でそれを忘れ、その間に闇堕ちして「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のような事件を引き起こしてしまったのは恐ろしくマヌケすぎる展開となってしまいます。

ワンダが自分でビリーの魂をウィリアムの身体に入れたのであれば、シジルなどかけずに「ワンダヴィジョン」のラストでウェストビューを去ったすぐあとに合流すれば良かっただけで、ポストクレジットシーンのようにダークホールドで捜索する必要もありませんでした。ただし、このシジルや転生をワンダが「無意識」でやってしまったとなると話が変わってきます。

コミックのウィッカンことウィリアム・”ビリー”・カプランは母ワンダと同じ現実改変能力、テレポート、幻覚、サイコキネシス、アストラル投影など多彩で強力なパワーを持っています。

ロキはウィッカンをデミウルゴスと呼ばれる神に近しい力を持つものだと信じており、実際にウィッカンは過去、現在、未来を見通し、宇宙を変える力を持っていました。また、ドクター・ストレンジはウィッカンが地上で最も強力な魔術師と呼び、彼がソーサラー・スプリームの後継者だと信じていました。

このドラマのビリーは「ワンダヴィジョン」のビリー・マキシモフの記憶を完全に継承しているわけではないようで、今の彼はウィリアム・カプランでもビリー・マキシモフでもない新しい人物として本当の意味での自分探しの最中とも言える状態に。

今のところはワンダを母親だとする認識もないようですが、トミーだけは特別なつながりを感じている様子。道の果てでトミーの関するヒントを手に入れることが出来るのか、残り3話に注目です。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、ジョー・ロックさんとショーランナーが6話のネタバレについて語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」のティーン役ジョー・ロックさんと、脚本兼ショーランナーのジャック・シェーファーさんが、海外メディア Variety とのインタビューで、今週配信された6話のネタバレについて語りました。

エピソード6「Familiar by Thy Side(邦題:使い魔たずさえ)」はティーンの過去に触れるエピソードが展開。

無事にこのエピソードの配信が出来た事についてシェーファーさんは「彼はこの秘密の部分をとても上手に、とても優雅に乗り越えてきました。彼がこのキャラクターと番組のストーリー展開に注いだ努力についてようやく語れるようになってほっとしています。」と言います。

ティーンの正体について

ジョー・ロックさんは劇中でシジルによって秘密が守られていましたが、実生活では自力で秘密を守る必要がありました。

「『ビリー・マキシモフ役なの?』って聞かれるのも10回目ぐらいになると、私は『え? いや!』って感じで、だんだん楽になってきました。でも今週は『史上最悪の秘密。みんな知ってたよ!』みたいなコメントをたくさん見ました。そうだけど、何も言えないですよね? やっぱり秘密は守らなきゃいけなかったんです!」

コミックのビリーの複雑な誕生経緯について知らされた時、シェーファーさんは「どういう事?もう1回説明して」と感じたと言います。

「正直に言うと、まだ完全には理解できていないんです。直感的な筋書きを求めている私には、あまりにも多くのステップと登場人物がいて、まったく我慢できませんでした。ストーリーは正確で親しみやすいものにしたいが、同時に衝撃と驚きも与えたいのです。」 

これまでのMCUでもそうだったように、コミックを忠実に再現する事は最優先事項ではないため、ビリーの転生についてはコミック版にある程度寄り添いながらもかなりコンパクトな形で導入する事になりました。

ビリーにはまだ隠された謎があるのかと質問されたシェーファーさんは肩をすくめながら「うーん、明らかにすべきことがまだある、というのが私の意見です。物語は半分以上終わっていて、プレイヤーはボードに載っていますが、まだ骨に肉が残っている状態です。」と語りました。

ロックさんはウィリアム・カプランを演じるにあたってバル・ミツバーのシーンがとても大変だったと言います。

ロックさん、ウィリアムのハフトーラの歌い方とトーラーの一部の朗読法について、アレクサンドリア・シュヴァル=ワイナー氏と4か月間練習したと言います。「ヘブライ語で話したり歌ったりするときに、イギリス訛りからアメリカ訛りに変えるのは大変です。彼女は、私たちがそれらのシーンを最大限の敬意を持って撮影できるように本当に助けてくれました。」

ジョー・ロックさんはユダヤ人ではありませんが、今回のエピソードの執筆にはユダヤ人の脚本家ジェイソン・ロストフスキーさんらが参加、ロックさんは「脚本家たちが、女性たちと儀式や神聖なものへの信仰に対する理解の重なりについて語ってくれたこと、そして伝統を強く意識したこの美しいシーンを創り出す機会に、とても感動しました。」とコメントしました。

 そして、撮影当時19歳だったジョー・ロックさんを13歳のウィリアム・カプランに見せるために、ヘアスタイル、アイライナーといったメイクによる工夫に加えて、175cmある身長を低く見せるためにカメラアングルにこだわったとも明かしました。そして、このシーンを成功させた最大のポイントは「ジョーの演技力だった」とシェーファーさんは称賛しました。

ラルフの再登場について

エヴァン・ピーターズさんが演じるラルフ・ボーナーを再登場させる事について大変だったかと聞かれたシェーファーさんは「実際のスケジュールは覚えていないのですが、彼が興味を持ってくれたので、とても簡単に決めることができました。」と言います。

「彼は何に対しても最高の態度で臨みます。」とし、エヴァン・ピーターズさん自身がラルフのセリフやジョークの具体的なアイデアを持ち込んだと言います。劇中で登場した魔女対策グッズも「彼はその日に手元にあった小道具を使ってそれを作ったんです。」と説明。

「あの帽子にはいろんな彫刻が彫ってありましたが、あれは彼のアイデアでした。魔女のスプレーも彼のアイデアでした。彼はとにかく全力で取り組みます。」とも付け加えました。

トミーは登場する?

ビリーの願いが明らかになった今、「アガサ・オール・アロング」の残り3つのエピソードでトミーを見られるかと質問され、ロックさんは「それは答えられません。」とパニック気味に目を大きくしながら答えています。「ええ、答えはわかっていますが、教えることはできません。まだいくつかの秘密が残っています。」

シェーファーさんも「彼の願いは兄弟との再会だということを、ようやく観客に正直に伝えられて、とても興奮しています。」とだけコメントしました。 

ヤングアベンジャーズについて

コミックのヤングアベンジャーズのメンバーであるビリーの今後のMCUにおける役割について質問されたジョー・ロックさんは「私のスケジュールは空いているので、とても楽だと思います。私の事を最初に欲しがる人が、最初に私を手に入れるのです。ここ数週間はとても退屈でした。ここ数年、とても忙しくしてきましたが、今年は『ハートストッパー』を手に入れて以来、最も静かな時期でした。それが嫌です。興奮しすぎて部屋に閉じ込められた子供のようです。」と、今のところ次の予定が決まっていない事を明かしました。


ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第7話は 2024年10月24日10時 より配信予定です。

ソース:Billy Maximoff Returns: Joe Locke and ‘Agatha All Along’ Creator on Hiding His Identity, ‘Wacky’ Fan Theories and Bringing Back [SPOILER] From ‘WandaVision’

【ネタバレ注意】「アガサ・オール・アロング」、ミッドシーズントレーラーの謎の人物が判明か

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」のミッドシーズントレーラーが先日公開されました。そこで紹介された謎の人物について、その正体が明らかになったと報じられています。

※これより先は「アガサ・オール・アロング」のネタバレを含んでいる可能性があります。ご覧の際はご注意ください。

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MTTSH 氏によると、謎の人物の正体はエヴァン・ピーターズさんが演じるラルフ・ボーナーとの事で、明日配信のエピソードで登場するとの事。

エヴァン・ピーターズが本作に起用されている事は1年ほど前から報じられていましたが、一体どのような役割を担うのでしょうか。

エヴァン・ピーターズさんは「ワンダヴィジョン」に登場した際、死んだはずのピエトロ・マキシモフとしてウェストビューに登場。しかしそれはFOXの「X-MEN」映画シリーズに登場したピエトロであり、MCUの「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のピエトロとは別人でした。

このピエトロはワンダが作り上げた役ではなくアガサが送り込んだもので、本名はラルフ・ボーナーである事が判明。

ラルフ・ボーナーはFBIのジミー・ウー捜査官が探していた「消えた保護観察中の証人」だった事が、「ワンダヴィジョン」のBlu-rayより明らかになっています。

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ただしこれはあくまで削除されたシーンであり、この設定に関しては継承されているかどうか不明です。

ラルフは大きなトラウマを抱えて登場するとも言われていましたが、「アガサ・オール・アロング」の物語にどのような影響を与えるのか注目です。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

「アガサ・オール・アロング」、ジョー・ロックさんが今後の展望について語る─チームのリーダーになりたい

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」で謎の少年ティーンを演じるジョー・ロックさんが、海外メディア Entertainment Weekly とのインタビューに応じ、今後の展望について語りました。

「番組が現実味を帯びてきました」と切り出すジョー・ロックさんは「ビリーは魔女団の脇役として始まりました。しかし今では彼も魔女だとわかり、状況は一変しています。彼には魔女たちに危害を加えるだけの力がある事も証明されました。彼は今や、ウィッチズロードで最も強力な人物です。」と語りました。

「それはグループの力学にどのような変化をもたらし、関係の将来にどのような変化をもたらすのでしょうか?」 と言うジョー・ロックさんは今週配信の6話についてジャック・シェーファーの素晴らしい演技指導とストーリーテリングのおかげで、この番組で最高のエピソードになっています。」とし、ビリーが何故ウィッチズロードに来たのかが明らかになると予告しました。

ワンダ・マキシモフの息子ビリー・マキシモフを演じる事については「グレーゾーンを扱うことについてたくさん話し合いました。5話の終わりには、あの魔女たちに何が起こるのかはわかりませんが、彼は良いことをしていません。それで彼は悪い人間になるのか、彼は良い人間なのか、とたくさん考えました。そして、それが彼の人生における母親のような人物との類似点を引き出します。」

「ワンダは悪い事もしましたが、必ずしも悪人というわけではありません。アガサも疑わしい悪人ですが、それだけではありません。彼が彼女に嘘をついていることはわかっているし、彼がいかに二枚舌であるかという力学を、私たちはたくさん演じています。ファンボーイのティーンとしての外見は、完全に偽物なのか、それとも実際に彼の一部なのか?これが、私が彼を演じる上でとても興味深いと思った点です。」

また、ロックさんはエリザベス・オルセンさんにはまだ会っていないが、スカーレットウィッチの呪文を真似るために彼女のアクションコーチであるジェニファー・ホワイト氏と緊密に協力したと明かしました。

最後にビリーを次にどこに連れて行きたいかという質問に対して、ロックさんは次のように語っています。

「私の理想の世界では、ビリーは次期アベンジャーズのリーダーとなり、マーベルのあらゆる作品に出演することになるでしょう。だが、もっと高い目標もあります。アガサの撮影やマーベルファミリーの一員として最高の経験をしたので、死ぬまでそれを続けていたいですね。でも、誰にも分かりません。私には分からない。誰かが知っているに違いありません。」

ジョー・ロックさんが演じてきたティーンの本性がビリー・マキシモフである事が公式に認められた事で、「アガサ・オール・アロング」はワンダをMCUに戻すための準備を兼ねた番組である事も判明してきました。

もう一人のティーンが「ヴィジョンクエスト」にも登場すると過去に報じられており、それによってワンダ復活の準備が整うと考えられています。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第6話は 2024年10月17日10時 より配信予定です。

ソース:Agatha All Along‘s Joe Locke can finally talk about Wiccan: ‘The show starts getting real’ (exclusive)