ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオによるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム」では歴代の3人のスパイダーマンが揃うというサプライズが含まれていましたが、当初はここに「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のアメリカ・チャベスもカメオ出演する予定でした。このカメオが削除された理由について、関係者が口を開いています。
Spider-Man was supposed to have a brief cameo in Doctor Strange in the Multiverse of Madness in the initial script but plans have changed due to covid says the costume designer Graham Churchyard. pic.twitter.com/ySBjMID73D
— Scarlet Witch Updates (@ScarletWitchUpd) September 10, 2023
MCUでコスチュームデザインを担当するグラハム・チャーチヤードさんはこの削除されたカメオについて次のように述べています。
ドクター・ストレンジと彼の新しいコスチューム、そしてアメリカ・チャベスはスパイダーマンに登場するはずでした。そしてスパイダーマンも、マルチバースにほんの少しだけカメオ出演するはずでした。しかし、COVIDがすべてを揺るがしたんだ。
MCUフェーズ4のリリーススケジュールが発表された当初、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」よりも先に上映される予定でした。
そのため、「ノー・ウェイ・ホーム」のマルチバース問題に関与するキャラクターとして、アメリカ・チャベスの登場が計画されていた事が過去に公開されたアートより判明しています。
しかし新型コロナウイルスによって映画業界全体で制作およびリリーススケジュールが乱れた時、同じMCU作品でありながら制作、配給が異なる「ノー・ウェイ・ホーム」と「マルチバース・オブ・マッドネス」は当初の計画の順番を維持することが困難になり、それに合わせて脚本が書き換えられる事になりました。
このパンデミックが影響したのはこの2作品だけではなく、フェーズ4が全体的に被害を受けたと言っても過言では在りません。
「ワンダヴィジョン」にドクター・ストレンジがカメオ登場する計画もなくなり、「マルチバース・オブ・マッドネス」にダニエル・クレイグさんが出演する話もなくなってしまいました。そしてそもそものドクター・ストレンジ2作目は、新しく引き継いだ脚本家がパンデミックによる延期によって時間が出来たためにすべて書き直したとも発言していました。
オリジナル版のコンセプトアートも多数公開され、その度にファンは「マルチバース・オブ・マッドネス」は劇場版よりも破棄されたオリジナル版が良かったと落胆。これらも新型コロナウイルスの影響によるものだと言えるでしょう。
フェーズ4の全体的なちぐはぐ感は突然のトラブルに急ハンドルを切るという事の繰り返しの結果でもありますが、フェーズ5、フェーズ6が進むに従って戻っていくことに期待したいところです。ただし、パンデミックが落ち着きを見せる中、今度は脚本家と俳優のストライキによる全体的なスケジュール変更が発生しており、まだしばらく不安が続くのではないかとも見られています。
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