マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」のジェームズ・ガン監督が、配信が始まった本作のオーディオコメンタリの中で、故スタン・リー氏のために用意していたキャラクターがいる事を明らかにしました。
ガン監督は映画後半で、ハイエボリューショナリーによる実験によって生み出された奇妙な生物ラムシャンクが登場した際、「私が演じたラムシャンクというキャラクターは、もともとスタン・リーのために書いたんです。スタンが亡くなる前にこの映画を書いたからです。」と明かしました。
©MARVEL,Disney
ジェームズ・ガン監督は2018年6月に3作目の最初の脚本を書きましたが、翌月にはディズニーに解雇、同年11月にスタン・リー氏が亡くなりました。
監督は彼のために作ったという理由について、「彼もかなり年をとっていて、撮影のためにアトランタに連れて行くのが難しくなるだろうということは分かっていたので、彼に声を当ててもらって、アニメーションでちょっとスタン・リーのような顔をしてもらえるようなキャラクターを作りました。しかし残念ながら、何度も一緒に仕事をしたり、監督をしたりするのが本当に楽しかったスタンが亡くなりました。」と説明しました。
1989年公開のTVドラマ「The Trial of the Incredible Hulk(邦題:超人ハルク’90)」で陪審員役でカメオデビューしたスタン・リー氏は、1994年公開のTVアニメ「Spider-Man」で声優を担当。
その後2000年代に入って「X-MEN」や「スパイダーマン」の映画に出演するようになって以降、マーベル映像作品のほとんどに登場するようになっていました。
生前に撮影していたものとしては「キャプテン・マーベル」が最後のカメオ出演で、以降今のところデジタル復元等による出演はありません。
ただし、マーベルはスタン・リー・ユニバースと新たな契約を結び、今後20年にわたって条件付きで映像作品に登場する事が認められたと報じられています。ただしこれはカメオに関する契約ではなくもっと総合的なものであるため、マーベル・スタジオが今後の作品でスタン・リー氏のカメオを予定している事を約束しているわけではありません。
映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」は 2023年7月7日 よりデジタル配信中、Blu-ray、4k UHD、DVDが 2023年8月1日 に米国発売、日本語版は 2023年8月18日。ディズニープラス配信日は未定です。