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ドラマ「アガサ:オール・アロング」、4話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

投稿日:2024年10月5日 更新日:

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2024年10月3日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ:オール・アロング」エピソード4「If I Can’t Reach You Let My Song Teach You(邦題:届けこの歌 遙かなるあなたに)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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今回のタイトルは

3話まではバラッド・オブ・ザ・ウィッチズロードの歌詞の一部がエピソードタイトルとして採用されていましたが、この4話はそうではありません。厳密には間違いというわけでもありませんが、今回のエピソードに登場するローナ・ウー版バラッド・オブ・ザ・ウィッチズロードの歌詞の一部となっています。

正しい歌詞

ティーンがシャロンの埋葬を進める中、前回は試練を避けようとしたにも関わらず、先を急ぎたいアガサ。

彼女の真意が何であるかは一旦置いておいて、魔女団の欠員が問題だと主張するジェニファーに対してアガサは「魔女団は道(扉)を見つけるために必要」なのであって、その後「道を進むのは何人でもいい」と説明。

そして歌詞にも「魔女団二人、栄光を掴まん」とあるから大丈夫だと主張しました。しかし正しい歌詞は「魔女らと共に栄光を掴まん」だとジェンは言います。

このやり取り、日本語ではサッパリ意味不明ですが、英語の歌詞で見るとアガサの主張は「魔女団二人(coven two)」でジェンの主張は「真の魔女団(coven true)」。アガサのほうは英文法的にもおかしなものであり、正解はもちろんジェンの方です。

前回の魔女の道

前回の魔女の道で何人残ったのかと問われたアガサは人指指を一本立てて返答。

生き残りはアガサだけという事のようで、それが事実であれば、魔女の道に関する真実の情報はここにいるメンバーでは少なくともアガサしか知り得ないものです。彼女の主張がすべて正しいとは思えませんが、それでも信じる他なさそうです。

致命的なミス

シャロンの死に対して責任のなすりつけ合いをする魔女団を、ティーンが「みんなの責任だ」とし、「助け合うべきなのにそうしなかったのは致命的なミス」だと制しました。

この直後にティーンは「もう帰ろうよ」と発言。前回は自ら毒を飲もうとさえしたティーンには「魔女の力を得たい」という名目以上の別の目的があるようにも思えていましたが、実際に他人の死を目の当たりにしたことで萎縮してしまったのでしょうか。

欠員の召喚

グリーンウィッチ枠で参加していたシャロンが死亡したため、進むことが出来ないというアリス。

それに対してアガサは補欠を召喚しようと提案しますが、アリスは「ムチャすぎる、失敗したらどうするの?」と拒否しました。

するとアガサはついさっきは二人いれば十分という旨の話をバラッドの歌詞になぞらえて主張していたはずなのに「今、私達は魔女団を結成出来ていない。つまり魔女の掟に背いている状態なわけ」と反論しました。

アガサのこの代替案に、他の魔女たちはもう異論を唱える事もなく、新たなグリーンウィッチを召喚する流れになりました。

アドビルとは

召喚に際して、メンバーがそれぞれ「強くて有能な魔女を」、「うざくない魔女」、「顔が良い魔女」などなどその条件を口にしています。アリスが最後に「頭痛薬(アドビル)持った人」と希望。

アドビルとはアメリカで市販されているイブプロフェン系の鎮痛解熱剤の事で、頭痛だけでなく、生理痛や関節炎などにも利用されるようなお薬です。

新たなグリーンウィッチ

補欠メンバーとして召喚されたのは1話に登場していたリオ・ヴィダル。実力は申し分なさそうですが、召喚の際に皆が口にしていた条件と合致しているのかは怪しい所です。

召喚術のヴィジュアルはホラー映画、ゾンビ映画テイストで面白いものに仕上がっており、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」のワンダの動きにも似ています。この召喚に関して、リオの視点ではどのように呼び出されたのか気になる所。気づいたら一瞬で土の中にいたのでしょうか?服装がちゃっかり緑になっている所や、他の魔女に合わせるような形で裸足になっているのもポイントです。

2話でリリアからもらった魔女団のメンバーの名前を書いたメモには黒いハートが書かれており、それがリオ・ヴィダルである事からアガサはティーンにバレないようにメモを食べてしまった経緯がありました。

これで予言どおりのメンバーが揃った形になりますが、「You’re a Green Witch?」(あなたが緑の魔女なの?)という問いに対してリオは「Less “a” Green Witch. more “the” Green Witch.」(ただの緑の魔女じゃない、”かの”緑の魔女よ)と回答。この際、声が不気味に変化し、英字幕では「Demonic Voice」(悪魔の声)と表記されています。

1話でリオ・ヴィダルがブラックハートである可能性がほのめかされていた事を考えると、彼は悪魔メフィストの息子ですが、マーベルの公式予告はリオが悪魔とは異なる次元の存在である事を示唆しています。

「アガサ・オール・アロング」の公式グッズが彼女の正体を明かしているとも報じられていますが、リオが本当は何者なのか、もう少し見守る必要がありそうです。

魔女団に参加する事になったリオは「オズの魔法使」の主人公ドロシーのようにスキップしながら道を進んでいきます。

火の試練

前回の水の試練に続いて今回は火の試練。バラッドの歌詞では日米ともに火水土風と歌われていますが、順番通りではないようです。水の試練はジェニファー・ケイルがフォーカスされていましたが、今回はアリス・ウーが中心人物に。

グリーンウィッチが大地を司る事は2話で(ハート夫人をスカウトする直前にジェンとリリアが)説明してくれていたので、土の試練をリオ、風の試練をリリアが担当する事になるのでしょうか。

ドアを開けて入ると今回は1970年代のロックバンド風な衣装にチェンジ。アガサ・ハークネスはスティーヴィー・ニックスさんをインスパイアしたようなデザインに。

リリアはライザ・ミネリさん風の衣装になっている所はちょっとしたイースターエッグで、彼女の母ジュディ・ガーランドさんは1939年の「オズの魔法使」でドロシー役を演じ、本作が魔女の物語である事と細い線で繋げられています。

部屋の壁には魔女裁判の絵やロックスターたちの栄光の記録が掲げられており、アリス・ウー・ガリヴァーとその母親ローナに関連するものが飾られています。

リリアは魔女が処刑される壁画を見て涙。この魔女団の中で(リオを除いて)最年長だと考えられるリリアは実際に魔女裁判が行われていた時代を生きているはずで、その中では魔女の友人や、無実の人間の友人を多く失ってきた事が予想されます。

レコーディングルームでのアガサとリオの会話の中で、周りの魔女を皆殺しにして「あんた(アガサ)はパワーを取り戻し、私は死体をもらう」と話しているのはリオの正体に関する伏線でしょうか。

不思議の国のアリス・ウー

ティーンが「PLAY ME」と書かれたレコードを逆再生した事で試練が開始。

「不思議の国のアリス」のイラストではよく「EAT ME」や「DRINK ME」と書かれたアイテムが登場しますが、それとアリス・ウー・ガリヴァーをかけているようです。

ロックミュージックは悪魔の象徴

今回の試練の舞台となっている1970年代、現実の歴史でもロックミュージックは悪魔の音楽だという都市伝説が流行った時代でした。

たとえば、1971年に発表されたレッド・ツェッペリンの「天国への階段」は、逆再生すると「俺は悪魔に仕える」、「私の愛しい悪魔」などといったオカルト的なメッセージが含まれているとし、若者たちを洗脳して反キリストの弟子に仕立て上げるとして批判されました。その結果、1982年には米カリフォルニア州議会の公聴会で「天国への階段」が逆再生される事態になり、前述したような言葉が聴こえると主張されました。

これに対して、ツェッペリンのメンバーたち当然ながら「意図的にそのような言葉は加えていない」と弁明。

しかし、この噂に刺激を受けたのか、同年、ノースカロライナ州ハンターズビルで、30人のティーンエイジャーが“悪魔が意図的に逆再生メッセージを加えてアメリカ中の若者を呪い殺そうとしている”と主張して、レコード店を焼き討ちする悲劇的な事件が発生しました。

今回の試練はある種の事実にインスパイアされた脚本になっていると言えます。

なお、ローナ・ウーのバラッド・オブ・ザ・ウィッチズロードのレコードには「RED HAIRED WOMAN(赤髪の女)」というワンダを連想させる楽曲が収録されている設定になっています。

©MARVEL,Disney

他の収録曲は以下のようになっています。

  1. Mary Mary
  2. Red Haired Woman
  3. Cinnamon & Sage
  4. Flick of the Wrist
  5. Swan’s Song

3のシナモンとセージはポーションの素材として利用される植物で、4の手首のフリックはアガサがよくしている魔女の呪文の際の独特な動きを指していると考えられます。5の白鳥の歌は死に瀕した白鳥が歌うとされているものであり、ローナの遺作である可能性が高いと同時に、ウィッチズロードの暗い結末をほのめかしている可能性もあります。

代々受け継がれる呪い

アリスは仕事がうまく行かない事などを自分のせいだと勘違いしていましたが、実際はこれが母から受け継いだ呪いだったと気づきます。

アリスのようなアジア系女性を含むマイノリティな属性の人間は、自身の才能や努力とは別の次元で壁が設けられている事も多く、現代のアメリカ社会からの先入観やレッテルという形で物事がうまく行かないケースも多発しています。

この事は中世の魔女たちの生活とも重なる部分でもあり、この点に関しても現実と設定をうまく絡めているようです。

呪いから身を守るプロテクションスペル

呪いを解く鍵はローナのバラッドにあると考える一同。アリスは呪いで焼け死んでいてもおかしくなかったと主張するアガサは、ローナのバラッドは呪いから身を守るためのプロテクションスペル(保護呪文)だと指摘。アリスはこれによって守られてきたのでした。

解呪のセッション

呪いを解くために即席バンドでバラッドのローナバージョンを演奏する事に。ティーンがギター、ジェンがベース、リリアがフィンガーシンバル、アガサがボーカルでアリスがピアノ、敵か味方かよくわからないリオもドラムで参加してくれます。

このセッションで注目すべきはリリアで彼女はフィンガーシンバルから始まって、トライアングル、マラカス、タンバリンと楽器をどんどんと変更していきます。

©MARVEL,Disney

※公式クリップが公開されたので追加しました。(2024/10/06)

なお、この楽曲の英語版は無料サントラとして公開中。劇中4話までで未使用の原曲であるローナ・ウーバージョンと、このシーンで使われた魔女団バンドによるカバーバージョンの2種類が聞けるようになっています。

無事に呪いを克服するとピアノが出口に。

瀕死のティーン

セッションの最中、自身にガラス片が突き刺さっている事に気づいたティーンでしたが構わずに演奏を続けた結果、解呪の成功と共に気絶してしまいました。

ティーンを外へと運び出した魔女団、とりわけアガサがかなり狼狽しています。そしてリオに向かって「やめて」と叫んでいました。

リリアは「ソードの3」を予言。悲しみ、喪失、孤独を意味するタロットです。リークされていたプロモアートで残された小アルカナのカードは残り一枚となりました。

前回の試練で力を取り戻したジェンのポーションによって、ティーンの腹部の傷はみるみる癒やされていきます。

それぞれの昔話

ティーンを見守るアガサから少し離れた場所で魔女団は焚き火を囲みながら昔話に。

ジェンは11代続く治療師の家系で助産師であり、ボストンの産婦人科病院に知識を貸してほしいと招かれましたが、それはある男による罠だったと話しています。この男が3話でトラウマとして現れた人物である事は想像出来ますが、それ以上の事はあまり語られません。

シジル

意識を取り戻したティーンはアガサに「僕にシジルをかけた?」と問いかけると、アガサは「いいえ」と返答。

アガサの説明によるとシジルの魔法はかけた本人にも有効との事で、これはドクター・ストレンジがピーター・パーカーの存在を世界から隠した呪文に極めて似ているようです。ただし、ドクター・ストレンジは術の最中に何度かは例外を設定出来るともしていたため、全く同じ呪文であるかどうかは微妙なところです。

アガサは「シジルは必要がなくなれば消える」とも説明しているため、ピーター・パーカーの場合もスパイダーマンの秘密が再び誰かにバレた時に全て解除されるのか注目です。

吸血鬼

アガサとティーンが戻るとリリアが吸血鬼に噛まれたという話を披露していました。吸血鬼がマーベルの世界に存在している事はドラマ「ロキ」のメビウスが尋問した事があると語っていた時から判明していた他、「ウェアウルフ・バイ・ナイト」でも少し触れられました。

リリアは感染しなかったようなので、今後ブレイドとクロスオーバーしても狩られる心配はなさそうです。

自由の娘たち

武勇伝の披露を迫られたアガサは肘の傷を見せ、編み棒でグサッと行かれたと説明。この時、「自由の娘たちって知ってる?」と質問しますが、「なにそれ」と笑われるだけで誰も知りませんでした。

「自由の娘たち/ドーターズ・オブ・リバティ」とは、独立戦争を間近に控えた1766年の米国で結成された積極的な政治参加を推進する団体。女性の選挙権が認められていなかった米国において、署名活動や意見の表明といった直接行動を通して政治参加を実現しました。

自由の娘たちは、アメリカ独立戦争直前の大英帝国に対するボイコットの際に自由の息子たちを援助しました。この活動には裁縫業務も含まれ、娘たちはイギリスの織物を買うのではなく、家族のために自分で服を編んでいました。編み棒で刺された話はこれに起因していると考えられます。

一方でマーベル・コミックには同名のヒーローチームが存在しています。

コミックのドーターズ・オブ・リバティは18世紀半ばに結成されたドーターズ・オブ・ライトの後継チームで、アガサ・ハークネスの魔法訓練の元、ドライアドことペギー・カーターを中心に活動を始めました。最初の任務はキャプテン・アメリカ(に撃ち込まれた超人血清)を守ることで、現代ではペギーの姪であるシャロン・カーターを中心に活動しています。

代表的なメンバーはアガサ・ハークネス、ドライアド/ペギー・カーター、ブラックウィドウ/ナターシャ・ロマノフ、インビジブル・ウーマン/スーザン・ストーム(ファンタスティック・フォー)、モッキンバード/ボビー・モース(エージェント・オブ・シールド)、シャロン・カーター、スパイダーウーマン/ジェシカ・ドリュー、シュリ、ホワイトタイガー/エヴァ・アヤラ、ミスティナイト/メルセデス・ナイト、エコー/マヤ・ロペスなどがいます。

過去には実写化の噂もあったチームですが、アガサの今回の発言は以前にこのヒーローチームと戦った事があるとほのめかしているのでしょうか。ペギー・カーターとアガサ・ハークネスのスピンオフを待つ他ありません。

アガサとリオの関係

続いてリオは大昔に愛する人がいたものの、仕事とはいえ不本意なことを強いられ、誰かを傷つけたと語っています。「彼女が私の傷」としつつアガサに目をむける様子から、二人の関係に焦点があい始めます。

そしてこのあとにはアガサがリオにキスを迫るようなシーンも。

オーブリー・プラザさんがキャスティングされたニュースが出た1年前頃には、このキャラがアガサと結婚しているとも報じられていました。

ティーンはニコラスではない

リオはキスを拒否するように、ティーンがニコラスではないと言います。

今回のエピソードでアガサはティーンをニコラスだと思い始めている素振りを見せていますが、リオはそれを明確に否定しました。

リオは単なる予想としてそう言っているだけなのか、それとも彼女はシジルが効果を発揮しないような存在なのか、今後のエピソードに注目です。


ローナのバラッドのラストで「君の元へ」と歌われている部分は英語では「I’ll see you at the end」(最後にはあなたに会える)となっています。

歌が物語全体の予言として扱われている事を考えると、アリスは道の最後で母親と再会出来るのでしょうか?

歌にある残された試練はあと2つ。しかし、エピソードは5つ残っています。ティーンやアガサにも試練が用意されている可能性や、ウィッチズロードの帰り道、あるいはウェストビューに戻ってからさらに何かが描かれる可能性も。

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ティーンとリオ・ヴィダルそして主人公であるアガサ・ハークネス自身の過去についてまだまだ秘密がある状態で、物語は折り返し地点へと差し掛かっています。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第5話は 2024年10月10日10時 より配信予定です。

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管理人ミルク

アメコミと出会ってはや20年以上、初めて買ったマーベル・コミックはオンスロート。X-MEN vs STREET FIGHTERではシリーズを通してマグニートーを愛用。