スティーブン・キングさんが米国での異常な「マーベルズ」叩きに不快感を示す

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」は当初の売上予想よりもさらに下を行く低調な出だしとなりましたが、これを叩く米メディアやSNS(大多数が未鑑賞と思われている)ユーザーに対して、小説家のスティーブン・キングさんが不快感をあらわにしています。

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キングさんは 「私はMCU映画を見に行かないし、興味もありませんが、THE MARVELS の興行収入が低いことを匿名で叩いているのは非常に不愉快です。なぜ失敗をほくそ笑むのでしょうか?」と X に投稿。

別の投稿では「この反応の中には、思春期のファンボーイによる嫌悪感もあるかもしれない」とし、有名小説家の意見を支持するコメントの中では「マーベルズ」の低評価は黒人女性監督による女性主導の作品という事による性差別、人種差別、女性蔑視などから来ているのだろうと考えるファンも少なくありません。

Rotten Tomatoes では 84% と十分な視聴者スコアになっており、うち60%ほどしかディズニープラスに加入していない事を考えると、ドラマ視聴が前提でないと全く楽しめないという作品でもありませんでした。

ファンは有毒な投稿をいちいち気にする必要はありませんが、内容が良いだけでは成り立たないのがこの市場の難しい所であり、興行収入の結果次第では親会社であるディズニーのキャプテン・マーベル三作目に対する財布のひもの縛り具合に大きな影響を及ぼす可能性があります。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 より劇場公開中です。

【噂話】エルサ・ブラッドストーンのソロプロジェクトが進行中

マーベル・スタジオ制作のスペシャル・プレゼンテーション「ウェアウルフ・バイ・ナイト」に登場したエルサ・ブラッドストーンのソロプロジェクトが進行中であると、海外スクーパーのダニエル・リヒトマン氏が報じました。

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約1年前にデビューした「ウェアウルフ・バイ・ナイト」ではMCUのモンスターの世界が紹介され、当時のプロデューサーやケヴィン・ファイギ社長らもこの世界の拡張をしていきたい旨の発言をしていました。

コミックの人気キャラクターであるエルサですが、監督はこれを「性的すぎる」としてMCU版ではそのヴィジュアルが大幅に変更されています。

「マーベルズ」と「ロキ」によってマルチバース界隈がざわついている最近の流れですが、「ウェアウルフ・バイ・ナイト」に登場したモンスターのマンシングはコミックではマルチバースのゲートキーパーも務めているキャラであり、モンスタードラマに登場したキャラクター達を今後のMCUに接続する事は難しくないと考えられています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-werewolf-by-night-man-thing-rumor/”]

エルサのソロ作品が映画なのかドラマなのかと言った所はまだ不明で、続報があり次第またお伝えすることになります。

「ウェアウルフ・バイ・ナイト」、「ウェアウルフ・バイ・ナイト・イン・カラー」はディズニープラスで配信中です。

【噂話】映画「エターナルズ2」、リチャード・マッデンさんのイカリス再登場が報じられる

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「エターナルズ」は2021年に公開され、ポストクレジットシーンでは続編への道筋も用意されていました。しかし公式には何の発表もないまま2年が経過した中、スクーパーのダニエル・リヒトマン氏がイカリスの復活を報告しています。

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氏は自身の Patreon で有料会員向けに「エターナルズ2」の開発が進行中である事と、リチャード・マッデンさんのイカリスが戻ってくることを報告しています。

マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長はインタビューでたびたび続編について触れ、今月のインタビューでも登場人物のエロスに触れて(続編に)興奮している、いずれ判ると述べていました。

「エターナルズ」でのイカリスは計画通りティアマットを誕生させるためにエイジャックを殺害、セルシやセナらと交戦しましたが、最終的にはセルシとの思い出が脳裏をよぎりユニマインドに加わってティアマットの冬眠に手を貸しました。その後は過ちを謝罪し、神話のイカロスと同様に太陽に身を投げ込みました。

イカリスの再登場は予想されていたもので、そもそもエターナルズはアリシェムによって任務のたびに記憶を保存され、新しい任務の際には新たな身体にリセットした記憶を入れていると劇中で説明されています。

これはつまり記憶をリセットされた新たなイカリスが登場する可能性があり、殺されたエイジャックを演じているサルマ・ハエックさんはスタジオとの複数契約を明かしていますし、同じく死んだギルガメッシュ役のマ・ドンソク(ドン・リー)さんも「エターナルズ2」に出演契約している事から彼女らも同様に再登場が考えられます。

一方で極めて強力な種族であるエターナルズが太陽ぐらいで自殺できるのかといった疑問もある所。「マーベルズ」ではキャプテン・マーベルが死にかけの太陽に突っ込んで蘇らせるという離れ業を見せている事からも、イカリスが実際にどうなったかは2作目の脚本家に委ねられていると考えられます。

「エターナルズ2」がいつ頃公開されるのかは不明ですが、「エターナルズ」の物語は「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」や「サンダーボルツ」に繋がっているとも噂されているため、そこで新たに続編映画へのヒントが提供されるかもしれません。

映画「エターナルズ」はディズニープラスで配信中です。

【ネタバレ】映画「マーベルズ」のネタバレ有り解説感想など雑記

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」が劇場公開され、鑑賞してきたので感想やポイントの解説などを書き連ねていこうと思います。感想を簡単に述べておくと「楽しくて後味すっきり目」という所でしょうか。これ以降はネタバレが含まれていきます。

※これより先は「マーベルズ」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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MCU史上最短の映画

本作のランタイムは 1時間45分 ほどで、MCU史上最短の映画となりました。監督は2時間以内におさめたいと言うポリシーがあったようです。最短とはいえ標準的な映画のランタイムであり、必要な要素は盛り込まれています。

「キャプテン・マーベル」公開時同様に女性差別的なレビュアーの投稿や感想動画なども多く見かける本作ですが、一部急な脚本進行があるもののコメディやエモーショナルなシーンのバランスもよく、楽しい映画に仕上がっていました。その分「シビルウォー/キャプテン・アメリカ」や「アベンジャーズ/エンドゲーム」のようなピリつくような感覚はないため、殺るか殺られるかのような映画が好きな方には少し退屈かもしれません。

三人のアンサンブル

キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース、モニカ・ランボー、ミズ・マーベル/カマラ・カーンの即席チーム「マーベルズ」は劇中で起こってしまう入れ替わり現象によって独特なアクションは他のMCU作品ではなかなか見られません。代替できそうなのはドクター・ストレンジでしょうか。ハリウッド作品では比較的珍しいヒーローのトレーニングシーンなどもあり、オタクを自称するニア・ダコスタ監督の日本的な感性も出ているようです。

カマラのムードーメーカー感も良く、「ワンダヴィジョン」でも示唆されていたキャロルとモニカのギクシャク感を包み込む包容力を見せてくれました。それもあってかチームは一貫して団結感があり、ソーとハルクがしょっちゅう喧嘩をしていたアベンジャーズや、スターロードの言う事を誰も聞かないガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとはまた違ったチームカラーを見せています。

キャロルの自責や後悔

今回の事件の発端として、また、キャロルが地球にほとんど戻らなかった理由について今回描かれています。

映画「キャプテン・マーベル」のあと、ハラまで出向いてスプリーム・インテリジェンスを破壊していたようです。A.I.の支配から解放してあげようという気持ちで行ったようですが、これによって様々なバランスが崩れ、惑星ハラは滅亡の危機に瀕していました。

人助けをする一方で多くの人を苦しめてしまった事実がキャロルと地球を疎遠にさせていた事が判明しましたが、これもモニカとカマラによって受け止められるようになりました。

ヒーローのダー・ベン

本作のヴィラン、ダー・ベンはハラ出身のクリー人でキャプテン・マーベルによって滅びかけている星の再生と破壊者キャプテン・マーベルへの復讐を目的、動機として動いています。かつてスターフォースにも所属していたようで、スターフォースはクリーにとってのアベンジャーズのようなヒーローチーム。愛国心をもって行動しているダー・ベンはクリー人にとっては間違いなくヒーローでした。

とは言え彼女が民に敬愛されている様子はなくはないですが、あまり描かれる事がありませんでした。ダー・ベンに共感しすぎると結末の意味合いが変わってしまう可能性もあるので、そうさせないために敢えてヒーローの側面を削ったような印象もあります。

グースも活躍?

グースと子フラーケンたちも大活躍。しましたが、ここの脚本はちょっと弱めでした。フューリーの卵に対する危機感が低すぎた所はちょっとご都合感を覚えずにはいられません。また、避難であればもう一度ヴァルキリーに連絡してビフレストで繋いでもらっても済んだ事でした。

とは言えたくさんのフラーケンに追いかけられて飲み込まれていくS.A.B.E.R.クルーたちのヴィジュアルは面白く、多少強引にやっただけの価値はあったと思います。

MCUとしてのフリ

最後には以前からの噂どおり、ヤングアベンジャーズに繋がる部分とX-MEN関連の映像がありました。

(征服者ではない)カーン一家が引っ越しした後、カマラが向かったのはニューヨーク。暗闇の中でケイト・ビショップの帰宅を待っていました。そして「自分だけが子供(Kids)のスーパーヒーローだとでも?」と「アイアンマン」のポストクレジットシーンのフューリーのセリフを真似ています。

「子供?」と聞き返すケイト・ビショップは「23歳なんだけど」と答えたことで、「ホークアイ」当時22歳だった事から約1年後であるとわかります。「ホークアイ」は2024年のクリスマス、「シークレット・インベージョン」が2025年のロシアの祝祭である 11月4日 が含まれていたので、それ以降か2026年初頭あたりが「マーベルズ」の時系列となりそうです。

フューリーがアベンジャーズを集めた事を真似ている事から、カマラはやはりコミックのヤングアベンジャーズをベースにした若手チームの結成を目指している事が伺えます。

ミッドクレジットシーンでは別のマルチバースに飛び込んでしまったモニカが病室で目を覚ます映像。X-MENのバイナリーとビーストによって看護され、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアが存在する世界でもあるようです。マリア・ランボーはEarth-838でキャプテン・マーベルとして活躍しており、やはりヒーローとしての資質が高いようです。

どちらも後続のプロジェクトとの繋がりが楽しみな部分ですが、一方でMCUの締めの決まり文句である「マーベルズは帰ってくる」がなかったように思います。鑑賞したときの劇場の照明が気持ち早く点けられたので、字幕が飛んで見落としたのかもしれません。それかモニカがひとまず離脱した事が原因でしょうか。

疑問も多い

全体的に楽しかった一方で、「シークレット・インベージョン」には驚くぐらい触れられることがありませんでした。これに関しては別途まとめた記事をご参照ください。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-the-marvels-secret-invasion-unconnected-points/”]

クリーの母艦に残されたマーベルズの三人はダー・ベンの目的地をアラドナと予想し、先回りして危険を伝えます。しかしどうやってジャンプポイントを自在に作り出せるダー・ベンより早く到着したのでしょうか。キャロルの小型艇ぐらいしか通れない自然の小さなジャンプポイントが都合よくあったと考えて納得するしかありません。

そして、ダー・ベンのハラ再生計画はかなり大雑把です。イメージ的には理解できますが、実際問題として大気と水を別の惑星から持って来てミックスしても生態系はめちゃくちゃになってしまうでしょうし、うまくいくとは思えません。

また、大気を持っていかれたターナックスが崩壊する様子は見ましたが、水を持っていかれたアラドナは結局どうなってしまったのでしょうか。キャロルのセリフからは全滅は免れないようでしたが、ジャンプポイントが水だけを選んで運んでいるわけでもないため、一滴も残らないという事はないはずです。水がなくなれば酸素も減っていくことになるのでいずれにしてもアラドナ人は絶滅に追い込まれていきますが、全員が即死というわけではなく救助の余地があるはずです。

アラドナのシーンは楽しく、ヤン王子もいいキャラクターだっただけに全滅したとするのは残念の一言です。

カマラの腕輪も謎が多くありました。ダー・ベンはキャプテン・マーベルのエネルギーを腕輪で吸収し放出して攻撃していましたが、カマラはそれをなぜ吸収しかえさなかったのでしょうか。2つの腕輪が同一の能力なのか、異なる能力を宿しているのかに言及はありません。

くわえて、腕輪がなくてもカマラはハードライトを扱えていました。宇宙空間を漂うキャロルとダー・ベンが残した2つの腕輪を大きな光の手で回収しています。カマラにとって腕輪はピーター・パーカーを噛んだ蜘蛛と同じ存在で、ただの引き金という事でしょうか。

でも良かった

「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」でメイおばさんが殺されて以降、MCUの映画は重要キャラの死がつきまとっていました。「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、「ソー:ラブ&サンダー」、「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」いずれもそうでした。「アントマン&ワスプ:クアントマニア」のM.O.D.O.K.はいいとしてもアントマンシリーズに期待したコメディ感はほとんどなく、カーンの危機感が強すぎて暗いトーンの映画でしたし、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」もロケットの状態にハラハラしすぎて「ホリデースペシャル」との落差も激しく、楽しいどころではありませんでした。

そういう意味ではフェーズ1の頃のような安心感のある楽しいヒーロー映画といった感じでした。次の劇場作品は「デッドプール3」の予定で、延期が決定してしまいましたが楽しみである事に変わりはありません。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 より劇場公開中です。

【ネタバレ】映画「マーベルズ」とエンタングルしなかった「シークレット・インベージョン」の4つのポイント

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」では、キャロル・ダンヴァース、モニカ・ランボー、カマラ・カーンたち三人のパワーが Entangle (絡まる)して独特なアクションシーンを見せましたが、直前のイベントであったはずのドラマ「シークレット・インベージョン」とはほとんど絡みがありませんでした。この記事ではそれらのポイントを整理して紹介しています。

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ヴァーラの不在

ニック・フューリーの妻、プリシラ・フューリーことスクラル人のヴァーラは「シークレット・インベージョン」のラストで共にS.A.B.E.R.へと上がりました。

フューリーはクリーとスクラルの和平交渉が開かれるため、ヴァーラに最高の外交官としてついてきてほしいと頼み、ヴァーラがそれを承諾したわけですが、「マーベルズ」にヴァーラは登場しませんでした。

「マーベルズ」で見ることができた和平交渉のシーンは主に皇帝のドロージに集中しており、ヴァーラに関して何の言及もなかったのは残念なポイントでした。

ターナックス

和平交渉が行われた場所はスクラル人の居住する星ターナックスでした。コミックに登場するスクラルの首都ターナックスIVの名を冠しています。

ターナックスがあるのに「シークレット・インベージョン」で地球上に100万人もの難民スクラル人がいたことは少し解せない部分があります。

MCU版のターナックスの広さは不明ですが、ダー・ベンがターナックスの大気で惑星ハラをまかなおうとした事を考えると、ハラとターナックスの大きさは同程度かそれ以上あるはずです。MCU版のハラの設定情報も不足していますが、コミック版ではスターロードの報告で70億のクリー人が生活している(英語wiki)とされる大きさの惑星です。

広くても食料や水その他資源などが不足しているという可能性は大きいですが、ターナックスがありながら地球に多くの難民がいたことは説明不足感がありました。「シークレット・インベージョン」では、「宇宙には故郷スクラロスに代わる星がなかった」とフューリーがガイアに明かしていたわけで、「シークレット・インベージョン」と「マーベルズ」の間に住める星が見つかったとするのはなかなか苦しそうな所。

ドロージ皇帝も「シークレット・インベージョン」の内容に言及する事はなく、将軍のタロスを失った悲しみや地球に対する怒りなどをあらわにすることもありません。

アメリカの態度と亡命先

「シークレット・インベージョン」のラストでリットソン米国大統領は「地球で生まれた以外の者を全て敵の戦闘員とみなす」と宣戦布告しました。

にも関わらず、「マーベルズ」ではアメリカ政府の機関であるS.A.B.E.R.の職員として黄色い顔の女性宇宙人や300歳を超える宇宙人が登場しています。

この辺は「アベンジャーズ」を思い出しても理事会の言う事などまったく耳を貸さずに超人を集めたフューリーの事ですから、よろしく事を進めている可能性は大いにあります。

これに関連して気になるのは、ターナックスの生存者の亡命先としてニュー・アスガルドが選ばれたこと。「マーベルズ」だけを見ればこのプロットに問題はありませんが、「シークレット・インベージョン」でのアメリカの態度や世界の状況的には火に油を注ぐような問題であり、スクラル人内での格差も発生する事になるでしょう。

もしニュー・アスガルドが100万人のスクラルを受け入れられるならそもそも「シークレット・インベージョン」は必要なかった事になりますし、「マーベルズ」でヴァルキリーが受け入れを許したのはターナックスの生存者数十名だけの可能性が高そうです。

光の力

キャプテン・マーベルの光を吸収する力、モニカ・ランボーの光を見る力、ミズ・マーベルの光を物質変換する力が今回の映画のポイントとなったエンタングルに関係していました。しかし、キャプテン・マーベルと同じ力をもつタロスの娘ガイアが突然出てくる事はありませんでした。

予告の段階では不明でしたが、映画本編では基本的に同時にパワーを発動する事がトリガーになるとして、中盤で三人がタイミングを合わせるトレーニングをするシーンが用意されていました。基本的にはという言葉は特例があるという事で、最初の入れ替えシーン、ドラマ「ミズ・マーベル」のポストクレジットシーンにあたる部分では、カマラは腕輪が勝手に光りだしただけで特にパワーを使っているような描写はありませんでした。

最初の入れ替えはキャロルとモニカが同時にジャンプポイントに触れており、この二人と同種のパワーを持ちつつ、ジャンプポイントを作るクアンタムバンドを身に着けていたカマラが絡まったと考えるのが妥当な所でしょうか。

以上の事がガイアが絡まなかった理由と言えそうですが、他の項目から察するに単に「シークレット・インベージョン」の事は考慮していなかったとも言えそうです。

なお、コミックのクアンタムバンドはコズミックエンティティのイーオンが作ったともされるもの(イーオンはラブ&サンダーの予告2弾にイースターエッグとして登場しています)で、クアンタムゾーンから無尽蔵のエネルギーを引き出すこの腕輪はバッテリーの機能もそなえており、なんらかの状況でクアンタムゾーンへのアクセスが遮断された場合でも、ある程度はこの腕輪自体にチャージされたエネルギーを使用する事が出来ます。

機能的には筋力強化や状況認識能力の向上、星間移動も可能にし、光子ブラストを放つことができるようになっています。また、宇宙空間での生存にも最適化され、食料や酸素がなくても生存できる能力を獲得します。そしてエネルギーを視覚化、固定化するといったマーベルズ3人の能力を足したような能力を獲得出来る腕輪になっています。この腕輪を装着したものは宇宙の守り手クエーサーと呼ばれ、マー・ヴェルの遺伝子から人工的に作成された娘でキャプテン・マーベルでもあったフィラ・ヴェル(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3で紹介されたファイラ・ヴェルの元)が装着していました。


以上の事から「マーベルズ」を見るにあたって友人等に予習すべき作品をアドバイスするのであれば、映画「キャプテン・マーベル」はチェックしておくに越したことはなく、次に「ミズ・マーベル」と続き、モニカのために「ワンダヴィジョン」を抑えておくのがいいかもしれません。しかし「ワンダヴィジョン」自体はワンダとヴィジョンの関係を抑えておかないと盛り上がらない部分もあり、「シークレット・インベージョン」よりは「マーベルズ」に関連しているというだけの事です。いずれも「マーベルズ」のあとに見てもいいような作りになっていると感じました。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 より劇場公開中です。

映画「マーベルズ」のサプライズカメオはなぜCGだったのか

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「マーベルズ」のミッドクレジットシーンでは古くからのマーベル映画ファンにとっては嬉しいカメオが含まれていました。しかしそれはフルCGのキャラクターであり、声だけの出演となっていました。

※これより先は「マーベルズ」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。

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このミッドクレジットシーンにはテヨナ・パリスさんが演じるモニカ・ランボーの他に二人のキャラクターが登場。

ひとりは予告映像にも登場していたバイナリーで、これは神聖時間軸のマリア・ランボーを演じているラシャーナ・リンチさんが演じていました。

そしてもうひとりがX-MENのビーストことハンク・マッコイで、2006年の映画「X-MEN:ファイナルディシジョン」と2014年の映画「X-MEN:フューチャー&パスト」に登場していましたが、「マーベルズ」のビーストはややぎこちない動きのCGキャラクターでした。いずれもケルシー・グラマーさんが演じており、今回のCGビーストの声もグラマーさんが担当しています。

キャラクターをフルCGにする主な理由は以下のような3つが考えられます。

  • 秘密を完全に守るために声の収録だけで済む方法を採った。
  • 俳優が数秒のシーンのためだけの何時間もの特殊メイクを拒否した。
  • 急遽登場する事になった。

理由がひとつとは限らず、全て該当するという可能性もありますが、ビーストの登場は映画公開一ヶ月を切った段階で報道され、急遽クレジットシーンの再撮影が行われたとされていました。そのため、3つ目の理由は特に大きいと考えられます。

それ以前に試写会で採用されていたのはカマラ・カーンとケイト・ビショップの「アイアンマン」のポストクレジットシーンをオマージュしたシーンでしたが、これはクレジット前のエンディングシークエンスのひとつとして組み込まれ直されていました。

このミッドクレジットシーンが急遽制作された理由は今のところ不明で、以降の作品のためにどうしてもここに入れる必要が出てきたか、あるいはストライキによるプロモーション不足が原因で苦戦が予想されていたため、観客を呼び込むために無理やり制作されたのではないかなどの憶測が飛んでいます。

シーンの内容としてはモニカ・ランボーが迷い込んだ別の現実ではX-MENと思しきチームがいて、姿こそ登場しなかったもののチャールズ、つまりプロフェッサーXもいる事が判明しました。

「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」でもプロフェッサーXは登場しましたが、Earth-838ではマリアはキャプテン・マーベルだったため、マリアがバイナリーとして活躍するこの世界はEarth-838ではない別のマルチバースだと考えられそうです。

「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」までにモニカは神聖時間軸に戻れるのか、ビーストたちが今後どのように関わってくるのか注目となっています。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 より劇場公開中です。

「ロキ」トム・ヒドルストンさんが妻の「マーベルズ」出演を称賛

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」の主人公ロキを演じるトム・ヒドルストンさんが「The Tonight Show with Jimmy Fallon」に出演し、妻のゾウイ・アシュトンさんの「マーベルズ」でのMCUデビューについてコメントしました。

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俳優ストライキが終わって初のゲストとなったトム・ヒドルストンさんが、主に「ロキ」シーズン2について語った中で、司会者と次のようなやり取りが交わされました。

ファロン:『ロキ』シーズン2と映画『ザ・マーベルズ』の間には秘密の関係があるのでは?

ヒドルストン:ええ、つまり、つながりはあるんです。秘密もあれば、それほど秘密ではないこともあります。ファンが秘密のつながりを何だと思っているのかはわかりませんが・・・

ファロン::つまり、何の関係もないということ?

ヒドルストン:えーとそうですね、私の片割れが『マーベルズ』に出演しています。そして私は彼女をとても誇りに思っています。是非見てください。今週末に公開されます。

トム・ヒドルストンさんと「マーベルズ」でクリーのスプリーマ、ダー・ベンを演じるゾウイ・アシュトンさんは3年間の交際期間を経て2022年に結婚。「マーベルズ」撮影後の2022年10月には第一子が二人の間に誕生しています。

「マーベルズ」の展開上、MCUでの夫婦共演の可能性は厳しいと感じる部分がありますが、一方で「ロキ」シーズン2の展開上はやりようによっては可能にも思えます。

MCUに夫婦で出演したカップルは少なく、ロキの兄ソーを演じたクリス・ヘムズワースさんとその妻エルサ・パタキーさんはその中でも共演経験がある唯一のカップル。

パタキーさんは「マイティ・ソー/ダークワールド」のポストクレジットシーンでナタリー・ポートマンさんの代役を演じ、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」ではサカールのナースとして登場、「ソー:ラブ&サンダー」ではソーの昔のロマンス相手の狼人間として出演しました。

もうひとつの夫婦はヴィジョンを演じるポール・ベタニーさんと、スパイダーマンのA.I.カレンを演じるジェニファー・コネリーさん。二人が同じシーンに登場する事はありませんが、どちらもA.I.キャラクターという所に不思議なつながりがあります。

未婚のカップルについて言及すれば、「スパイダーマン:ホームカミング」の撮影で出会って交際がスタートしたトム・ホランドさんとゼンデイヤさんのカップルは有名で、もう一組「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」や「エージェント・カーター」で若きハワード・スタークを演じたドミニク・クーパーさんと「キャプテン・マーベル」ミン・エルヴァ役と「エターナルズ」セルシ役のジェンマ・チャンさんらのカップルがいます。

クリス・ヘムズワースさん一家は「ソー:ラブ&サンダー」で息子と娘も出演していますから、MCUがあと数年、数十年と続くことでトム・ヒドルストンさんのファミリーも兄上一家に続く可能性がありそうです。

映画「マーベルズ」は 2023年11月10日 より劇場公開中、ドラマ「ロキ」はシーズン2までディズニープラスで配信中です。

映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は大規模な再撮影へ

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」が大規模な再撮影に入ると、インサイダーのジェフ・スナイダー氏が報告しています。一旦は撮影が終わっていた本作ですが、先日、延期の発表がされていました。

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スナイダー氏はキャプテン・アメリカ4作目の映画について「スクリーンテストでマイナス点が出たため、大規模な再撮影が行われていると聞いている。3つの主要なシークエンスがカットされ、再撮影は来年1月から5月にかけて行われるようだ。」と報告しました。

俳優組合のストライキ前に撮影が終了していた「キャプテン・アメリカ4」はこの期間中に編集作業を進めていたため、先に公開予定ながら撮影が中断していた「デッドプール3」に比べて進捗が進んでおり、公開順序が逆転するのではないかと考えられていました。

しかし、予想に反して「ブレイブ・ニュー・ワールド」も7ヶ月の延期を発表。この延期の理由が今回明らかになった大規模な再撮影という事になるようです。

3つのシークエンスが変更対象になっているとの事であり、現在噂されているような物語の内容は大きく変わる可能性がありそうで、今しばらくのんびりと続報を待つ必要がありそうです。

映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は 2025年2月14日 、米国にて劇場公開予定です。

「デッドプール3」でエド・スクラインさんのエイジャックスも復帰か、ライアン・レイノルズさんがほのめかす

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール3」の主演を務めるライアン・レイノルズさんが、1作目のヴィランであるエイジャックスの復活を匂わせるような内容を自身のSNSで投稿しています。

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ライアン・レイノルズさんはエイジャックスの本名フランシスの名を口にするデッドプール1作目の切り抜きgif画像を投稿。

エイジャックスは映画1作目のヴィランで本名をフランシス・フリーマンと言いますが、フランシスは女性名であり彼は自身の事を「エイジャックス」と呼ばせて、フランシスと呼ばれることを嫌っていました。

1作目のエイジャックスはウェポンXプログラムを仕切ってる組織のリーダーとして登場し、難病治療と称して集めた患者を人工ミュータントに改造し、超人奴隷として売り飛ばしていました。

俳優のストライキが終わり、撮影が再開に向かう中でのこの投稿が何を意味しているのかはハッキリとしていませんが、いいねの数やコメントを見る限り、ファンは一瞬でもフランシスが戻ってくる事に歓迎のようです。

映画「デッドプール3」は 2024年7月26日 に米国にて劇場公開予定です。

ディズニーが「デッドプール3」「キャプテン・アメリカ4」など4作品のスケジュール更新、2024年はデップーのみに

ディズニーとマーベル・スタジオが SAG-AFTRA ストライキの終了を受けて、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の劇場公開作品4作品の新たな日程を発表したと、海外メディア The Hollywood Reporter 等が報じています。いずれも延期となり、2024年は「デッドプール3」のみが公開となります。

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米国の公開予定日の変更内容は以下の通り。

作品名2022年時点2023年6月発表新公開予定
デッドプール32024年11月8日2024年5月3日2024年7月26日
キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド2024年5月3日2024年7月26日2025年2月14日
サンダーボルツ2024年7月26日2024年12月20日2025年7月25日
ブレイド2024年9月6日2025年2月14日2025年11月7日

「デッドプール3」は主演のライアン・レイノルズさんがほのめかしていたように「2024年夏」公開で、これは以前に「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」の予定でした。

大方の予想を裏切って「キャプテン・アメリカ」4作目は前倒しにならずにさらなる延期となりました。「デッドプール3」と公開順を変更出来ない事情が生まれたか、新たに再撮影が必要な部分が発生した事が考えられます。また、ディズニーのMCU以外の映画に関しても大幅な調整が入れられており、各作品を一時期に集中させすぎないようにした結果の延期という可能性もありそうです。

撮影が始まっていなかった「サンダーボルツ」と「ブレイド」に関しては延期もやむなしと言った所でしょうか。

この4作品以降の「ファンタスティック・フォー」や「アベンジャーズ」最新作についても影響があると見られていますが、現段階では発表はありません。

ソース:‘Deadpool 3’, ‘Captain America 4’ Among Marvel Release Date Changes as Strike Ends