マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ロキ」でロキの変異体シルヴィを演じたソフィア・ディ・マルティーノさんが、海外メディア CherryPicks とのオンラインインタビューに応じ、その中でシーズン2のラストにおけるロキの問題点について持論を展開しました。
Youtube 番組 CherryPicksTV に出演したマルティーノさんはシーズン2までの旅を振り返り、ロキの決断について次のように述べています。
シルヴィはロキがシーズン2の終わりまでにやり遂げたこと、彼女や他のみんなにチャンスを与えたこと、そして永遠を一人で受け入れた事をとても尊敬していると思います。ロキはずっと一緒にいて、かなり気まずい立場にもありました。だから、シルヴィはロキをとても尊敬していると思いますし、彼がそうしたこと、そしてそうする考えを持ってくれたことにもとても感謝していると思います。最後までにチャンスがあることにちょっと安堵したし、感謝しているんです。
しかしながら、マルティーノさんはロキのこの決断について、問題があると指摘します。
シルヴィとロキは同じ人物ですから、彼女の中にも状況を見守ろうとする考えがあると思います。 最終的にロキは王座について、神様のような事をしています。そして歴史的に言って・・・ロキが神としてうまくいくとは思えません。
そして、ロキが時の王座でただ眺めているだけなのかという事に疑問を投げかけています。
あの椅子に座っていた前任者、全てをコントロールしていた在り続ける者は素晴らしい人ではありませんでした。だからシルヴィは自由意志が自由意志ではありえないという事実について、少し不安を感じていると思います。もしロキがタイムライン上で気に入らない物を見てしまった時どうするのでしょうか?干渉しない、何かを妨害しない、何かを変えないという事が本当に難しい物になるでしょう。
この問題はロキがアニメ「ホワット・イフ」シーズン1でのウォッチャーと同じ問題を抱えているという事でもあります。不干渉の誓いを立てていたはずのウアトゥでしたが、マルチバースの危機に際して自ら介入し、直接ウルトロンと対決した他、キャプテン・カーターらのチーム結成に助力しました。
マルチバースに次の危機が訪れた時、ロキがどのような行動を起こすのか、シルヴィは注視しているだろうと、マルティーノさんは語りました。
そして、彼女は彼のことをとてもよく知っていると思います。なぜなら、彼らは同じ存在のバージョンだから、何か問題が起こったらただ座って何もしないのは難しいでしょう?ですから、そうです、多大な敬意と非常に感謝しています。それと同時に「私はあなたから目を離さないよ、相棒。」と考えていると思います。シルヴィにとって信頼することが最も難しいことだからです。
劇中のシルヴィも指摘していたように、シルヴィは自身の事を「神ではない」と考える一方で、ロキが神として王座につくことに疑問を投げかけていました。
シーズン2のラストではロキが物語の神として王座につき、時間織り機の代わりにユグドラシルを形成して孤独に見守るという終わりを迎えましたが、ロキの王座に付けない、負け続けるという本質的なものがこの結末をそう長く続かせないだろうと、マルティーノさんは考えているようです。
ロキやTVAが在り続ける者の変異体たちとの戦争に備えて準備を進めるようなシーンでシーズン2は幕を閉じましたが、在り続ける者、征服者カーンを演じたジョナサン・メジャース被告の有罪判決を受けて、カーンとの物語は変更されるのではないかとも囁かれています。
メビウスと別れたシルヴィがどこへ向かったのか、シーズン2の配信直後には、それは戦争に向けてソーをスカウトしに行ったとも考えられていましたが、現実世界の問題を受けて、今後どのような物語が展開していくのか注目となっています。
ドラマ「ロキ」はシーズン2までディズニープラスで配信中です。