2021年4月16日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード5「真実」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。
※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。
真実
今回のエピソードタイトルはロバート・モラレスさんが執筆した2003年のコミックシリーズ「Truth:Red,White&Black」に由来しています。このコミックではイザイアの朝鮮戦争時代が描かれていました。
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I am Captain America.
自信満々に自らをアイアンマンだと主張したトニーと違い、ジョンは自己暗示をかけるように繰り返します。結局のところ、ジョンは政府に与えられた任務に応えようとしたあまりこのような結果になってしまいました。
ファルコン&ウィンター・ソルジャー vs. キャプテン・アメリカ
サムとバッキーがジョンと一戦交えるシーンは映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」をオマージュした構図がいくつか見られます。
©2021 MARVEL,Disney
盾を奪い返すことに成功したバッキーは盾をサムに向かって放り投げます。この状況の原因のひとつがサムであることに不満と怒りを抱えているようですが、それでもスティーブの意志を尊重し、「俺が貰う」と言っていたにも関わらずサムに盾を預けます。
壊れた翼
サムはキャップの盾を手にし、壊れたファルコンスーツをホアキンに託していきます。
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コミックのホアキンはサムがキャプテン・アメリカとなった際に2代目ファルコンとなりましたが、それ以前にホアキンはヴィランに人体改造され、本物の翼をはやした鳥人でした。残酷な部分をカットしつつ、2代目ファルコン誕生の可能性が与えられる事になりました。
不名誉除隊
ジョンは諮問委員会から不名誉除隊を通告されました。キャプテン・アメリカとしての肩書も権限も奪われ、当然階級も恩給も与えられません。その上供述の機会さえ与えられないようです。
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現実の米軍は記憶に新しいところで2011年や2019年にテロリストと認定したグループのリーダーを殺害しています。当事者は不名誉除隊なのでしょうか?現実と比較すると少し不思議な展開でした。
これまで政府の指示に従い行動し、史上初の名誉勲章3つを受章したジョンに対して極めて重い罰となりました。ジョンのこれまでの政府に対する忠誠心を考えると、アフガニスタンのトラウマの件も政府の指示でやった可能性が高いようにも思えます。
とは言えジョンがやったことはキャプテン・アメリカとしては許される事ではありませんでした。
コンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ
肩を落とすジョンと妻に歩み寄ってきた女性は「ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌよ」と名乗ります。「正式には”伯爵夫人”もつくんだけど」と付け加え、ヴァルと呼んでと告げたこの女性は「私だってきっと殺してた」とジョンの心に寄り添う姿勢を見せます。
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それだけでなく、ヴァルはジョンが血清を打ったことを知っており、「あなたの価値が一部で高騰している」と告げます。さらにヴァルは盾が政府のものではないことを話します。確かに本作の物語の中心である盾は、映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でハワード・スタークが戦争中に米軍と作り、エンドゲームまで使用していた盾ではありません。別のマルチバースからスティーブが持ってきたものです。スティーブとカーターがダンス出来た世界の米政府のものである可能性はありますが、少なくともこの世界の米政府のものではないという意味でグレーゾーンだと表現しているようです。そこまで知っている人物ということです。
ヴァルはコミックにも登場する人物で、コミックではコンテッサとも呼ばれています。コンテッサは伯爵夫人の意味で、英語字幕をオンにすると 「it’s Contessa Valentina Allegra de Frontaine.」と自己紹介していることも分かります。
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コンテッサことヴァルは1967年のコミック Strange Tales #159 で初登場しています。歴史の長いキャラクターであるヴァルは初対面でフューリーを投げ飛ばしたことがありましたが、以降二人は長く恋仲に。S.H.I.E.L.D.アカデミーを卒業したヴァルはエージェント14として活動します。その後シークレット・インベージョンではスクラルに取って代わられましたが、このシリーズで大きな役割を果たしたあと、ヴァルはヒドラへと入りマダム・ヒドラを名乗る事になりました。しかしヴァルは最終的にS.H.I.E.L.D.でもヒドラでもなく、ロシアのスパイ組織リヴァイアサンのメンバーでした。
ちなみにリヴァイアサンはドラマ「エージェント・カーター」のヴィランとして登場しています。ディズニープラスで視聴可能です。
今回登場したヴァルは既にヴィランサイドに身をおいているように見えますが、コミックのどの部分を継承しているのかは今の所不明です。今後「シークレット・インベージョン」はドラマ化がアナウンスされているため、そこで再登場する可能性が高いと考えられます。
なお、本来の公開スケジュール通りであれば映画「ブラックウィドウ」でヴァルがデビューしていた可能性が指摘されています。
ソコヴィア記念碑
ソコヴィア記念碑を訪れていたジモの前にバッキーがあらわれ、銃を突きつけます。しかし第1話で言及されたセラピストとの3つのルールに従い、血を流すことはありませんでした。そしてジモは恨みはない事を告げ、償いリストから名前を消してあることを明かします。
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この記念碑は映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」での事件が原因で建てられたもので、ここへ来ることが妻と子供をその事件で亡くしたジモの目的のひとつだったと考えられます。
ラフト刑務所
ドーラミラージュがあらわれ、ジモをラフト刑務所へ引き渡すことが明かされました。
from 「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」©2016 MARVEL,Disney
ラフト刑務所は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に登場した刑務所で、当時はサディアス・ロスの管轄でした。コミックではロス、ジモ、そしてバッキーの3人はヴィランチームであるサンダーボルツを率いた事があり、この3人が線で繋がりそうな瞬間となりました。
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のラストではサムやワンダたちがスティーブの手引によって脱獄をしており、そのセキュリティにやや心配な部分があります。ラフトの詳細はMCUで描かれていませんが、コミックどおりヴィランを専用に収監している施設であれば、ラフトは世界一危険な場所とも言えます。
この先ジモがラフトで誰かと結託する可能性は少なからずありそうです。
バッキーの頼み事
バッキーがアヨに頼んだのはサム用の新しいウイングスーツです。MCUのサムは「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でデビューし、当時は米軍由来のウイングスーツを着て登場しました。これはすなわちスターク製のスーツです。
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一方コミックのサムが飛べるようになったのは、ブラックパンサーから譲り受けたハーネスが最初でした。
332部隊
332は、第二次世界大戦のタスキーギエアメンの別名であり、主に黒人兵士が駐屯する陸軍空軍の有名な部隊です。軍隊は1948年まで人種的に隔離されていました。
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イザイアの真実
イザイアの語る真実は、コミックの設定をほぼ踏襲しています。
スティーブが仲間の救出のために命令を無視して単身敵地へと向かったのと同じく、イザイアも仲間を救うために行動していた事が明かされました。しかしその結末は大きく異っていた事が判明します。スティーブが英雄として扱われた事に対して、イザイアは人体実験される事になりました。
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船の修理
バッキーがワカンダからの贈り物を届けてくれたシーンです。1970年のコミック「キャプテン・アメリカ #170」でサムが初めて空を飛べるようになった時同様ワカンダ製の翼となるでしょう。
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「メタルアームを使えばいいのに」というサムに「右利きだから」と答えたバッキーですが、指摘が気になったのか工具まで左手で扱うようになりました。
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レマーの家族
レマーの家族に報告にいったジョンはそこで嘘をつきました。ニコはカーリの仲間ですが、レマーを殺した張本人ではありません。
レマーの両親が泣き崩れているのに対して、レマーの姉or妹は冷ややかな表情でジョンを見つめているのが印象的です。何らかの展開がありそうにも思えるシーンですが、IMDbによると彼女の登場はこの1話だけのようです。
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シャロン
シャロンの電話相手はディズニープラスの字幕機能をオンにするとバトロックである事がわかります。
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バトロックは「お前のせいでチームの半分を失った」といい、シャロンが「今度は2倍払う」と言っている事から、本作1話の冒頭でバトロックがヴァッサン空軍大尉を誘拐したのはシャロンの依頼だったと考えられます。もし実際にそうであれば恩赦を得るどころかますます状況は悪くなるはずで、シャロンの事が心配になります。
ハリウッドの暗黙のルール「ヴィランはアップル製品を使わせて貰えない」という説もありますが果たして。
もうスティーブはいない
サムが「スティーブはいない」事を明らかにしました。もといたこの世界で亡くなったのか、ペギーと過ごした世界に戻ったのかは言及されませんでした。これにより、スティーブがメンター的に登場するのでは?といった可能性は限りなくゼロになったようです。
サムとバッキーの和解
このシーンでサムとバッキーがお互いの心情をようやく理解しました。サムはバッキーに「まず一人救え」とアドバイスします。
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「キャプテン・アメリカ」らしさを感じる一言でした。
船は売らない
土壇場でサラは船を売らない決心をしました。船はサラにとっての盾であり、引き継いだ遺産です。姉のサラと弟のサムはともに遺産を守るために立ち上がり、戦うことを決心しました。
サムはイザイアこそが相応しいと考えつつも、ひっそりと過ごしたい彼の意志を尊重しつつ、自ら立ち上がる決意をしました。
サムのトレーニングシーン
ヒーローがデビューする際にトレーニングシーンは欠かせません。何にでも練習は必要です。かつてのトニー・スタークもスーツを作ってはテストを繰り返していました。
使われているBGMはエンディングテーマにもなっている曲で、タイトルは「Louisiana Hero」。ルイジアナというタイトルから、サム専用の曲であることがわかります。
バトロック再登場
バトロックはカーリに武器を渡しました。今夜のテロで使う武器のようです。そして、同時にシャロンの依頼も実行されるはずです。カーリの殺害を依頼している可能性は高そうですが、市民に被害が出てしまえばシャロンの帰る場所はなくなってしまうでしょう。
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ただしバトロック自身はテロやフラッグスマッシャーズ、GRCに興味はなく、現れるであろうファルコンをターゲットに見据えているようです。
GRCの採決
GRCがニューヨークで区画法令の採決を取っています。サノスによって人口が半分になっていた時期にアメリカは国外から人を受け入れ復興につとめていたようですが、アベンジャーズたちがあらためてサノスに勝利したことで消えていた人たちが戻り、受け入れていた人手が突如不要となったので追い出すための法令のようです。
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かなり自分勝手な政府であり、やはりGRCも本作のヴィランのひとつであると言えます。とはいえMCUでの米政府の勝手さは今に始まったことではないので、さほど衝撃でもありませんでした。
世界はひとつ、人間もひとつ
GRCの中にもフラッグスマッシャーズに共感する人間がいました。かつてのヒドラのようにこっそりと合言葉を交わしています。
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この言葉をきっかけに停電となり、次回フラッグスマッシャーズが動き出すようです。
サムの新スーツ
新スーツはお披露目されませんでした。隙間からわずかに見る事は出来ますが、リーク通りのものになるかはこの段階ではなんとも言えません。
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ジョン・ウォーカーの新たな盾
先日公開された予告でやや作りの粗い盾を見ることが出来ていましたが、自作していた事で合点がいきます。こういった制作風景はどうしてもトニー・スタークを思い出しますが、ジョンの行動原理的には「アイアンマン2」のヴィラン、イワン・ヴァンコがアークリアクターを作ったシーンと重ねたほうが自然かもしれません。
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コミックのジョンはキャプテン・アメリカを引退する際に盾とコスチュームをスティーブに返却した後、記憶を消され、ザ・キャプテンのコスチュームを着用してUSエージェントを名乗ることになりました。
ヴァルの勧誘を受けたジョンはこのままヴィランの道を歩むのでしょうか?それとも贖罪の代わりとして、誰か(市民、あるいはサムやバッキー)を守って命を落としたりするのでしょうか?
ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第6話は 2021年4月23日(金)16時より ディズニープラスで配信です。