先週末に米国で公開されたSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」は大ヒットしていますが、当初は2020年10月の公開が予定されていました。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で多くの映画が延期する中、本作も1年の延期を経てようやく公開されたわけですが、この延期についてアンディ・サーキス監督は助かった事を明かしました。
サーキス監督は9月に行われた ReelBlendポッドキャスト のインタビューで以下のように述べています。
正直に言うと先週、最後の視覚効果の作業を終えました。実際問題、当初の公開日は不可能に近かったのです。やるべきことが多すぎて、映像的にはもっと貧弱な映画になっていたでしょう。この映画の野心は非常に大きく、それを実行するには時間が足りませんでした。
2020年の2月頃には撮影を終えていた本作ですが、そこから8ヶ月ではやりたいVFXは出来なかったとの事。新型コロナウイルスは様々な被害をもたらした事を認めつつも、この映画の作業時間が増えたことは事実だと語りました。
しかし単純な公開延期ではありませんでした。VFX作業についてもパンデミック以前のやり方は通用せず、新たな作業形態についての困難さについても語りました。
もちろん、誰もがZoomを使って仕事をしていたということを考慮に入れなければなりません。新型コロナウイルスがパンデミックを起こす3週間前に撮影を終え、編集者のスタン・サルフラスと3週間過ごしました。そして、その地域の「猿」の映画で一緒に仕事をしていて、とても親しい関係にあった彼が、アメリカに帰らなければならなくなったのです。私のディレクターズカットはすべて遠隔地で行われたので、それは大変なことでした。それは非常に困難なことでした。誰もがそうしなければならないように、方法を見つけて適応していくのです。
視覚効果チームは地球上に散らばっていて、アニメーター、CGアーティスト、視覚効果スーパーバイザー、プロデューサー、すべてが世界のさまざまな場所にいます。私たちは、ショットをどのようにレビューするかについて規律を守らなければなりませんでした。
パンデミックがなかった場合の「ヴェノム2」と現在公開中の「ヴェノム2」が同じ内容だったかどうかは知る由もありませんが、プレビュー上映で2021年2位、オープニング週末の興行収入で2021年2位を獲得している状況を見ると、1年の延期に経たことは間違いではなかったようです。
「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」の公式あらすじは以下の通りです。
「悪人以外を食べない」という条件でエディの体に寄生し、彼と共同生活を送る地球外生命体(シンビオート)のヴェノムは、食欲の制限を強いられストレスの毎日を過ごしていた。そんな中、未解決事件の真相を追うジャーナリストのエディは、サン・クエンティン刑務所である死刑囚と再会する。その男の名はクレタス・キャサディ。これまで幾度となく猟奇殺人を繰り返し、収監されたシリアルキラーで、彼には死刑執行の時が迫っていた。「私の秘密を教えよう」と不気味にほほ笑み、エディに対し異様な興味を示すクレタス。突如その時、クレタスはエディの腕へと噛みつき、エディの血液が普通の人間とは異なることに気づく…… 死刑執行の時、ついにクレタスはカーネイジへと覚醒――。世界を闇へと変えていく。
映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」は 2021年10月1日米国公開予定、日本は2021年12月3日公開予定です。
ソース:Venom 2 Director Admits Movie Would Be Much Worse With Original Release Date