先日公開されたSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「モービウス」の予告動画の中から、気になるチェックポイントをピックアップしてご紹介。謎の多い本作では何が描かれようとしてるのでしょうか。
ホライゾンラボ
コミックに登場するHorizon Labsはマーベルユニバースで最先端のテクノロジーを開発するリーディングカンパニーです。
コミックやPS4のスパイダーマンのゲームにも登場しており、ホライゾン(地平線)から太陽が登るようなロゴマークが特徴です。
©MARVEL,Sony
ここではヴィブラニウムをリバースエンジニアリングして人工的な制作を可能としたリバービウムが特に有名で、コミックではマイケル・モービウスやピーター・パーカーもここの従業員をしていた事があります。
オズコープ
実写映画でも何度も登場している有名企業オズコープ。スパイダーマンの宿敵の一人、グリーンゴブリン/ノーマン・オズボーンが経営する会社です。
オズコープは「スパイダーマン」シリーズ、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの双方に登場していましたが、今回のトレーラーに登場したオズコープのロゴは「アメイジング・スパイダーマン」のものが採用されています。
左が「スパイダーマン」、右が「アメイジング・スパイダーマン」のオズコープのロゴです。
サイモン・ストラウド
タイリース・ギブソンさん演じるFBI捜査官、サイモン・ストラウド(画像左)の右腕には奇妙なガントレットが装着されています。
©2021 Sony
コミックのサイモンはモービウスやスパイダーマンと関係が深い他、ブラックウィドウ/ナターシャ・ロマノフとはそれ以上に親交が深いキャラクターとなっています。右腕は映画オリジナルのようですが、オズコープが関与していたりするのでしょうか。
なお、サイモンを演じるタイリース・ギブソンさんは「モービウス」がMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の一部だと発言するも、ソニーがそれを否定する、といった事件もありました。
ロクシアス・クラウン
マット・スミスさん演じるロクシアス・クラウン。映画ではモービウスと同じような血液系疾患に苦しんでいる彼の友人のようです。
©2021 Sony
コミックのロクシアス・クラウンは元ヒドラのエージェントであり、ハンガーと呼ばれる疑似吸血鬼でヴィランです。モービウスの血を使った実験で能力を得たハンガーは名前の通りいつも血への飢えに襲われています。パワー、スピード、暗視、感覚といったものは吸血鬼に準じていますが吸血鬼のすべての能力を備えているわけではない代わりに、聖水、ニンニク、日光といった弱点も持ち合わせていませんでした。
殺人犯スパイダーマン
最初のトレーラーでも紹介されたマーダラーと書かれたスパイダーマンの壁画です。
©2021 Sony
当時から話題になりましたが、ここに描かれているのはサム・ライミ監督の「スパイダーマン」のスーツを基にして作られた、ゲーム「Marvel’s Spider-Man」のスキン画像を左右反転したものが使われています。
当初はこれが仮のものであとで変更されるのではないかとも言われましたが、今のところまだゲームの画像を反転して使用されています。
ヴァルチャー
マイケル・キートンさん演じるヴァルチャー/エイドリアン・トゥームスも最初のトレーラーから登場していました。
©2021 Sony
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「スパイダーマン:ホームカミング」のメインヴィランとして登場したエイドリアン・トゥームスがどういうわけか「モービウス」にも登場しています。
キートンさんはマルチバースについて「混乱する」とインタビュー(外部記事)で口にしているため、「ホームカミング」のエイドリアン・トゥームスとは異なる可能性が高そうです。
ライノとブラックキャット
トレーラー公開の前日に公開されたヴィジットで明らかになっていたものですが、動画内に登場する新聞デイリービューグルではライノとブラックキャットについて言及されています。
©2021 Sony
両者ともに「アメイジング・スパイダーマン2」に登場したキャラクターですが、再登場するのか、単なるイースターエッグなのかは今の所不明です。
ヴェノムへの言及
サイモン捜査官たちが「サンフランシスコの一件以来の大惨事だ」と話しているのは「ヴェノム」への言及です。「モービウス」の予告段階では「ヴェノム」のライオット事件、「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のカーネイジ事件のどちらを指しているのか判断がつきません。
本来は「モービウス」のほうが「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」よりも先に公開される予定だった事を考えるとライオット事件を指している可能性が高そうですが、公開スケジュール変更にあわせて再編集している可能性もあり、現状ではどちらとも取れるようです。
予告のラストではモービウスが「俺はヴェノムだ」と冗談を言っており、ヴェノムの存在を知っている事がわかります。
「スパイダーマン」シリーズ、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ、そしてMCUの「ホームカミング」シリーズそれぞれへの参照と、更にはヴェノムシリーズへの関連性も伺わせる本作、ソニーはSSUと名付けたシリーズで何を描こうとしているのでしょうか。
「モービウス」の公式あらすじは以下の通りです。
天才的な頭脳を持つ医師マイケル・モービウス。彼は幼いころから、治療の術がない血液の難病を患っていた。これまで多くの命を救いながらも、己の病を治癒する方法だけを見出せずにいたモービウスは、自らの身体に実験的な治療を施す。それはコウモリの血清を投与するという、危険すぎる治療法だった。そのまま姿を消したモービウスは、2か月後、ロングアイランド沖に座礁したコンテナ船に突如現れる。病で痩せ細った姿から一変、顔には血色が戻り、隆起した筋肉が全身を覆っていた。さらに、超人的パワーとスピード、そして周囲の状況を瞬時に感知するバットレーダーや飛行能力を手にしたモービウスだが、同時に彼の中で、抑えきれない〝血への渇望“が生まれる。やがて彼の身体に更なる変異が起こる…… このユニバースに生まれ堕ちた彼は、果たして善なのか、悪なのか──
あらすじの最後に記された「このユニバース」というのも気になる所となっています。
映画「モービウス」は 2022年1月28日 米国公開予定、日本での公開は2022年内です。