2021年3月26日配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」エピソード2「星条旗を背負う者」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想などをご紹介。
※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。
ジョン・ウォーカー
新たなキャプテン・アメリカとしてアメリカ政府が国民に向けて紹介したのはジョン・ウォーカー。
©2021 MARVEL,Disney
劇中でカスターズグローブ高校の出身である事が分かりましたが、原作コミックと同じ設定です。カスターズグローブとはマーベル世界の架空の街でジョージアのどこかという設定になっています。
ちなみにロッカールームの名札には制作スタッフの名前が記されています。
ジョンとスティーブ・ロジャースとの共通点は以下のとおりです。
最初の仕事は政府の広告塔
スティーブの上官チェスター・フィリップス大佐(演:トミー・リー・ジョーンズ)はスーパーソルジャーに必要なのはGuts(吹替では度胸)と言い、ジョンは「僕が持っているのはGuts(吹替では勇気)」とインタビューシーンで回答しました。
ふたりとも手榴弾に覆いかぶさった事がある
オリヴィア・ウォーカー
ジョンの妻、オリヴィアは2話では名前が登場しませんでしたが、クレジットより判明しました。コミックのジョンに妻はおらず、オリヴィアの今後はかなり未知数です。第2のペギー・カーターになれるのでしょうか?
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レマー・ホスキンス
レマー・ホスキンスは原作同様、ジョンの友人として登場しました。コミックでは軍を抜けた後にパワーブローカーの手術を受け、ジョン同様に超人パワーを獲得することになります。
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Bold Urban Commandos 、通称BUCkies(バッキーズ)の一員としてスーパーパトリオット/ジョン・ウォーカーをサポートしていましたが、後に新たなバッキーとして政府に採用されました。その後バトルスターを名乗るようになりました。
コミックのジョンとレマーは共にパワーブローカー社の手術を受けた超人ですが、MCUでは今の所優秀な人間の域にとどまっているようです。ドラマでは手術ではなく薬品になったようなので、今後力不足を感じた二人が薬に手を出したり、あるいは捕らえられて強制的に投与される可能性もあるかもしれません。
Star Spangled Man With A Plan
マーベル・スタジオのロゴからジョンのセレモニー登場シーンにかけて流れる音楽は、映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」で使用されていた楽曲「Star Spangled Man With A Plan」のアレンジバージョンです。
スティーブ・ロジャースも最初は政府の広告塔だった事と明確に被るシーンと楽曲になっています。
Good Morning America
グッドモーニングアメリカは1975年11月3日から米ABC局で放送されている実在する朝の報道番組です。ジョンにインタビューをしている女性リポーター、サラ・ヘインズさんも実際にこの番組に出演されている方です。
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ABCではドラマ「エージェント・オブ・シールド」などが放送されていましたが、放送終了後もコラボするぐらい、スタジオとの関係は良好のようです。
ビッグスリー
トレーラーにもあったシーンですが、サムは敵(フラッグスマッシャーズ)がビッグスリーのどれかかもしれない、と懸念しています。サムの言うビッグスリーとは「アンドロイド、エイリアン、ウィザード」です。バッキーが「ウィザードなんかいない」と言うと、サムは「ドクター・ストレンジがいる」と返し、バッキーがさらに「彼はソーサラーだ」と返します。最終的にはサムが「ソーサラーは帽子のないウィザードだ」という独自理論によって押し切ってしまいました。
ウィザードやソーサラー、その他魔法使いを表すメイジやウォーロックなど様々なワードがありますが、どれも明確な定義があるわけではないというのがアメリカでも一般的なようです。小説や映画、ゲームなど様々な作品がそれぞれ独自の区別を設けているのが現状ですが、おおむねウィザードは魔導書から学んで魔法を扱う人物というイメージがあるようです。対してソーサラーは自然と魔法を扱ったり、あるいは師匠から弟子へと継承していくイメージがあるようです。
このシーンを、ストレンジ本人や、ワンダやアグネスがどうリアクションするのか見てみたいものです。
なお、ガンダルフが登場するトールキンの「ホビットの冒険」はバッキーの言う通り1937年が初版ですが、イギリスで出版された本であり、アメリカで出版されたのは1938年のようです。
ホワイトウルフ
映画「ブラックパンサー」から映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にかけてバッキーがワカンダで治療と静養をしていた際、ティ・チャラやワカンダの子供たちにそう呼ばれていました。
コミックのホワイトウルフはバッキーとは関係がなく、ハンターという名前の人物でした。ハンターは幼い頃に飛行機事故にあいワカンダに保護されました。その後当時のティ・チャカ国王が保護し養子にむかえた事で、ティ・チャラの義兄弟にあたる人物です。成長したハンターはワカンダの秘密警察のトップを務め、国王のブラックパンサーになぞらえてホワイトウルフと呼ばれるようになりました。
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なお、コミックにはホワイトタイガーというヒーローもいて、サムは冗談でホワイトパンサーと口にしましたが、割とややこしい部分です。
Global Repatriation Council
GRC(Global Repatriation Council:世界再定住評議会) は、市民権、社会保障、保健医療の復活を目的とし、世界のスムーズな活性化を目指している、とジョンが説明します。GRCは突然戻った30億人近い難民のためにリソースの管理などを行っているようです。
今回フラッグスマッシャーズが強奪したと見られているワクチンのコンテナにもGRCのロゴが確認できるようになっています。
本エピソード後半の警察署に貼られているポスターでは、「RESET RESTORE REBUILD」 の3つを謳っています。
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カーリの主張によると、GRCは差別的な団体のようです。
カーリ・モーゲンソウ
フラッグスマッシャーズのリーダー的存在、カーリ・モーゲンソウ。ドイツ語発音に近いモルゲンタウ表記のほうが馴染みがあるのですが、こちらのカナ表記でいくようです。
コミックのフラッグスマッシャーはチームではなく一人で、男性のカール・モルゲンタウでした。
GRCは戻ってきた権力者を優遇しているとカーリは主張しました。フラッグスマッシャーズは義賊活動をしているという認識のようです。今回は支援者が隠れ家を用意してくれていたことから、フラッグスマッシャーズに賛同する市民も多いことが判明しました。
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前回盾を盗んだ時
盾を取り返して自分たちで問題解決しようと言うバッキーに対して、サムは前回盾を盗んだときは大変なことになったと説明します。これはもちろん映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のワンシーンを指しており、今作にも登場するシャロン・カーターが大きく関与していました。
ブラックファルコン
ボルティモアに向かったサムとバッキーは、黒人の子供から「ブラックファルコンじゃん!」と声をかけられました。「ただのファルコンだよ」と説明するサムに、子供は「父さんからそう教えられた」と言いました。そこでサムは「じゃあ君はブラックキッドなのか?」と返すと子供は言葉につまります。
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アメリカでは黒人のすることにブラックというワードをつけることが多い事を風刺したワンシーンでした。
映画「アントマン&ワスプ」ではビル・フォスター博士が原作のブラックゴライアスではなく、単にゴライアスと名乗っていました。
イザイア・ブラッドリー
1951年、朝鮮戦争の際にバッキーと出会い、戦ったというイザイア。バッキーと同じく超人血清を摂取している事が明かされます。
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2003年発売のコミック「Truth:Red, White and Black」に登場する Isaiah Bradley は超人血清を無理やり打たれ、ブラック・キャプテン・アメリカ と呼ばれてアメリカ政府のために過酷な任務を強要されていました。しかしイザイアの手柄は全て本物のキャプテン・アメリカのものとされ報道されており、スティーブ・ロジャースはこの事を知りませんでした。そして戦争が終わると、キャップのコスチュームを無断で着用した罪に問われ投獄されるという悲しいキャラクターでした。この事からスティーブ・ロジャースを一方的に憎く思っていましたが、後に和解しています。
戦争後に投獄されていたというのも同じ設定のようで、ドラマの今後の鍵を握っている人物だと考えられます。
エリ・ブラッドリー
イザイアの家で出迎えてくれた少年は作中に名前が登場しませんでしたが、クレジットには Eli Bradley と表記されています。コミックにはイザイアの孫、Elijah “Eli” Bradley(イライジャ・”エリ”・ブラッドリー)が存在し、当人だと考えられます。
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コミックのエリはヤングアベンジャーズのキャプテン・アメリカ的ポジションでリーダーをつとめるキャラクター。エリは祖父から力を受け継いだと主張していましたが、実は違法に取引されるMGH(ミュータント因子成長促進ホルモン)を使って必要なときだけパワーを獲得している普通の人間でした。
後にキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースを庇って大けがをし、本当に祖父から輸血を受け、超人兵士の能力を得ました。
今作ではパワーブローカーがコミックのような手術ではなく薬で超人を生み出しているため、今後エリがMGHではなくパワーブローカーの薬を摂取してしまう可能性があるかもしれません。
サムとバッキーの口論
このシーンもアメリカ社会を風刺していました。サムとバッキーが口論をしていると、二人の警官が寄ってくるのですが、一方的にサムが悪者として話が展開していきます。ここではサムがアベンジャーズであるため事なきを得ましたが、実社会ではもっとひどい目にあっている可能性が高いという事です。
パワーブローカー
パワーブローカーの追手がフラッグスマッシャーズから薬の奪還を試みます。フラッグスマッシャーズは常人より強化されているようですが、銃で倒せるレベルである事も分かりました。パワーブローカーのチームリーダーのような男が一人だけ軍服を着ていませんでした。
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コミックのパワーブローカー社で主な人物は二人、カーティス・ジャクソン社長とカール・マルス博士です。このシーンの男は「逃げられた」と誰かに連絡している事から社長ではなさそうです。
クレジットでは Nervous Employee 役としてキャスティングされているジョナサン・ホーン(Jonathan Horne)という俳優さんであることがわかります。
ちなみにコミックのパワーブローカーはヒドラとは特に関係ありませんが、「ヒドラに詳しい」ジモに情報を求めに行く辺り、MCU版はヒドラ関係の会社なのでしょうか。
部屋番号 2187
ジモが2187番の独房に入れられている事が分かりましたが、映画界ではわりと有名な番号の独房です。
マーベルと同じくディズニーの子会社となっているルーカスフィルムの映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」ではレイア姫が囚われている独房でした。
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クレジット映像
クレジットで流れる映像は1話とほんの少し違いました。具体的にはワイアット・ラッセルさん演じるジョン・ウォーカーの場面で、1話では赤い目線で隠されていましたが、2話ではあらわになっています。
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今回も「ワンダヴィジョン」の時のように毎回少しずつ変わる可能性が出てきました。
ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第3話は 2021年4月2日(金)16時より ディズニープラスで配信です。