ソニー・ピクチャーズが展開するスパイダーマンのスピンオフとして始まったSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)が、今月公開の映画「クレイヴン・ザ・ハンター」で終了する事になると報じられました。彼らはユニバースの構築を断念、一時停止とする事で、「スパイダーマン4」の開発に全力を注いでいると言います。
海外メディア The Wrap のウンベルト・ゴンザレス氏は「彼らは今のところ、自分たちが開発したいものを開発していると、トップタレントエージェントは語った。」としつつ、「本当に重要なのは次の『スパイダーマン』映画だ。」と言及。
また、ソニーが懸念しているのは「クレイヴン・ザ・ハンター」の初期の予測と宣伝効果が不吉なほど低かったことだと指摘しています。
「クレイヴン・ザ・ハンター」は、2024年に公開されるソニーの3作目のマーベル映画で、「マダム・ウェブ」は制作費8000万~1億ドルで、全世界での興行収入はわずか1億ドル。「ヴェノム:ザ・ラストダンス」は制作費1億2000万ドルで、興行収入4億7280万ドルでしたが、パンデミックの規制と制限内で公開された前作「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」の半分ほどしかありませんでした。
「クレイヴン・ザ・ハンター」は制作費が1億3000万ドルで、クリスマスの奇跡が起こらない限り、今年公開されるソニーのスパイダーマン・ユニバース3作品の中で最大の失敗作になる可能性があると言います。
「ソニーのスパイダーマン スピンオフ作品の最大の問題は、品質管理の欠如のようです。映画がとにかく良くないのです。」と、ある「インサイダー」は語ったとも。「品質の欠如が、誰も求めていない映画にぶつかることもあります。『マダム・ウェブ』がそうでした。これでは勝ち目のないシナリオです。ソニーは、新しいフランチャイズを立ち上げるために、別の IP を育成し始める時期なのかもしれません。」
また、「スパイダーバース」はSSUとは切り分けて進められているとの事で、スパイダーマン・ノワールを主人公とするドラマ「スパイダー・ノワール」はこれまでSSUの新作ドラマだと考えられていましたが、スパイダーバースのスピンオフという位置づけになってくるのかもしれません。
「スパイダーバース」は三作目の「ビヨンド・ザ・スパイダース」が制作トラブルが報じられながらも前進しており、それに関連してマイルズ・モラレスのMCUデビューが実現しそうな事も制作側から明かされています。
「クレイヴン・ザ・ハンター」の主演を務めるアーロン・テイラー=ジョンソンさんと、JCチャンダー監督は「クレイヴン2」でのスパイダーマンとの対決を目指しているような発言をしていましたが、今回の報道が事実であれば、それはかなり厳しい状況に追い込まれているようです。
映画「クレイヴン・ザ・ハンター」は 2024年12月13日 日米同時公開予定です。
ソース:As ‘Kraven’ Hunts for Audience, Sony’s Marvel Universe Takes Final Bow for Now | Analysis