マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「サンダーボルツ*」、あるいは「*ニューアベンジャーズ」のジェイク・シュライアー監督が、ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」の物語と矛盾しているのではないかというファンの考えに対して、インタビューで説明しました。
海外メディア CBM とのインタビューで、ジェイク・シュライアー監督はキングピン/ウィルソン・フィスクが自警団禁止を宣言したニューヨークでサンダーボルツが問題なく活動出来た事について次のように語っています。
もちろん、そのことは認識していました。でも、一つだけ気になることがありました…もちろん、こういう映画では必ず『なぜあの人はそこにいなかったんだ?』という疑問が湧いてくるんです。世の中には色々なことがあるのに、自分たちの映画はあまりにも限定的だと感じていたんです。
物語全体が数日以内に展開されるため、(ヴォイドの)脅威と問題は切迫したものになっています。ですから、この特定の敵対者(サンダーボルツ)がまさにその人物にとって最適な人物であるというストーリーを構築しようとしただけでなく、共通の目的、あるいはその人物が経験していることへの理解がテーマになっているのです。
そして、ニューヨークでの終幕は極めて短時間で決着がついていると明かしました。
つまり、あのような状況にたどり着くことなんて、誰にも予想できないんです。あの状況は、まさに特別な瞬間で、しかもあまりにも速く起こる。戒厳令とか、あれこれと、すべてが午後のうちに起こるんです。だから、私たちはそういう状況に囚われず、あの世界観の中では信憑性があると感じられた。それぞれの物語がそれぞれの道を進み、お互いを邪魔しているように感じさせなかったんです。
ある作品に特定のキャラクターが登場しない問題はMCUではよくある事で、今回の「サンダーボルツ*」はまだマシなほうで、「マーベルズ」でも「シークレット・インベージョン」の出来事に一切触れられる事はありませんでした。
またサンダーボルツは自警団ではなく、コンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌが組織した非公式の政府組織であるためにキングピンが手を出せないという見方も。
コミックに目を向ければ、ある作品では平和な街なのに、同じ時系列で描かれている別の作品では同じ街の半分が焼き払われているなんてことも珍しくありません。そしてその矛盾に対していちいち説明される事はほとんどありません。
今回の監督の説明で全てのファンが納得するかどうかは不明ですが、これがとりあえずの公式回答という事になるようです。
「サンダーボルツ*」はMCUのアンチ・ヒーローや元ヴィランを寄せ集めたチームを描く作品で、過去作よりセバスチャン・スタンさん演じるウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ、ワイアット・ラッセルさん演じるU.S.エージェント/ジョン・ウォーカー、フローレンス・ピューさん演じるブラックウィドウ/エレーナ・ベロワ、デヴィッド・ハーバーさん演じるレッドガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ、オルガ・キュリレンコさん演じるタスクマスター/アントニア・ドレイコフ、ハナ・ジョン=カーメンさん演じるゴースト/エイヴァ・スターが再登場、ジュリア・ルイス=ドレイファスさんが演じるコンテッサ・ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌがこのチームを率いることになります。
ジェラルディン・ヴィスワナサンさんがアヨ・エデビリさんに代わってメルを演じ、ルイス・プルマンさんがスティーヴン・ユアンさんに代わってセントリー/ボブ役を引き継ぎました。
制作はジェイク・シュライアー監督、脚本を「ザ・ベア」のジョアンナ・カロさん、「BEEF」のイ・サンジンさん、「ブラックウィドウ」のエリック・ピアソンさんらが担当しています。
チームのうち、タスクマスターを除くエレーナ、レッドガーディアン、バッキー、エイヴァ、ジョンの5人とボブは「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」に再登場する事が発表されています。
映画「サンダーボルツ*」あるいは「ニュー・アベンジャーズ」は 2025年7月1日から米有料配信、DVD、Blu-rayは7月29日に米発売、日本は9月リリース予定です。