MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「インクレディブル・ハルク」、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」などに出演したオスカー俳優のウィリアム・ハートさんが現地時間の2022年3月13日に亡くなっていた事を、海外メディア Deadline が報じました。
息子のウィルさんによる発表は次のとおりです。
2022年3月13日、72歳の誕生日の1週間前に、最愛の父でありオスカー受賞俳優であるウィリアム・ハートが亡くなったことを、ハート家は大きな悲しみとともに悼みます。彼は家族に囲まれながら、自然死で安らかに息を引き取りました。家族は、現時点ではプライバシーを守ることを求めます。
ウィリアム・ハートさんは、1980年に俳優デビューし、そのわずか5年後にオスカーを受賞しました。1980年代半ばには、「蜘蛛女のキス」(1985年)、「愛は静けさの中に」(1986年)、「ブロードキャスト・ニュース」(1987年)で3度アカデミー主演男優賞にノミネートされ、2005年、デヴィッド・クローネンバーグ監督の「ヒストリー・オブ・バイオレンス」で4度目のアカデミー賞候補となりました。
2008年、ルイ・ルテリエ監督の「インクレディブル・ハルク」でサディアス・”サンダーボルト”・ロスとしてMCUデビュー。その後もMCUを通して度々登場し、2021年公開の「ブラックウィドウ」にも出演しました。
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「キャラクターを考えなければならない。」と、ハートさんは以前にMCUの役について語っています。「アーティストとして、”自分が演じているキャラクターは十分に面白いか”と問うことが私の仕事です。彼は人間として十分に真実なのか?信じられるか?それが私のアンカーです。本当に優れたアーティストたちは、それをやり遂げる。これらの映画で働くことは、私にとって歌のようなものでした。ルッソ兄弟は一緒に仕事をするのに最適な人たちです。」
さらに、「結局のところ、人なんです。アイデアがあり、イマジネーションがある。それがページの上にあり、素晴らしいものを反映してくれる。でもね、この仕事では、私たちは生き物なんです。部屋で一人、本と向き合っていても、素晴らしい時間を過ごすことはできないんだ。一緒に働いている人たちがすべてなんです。それが一番大事なことですね。」とも語っていました。
ウィリアム・ハートさんの最後の映画出演は、2022年初めに米公開されたショーン・マクナマラ監督の「The King’s Daughter」(日本未公開)です。
謹んでご冥福をお祈りします。
ソース:William Hurt Dies: Oscar-Winning Actor For ‘Kiss Of The Spider Woman’ Was 71