2015年公開のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アントマン」は制作発表の当初、エドガー・ライトさんが原案、総指揮、監督、脚本を務める予定でしたが降板。本作のエディターを務めたコルビー・パーカーJr.さんが海外メディア The Direct とのインタビューに応じ、この幻となった作品について言及しました。
「アントマン」では泥棒のルイス、デイヴ、カートの3人が人気のトリオとなりましたが、パーカーさんはエドガー・ライト監督のバージョンでは15人ほどの強盗団だったと明かしました。
彼の映画は、強盗映画でした。公開版が3人だった事を思い出してみてください。(幻のバージョンでは)大きな強盗をするギャングは15人くらいになる予定だったと思います。彼の脚本を見た事はありませんが、でも、一度だけ、話し合いの中で耳にしました。強盗はもっと共同作業で、3人でやるより15人でやる方がいいって。
また、ライト監督はアントマンのコミックに登場する以外のマーベルキャラクターを登場させるつもりはなかったとも言います。
他のマーベルキャラクターが登場する設定はなかったと思います。彼は映画を独立した存在にしようとしていました。彼は他のマーベルキャラクターの出演を望んでいませんでした。彼が続けていればファルコンが「アントマン」に登場することはなかったと思います。
エドガー・ライト監督は2017年の Variety とのインタビューで「僕はマーベル映画を作りたかった、でも彼らはエドガー・ライトの映画を求めているわけではなかった、ってこと。僕は脚本家・監督に選ばれたけど、彼らは僕抜きで脚本を進めていました。ほかの映画ではすべて自分で脚本を書いてきたから、先へ進むのが辛かった。突然監督として雇われたけど、思い入れも少なくなって、『どうして僕はここにいるんだろう』と思い始めたんです。」と降板理由について語っています。
その後はペイトン・リード監督が引き継ぎ三作目の「クアントマニア」まで制作されていますが、ライト監督は交代した1作目を未鑑賞だとし、それについて「予告編すら観ていません。元カノが誰かとセックスしてるのを見たい?って聞かれてるようなもので、興味がないんです。」とコメント。
しかしアントマンが嫌いになったというわけでもなく、「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」を見て親友のポール・ラッドさん演じるアントマンが作品の中で一番良かったとコメント。
新型コロナのパンデミック下で映画「エターナルズ」の劇場公開が懸念されていた時期も公開を支持するなどし、2021年にはケヴィン・ファイギ社長とも連絡を取り合っているとして、マーベル・スタジオと関係が悪化したわけではなく今も友人同士であると語っています。
エドガー・ライト監督がアントマンとは別の作品の監督としてMCUに戻ってくる可能性があるのか、今後の展開には注目です。
ソース:Edgar Wright Didn’t Want Other Marvel Characters In His Ant-Man Movie, Says Editor (Exclusive)