MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の誕生の舞台裏を見ることが出来るマーベル・スタジオ監修の公式ブック「The Story of Marvel Studios: The Making of the Marvel Cinematic Universe」がエイブラムス・ブックスより2021年10月19日に発売され、そこには「エージェント・カーター」がMCUの正史である旨の記述があり話題となりました。
しかしこれを拡大解釈した一部のメディアやファンが「エージェント・オブ・シールド」も正史だと誤認し、SNSはちょっとした混乱になっています。
この本の著者であるタラ・ベネットさんは自身のTwitterにて「エージェント・オブ・シールドが正史だとは言っていません。正確に本を読んでください」と投稿するもツイートが絶えず、「MCUの中で各番組がどのように機能しているかが明確に書かれている本を読んできてください。あなた達のツイートは私たちが書いた内容では有りません。」と追加の投稿。
それでも関連ツイートは収まらず、ベネットさんはあらためて補足説明をしました。
この議論を永久に終わらせるために、私はツイートの中で、本がエージェント・オブ・シールドとエージェント・カーターがカノンショーであると決定的に言っていると誤って報道されたブラジルの記事に反論しました。私たちの本には、番組に関するいかなる二元的な宣言もなく、それは私も同様に述べました。25万語の文脈に沿った物語の中で、「エージェント・カーター」を誰がクリエイティブに構想し、運営し、その後どのようにMCUに折り込まれていったかを説明しています。この本は、マーベル・スタジオがクリエイティブに制作したプロジェクトのみを取り上げています。ツイートは文脈を無視して抜粋されたものなので、削除しています。すべてのキャラクターを楽しんでください。すべての映画を楽しんでください。そして、私たちの本の中の素晴らしいストーリーを楽しんでください。それがすべてなのです。
この本はMCUではなくマーベル・スタジオに焦点があわせられており、スタジオの歴史の中で「エージェント・カーター」がどのように制作されたかが記述されているとベネットさんは説明しました。マーベル・スタジオが制作に絡んでいない「エージェント・オブ・シールド」が正史かどうかはこの本とは無関係であり、それはマーベル・スタジオやディズニーが決める事だという事です。
ベネットさんが最後に述べたように、ファン同士が正史かどうかで言い争いをするのはなかなかに不毛なことであり、すべての作品を楽しんだもの勝ちと言えそうです。「エージェント・オブ・シールド」がマーベルドラマ史上最長シーズンを記録しているのは作品の面白さや人気を象徴していることでもあるようです。
ドラマ「エージェント・カーター」、ドラマ「エージェント・オブ・シールド」ともにディズニープラスで全話配信中です。
ソース:Marvel Studios Author Disputes Agents of SHIELD’s Place In MCU Canon