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ドラマ「アガサ・オール・アロング」、3話のチェックしておくべきポイントをピックアップ

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2024年9月26日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「アガサ・オール・アロング」エピソード3「Through Many Miles of Tricks and Trials(邦題:試練が待ち受ける長き旅路)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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道の始まり

ウィッチズロード(魔女の道)を歩み始めたカヴン。しかしセーラム・セブンに追われている事を知らなかったリリアたちは道中で揉めることに。

ジェニファー・ケイルがシャロンの事を「足手まとい」と罵ると、意外なことにアガサが「ちょっと!」とフォローします。根っからのヴィランではない事を示しているのでしょうか。その後ろではティーンが「訓練すれば誰でも魔女になれる」と発言しているのも興味深いポイントです。

ジェンは未成年のティーンが一緒にいることについて両親に知らせるべきだと言い、ティーンは今頃は寝てる時間だと返しています。

今というのが何時を指しているのかは不明ですが、セーラム・セブンの到着のタイミングについて、1話のリオ・ヴィダルは「Sundown」と説明。日本語字幕では原語どおり日没後となっていますが、吹替では夕暮れとされており、ニュアンスが微妙に異なっています。

実際、2話でセーラム・セブンがティーンの前に現れた時はあたりは暗く街頭が灯っており、夕暮れという解釈はやや語弊があるようです。

ティーンの両親が2話の英語字幕で明かされたイーストビュー出身であるという事からイーストビュー在住である事を考慮すると、21時から24時あたりと推測出来そうでしょうか。

なお、ティーンの両親のジェフとレベッカをポール・アデルスタインさんとマリア・ディジアさんが演じるとも報じられており、現実か、回想か、幻覚かは不明ですが彼らももう少し物語に関わってくるようです。

ティーンにかけられたシジル

シジルとは主に西洋魔術で使われる図形、記号、紋章、線形の事で、この作品ではティーンにかけられた秘密を守る呪文を指しているようです。

2話でもこれが発動しているシーンがありましたが、3話ではこれがアガサに対してだけではなく「魔女に対して秘密を守るようにかけられている」と判明。アガサはティーンの秘密は知らないし興味もないとし、ウィッチズロードの最果てが目的地である事を再度強調しています。

The Ballad Of The Witches’ Road

魔女団からはぐれてしまったシャロンは森の地面にバッグを飲み込まれてしまいます。日本語では「高いブランド物」と説明しているこのバッグは、英語ではタルボット製品である事が示されています。日本では2020年までイオングループ内で営業していたようですが現在は撤退しているとの事。

マーベルでタルボットと言えばグレン・タルボットが思い浮かびますが、このドラマとの関連性はあまり見受けられません。

バッグの次はシャロンの身体自体が飲み込まれそうになりますが、アリスによって助けられました。その後、魔女団のメンバーは「魔女の道のバラッド」の歌詞の通りに進めていくことが重要だと言うことを再確認します。

2話で歌われていた日本語バージョンの歌詞から抜粋すると曲の2番で「森の社の下に道あり 道を外れず 死と手をつなぎ 夜の帳 使い魔携え 精霊に導かれ 闇を進め」と歌われていました。

しかし英語は「If one bе gone, we carry on Spirit as our guide」と添えられており、「一人が死んでも、私たちは進む 魂を道しるべに」とこの後の展開を示唆しています。

森を抜け洋館にたどり着いた一行、シャロンはここで「もうここがゴールかもね」と発言しています。

最初の試練

扉に刻まれた紋章からここが水の試練である事が判明。館に入ると一団の服装もこの豪邸に見合った服装にチェンジ。

シャロンはキッチンを見て叫び声をあげ、「あのドラマみたい」とコメント。ここは英語では「Huge Tiny Lies」という具体的な名称が当てられていますが、これは架空のドラマタイトル。元ネタはニコール・キッドマンさん主演のドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」。

最初の試練の招待状には謎掛けが用意されていましたが、あまり尺が割かれることはなくワインが鍵になっている事が判明。

実はバラッドの1番で「Burn and brew with coven true」(真の魔女団と共に燃やし醸造せよ)とも歌われていますが、これも音数の都合か日本語バージョンには含まれていません。

アガサの息子

ワインオープナーを探す間、ジェンがティーンにアガサの過去について話しています。

ここでは「ダークホールドと引き換えに我が子を手放した」、「息子に何があったか誰も知らない、もう死んでるかも」、「悪魔になった、あるいはメフィストのエージェントか」と言った噂がある事が明かされました。

コミックのアガサの息子ニコラス・スクラッチはメフィストではなく映画「ドクター・ストレンジ」に登場したラスボス、ドルマムゥのエージェントでした。

ジェンはまた、「アガサは自分の息子の顔も忘れているだろう」と語り、この時、ティーンは意味ありげな表情を浮かべています。ティーン=ニコラス説を裏付けるようなシーンにもなっています。

1話では息子に関する表現がいくつかありましたが、実際はどうなのか、この段階では明示されません。

メフィストとゴーストライダー

コミックにおけるメフィストのエージェントはゴーストライダーですが、ジェンがこれを指摘するのは注目に値します。

コミックのジェニファー・ケイルはノーブル・ケイルという名の17世紀の魔術師を先祖としていますが、彼はメフィストに魂を売り渡しゴーストライダーとなりました。その後はメフィストや大天使ウリエルの介入などがあり、現在はヴォイド(虚無)に閉じ込められています。

ノーブル・ケイルの子孫はジェニファー・ケイルだけではなく、ダン・ケッチやジョニー・ブレイズら現代のゴーストライダーもノーブルの血を引く子孫(双方ともジェンのいとこ)となっています。

ガールズトーク

未成年のティーンを除いた魔女団はワインを飲み、ガールズトークを始める中で、ティーンとアリスが会話を始めます。

アリスのタトゥーについての会話の中で、これがコロラドで入れたものである事が明かされます。コロラドはセーラムがある場所ですが、今後の伏線のひとつでしょうか?

アリスがタトゥーを入れたのは13歳であり、これに対してティーンも13歳の時は辛かったと話しているのはポイントのひとつ。先週の自己紹介でティーンは16歳と発言しており、3年前に辛いことがあった事を示しています。

ウェストビューのワンダのヘックスが解除されたのが3年前の事であり、ティーンはビリーの魂が乗り移ったものだとされる噂を裏付けているようなシーンでもあります。

2つの主要な噂を同時に攻めていく展開ですが、最近の報告では正体が判明したとも言います。

フェアリーたち

ワインを飲んだ人物たちの顔が腫れ上がり始め、ジェンがシャロンに質問を繰り返す中で、「妖精の鳴き声が聞こえる?」と妖精の存在について言及。「ロキ」シーズン1では吸血鬼について言及され、その後は「ウェアウルフ・バイ・ナイト」などが公開、現在は吸血鬼が中心となる「ブレイド」が制作中ですが、今後は妖精についても深く描かれていくことになるのでしょうか。

コミックの妖精たちはアヴァロンを住処とし、妖精王のオベロンや妖精と人間の混血児であるモーガン・ル・フェイなどが登場しています。

エールワイフの復讐

症状からこれが「エールワイフの復讐」という名の毒によるものだと判断したジェンは、この毒が、目眩や錯乱、運動機能の低下、最終的には死を招くと説明。

飲んだふりをして毒の影響を受けていなかったアガサは「全員が苦しむ必要はない」として逃げようと画策。しかし代わりにティーンが飲もうとするとそれを止め、自ら飲み干してしまいます。冒頭でシャロンを庇ったように、やはりある程度の思慮は持ち合わせているのでしょうか。

そうこうしているうちにシャロンが「ワンダヴィジョン」の1話を繰り返すような幻覚を見始め、昏倒してしまいます。

解毒剤の精製に必要なのはフランキンセンス(乳香)のオイル、社会性昆虫の内臓(はちみつ)、3,000万年以上腐敗している死体(動物プランクトン)、イモリの目、そして特大の大釜。

フランキンセンスはアロマテラピーでよく利用される比較的メジャーな精油で、日本での相場は記事執筆時点で5ml約4000円程度。イエス・キリストが誕生した際に三賢者が捧げたという黄金、フランキンセンス、ミルラ(没薬)のひとつであり、由緒正しいオイルです。ミルク色の樹脂から採取される精油は、ほのかに甘いウッディな香りで集中力を高め、瞑想などにもよく利用されます。

ティーンとアリスは刺激が強くわかりやすいユーカリの精油の匂いをたどって精油を探しに行きます。

アガサとリリアは動物プランクトンを得るために、ジェンのブランドであるケール・ケアの化粧品を使うことに。オーガニックと謳っていましたが、それは虚偽で石油系成分が配合されていました。

ジェンは「イモリの目」をゲット。イモリの目(Eye of newt)=カラシナの種(mustard seed)で、魔女が一般人が安易に黒魔術に手を出さないようにするための隠語として用いてきたものです。

それぞれの過去

素材集めは順調に進んだものの、物語はダークな方向へと転調していきます。

リリアは廊下で16世紀ヨーロッパの服装の女性と遭遇。イタリア語を話す彼女が若い頃のリリアなのかは不明ですが、ついていった先では乙女、母、老婆を表すようなシーンに。

アリスは死んだはずの母と、ジェンは「まったくお前は厄介な女だ」と罵ってくる男性と遭遇します。それぞれが過去のトラウマに関するシーンを再現しているようですが、あまり詳しくは描かれません。

そして少し遅れて、アガサはベビーベッドの毛布の下に、赤ん坊ではなくダークホールドを見つける事になってしまいます。このシーンは配信が始まる前にアメリカのテレビ番組で紹介されていました。

これらは今後のエピソードでさらに詳細が描かれていく事になりそうです。

水の試練

素材が揃った一同、窓ガラスにヒビが入り始め、館が海中にある事に気が付きます。タイミリミットまで残り約3分で解毒剤の生成を開始。材料はもってきた分だけほとんど投げ入れたにも関わらず、フランキンセンスのみ3滴と分量が決まっているのは割と謎な部分です。

解毒剤が完成せずに錯乱し始めるジェン。「魔女の力を奪われたせいだ」と嘆くジェンをアガサは「力を奪えても知識は奪えない」と諭した結果、ジェンは落ち着きを取り戻し「毒されていない者の血」が必要だと思い出します。そして唯一ワインを飲んでいないティーンの血を入れて解毒剤は完成。

急いで解毒剤を飲み、タイムリミットぎりぎりで昏倒していたシャロンにも飲ませた所で海水が部屋に流れ込み始めます。

オーブンから脱出

オーブンが開き、これが出口ではないかと考える一行の中でリリアは「友人がオーブンで酷い目にあった。」と進むことを拒否。「ヘンゼルとグレーテル」の魔女がラストでオーブンで焼き殺されているため、リリアとその魔女が友人である事を示しているようです。

海水の流入が激しくなり、昏睡中のシャロンを含めて全員がオーブンから脱出。ウォータースライダーのような脱出路を経由して、再び森の中へと戻りました。無事に脱出したかのように見えましたが、シャロンは解毒剤がギリギリ間に合わなかったのか亡くなっていました。

バラッドの舞台裏を撮影したマーベルの特別映像では先のエピソードからのシーンにシャロンの姿がなく、脱落が予想されていました。またバラッドの歌詞や、3話でのセリフの端々にもそれは表れていましたが、予想外に早いタイミングでの離脱となりました。コミックリリーフ的な役割を担っていたシャロンですから、ウェストビューに逃げ帰るといった結末が予想されていましたが、まさかの死亡という展開に。

シャロンが死んだという報告に対して、アガサが「シャロンって誰?」と不気味な返答をして第3話は終了します。

エンディング曲は2009年のヤー・ヤー・ヤーズ「ヘッズ・ウィル・ロール」。

head will roll とはスラングで「クビ」を意味するもので、歌詞の中では「頭を転がせ」、「死ぬまで踊れ」と不穏な内容が綴られています。そして曲のタイトルどおり、シャロンがここでクビになってしまいました。

しかし、彼女の生死についてはやや疑問が残されているようです。


今回は主にジェニファー・ケイルの焦点が当てられ、無事に試練を乗り越えましたが、トラウマを乗りこえたとは言い難いし、魔女の力が戻ったようにも見えません。今後もう少し掘り下げられる事になるのでしょうか。

リリアの突然の「アガサを助けよ!」との予言も気になる所で、彼女のトラウマ以外に彼女に言葉を与えている存在についても気になる所。

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全9話のうち3話、三分の一を終えましたが、今後はさらに過酷な試練が待ち受けているのでしょう。

ドラマ「アガサ:オール・アロング」はディズニープラスで配信中、次回、第4話は 2024年10月3日10時 より配信予定です。

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管理人ミルク

アメコミと出会ってはや20年以上、初めて買ったマーベル・コミックはオンスロート。X-MEN vs STREET FIGHTERではシリーズを通してマグニートーを愛用。