マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」でラモンダ女王を演じたアンジェラ・バセットさんが、海外メディア IndieWire とのインタビューの中で、当初、脚本の一部に反対していたと明かしました。
※これより先は「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」のネタバレを含んでいます。ご覧の際はご注意ください。
映画公開の前夜のインタビューでアンジェラ・バセットさんは本作への出演について「前作ブラックパンサーの終わりには、戻ってくるかどうか分かりませんでした。でも、そうなることを望んでいました。私は死ななかったのだから」と語りました。そして、チャドウィック・ボーズマンさんが亡くなった後、ライアン・クーグラー監督からの電話で続編を続行すると伝えられた時、「ラモンダは今、ステップアップしなければならない。ラモンダはシュリのためにそこにいなければならない、彼女は女王だ。この映画であなたはとても重要な場所なんです。」と言われ、とても怖かったと明かしました。
撮影の初日、玉座の間のシーンを振り返り「ここにどうやって座れば良いんだろう?と思ったのを覚えています。ラモンダという人間を伝えるには、どんな姿勢がベストなのか?そして最初に『ティ・チャラ/チャドウィックがここに座っていて、ここに座るべきだという気持ちを認めること』と決めました。前作ではキルモンガーが登場し、彼は1分間そこに座りました。そして、誰がここに座るべきでしょうか?そう、この瞬間、この時間、それはラモンダです。でも、どうすればその姿勢を保てるのか?どうやってリードすればいいのか?ただ責任を感じました。」と語りました。
そして本作におけるラモンダの死について、アンジェラ・バセットさんは当初そのシナリオに乗り気ではなかったと明かしました。
「私は反対しました。『ライアン、なんて事をするの?どうして?後悔する事になるわよ。みんな動揺してしまう』って。でも彼は『アンジェラ、それは分かってるよ。でもよく考えて。この世界で死ぬ事は本当に死ぬことではないんだ。そういう意味じゃない』と説明してくれました。エンドゲームでは多くの命がかえってきました。私もいつか戻ってくる可能性も考えられなくはない、と思いました。あらゆるクレイジーな事が起こり得るんです。」
そして、「ライアン・クーグラーはストーリーややっていることが非常に明確ですが、キャストやクルーとの付き合い方はとても協力的です。それでいて、とても控えめです。私たちが感じている偽者症候群のようなものを、彼は口に出して言ってくれるんです。『この言葉はどうなんだろう?あなたはそれでいいと思う?』と言うように。そして、彼は本当に言いたいことを誘い、参加させ、それは素晴らしいことです。彼は拘束しないのです。」と監督を称賛しました。
また、バセットさんは「記憶に残るものを作ろうといつも考えています。この映画の制作では、人生と芸術が手を取り合いました。私はただとても誇らしかった。この映画に取り組み、実行した私たちも、人間としてとても誇りに思います。」と述べ、「希望は残るものです。そして、希望とは何か良いことを期待することです。いずれは良いことが起こるという、それが希望の使命です。そうやって乗り越えていくしかないんです。」と語りました。
死が物語の終わりではない事はこれまでにも「ムーンナイト」や「ソー:ラブ&サンダー」などでも描かれてきました。ラモンダ女王も確かに死にましたが、クーグラー監督が「死が終わりではない」と考えているという事は、本作におけるキルモンガーのように今後の作品でラモンダが再登場する可能性は十分にあるようです。
映画「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」は劇場公開中です。
ソース:Angela Bassett Had Mixed Feelings About Queen Ramonda’s Arc in ‘Black Panther: Wakanda Forever’