マーベル・スタジオがコミック「ワールド・ウォー・ハルク」をMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画として2022年から制作を開始するようだと、海外メディア GWW が報じました。実現すればハルクのソロ映画としては2010年公開の「インクレディブル・ハルク」以来、10年以上ぶりとなります。
コミック「ワールド・ウォー・ハルク」はコミック「プラネットハルク」の続編として描かれ、ハルクはシビル・ウォーのさなか、アイアンマンやドクター・ストレンジたちが所属するイルミナティによって宇宙に追放されました。その時乗っていた宇宙船が大爆発し、ハルクの妻カイエラは死亡、ハルクは惑星サカールへと到着します。カイエラが死んだのはイルミナティ、そしてヒーローたちのいざこざのせいだと考えたハルクは、サカールで出会ったウォーバウンドを引き連れ地球に戻り、その怒りから地球のヒーロー達への復讐を始めます。手始めにX-MENを壊滅させたハルクは、ニューヨークでアベンジャーズ、ファンタスティック・フォー、イルミナティに怒りの鉄槌を下し、次々と撃破。彼らを捕らえ、マディソン・スクエア・ガーデンをサカールのコロシアムに改造し、ヒーローたちを剣闘士として戦わせる所へ地球最強のヒーロー・セントリーが登場し1対1の対決に持ち込まれるのでした。
MCUの現状を考えるとコミックのストーリーをそのままに映画化する事は出来ず、おそらくはハルク対地球のヒーローという構図を軸に制作されるのではないかと考えられます。
サカールの部分は既に2017年の「マイティ・ソー/バトルロイヤル」で描かれており、ウォーバウンドのメンバーであるミークやコーグもMCUで親しまれています。イルミナティは映画「ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス」に登場すると噂されていますが、コミックのメンバーを揃える事は難しい他、ストレンジの映画に登場するのはマルチバース世界のイルミナティだとも言われています。X-MENやファンタスティック・フォーに関しては並行して開発されているはずですが、デビューしてすぐにハルクに負けてしまう作品が作られるのは少し疑問が残る所です。また、きっかけとなる妻カイエラの死をMCUで再現出来ないため、MCUでハルクにとって大切になり得る人物、いとこのシーハルク/ジェニファー・ウォルターズに何かが起こる可能性があるかもしれません。
記事によると2022年の後半から制作が始まり、2023年後半から2024年前半に向けての公開を目指しているとの事ですが、今後の続報および公式の発表が待たれます。
ソース:‘WORLD WAR HULK’ FILM SLATED TO BEGIN PRODUCTION IN 2022