MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は2021年のフェーズ4の開始と共に劇場だけでなくディズニープラスを舞台としたドラマ作品を展開。「ワンダヴィジョン」を始めとして、映画では主役ではなかったキャラクターを主人公としていわゆるスピンオフドラマの制作を活性化してきました。しかし、今後はこのような展開はなくなっていくと海外スクーパーが報じています。
ジェフ・スナイダー氏によると、「ヴィジョンクエスト」ともされているヴィジョンの新作ドラマは映画の主要キャラクターが登場する最後のマーベルTVシリーズになるとの事。
‘Vision’ will reportedly be the last Marvel TV series to feature major characters from the movies.
— Feature First 🍿🎬 (@Feature_First) May 7, 2025
The series, starring Paul Bettany, will premiere on Disney+ next year.
Source: @TheInSneider pic.twitter.com/EgVvp98ow8
今後は映画は映画、ドラマはドラマで繋がっていくような方針に変更されている事をほのめかしました。
これまでの映画とドラマの関係で言えば、「ワンダヴィジョン」と「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」と「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」、「ロキ」と「アントマン&ワスプ:クアントマニア」といった組み合わせはかなり重要な関係作品となっており、ドラマを見ていないと映画の一部の意味が分からないといった描写が多々含まれていました。
ディズニープラス会員を増やすためにディズニーはキャパシティを超える量の作品をマーベル・スタジオに量産するように指示したものの、これによって作品の個々の質が低下。それに加えて、ディズニープラスに加入してドラマを見ていないと映画が理解できないという構造を生み出し、結果的に劇場から遠のくファンも増加する事となりました。
今後は映画とドラマを複雑に絡めるのではなく、それぞれ別のストリームとして実行する事で、現状のMCUの問題から脱却する方針になるようです。
おそらくはMCUのフェーズ2とドラマ「エージェント・オブ・シールド」のシーズン1とシーズン2のような関係になると予想され、映画は映画でこれまでどおり、他作品との連携をしつつドラマの要素は軽く触れる程度に展開。
ドラマはディズニープラス加入者が視聴出来るもので、加入者はそもそも映画もフリーで視聴出来ることから、映画よりももう少し詳しくリンクさせる可能性が考えられそうです。
最近では「デアデビル:ボーン・アゲイン」と「サンダーボルツ*」の関係について監督がインタビューで補足しましたが、映画がドラマにあまり触れずに展開出来るようになれば、こういった疑問の解消のためにアンテナを張る必要も減ってくるでしょう。
ディズニーとマーベル・スタジオがこれに変わる素晴らしい代替案を思いつけば再び映画とドラマの間で重厚なクロスオーバーが発生する可能性がありますが、マルチバース・サーガが終わった後のフェーズ7からはひとまずこのような方針で展開していくようで、これが次のマーベルの世界観にどのような影響を与えるのか注目です。