MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ソー:ラブ&サンダー」のタイカ・ワイティティ監督が映画本編には登場しなかったジェフ・ゴールドブラムさん演じるグランドマスターのシーンについて、海外メディア Insider とのインタビューの中で言及しました。
監督はあるシーンが最高であっても、それが映画にとってベストとは限らない事を次のように説明しました。
私が書いたものだから、何かをカットするときは「私はイマイチなのかな?このシーンは見るべきだったのかな?」と自分への挑戦のようなものです。これまでのどの映画も、映画本編と同じぐらいの量をカットしてきました。編集に入ると、わからないものなんです。あるシーンは、それ自体が最も面白いものであったり、興味をそそるものであったりするのですが、それをそのままにしておくと、映画が急停止してしまうこともあるのです。だから、映画にとってベストなことをしなければならないんです。
また、カットするにあたってのプロセスについて、「ジェフ・ゴールドブラム(グランドマスター役)、レナ・ヘディ(未知のキャラクター)、ピーター・ディンクレイジ(エイトリ役)など、カットされた俳優たちに聞いてみると、彼らは皆、その仕組みを理解してくれています。彼らは長い間、このゲームに参加しているのですから。」と語りました。
そして、これら削除シーンの公開の可能性について、以前の別のインタビューでも否定していたように、「削除されたシーンは理由があって削除されているのだから、みんなには見て欲しくありません。なぜなら、削除されたシーンには理由があるからです。そのシーンは映画にはなかった、それだけなんです。」と再び否定しました。
監督は最高のシーンばかり集めても最高の映画にはならないと考えているようで、それは最高の食材ばかり集めても美味しくなるとは限らない闇鍋料理と通ずる所があるようです。
映画の削除シーンはBlu-rayなどの特典映像として一般的になっていますが、本作のBlu-rayに監督の意向が尊重されるかどうかは不明です。
グランドマスターが本作でどのように登場していたかは不明ですが、ナタリー・ポートマンさんが「惑星一つ分のエピソードが削除された」と話しており、オムニポテンスシティで神様チームの結成に失敗したソーがサカールに向かって傭兵を雇うといった展開が考えられていたのかもしれません。
映画「ソー:ラブ&サンダー」は 2022年7月8日 より劇場公開中です。