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ドラマ「シークレット・インベージョン」6話のポイント─ガイアの「ザ・マーベルズ」登場理由も判明か

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2023年7月26日配信のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1エピソード6「Home(邦題:故郷)」のイースターエッグを中心に原作設定や今後の予想、考察などをご紹介。

※この先はシリーズのネタバレ、および今後の物語のネタバレの可能性が含まれています。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。

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フューリーとヴァーラ

前回のエピソードでの襲撃の惨状が残るフューリーとヴァーラの家。飛び散って壁に付着していた赤い血は紫へと変色しており、ルールがよくわかりませんが個体によって時間差があると言えそうです。

ヴァーラはガイアを送り出した後、ふたたび大事だといっていたこの家に戻ったようで、フューリーが「気をつけてな」と声をかけているのも以前に「自分の身は自分で守れる」と言っていた事へのアンサーとなっています。

ニュー・スクラロス

グラヴィクの待つニュー・スクラロスへと向かうフューリー。

「ザ・マーベルズ」のフューリーが本物だと仮定した場合、フューリーが被爆していると辻褄が合わなくなるため、この時点でフューリーがガイアかヴァーラが擬態しているものだという可能性は存在していました。

結果的にはガイアだったわけですが、門番の二人のスクラル人を容赦なく殺害し、放射線で弱っていく演技をしてグラヴィクの元へと到着します。

それにしても通常、DNAサンプルが入った小瓶を放射線量の多い場所で受け渡すなど、遺伝子損傷のリスクを考えると不思議な事です。ましてやフューリーが本物だった場合、被爆によって道中で倒れ、小瓶を落として割れるリスクもありました。しかしここはマーベルの世界。ガラスに見える小瓶でも、銃撃にも耐え、放射線程度は十分カットするだけのS.H.I.E.L.D.のテクノロジーが詰め込まれていたに違いありません。

グラヴィクと真相

グラヴィクが成り代わっていた人物はフューリーによる命令での最初の暗殺ターゲットだった事が明かされます。暗殺任務によって心が壊れていった事にわずかな同情の余地はありますが、最終的に実行の判断を下すのは自分自身です。

スクラルとは環境が違うため公平な比較とは言えませんが、ナターシャ・ロマノフ暗殺の任務を取りやめたクリント・バートンとグラヴィクはそこが決定的に違いました。

グラヴィクとフューリーに擬態したガイアの間でかわされた会話では、「宇宙には故郷スクラロスに代わる星がない事」が明かされ、地球に代わりを作るしかなかったが地球人の心がそれを受け入れる事が難しかったと説明されます。これはガイアが事前にフューリーから聞かされていた真相という所でしょうか。

しかし、地球人がスクラル人を受け入れがたいとする理由については特に説明がありません。スクラル人が初めての宇宙人難民であればなんとなく納得もいきますが、地球にはすでにアスガルド人が国を形成しているほか、ただの訪問者という形ではありましたが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデースペシャル」ではドラックスやマンティスも市民に受け入れられていました。

既に宇宙人を受け入れている以上、スクラル人だけを拒否するのは単なる差別でしかありません。

現実的にも地球人同士で解決出来ていない問題、見た目による差別などが、スクラルの住処を用意出来ない理由に含まれているのかもしれません。

ハーヴェストとスーパースクラル

ハーヴェストには様々なDNAが含まれていましたが、少し気になるのはブラックパンサーです。

ブラックパンサーはハート・シェイプド・ハーブを飲むことでパンサーの能力をその身と魂に宿しますが、あれによってDNAが変異すると考えて良いのでしょうか。ワカンダでは一時的に無効化する薬なども儀式で使われており、まだまだ謎が多い力なようです。

また、ハーヴェストの採集時期を考えるとこのブラックパンサーのDNAはティ・チャラのものであり、マーベル・スタジオ及びディズニーはCGによる再現はしないとしつつも、脚本的にはクローンやLMDとして復活する可能性を残した事にも繋がりそうです。

そしてグラヴィクはフューリーがいる事をお構いなしに装置を起動した事で、この装置がスクラル人にしか効果がないものだとも判明しました。しかしグラヴィクにとっては残念なことに、装置の中で崩れ落ちていたのはフューリーではなくガイアでした。

偽ローディの結末

偽ローディことラーヴァは第三次世界大戦を誘発させようと必死でしたが、ソーニャの登場によって全て出しぬかれてしまいます。

誰にでもなれるという能力にあぐらをかいているラーヴァに対して、ソーニャは「ドアの裏も確認しないなんて」と言い放ち、スパイとしての経験の差を見せつけました。

そこへフューリーも加わり、フューリーとソーニャ、そしてラーヴァとの間で判断に迷うリットソン大統領。後少し黙っていればミサイルを発射出来たかもしれませんが、焦って反撃に出ようと動いた所、フューリーに容赦なく撃ち抜かれてあえなく最期を迎えることになりました。

ガイアとグラヴィクの対決

サノスやハルク、エクストリミスと言った不死身に近い能力の二人の戦いにどう決着がつくのかと思われましたが、防御力よりも攻撃力がオーバーフローしているのか、思いの外あっさりと勝負がついた印象でした。

途中ではエボニー・マウのネイコキネシスやゴーストの量子フェージング、マンティスの睡眠攻撃など他作品ではなかなか見られない技の応酬などもありました。

この対決は大規模な再撮影が報じられた2022年6月よりも以前の3月に目撃されており、当初から決まっていた結末の流れと考えられます。

グラヴィクの最期のセリフ「お前は父親と同じだ」というセリフの意味は難しく、対話でなんとかしようとしてきたタロスと最後まで力で制したガイアの共通点をこれから探していく必要があります。

救出された人々

ガイアとグラヴィクの決着のあと、ニュー・スクラロスに拉致されていた人々は無事に解放されました。ローディやエヴェレット・ロスもその中にいましたが、彼らが具体的にいつから捕まっていたかは別の記事にて考察しています。

せめてこの部屋だけは対放射能対策が施されているのだろうと考えていましたが、救助に入る軍人さんたちも解放されたV.I.P.たちも防護服を着用する事もなく、少し眩しそうにするだけで普通に建物から外に出ました。ピム・テックやスターク製の放射線無効化ミストのようなものでもあるのでしょうか。

ガイアとソーニャ

ひとり裏路地を歩くガイア。すでにキャプテン・マーベルの能力を手に入れた彼女は、フューリーの約束を守る必要はなく、自分で星を探しに行けるようになったはずです。それをせずに地球をフラフラさまよっているのは、フューリーの「星が見つからなかった」という言葉を信じているのでしょうか。

そこへソーニャが接触し、フューリーとタロスの関係の失敗からビジネスパートナーとしてMI6とスクラルの新たな提携を結ぶことになりました。

コミック「シークレット・インベージョン」の後、イギリスはアメリカのS.H.I.E.L.D.のように超脅威に対抗する組織MI13を創設しています。キャプテン・ブリテンを始めとするMI13にはジョン・レノンに擬態したジョン・ザ・スクラルも加入していましたが、ソーニャとガイアはMCU版のMI13を率いていくのでしょうか?

その後、ソーニャたちが救助に向かっているシーンで少し話題になっているのが、「捕まってた人、エヴァン・ピーターズに似てない?」というもの。

記事執筆時点で「シークレット・インベージョン」にエヴァン・ピーターズさんがキャスティングされていたとの情報はありません。「ワンダヴィジョン」で見たラルフ・ボーナーはスクラルだったのでしょうか?それともたまたま少し似ているだけの俳優さんでしょうか?

ガイアの「ザ・マーベルズ」登場の噂

ガイアを演じるエミリア・クラークさんのキャラクターがまだ不明だった2022年5月、クラークさんが「ザ・マーベルズ」に出演すると報じられた事がありました。

今回、この「シークレット・インベージョン」シーズン1が終わった時点で、ガイアには「ザ・マーベルズ」に登場しなければならない理由が確立される事になりました。それはもちろんキャプテン・マーベルのDNAを獲得した事です。

「ザ・マーベルズ」の予告ではキャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース、ミズ・マーベル/カマラ・カーン、フォトン/モニカ・ランボーの三人の光の力が原因で場所が入れ替わると説明されていますが、キャプテン・マーベルとまったく同質の能力を獲得したガイアがこの影響を受けないというのは脚本上無理がある所です。

「ザ・マーベルズ」にガイアが巻き込まれなかった(登場しなかった)場合は大きなプロットホールとなりそうです。

もしも登場しなかった場合は、「シークレット・インベージョン」最終話から「ザ・マーベルズ」までの間にガイアがスーパースクラルの能力(キャプテン・マーベルの能力だけでも)を失うか、こじつけ感があったとしても、エボニー・マウの闇の魔術の能力が位置交換を本能的にブロックしていたなどのなんらかの措置が後付で必要になってくる事でしょう。

緊急法案

リットソンは今回の事件を基に「地球で生まれた以外の者を全て敵の戦闘員とみなす」との法案を議会に提出した事を明らかにしました。後のシーンでもフューリーがこの演説をヘイトスピーチと呼んでいますが、地球人の排他的主義を象徴するようなある意味リアルなシーンとも言えそうです。

法案が可決されるかどうかは今後の展開次第ですが、言葉どおりならオリジナルのアベンジャーズであるソーも地球以外で生まれた人物に該当します。この法案はかつてのソコヴィア協定のように今後の物語を縛っていく事になるのでしょうか?

そしてこのスピーチが原因で世界各地で混乱が拡大、友好的なスクラル人が殺されるケースや、地球人なのに誤認殺人されるケースまでが横行している事が表示され、事態がより悪化している事を描いています。

S.A.B.E.R.への帰還

愛の言葉を交わしつつS.A.B.E.R.へと戻るフューリーとついていくヴァーラ。

この会話の中で重要なのはクリーとスクラルの間で和平交渉が行われるという事。

2019年のコミックシリーズ「エンパイア」において、クリーとスクラルの両国はコタティとの戦争に備えて1000年以上に渡る戦争を中止し、クリースクラル同盟を結んでいます。

映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」でガモーラがソーの筋肉を「コタティ族のメタルファイバーみたい」と称している事からMCUでもコタティの存在が確認されています。なお、コミックのコタティは植物ベースの異星人(グルートのフローラ・コロッサスとは別種)で、クリーの住む惑星ハラの住民でもあります。

MCUでも新たな宇宙戦争が勃発するのかどうか、注目ポイントとなりそうです。


コミックではあまり気にならなかった事ですが、実写化されて現実感が出てくる事で気になる点が存在します。

5話の時にも触れ、今回でガイアがグラヴィクを騙せた事もそうですが、スクラル人がスクラル人の擬態を見抜けないようでは社会の形成は極めて難しいように感じられます。親や兄弟姉妹、子供が他人ではないとどうやって見抜くのでしょうか。学校(があるなら)の友人は昨日と同じ人物のなのか、組織の上司は信頼できる人物と言えるのか、司令を出している皇帝は本物なのでしょうか?

どう考えても不信感しかないはずですが、それでいて同種で平和な社会を形成出来ているとすれば、スクラル人はやはり人を信用しやすい根はいい人達なのかもしれません。

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ドラマ「シークレット・インベージョン」シーズン1はディズニープラスで配信中です。

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管理人ミルク

アメコミと出会ってはや20年以上、初めて買ったマーベル・コミックはオンスロート。X-MEN vs STREET FIGHTERではシリーズを通してマグニートーを愛用。