マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール&ウルヴァリン」のショーン・レヴィ監督が、本作が過去のMCU映画のいずれにも似ていない作品になっていると語りました。また、マーベル・ジーザスのアイデアはパンデミック以前からあったとも明かしています。
海外メディア TotalFilm とのインタビューで、「MCUの意味を問いかけるこの特別な瞬間を迎えるとは全く思っていませんでした」とレヴィ監督は語りました。
「MCUが私たちを驚かせることができるのか、予想外の方法で型を破ることができるのかという問いに、この映画が答えとなることを強く願っています。」
さらに監督は現状のMCUについて軽く触れつつ、次のように付け加えました。
「ケヴィン・ファイギがMCUで築き上げたものは、一連の成功という点で歴史的なものですが、文化には潮の満ち引きがあり、絶えず同じことを繰り返して人々が同じ興奮を持って迎えてくれるとは期待できません。そして私たちの映画は、どのMCU映画とも異なるものになっています。そう言うのは、私も多くのMCU映画のファンだからです。」
また、「マーベル・ジーザス」というセリフのアイデアは、この映画の初期構想の時点、パンデミックのずっと前から存在していたと明かし、このセリフがファンの間でバズったのは自分の功績ではないと述べました。そして、この現象を脚本家やクリエイティブチームは意図した意味を全く別の意味を帯びてしまった事を楽しんでいるともコメントしました。
「アベンジャーズ/エンドゲーム」が 全世界興行収入 27億9000万ドル を叩き出して以来、MCU作品は数字的にはかなりトーンダウンしています。 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は 19億ドル を稼ぎましたが、その後の作品はそれほど印象的ではありません。ヒットした映画で言えば「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は 9億5500万ドル 、「ソー:ラブ&サンダー」は 7億6090万ドル を稼ぎ、「ブラックパンサー:ワカンダ フォーエバー」は 8億5900万ドル、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」は 8億4500万ドル と減少傾向で、それも予算を考えると利益としては少なめで、他にも赤字だとされる映画が数本ありました。
制作陣の意図とは別にマーベル・ジーザスという言葉がファンの注目を集めましたが、デッドプールは文字通りMCUの救いのジーザス(神)となるのか、期待されています。
「デッドプール&ウルヴァリン」の米公式あらすじは以下の通りです。
中年の危機を経験しながら職業上の挫折に直面した後、ウェイド・ウィルソンはデッドプールを正式に引退し、中古車のセールスマンになることを決意しました。しかし、友人、家族、そして全世界が危険にさらされているとき、デッドプールは引退生活から刀を持ち出すことを決意する。彼は、自分たちの生存だけでなく、最終的には彼らの遺産のために戦うために、消極的で警戒心のあるウルヴァリンをスカウトします。
「デッドプール&ウルヴァリン」はショーン・レヴィ監督のもと、脚本をライアン・レイノルズさん、レット・リースさん、ポール・ワーニックさん、ゼブ・ウェルズさんらが手掛けました。
主演のライアン・レイノルズさん(デッドプール)とヒュー・ジャックマンさん(ウルヴァリン)に加え、 「デッドプール」シリーズからカラン・ソーニさん(ドーピンダー)、レスリー・アガムズさん(ブラインド・アル)、モリーナ・バッカリンさん(ヴァネッサ)、ステファン・カピッチッチさん(コロッサス)、ブリアナ・ヒルデブランドさん(ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド)、忽那汐里さん(ユキオ)、ロブ・ディレイニーさん(ピーター)の再登場が確認されています。公開されている公式予告では他にも多数の再登場キャラクターが確認されています。
そしてエマ・コリンさんがヴィランのカサンドラ・ノヴァを演じています。
映画「デッドプール&ウルヴァリン」は 2024年7月26日 に米劇場公開予定、日本は 2024年7月24日 に世界最速公開です。