アニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3、監督がウルヴァリンを登場させなかった後悔を語る

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のアニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3のブライアン・アンドリュース監督が、オンラインインタビューに出演し、番組の中でヒュー・ジャックマンさんのウルヴァリンを登場させずに終わってしまった後悔について語りました。

本作に X-MEN のストームが登場している事を称賛され、それについて監督は次のように述べています。

ブラッド(MCUアニメ・ドラマ制作責任者)だったと思います。ブラッドは『これをやらなきゃ!』って言ってたし、僕たちも『そうだ、やらなきゃ!』って感じでした。

でも、そうですね。どうしてそうなったかというと、きっとブラッドだと思うんです。僕が関われない特定のことを決めようとしていたときに、ブラッドが提案したんだと思います。そうしたら、『ああ、これは使えるな、最高だ』ってことになったんです。

面白いのは、『X-MEN ’97』はすでに公開されていたはずだから、そのおかげでストームにアクセスできましたが、その気になればどのX-MENも使えたと思います。

今思えば、僕たちは完全に後悔していますよ。だって、彼らは、作品が出てくるべきときに出てくるように、すごく心配し、気を遣っていましたからね。

監督はどの X-MEN も使用禁止にはなっていなかった事を明かしつつも、使うべきではないと思い込んでいたと続けます。

でも、この作品はX-MENの後に出るはずだったので、X-MENでもっといろんなことができたはずなんです。ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンをやれたら最高でしたよね?

このエピソードをやっているときは、その契約が成立しているかどうかもわからなかったし、あまりに固定観念にとらわれていました。でも「デッドプール&ウルヴァリン」が完成し、ついに実写版X-MENをすべて取り戻すことができて、僕達は「うわっ!」って思いました。だって、どのキャラでも使えたって事ですから。

「ホワット・イフ・・・?」はシーズン3をもって三部作の完結と予告されており、現状ではヒュー・ジャックマンさんのウルヴァリンのアニメ版を見る機会はなさそうです。しかし、まだ「ホワット・イフ」に登場していないキャラは多く、ファンタスティック・フォーなどの新作映画も公開されるに伴って、新たなシリーズとしてシーズン4がスタートする可能性はあるため、今はそこに期待するしかありません。

アニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3はディズニープラスで配信中です。

【噂話】映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」より、クリスマスポスター公開、最新情報ではスーが最重要とも

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」より、クリスマス向けのポスターが公開されました。このポスターに新しい情報は含まれていないようですが、最新のニュースではチームの中でスー・ストームが最重要になると報じられています。

マーベル・スタジオの米公式 X が新ポスターを公開。バレンタインデーに行われたキーヴィジュアル発表に比べるとインパクトに欠けていますが、本作の舞台でもあるレトロな雰囲気のデザインとなっています。

最近、TCC のアレックス・ペレス氏は「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」では「家族の各メンバーがそれぞれ重要な役割を担っています。映画の中で、率直に言ってスーザン・ストームが彼らの世界で最も重要な人物になる瞬間があるというのは事実です。」と説明。

この記事ではそれ以上の詳細はありませんが、これまでの噂として、ギャラクタスはマルチバースの脅威であり、リード・リチャーズとスーの息子であるフランクリンを狙っていると言われています。

フランクリンは「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」と「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」で重要な役割があると予想されていますが、コミックのフランクリンが宇宙創造してしまうような超強力なミュータントである事から、MCU版では少なくともマルチバースの移動ぐらいはやってのけると信じられており、ギャラクタスはフランクリンをヘラルドにする事でマルチバース中の惑星を食べ尽くそうと画策していると見られています。

したがってギャラクタスからフランクリンを守るために、母親であるスーが何らかの重要な瞬間を迎える可能性は大いにあるようです。

スーを演じるヴァネッサ・カービーさんは撮影の合間のインタビューで「今はとても不思議な感じです。スーが大好きです。非現実的なところも本当に大好きです。コミックの中のスーも大好きですし、スーを演じられて光栄です。エボン、ジョー、ペドロも大好きです。とても楽しい時間を過ごしています。」と話していました。

キャストが発表される以前から、本作の主人公はリードではなくスーだとの報告もあり、過去2シリーズ3作の実写映画のスーに比べてかなり大きな役割があると考えられそうです。

映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」は、「ワンダヴィジョン」のマット・シャックマン監督がメガホンを取り、脚本として「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」のジョシュ・フリードマンさん、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」「ブラックウィドウ」「サンダーボルツ*」のエリック・ピアソンさんらが参加しています。

映画「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」は 2025年7月25日 に米国劇場にて公開予定です。

「デッドプール」監督が明かす悲痛なギャラ事情、「ウォーキング・デッド」1話分よりも少ない

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「デッドプール&ウルヴァリン」が大ヒットし、話題となった2024年でしたが、2016年に20世紀FOXの旗下で制作された映画「デッドプール」のティム・ミラー監督が、海外メディア Collider とのインタビューで、そのギャラ事情について話しました。

ティム・ミラー監督は「ドラゴン・タトゥーの女」や「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」などの冒頭シークエンスの監督を務めた後、「デッドプール」で長編映画の監督としてデビュー。

ブラジルで開催中の CCXP(コミコン・エクスペリエンス)に参加していた監督は「デッドプール」を制作した事を振り返って誇りしかないと、次のように語っています。

私が何を感じているかわかりますか? 誇りしかありません。つまり、コミコンのフロアの通路を歩いているときに、デッドプールのフィギュアを見るたびに、私たちがこの映画を作っていなければ、これらのフィギュアはここにはなかっただろうと思うのです。そして、私がその一部になれたことは、とても幸運なことだと感じています。そして、次に私が考えるのは、私の監督契約に商品化の一部が含まれていて、それらすべてからいくらかのお金を得られるならいいのにということです。

そして、新人映画監督の辛い金銭事情に関して次のように述べています。

皆さんはご存知ないかもしれませんが、ハリウッドで新人監督をするのは、あまり儲かる仕事ではありません。はっきり言いましょう。デッドプールの監督料は22万5000ドル(2016年の為替で約2500万円)でした。一見、大金のように聞こえるでしょうが、2年間の仕事にしてはさほど大金ではありません。感謝していないわけではありません、本当に感謝しています。新人監督ならなおさらです。でも私のエージェントは『おい、ウォーキング・デッドのエピソードをひとつ作るほうが稼げるぞ! 』って言ったんです。

ハリウッドでは誰もが何百万ドルも稼いでいると思っている人が多いと思います。でも、いつもそうとは限りません。デッドプールを監督するチャンスを得たのは50歳の時で、生涯ずっと映画監督をしたいと思っていたにもかかわらず、人生で映画監督のチャンスは得られないだろうと本気で思っていました。

デビュー作である「デッドプール」は全世界で 7億8200万 ドルの興行収入を上げ大ヒットとなりました。興行収入から計算するとミラー監督の給与はわずか0.003%にも満たないもので、当時は興行成績に対する歩合のようなものは契約になかったようです。

2016年当時のヒーロー映画のほとんどが予算1億5000万ドル以上で作られた中で、「デッドプール」はわずか5800万ドルの予算で好成績をおさめました。加えて、「デッドプール&ウルヴァリン」がミラー監督なしに実現しなかったであろう事を考えるとあまり報われていないようにも思える所です。

1作目の大ヒットで2作目には巨額の予算がつきましたが、1作目の制作時にライアン・レイノルズさんと制作に関しての衝突が何度かあり、2作目のミーティングが始まって「自分が正しいと思うものをコントロールできない状況を味わいたくないから」という理由で監督を辞退しました。

ミラー監督は以前の別のインタビューで、自身が構想していた「デッドプール2」では、ヒロインのヴァネッサが原作どおりミュータントになったり、「ファンタスティック・フォー」が登場したりする予定だった事を明かしています。

映画「デッドプール」はディズニープラスで配信中です。

ソース:Tim Miller Reveals the Shockingly Low Salary He Received for ‘Deadpool’ [Exclusive]

マーベル・スタジオは劇場版アニメを検討している、幹部が認める

マーベル・スタジオのストリーミング、 テレビ、アニメーション部門の責任者であるブラッド・ウィンダーバウムさんがMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のアニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3のプロモーションインタビューの中で、劇場公開向けのアニメ作品について検討している事を明かしました。

ウィンダーバウムさんは映画について「私たちはそれについて話しましたが、本当に重要なのは、映画という財産を持つことです。私にとって映画とは声明です。2時間で世界に向けて何かを語るものです。テレビ番組はより長い形式で、観客との対話に近いものです。」と語っています。

ただしこれが「ホワット・イフ」や「X-MEN’97」の劇場版と決まっているわけではなく、映画に最も適した世界観、キャラクター、ストーリーを模索中だとし、まだ開発の初期段階にある事を付け加えました。

先日、ウィンダーバウムさんはジェフ・ザ・ランドシャークがMCUに来るとも予告していましたが、彼がその劇場版アニメの登場人物の一人であるかどうかは定かではありません。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-jeff-the-land-shark-coming-marvel-studios-exec-confirmed/”]

ウィンダーバウムさんは「ホワット・イフ」シーズン3が配信中であり、現在は「X-MEN’97」シーズン2の開発にほぼ全てを注ぎ込んでいるとも。X-MENのアニメもシーズン3まで計画されている事で、今回明らかとなった劇場版アニメとはその後に本格化していく事になるのでしょうか。

アニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3はディズニープラスで配信中です。

アニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3、監督が使用禁止キャラを明らかに。実写化予定か?

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のアニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3のブライアン・アンドリュース監督が、海外メディア Agents of Fandom とのインタビューの中で、スタジオに使用を禁止されたキャラについて明かしました。

インタビューで本作の制作にあたって何か制限があったかと質問された監督は次のように回答しています。

使用禁止?あのね、面白い事に……ベータ・レイ・ビルで何かやりたかったんだけど、「それはちょっと」って(笑)。ゴーストライダーとも何かやりたかったんです。でもスタジオは「うーん、そうでもないかな」って感じでした。もしくは、アイアンフィストとシャン・チーを一緒にして、超メガ・カンフー中心のエピソードを作りたかったんです。

彼らは、これから公開される映画の邪魔をしないように、とても慎重なんです。在職中、脚本家たちがネタを思いつくと、上層部が「いや、それは『ガーディアンズ』やそのほかの作品で起こることだ」と指摘する事がよくありました。彼らはそれらの映画で起こっていることに本当に近く、時には的確でした。

このアニメは他の実写作品と物語が被らないように構成されていますが、制作チームは実写作品の情報を全てもらっているわけではありません。逐一アイデアの確認をとって、制作が進められていったと監督は語りました。

シーズン3ではベータ・レイ・ビル、ゴーストライダー、アイアンフィストのアイデアについてスタジオが難色を示した事で、彼らがそう遠くない内に実写化される可能性を示唆しているのかもしれません。

ベータ・レイ・ビルはムジョルニアを扱える数少ないキャラである事から「ソー5」での登場が期待され、ゴーストライダーやアイアンフィストは「スパイダーマン4」ないし「スパイダーマン5」での登場が噂されています。

「ホワット・イフ」はシーズン3をもって三部作の完結とされており、シーズン4についてはまだ分かっていません。ただし、「アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ」でマルチバース・サーガが終わってもマルチバースが終わるわけではないとされており、ゴッド・ロキが生命を賭してマルチバースを守ってくれているおかげか、さらなる「ホワット・イフ」が語られる余地は残されるようです。

今回のシーズンで登場禁止となったキャラクターがシーズン4と実写作品のどちらに来ることになるのか、その答えはもうしばらく待つ必要がありそうです。

アニメ「ホワット・イフ・・・?」シーズン3はディズニープラスで配信中です。

【噂話】映画「スパイダーマン4」、脚本を大幅に書き直しか?ケヴィン・ファイギ社長が現バージョンに不満だと言う

ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオが共同開発中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「スパイダーマン4」に関する新情報が届きました。それによると、ケヴィン・ファイギ社長が現在の脚本に納得しておらず、大幅に書き直される可能性があると言います。

スクーパーの MTTSH 氏はサブスクメンバー向けに彼らは「現在、脚本を書き直してすべてを変えている。脚本はまだ完成しておらず、しばらくは完成しないだろう」と報告。

トム・ホランドさんはストーリーを気に入っていると以前に明かしていましたが、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長はそうではないようだとしています。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-spider-man-4-tom-holland-shares-script-update/”]

「スパイダーマン4」のストーリーに関しては様々な事が報じられており、初期のもののいくつかは既に削除されている可能性が十分にありますが、全ての噂が真実だとすれば、スパイダーマン最新映画の内容は次のようなものに。

トム・ホランドさんのピーター・パーカーはMJとの関係を失ったことでひどく傷心し、スパイダーマンとしての生活に集中する事を決意。そこに新たなヒロインが登場し、新たなロマンスに発展。トビー・マグワイアさんとアンドリュー・ガーフィールドさんのピーターも再登場し、彼らが大きく物語に関与した先で、デアデビル、パニッシャー、ゴーストライダー、ブラックキャット、ヴェノムらと力を合わせて、バルチャー、グリーンゴブリン、メフィスト、そして邪神ヌルとシンビオート軍団を相手にする。

メフィストとヌルを同時に相手取る事はなかなか考えにくく、ヴィランに関する部分は特に実現しないようにも思える所。いくつかの要素が削除されるか、既に無くなっていると考えられそうです。

映画は 2025年 夏に撮影が始まる予定で、脚本が書き直す時間が十分にある事を考えると、今回のニュースはそれほど慌てるような事ではありません。

約一年前からマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長とソニーのトム・ロスマン社長の間でストーリーに関する意見が衝突しているとも報じられていました。

[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-spider-man-4-sony-wants-trio/”]

新たな着地地点がどこになるのか、続報にも注目です。

映画「スパイダーマン4」は「シャン・チー/テン・リングスの伝説」のデスティン・ダニエル・クレットン監督のもと、「ホームカミング」「ファー・フロム・ホーム」「ノー・ウェイ・ホーム」の脚本家クリス・マッケナさんとエリック・ソマーズさんコンビが引き続き執筆。2026年7月26日 に米国劇場にて公開予定です。

ゲーム「マーベル・ライバルズ」、ドクター・ストレンジの新スキンリークに海外ファンが大興奮

NetEase Games と Marvel Games が制作する新作対戦ヒーローシューター「Marvel Rivals」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)より、ドクター・ストレンジの新しいスキンがリークされました。最近実装されたシーズナルイベントに併せてジェフ・ザ・ランドシャークなどいくつかのキャラの新スキンがリリースされましたが、既に次の準備が始まっているようです。

今回リークされたのは、ドクター・ストレンジのゾンビスキン。

服のデザインはMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の実写映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に登場したゾンビ・ストレンジと酷似しており、映画をベースに開発されたものと見られています。

また、目ざといプレイヤーはこのリーク映像が見知らぬ場所で撮影されている事に気づき、新たなトレーニングエリアとドゥームボットの実装が近いとも予想しています。

ゾンビ・ストレンジのスキンが発覚した事で、海外ファンは全てのキャラのゾンビバージョンの実装を期待。

マーベルのヒーローやヴィランがゾンビになってしまうコミック「マーベル・ゾンビーズ」は2005年にリリースされ、その後、MCUでもアニメ「ホワット・イフ・・・?」の1エピソードで紹介。2025年にはアニメ「マーベル・ゾンビーズ」がディズニープラスで配信予定となっています。

コミックやMCUでもゾンビ化していないキャラもゲームには多く登場しており、彼らのゾンビバージョンがどんなデザインになるのか、心待ちにしているファンも多いようです。

現在のところ、ドクター・ストレンジの新スキンの実装時期は不明となっています。通常、この手のものはハロウィン時期に実装される傾向がありますが、完成度から言えばいつリリースされてもおかしくない状態にも見える所。

早々にリリースされるのか、それとも他のゾンビバージョンが続けて開発され、2025年のハロウィン時期に数キャラ分まとめて実装されるのか、続報があり次第またお伝えすることになります。

ゲーム「Marvel Rivals」は PC(Steam、Epic Games)、PlayStation 5、Xbox Series X|S 対応で、無料プレイゲームとしてリリース中です。

映画「クレイヴン・ザ・ハンター」、SSU終焉までの暗黒の6年間の軌跡

ソニー・ピクチャーズ制作のSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「クレイヴン・ザ・ハンター」が公開されて約2週間、全世界での興行収入は4200万ドルを越えましたが、制作費とされる1億1000万ドルには遠く及ばず、ソニーのマーベル映画史上最も低い数値となってしまいました。

「クレイヴン・ザ・ハンター」は混迷を極める結果となりましたが、その制作過程すらも信じられないほどの困難を極めていました。今回の記事ではソニーにとって悪夢となってしまった「クレイヴン・ザ・ハンター」制作の歴史を振り返っていきます。また、SSUの他作品の動向についても随時紹介していきます。

2018年8月

2018年8月、プロジェクトの存在の可能性が報じられたあと、10月に「イコライザー2」の脚本家リチャード・ウェンク氏が「クレイヴン・ザ・ハンター」の執筆を始めている事を Discussing Film とのインタビューで認めました。

この月、「ヴェノム」が公開されたばかりでしたが、ファンはスパイダーマンの不在に嘆いていました。

ウェンク氏は「クレイヴン・ザ・ハンター」でスパイダーマンとの対決を予定していると発言していました。

“It’s in the Spider-Man universe. I’m going to adhere very closely to the lore of Kraven the Hunter, and he’s going to come face-to-face with Spider-Man,”

これはスパイダーマンの世界です。クレイヴン・ザ・ハンターの伝説に忠実に従い、彼はスパイダーマンと対決することになります。

2021年

プロジェクトが正式に確認されてから数年後の2021年5月、世界中が新型コロナウイルスのパンデミックに翻弄されている最中、何も動きがなかった「クレイヴン・ザ・ハンター」の主演としてアーロン・テイラー=ジョンソンさんが起用された事が報じられました。

それと同時に、ソニーは当初、ブラッド・ピットさん、キアヌ・リーブスさん、アダム・ドライバーさん、ジョン・デヴィッド・ワシントンさんらをこの役の候補に挙げていたと報じられました

候補として報じられた俳優の体型や年齢に共通点がなく、キャスティングの焦点があっていないのではないかと当時のメディアも指摘。ブラッド・ピットさんはアーロン・テイラー=ジョンソンさんの倍近い年齢で、明らかに同じキャラクターの候補とは思えない状態。この段階から、ソニーは物語に必要な俳優ではなく、単に映画を売るためのスター俳優を探していただけだという事を示唆していました。

アーロン・テイラー=ジョンソンさんはソニーの映画「ブレット・トレイン」での演技が評価され、クレイヴン役に抜擢されたとも報じられています。

経緯はともあれ、制作が公式に認められてから3年が経過して、主演俳優が決定しました。

10月、ソニーは 2023年1月 にタイトル未定のマーベル映画の公開を予定に追加。これが「クレイヴン・ザ・ハンター」になると考えられていました。

「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」公開。ポストクレジットシーンにトム・ホランドさんのスパイダーマンが映し出された事で、SSUとMCUが本格的に繋がることを予感させていました。

12月、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」が公開。トム・ホランドさんがもともとはマルチバース映画ではなく「クレイヴン・ザ・ハンター」との対決映画だった事を Collider  とのインタビューで明かし、その後「ノー・ウェイ・ホーム」の脚本家らがソニーから中止要請があってマルチバースものに変更した事を明かしました。

結局「ノー・ウェイ・ホーム」でヴェノムとエディはスパイダーマンと何の絡みもないまま元のユニバースに戻される形となりました。

2022年

2022年2月、映画「クレイヴン・ザ・ハンター」の撮影がイギリスで開始。

当初脚本家が予告していたスパイダーマンとの対決、「モービウス」の予告でスパイダーマンの壁画があった事で期待が高まる「クレイヴン・ザ・ハンター」でしたが、「ノー・ウェイ・ホーム」の影響でどのスパイダーマンと戦うのかが話題に。

尻切れトンボに終わった「アメイジング・スパイダーマン」と絡める可能性も囁かれていましたが、結局どのスパイダーマンも現れることがないのはこの時誰も知る由はありませんでした。

4月、「モービウス」が公開。そして予告にあったスパイダーマンの壁画がなかったどころか、様々な事が予告と異なった事で炎上。予告と違うだけでそこまで炎上するはずもなく、単純に大多数のファンが求める品質に届いていませんでした。

しかし「モービウス」はその公開日がパンデミックの影響をダイレクトに受けて何度も延期を繰り返し、そのたびに映画が編集された為に、グダグダになったと出演俳優は推測していました。

撮影が始まった「クレイヴン・ザ・ハンター」はカメレオン役を始めとして主要なキャストが続々報道。「モービウス」の不満でさらに「クレイヴン・ザ・ハンター」への期待が高まっていきました。

6月、映画の撮影が終了。アーロン・テイラー=ジョンソンさんは映画が全てロケによる撮影で済んだ事を報告し、CGモリモリのSF映画のようにはならない事を予告しました。

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8月、ソニー会長が映画の公開を控えて興奮していると予告。

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9月、ソニーは「クレイヴン・ザ・ハンター」と「マダム・ウェブ」を延期する事を発表。

「クレイヴン・ザ・ハンター」は、2023年1月13日 から 10月6日 に延期。

「マダム・ウェブ」は 2023年10月6日 から 2024年2月16日 に延期されました。

11月、ソニーはドラマ「シルク:スパイダーソサエティ」の制作を公式に発表。プロデューサーやショーランナーが発表され、社長がコメントしました。MCUと同様にドラマ展開が公式に認められたことで、「モービウス」の失敗からSSUが再起する事が期待されました。

2023年

2023年4月、ラスベガスのシネマコンにて来場者向けに予告が公開。ライノの登場なども発表。

6月、予告が正式にオンライン公開。予告の内容に対して IGN はクレイヴンのオリジンストーリーを少しいい加減に扱っている事がはっきりしたと批判。スパイダーマンを狙う冷酷なハンターから、父親のマフィア帝国を破壊しようとするアンチヒーローに変貌したという事実が、映画が間違った方向に進んでいるように見えると指摘していました。

同月、米ソニーの公式サイトでは「スパイダーマンとの対決の前が舞台」と明記され、この「クレイヴン・ザ・ハンター」の続編がスパイダーマンとの対決映画になると、ファンの期待を押し上げました。

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7月、予告公開から間もないこの月に、映画の二度目の延期が発表。6月からのハリウッドにおけるストライキが本格化した事が理由で、ハリウッドにおけるほぼ全てのドラマ、映画などの映像作品の制作が停止しました。

この時、「クレイヴン・ザ・ハンター」は 2023年10月 から 2024年8月30日 に変更されました。また、「エル・ムエルト」がスケジュールから削除されました。

2024年

1月、「クレイヴン・ザ・ハンター」と「マダム・ウェブ」は何の関連もない作品になると報道。

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2月、「マダム・ウェブ」公開。原作でスパイダーウーマンでもあるキャラが登場する映画はこれまでのSSU映画と違ってヒーロー、女性主人公、そしてチームという新しいことづくめで期待されていましたが、4人のメインキャラの物語は薄めで、ヴィランの動機なども雑気味、アクションすら見どころがないと酷評されました。

同月、「マダム・ウェブ」の低評価から約1週間後、「シルク:スパイダーソサエティ」がストライキを経て開発が仕切り直されている事が報道。ドラマにも暗雲が立ち込め始めました。

4月、「クレイヴン・ザ・ハンター」は3度目の延期を発表。2024年8月30日 から 2024年12月13日 に延期されました。

延期の理由についてプロデューサーは「『クレイヴン』はクリスマスに移動しました。私たちはこの映画にとても興奮しており、クリスマスは映画を何度も見に行く時間がある最高の公開時期だからです。」とコメント。

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しかし批評家からはS級映画がひしめくこの時期での公開は無茶だと指摘されていました。

5月、ドラマ「スパイダー・ノワール」正式発表。そして「シルク:スパイダーソサエティ」が Amazon での配信を断念したと報じられ、さらにその後中止が報道。

8月、新たな予告が公開。ライノのCGの品質の悪さが指摘されました。さすがにこれは制作途中のものだろうとも言われていましたが、結局そうではありませんでした。

10月、コミコンで来場者向けに映画の冒頭約8分が公開。この時、批評家たちは「オープニングはとても良かった」と称賛していました。

同月、「ヴェノム:ザ・ラストダンス」が米公開。ヴェノムでさえ期待以下の興行収入に終わる結果となりました。邪神ヌルがMCUに舞台を移すのではないかと噂に。

また、ドラマ「スパイダー・ノワール」の撮影が開始され、いくつかの写真が公開されました。

11月、当初の予定通り、続編でスパイダーマンとの対決を描くことを念頭にこの映画を作ったと監督と主演がコメント。

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同月末、初週2000万ドルの大苦戦予想が発表。

12月3日、映画公開の2週間を切った時点で冒頭映像が異例のオンライン公開。メディア向けには約30分の映像が公開され、「これまでのSSUとは違う。」「大ヒットの予感」と絶賛されました。

12月11日、SSUの終了が報道。

12月12日、約1週間前の前半約30分が絶賛されたにも関わらず、メディア向け試写会で酷評。

12月13日、映画公開。後日、初日の興行収入がわずか200万ドルだったと報じられました。

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本作は映画の公開前に再撮影を行いましたが、これで何が追加されたかは明らかになっていません。しかし、1年前の予告からはいくつかの要素がカットされてしまっています。

この予告ではザ・フォーリーナーが「クレイヴンは動物を操って獲物を狩るらしい」と説明し、タカやオオカミと協力して獲物を追い詰めるようなシーンが挿入されていますが、公開された映画にはこのようなシーンもセリフもなく、スクイレルガールのように動物と共闘するような事はありませんでした。

監督や脚本家が当初からコミックに忠実な能力とアピールしていたにも関わらず、動物操作能力のようなスーパーパワーが垣間見えたこの予告には一時批判もありましたが、結局映画本編に存在しなかったのは良かったのでしょうか?

他にもコミックと同じ毛皮のジャケットを着て洞窟を歩くシーンなど、いくつかのシーンが映画本編にはありませんでした。

「モービウス」の監督は「予告は自分ではなくソニーが作ったもの」と主張していましたが、本作でもそうだったのかは現時点で不明です。

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JC・チャンダー監督と主演のアーロン・テイラー=ジョンソンさんは映画「クレイヴン・ザ・ハンター」がコミックのスパイダーマンとの対決を描いた「ラストハント」への前日譚として全力で制作してきたとしていますが、SSUの中止、あるいは中断が報じられた後で、「ラストハント」実現の可能性はほとんど残されていないのでしょうか。

ポール・ラッドさんがアントマンについて衝撃のコメント

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アントマン」シリーズで主演を務めるポール・ラッドさんが、アントマンに関する自虐ネタを披露したと話題になっています。先日、ポール・ラッドさんが出演した「サタデーナイト・ライブ」での出来事でした。

サタデーナイト・ライブでホストを少なくとも5回以上経験したセレブの集まりである「Five-Timers Club」に新たにマーティン・ショートさんを迎える回で、クリステン・ウィグさんが二人でホットヨガに行った後に愛し合い、トランプに投票したとジョークを飛ばしたあと、「ここでは正直でいられるのよ、他にやってみたい人は?」と話題を振った際にポール・ラッドさんが、「僕が行くよ」と名乗りを挙げ、「アントマンの力は良くない」とコメントしました。

この発言がアントマン最新作である「アントマン&ワスプ:クアントマニア」の評価の低さ、ジョナサン・メジャースさんに対する有罪判決、ワスプ役エヴァンジェリン・リリーさんの俳優業引退など、シリーズの未来が暗礁に乗り上げた事と相まって話題となっています。

今回の発言が番組の脚本なのか本気の発言かは不明ですが、ラッドさんが指摘するようにアントマンの力であるピム粒子は、MCUの設定として一貫していません。

ピム粒子はあくまでサイエンスフィクションですが、1作目では「粒子は原子間の距離を縮める事によって物体を縮小させる」と説明。これはつまり、ピム粒子によって縮小される対象物の質量が変化しない事を意味しています。これはアントマンを強くするという意味では十分ですが、敵の銃の上を50キロ以上のミニサイズアントマンが走るシーンや、敵に気づかれずに肩に乗るシーンなどは成立しない事になります。

2作目の「アントマン&ワスプ」になって量子世界が登場すると、ピム粒子の設定はさらに不可解になります。

この映画でハンク・ピムは「量子世界に入るためには原子よりも小さくなる必要がある」と説明しますが、原子間の距離を拡大縮小するピム粒子ではこれを実現する事が出来ないはずです。しかし彼らは実際に量子世界に到達し、3作目ではさらに小さな世界へと冒険を進めていきました。

比較的リアルな世界観を追求しているMCUの中において、アントマンの力の根源であるピム粒子はきちんと説明されておらず、良くない状態であるのは確かなようです。

一作目の制作当初はコミックのハンク・ピムがアントマンでない事に失望の声が多く叫ばれていましたが、それでもポール・ラッドさんが演じるスコット・ラングはファンの人気を獲得し、現在は誰もが認めるアントマンとなりました。

「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」が「アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ」だった頃はアントマンが中心人物の一人になると予想されていましたが、ディズニーとマーベルの計画変更によりアントマンの未来にどのような影響が出てくるのか、今後の展開に注目です。

映画「アントマン&ワスプ:クアントマニア」はディズニープラスで配信中です。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」の劇場向け予告がリーク

マーベル・スタジオが制作中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」の劇場向けの予告映像が流出しています。オンラインで公式に公開されているものに新たなシーンを追加したものですが、スティーブ・ロジャースへの回想も含まれています。

映画館で流されるようの予告映像とされるものと、実際に映画館で流れているものの2種類がSNS上にあり、ほんのわずかに異なる内容となっています。

最初の公式予告にもあったように「君(サム・ウィルソン)はスティーブ・ロジャースとは違う」というロス大統領のセリフを強調するように、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」や「アベンジャーズ/エンドゲーム」のスティーブ・ロジャースの映像を用いてこれを振り返っています。

これが予告用の編集であるのか、映画本編に実際に含まれる映像なのかは分かっていません。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」にはサム・ウィルソンの新生キャプテン・アメリカと、イザイア・ブラッドリーのブラックキャプテン・アメリカが登場する事が予告から分かっていますが、本家キャプテン・アメリカのスティーブ・ロジャースは実際に登場するのでしょうか?

「アベンジャーズ/エンドゲーム」の後、彼がどうなったかは明らかにされていませんが、ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」ではスティーブ・ロジャースが月にいるという都市伝説が広まっているとも説明されていました。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」はアンソニー・マッキーさんが主人公キャプテン・アメリカ/サム・ウィルソンを続投する他、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」からダニー・ラミレスさん演じるホアキン・トレス、カール・ランブリーさん演じるブラック・キャプテン・アメリカ/イザイア・ブラッドリーが再登場。

その他、ヴィランとして映画「インクレディブル・ハルク」よりティム・ブレイク・ネルソンさん演じるザ・リーダー/サミュエル・スターンズが再登場し、故ウィリアム・ハートさんに代わってハリソン・フォードさんがサディアス・”サンダーボルト”・ロスとして登場。

また、リヴ・タイラーさんが撮影現場で目撃されており、サディアスの娘ベティ・ロスを「インクレディブル・ハルク」ぶりに再演すると見られています。

映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は 2025年2月14日 、日米同時に劇場公開予定です。