先日、ソニー・ピクチャーズが展開しているSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)が映画「クレイヴン・ザ・ハンター」で一旦終わると報じられていましたが、海外メディア Deadline が、これは中止ではなく「リセット」になると報じています。
現地時間日曜日午前の段階での興行成績を振り返り、「モアナ2」と「ウィキッド」の好調を伝える中で、「クレイヴン・ザ・ハンター」は1100万ドルのオープニングウィークエンドになる見込みだと報道。
公開前には大苦戦するだろうとして2000万ドル予想となっていましたが、それのわずか半分ほどの見込みとなるようです。
記事では「人間どころか動物さえも動員出来ない」と皮肉が書かれており、ソニーのマーベル映画として最悪の成績、「モービウス」 (3900 万ドル) や「マダム・ウェブ」 (3日間で 1530 万ドル)よりも低いとし、革のベストを着たマッチョマンは、サーファーガールや歌う魔女のようには売れないと伝えています。
さらに、ソニーは開発部門と真摯に向き合う時が来たと述べ、もっと慎重になる必要があると言います。
ディズニーとMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の共同制作やロード&ミラーのアニメ映画「スパイダーバース」はどれも素晴らしいと評価しつつ、ソニーはこの失敗を非常に深刻に受け止めており、スパイダーバースやトム・ホランドさん(MCU)以外のマーベル作品についてはリセットが予定されていると記事は伝えています。
ソニーは2023年のストライキによる制作中断のせいで「クレイヴン・ザ・ハンター」の制作費が当初の 9000 万ドルを超えたと非難しており、それが興行成績が振るわない理由だとも。しかし記事は「デッドプール & ウルヴァリン」も同じ目にあっていたとし、それを乗り越えて13億ドルという史上最高の興行収入を上げたR指定映画となったと反論しています。
スーパーヒーロー疲れやディープな世界観を言い訳にすることは許されないともしており、2023年、ジェームズ・ガン監督は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Volume 3」でそれらが関係ない事を証明したとも。
マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が「ブレイド」のリブートを商業的に形になるまで実現を遅らせることができるのなら、ソニーはマーベル作品すべてで同じことができるはずだとし、「ソニーはマーベルファンを失った。」と関係者が語ったと報じています。
監督や俳優の情熱は確かなものであったのにこうなってしまったのは、やはりソニーに問題があるのでしょうか。
中止ではなくリセット、という事がファンにとって何をもたらしてくれるのかはまだまだ未知数ですが、ひとまず諦める気がないのは朗報なのでしょうか?それともスパイダーマンの権利をマーベルに売り戻すほうがファンには幸せなのでしょうか?
ソニーは過去にトビー・マグワイアさんの「スパイダーマン」とアンドリュー・ガーフィールドさんの「アメイジング・スパイダーマン」で2回リセットボタンを押しています。3度目のリセットをして4度目で成功となるのか、今後の展開に注目です。