ソニー・ピクチャーズが制作するSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の映画「モービウス」のオープニング週末の興行収入が3900万ドルになったことが明らかになりました。ジャレッド・レトさん主演のこの映画は、映画批評家による否定的な意見にもかかわらず、堅調なスタートを見せました。
「モービウス」は米国内で週末に3900万ドルを売上げ、同週1位の成績を獲得。2位から5位までは「ザ・ロストシティ」、「バットマン」、「アンチャーテッド」、「呪術廻戦0」となっています。世界興行成績では8400万ドルとなり、予算の7500万ドルを越えています。
しかし、映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のオープニング週末2億5300万ドル、映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のオープニング週末9010万ドルと比較するとかなり苦戦しており、コロナパンデミック以降のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ブラックウィドウ」から数えてもっとも低い成績のマーベル映画となりました。
苦戦の背景には批評家の否定的なレビュー、新型コロナウイルスによる2年近い公開延期や、マーケティングの問題など様々な要因が絡み合っています。トレーラーではいくつかのユニバースとの関連が仄めかされていたにも関わらず、それらは本編で登場する事はなく、2022年に入ってからはマルチバースを前面に押し出したマーケティングになっていましたが、これらもまた本編とはほとんど関係のないものでした。
映画自体はコミック映画としてさほど問題のない内容であり、始まったばかりのSSU映画として、MCUのフェーズ1と比べてもクオリティに遜色はほとんど見られないと思います。しかしそのプロモーションのやり方はMCUフェーズ4のようにクロスオーバーを示唆するようなものが多く、実際にはそれらが含まれていなかった事が多くの観客の不満につながったと考えられます。
本作の公式概要は以下のとおりです。
天才的な頭脳を持つ医師マイケル・モービウス。彼は幼いころから、治療の術がない血液の難病を患っていた。これまで多くの命を救いながらも、己の病を治癒する方法だけを見出せずにいたモービウスは、自らの身体に実験的な治療を施す。それはコウモリの血清を投与するという、危険すぎる治療法だった。そのまま姿を消したモービウスは、2か月後、ロングアイランド沖に座礁したコンテナ船に突如現れる。病で痩せ細った姿から一変、顔には血色が戻り、隆起した筋肉が全身を覆っていた。さらに、超人的パワーとスピード、そして周囲の状況を瞬時に感知するバットレーダーや飛行能力を手にしたモービウスだが、同時に彼の中で、抑えきれない〝血への渇望“が生まれる。やがて彼の身体に更なる変異が起こる…… このユニバースに生まれ堕ちた彼は、果たして善なのか、悪なのか──
映画「モービウス」は 2022年4月1日 より劇場公開中です。
ソース:Box Office: ‘Morbius’ Opens to No. 1 With Decent $39 Million