マーベル俳優がディズニープラス解約を呼びかけ、米暗殺事件の余波を受けて

本サイトのコンテンツには、広告リンクが含まれております。

マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「シーハルク:ザ・アトーニー」で主演を務めたタチアナ・マスラニーさんが、SNSを通じてディズニープラスやHulu、ESPNの解約を呼びかけています。

米ウォルト・ディズニー傘下の大手放送局ABCは17日、人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」の放送を無期限で休止すると発表しました。司会者のジミー・キンメル氏が、保守系政治活動家チャーリー・カーク氏射殺事件に関して発言した事を、連邦通信委員会(FCC)トップが批判したことを受けての対応でした。

司会者のジミー・キンメル氏は15日の番組で、カーク氏暗殺について「MAGA(米国を再び偉大に)派の一味がチャーリー・カークを殺害したこの少年について、自分たちの仲間ではないことにしようと必死になり、そこから政治的な得点を稼ごうとあらゆることをしたため、われわれは先週末にさらに最低な状況に陥った」とコメント。

また、トランプ氏がホワイトハウスでカーク氏を悼む発言をしたビデオについて、「まるで4歳児が金魚を弔っているようだ」と揶揄しました。

この発言後、FCCのブレンダン・カー委員長は地方局に対し、番組の放送を中止するよう要請。FCCが調査を始める可能性を示し、不適切なコメントが繰り返される場合、放送局に対し罰金や免許剥奪の処分を行う可能性があると述べました。

これを受け、国内最大の地方テレビ・メディア企業のネクスター・メディア・グループが、キンメル氏の発言を理由にABC系列32局での放送を中止すると発表。トランプ大統領は「ABCがついに必要な決断を下したことを祝福する」と述べた上で、コムキャスト傘下のNBCに対し、深夜番組司会者ジミー・ファロン氏とセス・マイヤーズ氏の解雇を求めていました。どちらも、トランプ氏を痛烈に風刺していました。

これまで、自身が不快と感じる番組の放送停止を繰り返し求めてきたトランプ大統領は、今回の決定をSNSで称賛。一方、複数の民主党議員は「言論の自由が脅かされている」「検閲が現実になった」と非難しています。

これら一連の流れを受けて、タチアナ・マスラニーさんは親会社であるディズニーを批判し、サブスク解約をファンに勧めています。

そして「ファンタスティック・フォー:ファーストステップ」のリード・リチャーズ役ペドロ・パスカルさんも、ディズニーではなくキンメルさんを支持する姿勢を表明しました。

sponsored link
 

これら政治的分断が進めばディズニー側が俳優を強制解雇したり、俳優側が出演を辞退する事にもなりかねず、今後の作品に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、全米脚本家組合のメンバーがディズニー本社前で抗議するビデオなども公開。

ディズニーの決定に反発しているのは俳優だけではなく、監督や脚本家といったクリエイター陣も。「LOST」のクリエイター、デイモン・リンデロフ氏は、キンメルを司会に復帰させない限りディズニーとは仕事をしないとInstagram に投稿Puck Newsのマシュー・ベローニ氏も、「他のタレントたちも同様の誓約を検討している」と述べています。