ディズニーがディズニープラスで配信しているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「アイアンマン3」から派生したショートームービ「マーベル・ワンショット:王は俺だ」のセリフの一部を検閲していると、海外メディア The Direct が報じました。
記事によると動画の2分15秒あたりの箇所で、トレヴァー・スラッタリーと囚人の揉め事に割り込んでくる男のセリフの一部が無音になっているとの事。
もともとは以下のような会話となっていました。
Dave: You know what I want right now?
Trevor Slattery: Autograph?
Dave: I want to give the world exactly what it’s been crying out for. Your dead body laid out on a goddamn slab.
Herman: Hey, cracker! What’s up?
Trevor: Ahhh, it’s the fan base. Kiss my rings, bitch.
検閲後は「What’s up?」だけになっており、クラッカーが人種差別用語として削除された可能性があると記事は指摘しています。クラッカーは白人に対する人種差別的なスラングとして用いられ、奴隷の主人が振るう鞭の音や、クラッカーが普通白い色をしていることからその意味になったと考えられているワードです。
同様に一部の人に不快感を与える可能性が高いビッチというワードについては残されており、検閲基準の曖昧さについても指摘しています。
今回削除されたクラッカーというワードですが、日本のディズニープラスで再生した場合は音声のみの削除で英語字幕では元のままになっています。
なお、日本語吹替は元がどうだったか不明で、該当箇所は「おい、お前!」となっています。
以前はドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」の暴力表現が規制(後にこれはソフトウェアのエラーと報じられました)されたり、ドラマ「ワンダヴィジョン」のポストクレジットシーンが編集された事もありました。
これらの編集は視聴者にとって有益な事も無益な事もあり、一概に良し悪しを語ることは難しい問題です。しかし、動画配信サービスの欠点として「元の動画を見る事が出来ない」という問題があり、配信中の作品はいつでも見れなくなるリスクを抱えているとも言えそうです。
「アイアンマン3」、「マーベル・ワンショット:王は俺だ」はディズニープラスで配信中です。
ソース:Disney + Just Edited Iron Man 3 Short to Censor Racial Slur