マーベル・スタジオが制作したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「エターナルズ」は公開初日に760万ドルを記録し好調な出だしを見せていますが、中東のいくつかの地域において、劇中のセックスシーンを削除したバージョンがリリースされると、海外メディア Deadline が報じました。
記事によると中東では11月11日に公開予定となっていましたが、サウジアラビア、バーレーン、オマーンではセックスシーン以外においても編集を求めてきたため、ディズニーはそれを行わないことを決定し、配給証明書が発行されず、映画は公開中止となったと言います。
さらにクウェートとカタールでは作中の表現が神への冒涜とみなされ問題になっているとの事。
そして、アラブ首長国連邦、ヨルダン、レバノン、エジプトでは、異性、同性を問わず、親密な関係を示すシーンをすべて削除したバージョンが公開されると聞いています。これは、これらの市場では一般的に通常のやり方だと記事は伝えています。
クロエ・ジャオ監督による「エターナルズ」はMCUで初となる表現にも踏み込んだ作品ですが、それらが法律上、あるいは宗教上の理由で上映できなくなるケースが多く発生しています。
また、それとは別の理由で国際映画史上で最大の国である中国でも「エターナルズ」は上映されません。こちらは、2013年に中国出身のクロエ・ジャオ監督「中国はウソだらけの場所」と発言していたことがSNSユーザーに発見され、これが中国内で激しい反発を呼び、ジャオ監督のアカデミー賞受賞作品の「ノマドランド」も上映されずじまいでした。
本作ではもともと「わずかな性描写」が含まれるとして米国ではPG-13のレーティングになる事が判明していました。ロシアではいわゆるR指定となり18歳未満は鑑賞できないようです。
なお、日本では全年齢対象作品となっています。
「エターナルズ」の公式概要は以下のとおりです。
アベンジャーズに続く、新たな最強ヒーローチームが遂に始動。それは太古から地球に存在する不死の種族“エターナルズ”の物語――。10年ぶりのアクション映画に出演するアンジェリーナ・ジョリーに加え、「ゲーム・オブ・スローンズ」のリチャード・マッデン、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)などのマ・ドンソクら豪華キャストが集結。メガホンを取るのは、『ノマドランド』(20)でアジア系女性として初めて本年度ゴールデン・グローブ監督賞を受賞し、本年度のアカデミー賞®にもノミネートされるなど今注目の映画監督クロエ・ジャオ。
精鋭といえるキャスト・スタッフが手掛ける新たな最強ヒーローチーム“エターナルズ”から目が離せない!
映画「エターナルズ」は 2021年11月5日 より公開中です。
ソース:‘Eternals’ Won’t Be Playing Saudi Arabia, Qatar, Kuwait, Bahrain & Oman