マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画「ドクター・ストレンジ」の脚本を担当したC・ロバート・カーギルさんが、海外メディア The Direct とのインタビューの中で、当初この映画のメインヴィランがダークディメンションの支配者ドルマムゥではなかった事を明かしました。
続編映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」はメインヴィランとしてスカーレットウィッチ/ワンダ・マキシモフが登場しましたが、当初はワンダはアベンジャーズの一員としてヒーローポジションになる予定で、ヴィランはナイトメアとしてスコット・デリクソン監督とカーギルさんが構想していました。
[nlink url=”https://mavesoku.com/mcu-doctor-strange-mom-deleted-wanda-plan/”]しかしデリクソン監督とカーギルさんがスタジオとの創作上の相違でセットで降板したあと、サム・ライミ監督とマイケル・ウォルドロンさんが新たに脚本を担当し、初期プランはすべて削除されてしまいました。
インタビュアーが「皆さんは『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス』に携わっていましたが、その後、少し変更がありましたね。ナイトメアが悪役になる可能性もあると話していましたね。ナイトメアで、皆さんが探求したいと思っていたことや、実現しなかったことについて、何か教えていただけますか?」と質問すると、カーギルさんは「ええ、具体的には、ナイトメアを第1作の悪役にしたいと思っていました。マーベル・スタジオはそのアイデアを気に入ってくれたのですが、『それはむしろ2作目のキャラクターだ』と言いました。」と、当初は1作目で登場させる予定だった事を明かしました。
そして、ドクター・ストレンジを通じてやりたかった事について次のように述べました。
でも、本当にやりたかったのは…私とスコット(・デリクソン)は、並行現実や夢の論理とか、そういうものをいじるのが好きなんです。そういうサイケデリックな空間、自分の夢の奥深くに潜っていくようなものが大好きなんです。だから、1作目のためにいくつか脚本を書いて、2作目にも取り入れたいと思ったんです。まさにその夢の世界で、ドクター・ストレンジが夢の支配者である男と戦い、現実は彼の気まぐれ、みたいな。そういうことをやってみたかったんです。
カーギルさんは今のドクター・ストレンジの旅に区切りがついた後、マーベルに戻ってナイトメアのための脚本を書きたいとも語っています。
スコットが袂を分かつ前に、私はまだ参加が決まっていなかったんです。でも、ナイトメアは本当に素晴らしいキャラクターなので、いつか彼らが彼と私を起用してくれることを願っています。戻って、彼らのためにナイトメアの脚本を書いてみたいです。
ナイトメアはコミックではエベリンニエ次元で生まれた悪魔でドリームレルムの支配者。スティーブン・ストレンジの最も手強いヴィランの一人です。
夢を介して人間に干渉するナイトメアはそれによって人々に苦痛を与え、時には操る事も。夢の世界にいる限り、ナイトメアは全知全能として描かれる強敵で、スクリーン上で対決が実写化されても不思議ではありません。
開発中とされている「ドクター・ストレンジ3」の映画はマルチバース・サーガのピースのひとつだと考えられているため、ナイトメアの出番はなさそうです。
しかし現状でマルチバース・サーガに残されている映画公開枠はひとつしか残っておらず、現状では「ドクター・ストレンジ3」以外にもいくつかのプロジェクトが動いており、実際にどうなるかはもう少し見守る必要があります。
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