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ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」シーズン1、第3話のチェックポイント

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マーベル・スタジオ制作のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」シーズン1のエピソード3「The Hollow of His Hand.」(邦題:手のなかの空虚)のイースターエッグを中心に、原作設定、考察、今後の予想などをご紹介。

コキーコヤスガエル

プエルトリコ出身のヘクター・アヤラが話の題材にしているコキーコヤスガエル(コキガエル)。プエルトリコの固有種で、彼らが毎晩歌うセレナーデはプエルトリコ人にとって風物詩であり文化だとも。

プエルトリコ出身の世界的なラッパー、バッド・バニーさんの歌でもこのカエルが登場しています。バッド・バニーさんがもともとはソニー映画でエル・ムエルトを演じるはずだった事を考えると、今回のエピソードが撮影されてから配信されるまでの間にこの楽曲がリリースされた事は何か運命的なものを感じざるを得ません。

レッド・フックの港

冒頭の強盗シーンはレッド・フックで発生。この港はNetflixの「アイアン・フィスト」や「パニッシャー」でも登場しています。マーベルのニューヨークではよくある事と言わんばかりに、強盗はいともたやすく行われています。

資金洗浄

ウィルソン・フィスクはヴァネッサから「ルシアン・フロイドの3つの習作」を買えば2億ドルの資金洗浄ができると提案されますが拒否。

資金洗浄に美術品が利用されるのは現実でもよくある事とされています。これについて描かれた映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」(2021年)が以前に少し話題になったこともありましたので興味がある方はぜひ。

Netflix版の「デアデビル」でヴァネッサはもともと画廊で働いており、ウィルソン・フィスクがそこへ訪れた際に出会い、奇妙な交際がスタートしました。

拳の傷

フィスクとヴァネッサの朝食シーンの終わりでフィスクの拳の傷がフォーカスされ、マットの拳の傷から次のシーンがスタート。

マットの傷は2話での証人を助けた際のものですが、フィスクについては特に言及がありません。傷はまだ新しいように見えますが、現時点でキングピンの暴力シーンは描かれていません。1話2話を振り返ってみても確証を得られるような鮮明なシーンがありませんが、2話のセラピーの時点で傷は無さそう。

今後のエピソードで何か語られるのかもしれません。

ドクロのアート

元刑事のチェリーが証人のニッキーの元を訪れた際に映る壁には大きなドクロのアートが。「TRIGGERED」(引き金は引かれた)と書かれており、私刑執行人であるパニッシャーの信奉者が街で増加しているようです。

とは言え今のところフランク・キャッスルが何をしているのか分かっておらず、Netflixのドラマ以降何をしていたのかも含めて、登場に注目です。

Pingo Doce

裁判中に挿入される街の映像には Pingo Doce の広告が登場しています。

©MARVEL,Disney

この炭酸飲料は「インクレディブル・ハルク」のスタン・リー氏のカメオシーンで登場し、ハルクの血が混入された商品を飲んでしまうという内容でした。

©MARVEL,Disney

その後、「アントマン」、「デッドプール&ウルヴァリン」などでも登場。アニメ作品である「ホワット・イフ・・・?」や「アイ・アム・グルート」にも登場した他、現実で商品化されており、カリフォルニアやパリのアベンジャーズ・キャンパスにて購入可能です。

ホワイトタイガーの暴露

証人のニッキー・トーレスを拘束しようとしていた検察側の狙いの裏をかき、証人の出廷までこぎつけた弁護側。しかし、報復を恐れたのかニッキーは嘘の証言をしてしまい、マットの狙い通りに裁判は動いていきませんでした。

そこで前回、判事と検事とマットの間で合意していたヘクターがホワイトタイガーである事は裁判では取り上げないという約束を反故にして、ヘクターの秘密を暴露。裁判は一時中断され、判事らは激怒しましたが、証人を潰された事などを理由になんとか繋ぎ、裁判は続行へ。

マットにはヘクター・アヤラにホワイトタイガーの活動を止めさせようとする狙いもありました。これはマットがデアデビルとして活動の結果フォギーを亡くすという結末を迎えた事で、ヘクターに同じ悲劇を味わわせたくないと考えていたのかもしれません。

モラレス巡査

ホワイトタイガーとヘクター・アヤラの善性を訴える中で、ホワイトタイガー支持者として名前があげられたモラレス巡査。

モラレスと言う名はさほど珍しいものではありませんが、やはりマイルズ・モラレスの父でニューヨーク市警に務めるジェファーソン・モラレス巡査の事を指していると考えられそうです。

このキャラクターの歴史はそこそこ複雑で、マイルズ・モラレスは当初母方の姓であるモラレスを名乗っており、父親はジェファーソン・デイヴィスという名でした。

2011年のコミック「アルティメットコミックス スパイダーマン」の第1号や、2021年のコミック「マイルズ・モラレス:スパイダーマン」の第22号でジェファーソン・モラレスという妻の姓を名乗るバージョンが登場。

ソニーのアニメ映画「スパイダーマン:イントゥ・ザ・スパイダーバース」(邦題:スパイダーマン:スパイダーバース」ではジェファーソン、ジェフと呼ばれるだけで姓は登場せず。

続編の「アクロス・ザ・スパイダーバース」ではオフィサー・モラレスと呼ばれるシーンがあり、ジェファーソン・モラレスを採用している事が明らかになっています。(英語wikiIMDb

一方でインソムニアックのゲームではジェファーソン・デイヴィスとして登場。

なお、ジェファーソンが警官であるイメージが出来たのもスパイダーバースの映画の影響が大きく、クラシックなコミックでは彼はS.H.I.E.L.D.のエージェントでした。

勝利の美酒

無罪を勝ち取ったマットはヘザー・グレンと共にオメルベニーというお酒で祝杯。

フォギーと事務所を立ち上げた時に、「勝った時だけ飲む」と買ったもので、第1話でもフォギーはバーが20年物のオメルベニーを隠しているとキルスティン・マクダフィーに話していました。

そして二人はあらためてフォギーに乾杯。

ヘクターの最期

ホワイトタイガーの正体を暴露した事でヘクターが活動をやめるだろうというマットの考えは相当に甘いものでした。自分で正体をばらしたトニー・スタークや、ただただ自身を貫くだけのスティーブ・ロジャースやソーがいる世界で、ヘクターもまたホワイトタイガーとしての活動を再開。

より現実的な解釈をするのであれば、ニューヨーカーであるマット・マードックよりもプエルトリコ人であるヘクター・アヤラのほうが差別などの日常的な不条理に悩むケースが多分にあり、結果として力を授かった者として正義を為したいという思いが強かったと考えられそうです。

ヘクターは裁判で無罪となったにも関わらず、ドクロマークのシャツを着た何者かによって銃殺されてしまいました。

これはコミックと似たような展開ですが、異なる部分も。

コミックの場合は有罪となり、ヘクターは脱走しようとして射殺されてしまいます。その直後に彼の無実を証明する証拠が発見されました。タイガーアミュレットは姪のアンジェラへと引き渡され、デアデビルからホワイトタイガーのコスチュームと指導を受けた事で、彼女が二代目ホワイトタイガーとなりました。三代目はヘクターの妹のエイヴァ・アヤラ(表記揺れでアヴァ・アヤラ、アントマンのゴーストことエイヴァ・スターと同じ綴の AVA )。

したがって法定には三人のホワイトタイガーがいた事に

「ホワイトタイガー」のドラマ化の噂もありましたが、どちらかがヘクターの後を継ぐのでしょうか?


マットは自分のデアデビルとしての活動がフォギーを死に追いやったと考え、そうではない方法で正義を果たそうと今回の裁判に臨んでいました。しかし今回はその弁護士としての活動によって、ヘクター・アヤラの命が奪われたとも言える状況に。さらに苦しい立場になりそうです。

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ウィルソン・フィスクにとっても、この裁判の結果は不服に終わりました。自警団が肯定されるような事態は彼にとって思わしくありません。

「無罪判決は断じて許さない」と語るフィスクとオーバーラップするようにヘクターの殺害シーンが流されたのは、フィスクの指示による犯行なのか、それともミスリードを狙った演出なのか。

今回検察側の証人として物語の中心にいたパウエル巡査やその仲間の可能性も高く、パニッシャーを信奉するグループの暴走にも見える所。

このあたりと、当のパニッシャー本人の登場に期待しつつ、次のエピソードに注目です。

ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」は 2025年3月5日よりディズニープラスで配信中。次回、第4話は 3月19日 配信予定です。

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管理人ミルク

アメコミと出会ってはや20年以上、初めて買ったマーベル・コミックはオンスロート。X-MEN vs STREET FIGHTERではシリーズを通してマグニートーを愛用。