MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は残す所最終回の配信を待つのみにも関わらず、いまだにその姿を見せない謎の人物「パワーブローカー」。この人物の正体を探る上で、脚本家のデレク・コルスタッドさんの2020年10月の発言「MCUの初期のキャラクターが戻ってくる」が鍵となって来ると考えられます。
パワーブローカー=サミュエル・スターンズ説
サミュエルは2008年公開の映画「インクレディブル・ハルク」に登場しました。
劇中ではオンラインでブルースにアドバイスをする「ミスターブルー」として登場し、物語の後半ではブルースの治療に協力した細胞生物科学者でした。しかしその後、ブルースの血液を培養して研究していたサミュエルは傭兵エミル・ブロンスキーに脅されブロンスキーに血清を投与し、ブロンスキーはアボミネーションへと変化しました。そしてその際、倒れたサミュエルの頭にブルースの血液がこぼれ、変化を開始する様子が描かれましたが、以降MCUには登場していません。
Image from 「インクレディブル・ハルク」©MARVEL,Disney
コミックのサミュエル・スターンズはリーダーという名のヴィランで、頭が肥大化した姿であり、MCUのサミュエルも同様の変化の兆しを見せた所で終わっていました。
パワーブローカー=アーニム・ゾラ説
ゾラは2011年に映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でデビューしました。
ヒドラのレッドスカルの下で働いていた科学者で、熱狂的なヒドラ信者です。ゾラはレッドスカルが行方不明になったあと、S.H.I.E.L.D.に入り込み、その中でじわじわと勢力を広げていたことが「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」にて描かれました。
Image from 「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」©MARVEL,Disney
そういう所で言うと、ゾラはサムとバッキーの両名とは間接的に因縁が深いと言えるキャラクターで、サミュエル・スターンズに比べると視聴者への印象も強く、謎の黒幕としてはかなりうってつけの人物です。
二人は超人血清絡みの人間でありますが、問題点は両名ともに学者だった事です。両名とネイゲル博士の頭脳レベルの差は重要なポイントになってきます。
パワーブローカーのほうがネイゲル博士より頭がいい場合、ネイゲル博士の実験が成功した時点で研究は取り上げられていそうなものです。そしてパワーブローカーが自分で生産できる体制を整え、物事をコントロールしているはずです。
ネイゲル博士のほうが頭がよくて博士に任せっきりだった場合、パワーブローカーが盗まれた血清を必死で追いかけた今作の物語の展開には納得が行きます。
5話までの間にコルスタッドさんが言及したようなMCUの初期のキャラは登場していません。5話までに登場していないキャラクターが(その後半年のポストプロダクションでカットされていなければ)6話で登場する可能性は極めて高いです。
もうひとり、サディアス・ロスの可能性も考えられます。ただし「インクレディブル・ハルク」でデビュー以降もたびたび登場し、エンドゲームでもその姿を見ているため、初期のキャラクターとは言えないかもしれません。
コルスタッドさんの発言の詳細は以下の記事を御覧ください。